進化生物学の配偶者選択理論との照合
人間の配偶者選択行動を理解するために、進化生物学・進化心理学では様々な理論枠組みが提唱されている。筆者の行動や価値観は一見特異にも思えるが、進化的視点から眺めるといくつかの理論と関連付けて解釈できる部分がある。本節では、主要な進化論的配偶者選択理論を概観しつつ、それぞれについてブログ筆者のケースがどのように当てはまるか、あるいは逸脱しているかを照合する。
性的選択と性差:典型傾向との比較
ダーウィン以来の性的選択(性淘汰)理論では、オスとメスで配偶行動に異なる戦略が進化してきたとされる。一般的に、ヒトを含む多くの動物では「オスは多数の配偶機会を求め、メスは慎重に相手を選ぶ」傾向がある 。進化心理学者のデイビッド・バスらの研究によれば、人間においても「男性はより多くの相手との短期的配偶戦略を志向し、女性はより少ない相手との長期的配偶戦略を志向する」ことが統計的に示されている 。これは、オス(男性)は一度の性交で多くの子孫を残せる可能性があるのに対し、メス(女性)は妊娠・出産に制約があるため一度の相手選びが重大である、という生物学的制約に基づく理論である。
しかし、重要なのは個人差の存在である。同じ研究でも「これは統計的な差であり、同性内でも大きな個人差が存在する」ことが強調されている 。筆者のケースはまさにこの個人差の範囲内にあると言えるでしょう。筆者(女性)は、自身が多数の性的パートナーを求める短期的戦略志向であることを隠していない。彼女の性行動(複数男性との関係、頻繁な性交渉の欲求)は、統計的には男性に多い傾向を女性として体現しているように見えます。この点で筆者は、性的選択理論でいう典型的な「メス」の戦略から外れ、「オス型」の戦略に近い位置を占めています。
進化生物学的に見れば、ヒトの交尾戦略には柔軟性があり、一部の女性は短期的関係を積極的に求める戦略(高い性欲やカジュアルセックスへの肯定感)を持つことが知られています 。これは「女性にも短期的交配戦略が高度に発達している場合がある」という進化心理学の主張と合致します 。その適応的意義についてはいくつかの仮説があります。例えば:
- 「良い遺伝子」獲得仮説: 一部の女性は、配偶相手(夫)とは別により優れた遺伝的特徴を持つ男性との交渉を持つことで、子孫の遺伝的質を高めようとする戦略を取る可能性があります 。これは鳥類などで見られる隠れた発情やペア外交尾の人間版といえます。ただし筆者の場合、既に3人の子がおり 、さらに「感情のない性交のみ許可」という取り決めのもとで夫以外とのセックスを楽しんでいるので、遺伝的利益(子を産む目的)より純粋な性的充足が目的と考えられます。
- 「メイトスイッチング(乗り換え)」仮説: 女性が複数の男性と関係を持つのは、現在のパートナーより良いパートナーが見つかった際に乗り換えるため、あるいは将来の乗り換えに備えてバックアップの男性を確保するためとも考えられます 。進化心理学者のバスは「女性は現在の関係が不満足な場合、より良いパートナーを求める傾向がある」と指摘しています。しかし筆者の場合、夫との関係は維持したまま他の男性との関係を楽しんでおり、夫を「浮気相手の一人」と見做すとはいえ夫と別れる意図は見られないことから 、乗り換え戦略というより同時並行的戦略といえます。言わば夫から資源・愛情といった安定を得つつ、他の男性から性的刺激を得る二重戦略です。
- 性欲の個体差: そもそも、性欲の強さ自体が遺伝やホルモン、環境によって個体差があります。筆者のように性欲が極めて強い女性も一定数存在し、そうした女性は進化的には交尾成功度を最大化する戦略を取る可能性があります。人類の女性の性欲は、繁殖可能な年齢帯の後半(30代)に高まるという説もあります。これは「出産可能な残り時間が少なくなると性欲が増す」という仮説で、進化的には閉経前の最後のチャンスで妊娠機会を増やそうとする適応かもしれません。筆者は30代後半であり、この仮説に照らすと旺盛な性欲にも一理あります。ただし、彼女の場合は既に子どもを持ち、さらに避妊等で妊娠を積極的に求めているわけではないでしょうから、生物学的動機づけというより性行動そのものが目的化しているようにも見えます。
このように、性的選択理論の平均的傾向から見ると筆者の戦略は男性型に寄っていますが、人間には元々性的役割の可塑性があり、女性であっても環境や個人特性によっては短期志向になりうることを示す好例とも言えます。重要なのは、その戦略が筆者にとって何らかの利益(直接的な快楽や精神安定、複数資源の確保など)をもたらす限り、それは進化的に「間違い」とは言えないという点です。
親投資理論と性的戦略:夫婦関係維持の戦略的側面
進化生物学者ロバート・トリヴァースによる親投資理論では、オスとメスの戦略差はそれぞれの繁殖コストの違いから説明されます。人間では女性は妊娠・出産・授乳といった大きなコストを負うため、一般に配偶者選択に慎重であり、できる限り子育てに協力的なパートナー(資源や育児努力を提供してくれる男性)を求める傾向があるとされます。一方、男性は一度の交尾コストが小さいため多産戦略を追求しやすいが、自分の子に投資するためにはその子が自分の子である確信(父性の確実性)が必要になる、といった力学が存在します 。
これを踏まえると、筆者と夫が結んだ「感情のないセックスなら他者とOK」という取り決めは、互いの親投資上の懸念を巧妙に緩和するルールと見ることができます。すなわち:
- 夫側のメリット(父性の確保): 通常、男性は妻の性的関係に関して「肉体的な裏切り(妻が他の男とセックスすること)」に強い嫉妬を示す傾向があります。進化的には、それが自分の子でない子供にリソースを投資してしまうリスクを回避する心理機構だと考えられています 。しかし筆者の夫は、妻である筆者が他の男性とセックスすることを許容しています。この点は一見、男性心理に反するように思えます。しかし鍵は「気持ちのない(=妊娠や家庭を揺るがすような深い関係ではない)セックス」に限定している点です 。妊娠のリスクについては明記がありませんが、筆者が複数の相手と関係を持ちながらも家庭を維持できている背景には、避妊の徹底や、仮に妊娠した場合は夫婦の子として育てる合意があるのかもしれません。実際、ヒトの進化史において女性は隠れた排卵を進化させ、常時性交渉が可能な状態を保つことで男性の育児投資を繋ぎとめたという仮説があります 。女性が妊娠中や授乳期にも性行為を行うことは、男性が他に浮気せず留まってくれるインセンティブになるからです 。筆者も「夫婦には性生活を行う義務がある」と強調しており 、自分が夫に性的満足を提供し続けることで夫の投資を確保できると考えている節があります。夫にとっても、妻が他の男性と関係を持つのを許す代わりに、自分も他の女性と感情抜きの関係を持つ自由を得ている可能性があります(ブログには夫の側の浮気について直接の言及はないものの、筆者が「夫も不便を感じていないだろう」と述べていることから、夫側にも何らかのメリットが担保されていると推察できます )。このような互恵的取り決めは、一夫一婦制の持つ制約を和らげる現代的適応と見做せます。進化心理学の知見では、低い嫉妬心と高い信頼感を持つカップルほどオープンな関係を維持しやすいとされ 、筆者夫婦はまさにその条件を満たしていると言えるでしょう。
- 妻側のメリット(資源と性的満足の両取り): 女性にとって、夫が自分と子に資源を投資してくれることは進化的に重要です 。筆者は夫との関係を社会的・経済的基盤として維持しています。実際、夫は筆者より年上で経済的にも引退が見える年齢(映画館のシニア割に衝撃を受ける年齢)に達しているようで 、それなりの社会的地位や財産がある可能性があります。筆者は自らも働いているようですが(在宅で開発のアルバイトをしているとAI生成メールで述べている )、3児の母である彼女にとって夫からの経済的・育児的サポートは依然大きな意味を持つでしょう。その夫を繋ぎとめるために「妻としての務め」を果たす(=セックスを提供する)ことは、上述の通り彼女の戦略の一環です 。さらに彼女はオープンマリッジにより、自身の強い性欲も同時に満たしています。他の男性との性交渉から得られる満足は彼女の精神衛生に寄与し 、それが結果的に家庭生活でのストレス軽減にもつながっているかもしれません。つまり、夫から資源と安定を得つつ、夫以外から性的満足を得るという構図は、女性側にとって両方の利点を享受する戦略と捉えられます。この戦略はリスクもありますが、彼女の場合は「感情を持たない」という条件でリスクをコントロールしようとしています。感情を持たなければ他の男性に心移りすることもなく、夫からの資源提供も脅かされないという理屈です。進化生物学の観点から見ると、これは高度に戦略的な配分とも言えます。鳥類などでは「社会的配偶者(子育てを助ける相手)と遺伝的配偶者(実の父)を分ける」という戦略が知られますが、人間社会ではそれはタブーとされてきました。しかし現代の避妊技術発達により、女性が遺伝的な裏切り(妊娠)なしに性的満足を外部から得ることが可能になったとも言えます。筆者はまさにその現代的状況を利用して、自身の親投資戦略を最適化しているとも考えられるのです。
要約すれば、親投資理論の観点では筆者の配偶者選択・維持戦略は次のように評価できます。**夫に対しては性的奉仕を惜しまず父親投資を確保する一方、自身は複数の男性と関係を持つことで性的欲求不満を解消し精神的安定を得る。**夫は妻が他の男性と関係しても感情的に裏切られていない限り許容し、むしろ妻の機嫌や安定が保たれるメリットを得る。両者は高い信頼と低嫉妬のもとでこの関係を成り立たせ、結果的に3人の子供を含む家族を維持している。このような関係は進化的伝統からすると異質ではありますが、双方向の親投資バランスが取れている限りにおいて適応的であると考えられます。
非伝統的な関係形態の進化的適応価値:オープンマリッジの視点
筆者の実践するオープンマリッジ(開放的結婚)は、従来の一夫一妻制とは異なる非伝統的関係形態です。進化生物学の視点でこれを捉えるとき、我々は人類の繁殖様式の多様性と文化の影響を考慮する必要があります。
人類学的には、ヒトの婚姻・性愛システムは一夫一妻制、一夫多妻制、一妻多夫制、乱婚的システムなど多岐にわたる形態が知られています。狩猟採集社会では厳格な一夫一妻はそれほど普遍的ではなく、**シリアルモノガミー(連続的一夫一妻:離婚と再婚を繰り返す)**や状況的な複数関係が一般的だった可能性も指摘されています 。進化心理学者のバスは、現代の離婚・再婚を繰り返す婚姻パターンはむしろ祖先的な繁殖様式への回帰かもしれないと述べています 。そう考えると、オープンマリッジのような形は一見新奇に映りますが、人間の適応範囲内の行動とも言えます。
オープンマリッジの進化的意義として考えられる点を挙げると:
- 遺伝的多様性とリスク分散: 一人の女性が複数の男性と関係を持つことは、潜在的には複数の父親から子をもうける可能性を意味します。これは子孫の遺伝的多様性を高め、環境変化に対する生存率を上げる効果が理論的にはあります。また、夫が死亡・離別した場合にも他の関係があれば新たなパートナーをすぐ得やすいというリスクヘッジの利点もあります。ただし、現代のオープンマリッジでは避妊が行われていれば実際に複数父の子を産むわけではないため、遺伝的多様性のメリットは実現しません。しかし、心理的には「常に異なるオスへのアクセスがある」という状況がもたらす安心感があるのかもしれません。筆者も「傍にいつでも触れるちんちんがあるという事実は絶大な安心感をもたらす」と述べ、自由な性的アクセスが心の安定に寄与するとしています 。これは、進化史で言えば群れの中に複数のオスが存在しメスが孤立しない環境と analogical かもしれません。
- 秘密の不貞 vs. 合意の非一夫一妻: 歴史的に、厳格な一夫一妻制の社会でも不倫や妾など非公式な重婚は常に存在してきました 。男性にとっては妻以外に子をもうける潜在的利益があり、女性にとっても優れた遺伝子を外部から得たり(ただしリスクも高い)、あるいは夫から十分な投資が得られない場合に他の男性から資源をもらうなどの動機が働くためです。オープンマリッジは、こうした「裏切り」をあらかじめ制度化して透明化したものと捉えられます。お互い合意の上で複数関係を持つことで、嫉妬や隠れた不信を減らしつつ、それぞれの性的・心理的欲求を満たすという合理的選択です。実際の研究でも、合意的非一夫一妻(CNM: Consensual Non-Monogamy)関係の人々は、一夫一妻の人々と同等の幸福度を示しつつ、性的満足度はより高いという報告があります 。さらに、CNMカップルは伝統的なカップルに比べてコミュニケーション能力が高く、嫉妬心が低く、信頼感が高い傾向が見られたともいいます 。筆者夫婦も、自分たちのルールを設定し率直に話し合えている点で(AIを使ってまでお互いの理解を深めようとしている節もあります )、こうした条件を満たしていると考えられます。むしろ、多くの人には難しいこのような関係を可能にしていること自体、両者のパーソナリティ(低い嫉妬、高い自主性)ゆえでしょう 。これは適応度の高さとも言えます。嫉妬深いパートナー同士ならば関係は破綻していたはずですが、彼らは適切な心理特性を備えていたためにオープンマリッジを維持できているのです。
- 文化的・社会的要因: 進化的適応とは直接異なりますが、現代社会特有の要因として、避妊技術の普及やインターネットによる出会い機会の増大、性に関する倫理観の多様化がオープンマリッジを後押ししています。進化生物学的に形作られた性衝動や嫉妬機能も、文化的要因で緩和・変容しうることを示す例とも言えます。特に日本では性に関する表向きの規範は厳しいものの、裏文化としての「遊び」や「浮気」は黙認される側面もあります。筆者はその辺りのバランス感覚も持ち合わせており、公には家族を保ちつつ私的に自由を謳歌する術を心得ているようです。この文化的文脈まで含めて考えると、オープンマリッジを個人レベルの適応戦略と同時に、現代文化への適応とも位置づけられます。
結論として、オープンマリッジや「感情のない性交容認」という関係形態は、進化生物学的には人間の柔軟な繁殖戦略の一形態と捉えられます。それは決して多数派ではないものの、人間が本来持つ多様な交尾システムの潜在性を示唆しています。筆者の場合、それを自己流にアレンジして実践しているわけですが、その背景には夫婦双方の進化的心理(低嫉妬・高信頼)と現代的価値観が噛み合った結果があると言えるでしょう。
ジェンダー差・性的役割・繁殖価値と社会的評価
次に、ジェンダー差や性的役割、繁殖価値、社会的評価といった要素が、筆者個人の配偶者選択にどう関係しているかを検討します。進化生物学では、男性と女性で典型的に異なる行動傾向があり(前述の性的選択や親投資理論)、それが社会的役割観や評価と相まって各個人の戦略に影響を与えると考えられます。筆者のケースを分析すると、以下のポイントが浮かび上がります。
- 年齢・繁殖価値と性的戦略の関係: 筆者は30代後半であり既に複数の子を産んでいます 。進化生物学的には、女性の繁殖価値(将来産める子供の期待値)は年齢とともに下がります。若い女性ほど平均的には高い繁殖価値を持ち、男性から魅力的に映る傾向があります。筆者が結婚したのは詳しく不明ですが、夫はシニア割に驚く年齢 (恐らく50代後半~60代)なので、夫と出会った時点で彼女は若く、夫はかなり年上だった可能性があります。年上男性は経済力や経験があり若い女性に資源を提供できるため、典型的な「繁殖価値と資源」の交換関係が成り立っていたかもしれません。ところが30代後半となった今、筆者の繁殖価値は当初より低下していますが、その代わりに性的魅力や主張に新たな形が出てきています。彼女は性経験と知見を積み、自分の欲求に自信を持っています。進化心理学の視点では、女性は加齢に伴い長期戦略(安定志向)が強まるとも言われますが、筆者の場合はむしろ短期戦略(性の追求)を強めているように見えます。これは彼女が繁殖ではなく自己実現や快楽を優先するフェーズに入ったとも言えるでしょう。ヒトは更年期近くになると子育てから解放され、自身のための時間が増えます(「祖母仮説」により、女性は閉経後は子育てサポートに回るとされますが、それと並行して個人の性活動を楽しむことも可能になります)。筆者の年齢はまだ閉経前ですが、子育ての手が離れつつある年齢で、自身の性を再び前面に出しているとも考えられます。繁殖価値そのものは彼女の戦略に大きな制約を与えていないように見えます。むしろ、「今の自分は繁殖のためではなく、自分の幸福のために性を謳歌する」というライフヒストリー上の戦略転換が起きているのかもしれません。進化的に見れば、若い頃に繁殖(子供を得ること)に成功した個体が、その後は自分の快適さや社会的地位向上に資源を割く戦略に移行するのは合理的です。筆者もまさに、自身の性的幸福を追求する方向にシフトしていると言えます。
- ジェンダー役割の逆転と適応度: 筆者は伝統的な女性像とはかけ離れた行動をとっています。一般に女性は性に慎重、男性は奔放とされがちですが、彼女はその逆をいく存在です。このジェンダー役割の逆転が彼女にとってどのような影響を持つかを考えると、興味深い点があります。進化的には、女性の性的奔放さは高いリスクを伴います(妊娠の可能性、評判の低下、資源提供者から見放される危険など )。しかし筆者は避妊や夫の許容といった手段でそのリスクをかなり低く抑えています。また社会的評判に関しても匿名ブログで鬱憤を晴らすことでガス抜きをし、公の場では「3児の母である穏やかな主婦」を演じている可能性があります。実際、彼女の言葉には「男性が女性を専業主婦という奴隷として所有してきた弊害を目撃し続けているようで非常に気分が悪い」という一節があり 、伝統的女性役割(経済的に男性に依存し従属する)の悲惨さを直視してきたことが伺えます。彼女の母や義母は専業主婦で夫に支配され、不幸を味わったのかもしれません 。その反動として、筆者自身は経済的自立(少なくとも在宅で収入を得る)と性的自主性を強烈に求めたのではないでしょうか。それは彼女なりの「適応」であり、親世代の失敗を繰り返さないための戦略です。ジェンダー役割を反転させてでも自分の望む人生を送る方が適応的だと判断したと言えます。その結果、夫とは対等かそれ以上の主導権を持って関係を築いており、性的にも主導的です。進化的に見ると、こうした女性は従来的なタイプより稀少ではありますが、多様な環境に適応する集団内の戦略的変異の一つと考えることができます。群れ全体として見れば、大人しい女性が多い中に少数存在する奔放な女性は、例えば戦争や災害で男性側が大きく数を減らした場合に複数の男性を相手に子孫を増やす役割を担えるかもしれません(仮説的なシナリオですが)。生物集団には様々な性格・戦略の個体がいること自体が多様性としての適応値を持ちます。筆者はそうした多様性の一端を担う存在と位置づけることもできます。
- 社会的評価と性淘汰圧: 現代社会では、人間の配偶戦略にもなお性淘汰圧=他者からの評価が影響します。女性の場合、「貞節」や「慎み深さ」が高く評価される文化では、奔放な女性は結婚市場で不利になります。一方、男性は性的経験豊富さがそれほどマイナスに見なされないことが多いです(むしろ一部では男性の遊びは許容されます )。しかし筆者の場合、既に結婚して子供もいる身ですから、婚姻市場での評価はあまり気にする段階ではないとも言えます。むしろ懸念すべきは周囲のコミュニティからの評判でしょう。彼女がブログで匿名ながら正直に性の話を書くのは、現実ではそれを語ればママ友や親戚から非難される可能性が高いからでしょう。これは進化的に見れば協調的集団内での逸脱への制裁にあたります。人間は協力的集団の中で進化してきたため、集団規範に反する行為には厳しい社会的制裁(評判低下、排除)が加えられる傾向があります。女性の性的逸脱に対する制裁もその一つで、男性のみならず女性自身も「遊び好きな女」には厳しい目を向けがちです(進化心理学では、女性が他の女性を制裁するのは、集団の評判を守るためや、自分の配偶機会を守るためとも言われます)。筆者はそれを賢明にも理解しており、匿名ブログでの告白という形で欲求を充足しつつ、リアルではスキャンダルを起こさないように振る舞っていると推察できます。この二面性こそ、彼女が社会的淘汰圧を巧みにかわしながら自分の戦略を実践している証拠です。ブログの文面からは大胆不敵な印象を受けますが、実際には社会の中での身の処し方も熟知しているのでしょう。これは彼女の適応戦略の重要な一部です。なぜなら、いくら個人的に性的に自由でも、社会から孤立し経済的基盤も失えば子供達の成育にも悪影響が出ます。彼女は夫との関係を続け家族を保つことで社会的信用を維持しつつ、その裏で自己の性的欲求も満たすという高度な両立を図っています。社会的評価への配慮も怠らない点は、**総合的な適応度(子供の生存・繁栄)**を下げないための重要な戦略と見ることができます。
- 性的シグナルと魅力の発信: 進化生物学では、配偶者を引きつけるための性的シグナル(身体的特徴や行動)が重要です。筆者の場合、ブログ上では自らの性的魅力について直接の記述は少ないものの、間接的に自負している様子があります。例えば電車でイケメンを見て幸せになる話 など、異性への関心も旺盛です。AIに作成させた出会い系メールでは、自分を「39歳・3児のママ」で「在宅でCとJuliaを触る開発アルバイト」と紹介しつつ、「女性としての時間も大切にしたい」とアピールしていました 。これらはフィクションかもしれませんが、仮に彼女が出会い系を利用しているなら、知的な趣味や母性をアピールしつつ自分の色気も匂わせる戦略を取っていると考えられます。進化論的に見ると、女性が複数の相手と関係を持つ際には隠れた発情信号や色気を小出しにするなど巧妙な戦略が必要になるでしょう。彼女はオープンに「誰でもいいからセックスして」とは現実では言わず、むしろ趣味や人柄を見せつつ相手を誘うかもしれません。ブログには直接書いていない部分ですが、AIレコメンドの類で「金原ひとみ(自傷・セックス依存を淡々と描写)」や「ミレー(感情を排した性交の全記録)」に自分を擬えたり 、また映画や音楽の趣味を披露するなど 、知的・芸術的嗜好を示すことで、自分に合う感性の男性を引き寄せようとしている節もあります。これは性的シグナルを直接発するより、自己の魅力を総合的に高める戦略です。彼女は容姿について語っていませんが、おそらく自分なりに魅力があると認識しているのでしょう(でなければ複数の相手を得ることは難しい)。進化生物学的には、女性の魅力は若さや美貌だけでなく、知性やユーモア、独特の雰囲気など多面的です。彼女はブログ文面から推して、相当な知的好奇心とユーモアセンスを持っています。こうした特徴自体が配偶者選択における魅力となりうるのです。例えば彼女の引用する作家・作品はマニアックで博識な印象を与え、それに惹かれる男性もいるでしょうし、性生活に積極的でタブーを笑い飛ばすような性格は、一部の男性には刺激的で魅惑的に映るでしょう。したがって、彼女は自分の性的戦略を成功させるために、自身の魅力を最大化する自己演出も行っていると考えられます。それはブログという場でまず内面的に練られ、現実で活用されているのかもしれません。
以上より、ジェンダー差・性的役割・繁殖価値・社会的評価といった要素は、筆者の配偶者選択戦略に複雑に影響しています。彼女は女性としての典型から外れた戦略を採用していますが、それを可能にするよう自身の置かれた状況(年齢や既婚子持ちという立場)や個性(嫉妬心の低さ、知的魅力)を活かし、社会からの制裁を回避する巧妙さも発揮しています。これは、一見異端に見える彼女の戦略が実は多面的にバランスを取られており、総合的な適応を目指したものであることを示唆しています。







