昨晩のダウは1,000ドル上昇、政策期待が相場を支えました。
なるべく明るく、前向きな情報を掲載することを心掛けている当サイトですが、今回の「コロナ相場」についてはまだまだ楽観できないと考えております。
それは、今後実体経済が足を引っ張ることになるからです。
実体経済の悪化、そしてその雰囲気を我々は警戒しなければなりません。
警戒すべき項目の一つに、経済指標の発表があります。
日本時間今週月曜日早朝にFOMCは緊急利下げを行い、実質ゼロ金利となりました。
結果、市況や投資家心理の悪化に拍車をかけることとなっています。
今回のコロナ騒動で最初に影響を受けたであろう中国経済指標も警戒されるでしょう。
来月14日の貿易収支、そしてなんといっても17日のGDP。
特にGDPについては、建国以来の数字が飛び出てくるかもしれません。
また、欧米指標に対する警戒も忘れてはいけません。
以下は、リーマンショック時の米国失業率です。
米国失業率は2008年に入り悪化し始めましたが、ピークは2010年初旬の10.0%です。
指標悪化のピークと市況底入れ時期にはズレが生じますが、それでもまずはこれからの指標発表に要注意でしょう。
警戒すべきは、経済指標だけではありません。
世の中の雰囲気も大事です。
例えは悪いですが、もし「東京オリンピック開催中止」が決定してしまったら?
こちらも投資家心理をさらに悪化させるでしょう。
また、もはや常態化している「コロナ感染報道」に気が滅入っている方も多いのではないでしょうか。
もちろん治った方もおられるでしょうが、基本的には感染者に関する報道が目立ちます。
悪いニュースの方が注目されやすいので、安易に取り上げるのでしょう。
一方で良いニュースのシンボルとして期待されるのは、例えば「イタリア」か。
おそらく先進国のなかで一番感染者が拡大していると思われますが、イタリアの感染拡大が鈍化する傾向が見られると、株価は上昇に転ずるのではないかと考えます。
とりあえず我々はまだ、コロナ相場の入口です。
1月28日に「ヒンデンブルグオーメン」が点灯、2月終わりから相場は下落しています。
ヒンデンブルグオーメン
「77%の確率で株価は5%以上下落」
「パニック売りとなる可能性は41%」
「重大なクラッシュとなる可能性は24%」
現在はおそらく「重大なクラッシュ」という局面であり、楽観はできません。
昨日も書きましたが、とりあえずゴールデンウィークまでは要警戒。
週末円高も警戒です。
お読みいただき、本当にありがとうございます。
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日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員