今年もまた北海道を走ってきた

 

名古屋でフェリーに乗るまでこそ雨に降られたが

 

あちらに着いてからは連日晴天に恵まれ

 

おまけに季節外れの高温状態

 

去年の教訓から用意したダウンジャケットやウィンターグローブ

 

ネックウォーマー、それから使い捨てカイロ

 

これら全部まったく使わずに過ごすことが出来た

 

今年の相棒はクロ介(BMW R100トラッドRSカウル仕様)

 

実はちょっとしたトラブルがあって

 

冷や冷やしながら走ったところもあったが

 

エンジンは終始快調で平均燃費も22km/l

 

距離を延ばせば伸ばす程

 

日程をこなせばこなす程

 

BMWモトの本領を発揮してくれる

 

35年前に製造されたロートルでも真のツーリングマシンなのだ

 

左右のパニアケースにはすべての荷物が収まり

 

外見からはいつもの散歩に出たような出で立ちのまま

 

あの広大な北の大地を1週間走り回れる

 

楽しかった

 

ほんとうにただただそれだけだった

 

 

 

今年も北海道を走っている間に感じたあれこれを

 

少し続けて書いていこうと思う

 

 

名古屋のフェリーターミナルで乗船を待っている時

 

隣にオートバイを停めていた人が声をかけてきた

 

古いBMWはかっこいいね、というくらいの話だったんだけど

 

彼のナンバーを見ると「北見」だったので

 

どこを走ってきたのかと話を向けると

 

九州から四国を回ってきたのだそうだ

 

九州がすごく気に入ったらしくしきりによかったと繰り返す

 

ボクが、でもやっぱりオートバイで走るのは北海道の方があっていないか、と問うと

 

「真っ直ぐな道にはもう飽きたよ」と返してきた

 

もちろんボクは「真っ直ぐな道」=「北海道の道」とは思っていないし

 

「真っ直ぐな道」だからオートバイで走って楽しいとも思っていない

 

本州の人間から、北海道の人である自分にその良さを問われたとき

 

「真っ直ぐな道」というステレオタイプこそがベストアンサー

 

と彼は考えたのかもしれない

 

いずれにしろ「北海道の道=真っ直ぐな道」という方程式は

 

印象としては間違っていないだろう

 

 

実際に北海道を走っていると様々な場所で

 

この「真っ直ぐな道」に出くわす

 

あまり経験がないからか、そのインパクトの強さに胸がざわつくが

 

所詮それは「インパクト」にすぎないのかとも思う

 

ではあるが

 

それを10回20回と数を重ねても

 

案外胸に迫る「なにか」を感じるのよ、ボクはね

 

みんなはそうでもないのかな?

 

 

「道」が「真っ直ぐ」って多分ヒトの脳が大好きだ

 

非線形なモノより、線形なモノの方が

 

掴みどころのない頼りなさより、まとまりのある分かりやすさの方が断然好きなのだ

 

それを心理学ではグッドゲシュタルトと云ったりする

 

ゲシュタルトとは「まとまりがある」とか「価値のある全体像」みたいな

 

「良い形」であることを指す

 

つまりヒトは感覚情報を精密に部分部分を認識しながら

 

実はその総和である全体像として捉えているため

 

まとまりとしての収まりの良さを求める傾向があるらしいのだ

 

「真っ直ぐ」が単に良い形だからということでなく

 

比較的単純な地形が広大に広がる北海道で

 

その中を単純に真っ直ぐ伸びる道はまさに「グッドゲシュタルト」

 

 

だからオートバイで走るからとか

 

他の場所ではほとんどお目にかかれないから

 

といった理由よりもヒトの心理学的な事象なのではないかとボクは思う

 

何かを食べて「旨いな」と思うことは

 

何となくわかる

 

旨いな、と身体が喜ぶ

 

食べることは生きることだから

 

けれど山や渓谷や草原を見て胸が熱くなる理由がわからなかった

 

風景に感動する、とはいったいどういうことなのかと

 

長い間考えてきたけど

 

この真っ直ぐな道を毎日眺め続けて

 

なんとなく答えを得たような気がした

 

「真っ直ぐな道」に飽きることなんて多分ない

 

それは好きとか嫌いといった感情ではなくて

 

きっとヒトの性(さが)なのだ

 

 

 

 

 

 

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ボクだけじゃあないと思うけど

 

オートバイを走らせることって本当に楽しいんだよね

 

風を切って進むだけでいつでも自然に楽しくなってくる

 

でもそれを作っている人たちはそうでもないらしいよ

 

オートバイのユーザーが減り続けていることに

 

ものすごく焦りと恐怖を感じているみたいなんだ

 

こんなに楽しいのになー、とボクは思うが

 

実際はそうでもないのかな

 

販売台数は40年くらい前の隆盛期に比べればその1割くらいしかないらしい

 

でもこれは台数だからね

 

10万円前後の原付がバンバン売れたって売り上げも利益も高がしれてる

 

だからメーカーは一生懸命知恵を絞って

 

新しいなにかを生み出そうとしているはずなのだ

 

なのにそんなメーカーが生み出す近頃のオートバイに

 

興味が持てなくなっているのはなぜなんだろう

 

 

新しい価値観が次々生まれてくる昨今

 

そのほとんどすべて経済論理で生まれてくると分かってます?

 

全部金儲けだ

 

仕事してるとそんな話ばっかりでしょ?

 

あんなのもう古いと斬り捨てることで

 

そこに留まる事への不安を生じさせ

 

そんなに代わり映えのしないモノに新たな価値を塗りたくる

 

これがいいかな?こっちがいいんじゃない?

 

くらいのきっかけで始まったことも

 

そのうちすぐに

 

こうでなければ、こうすべきだ、に変わっていく

 

そして最後に奴らはこうウソブく

 

まだそんなこと云っているの?

 

まだそんなことやっているの?

 

そっちに乗っかっていくことが前向きで柔軟な「デキる」ひとたち

 

上手くなじめず留まることは田舎臭い頑固な「ワカッテない」ひとたち

 

はいはい

 

あなたたちのようにカネを使っているだけの人生になにか疑問は?

 

いや、あなたのカネを毟り取ろうとする輩に翻弄されるだけの人生になにか疑問は?

 

だからどんなに貰っても金が足らないと下品なことばかり云うひとばかりが目に付く

 

こんなに暮らしやすい社会にあっても税金が高いと文句ばかり

 

それは他人のためには金を使いたくないという意味にしか聞こえない

 

どんな考えを持つことも自由だと云いながら

 

共通理解へ収束しようと強要する世間

 

昨日の常識は今日の非常識

 

そこに留まる事への恐怖心は日に日に強まるばかりの世の中だ

 

 

一方でこんな現象も増えている

 

情報が日常生活に溢れる世界への変化

 

IT革命

 

まさにその革命のような世界の変化は人間の成長や成熟にも

 

大きな変化を生み出してきた

 

それはあまりに一瞬で急激であったために

 

未成熟の若い脳に与える影響は大きかったと想像できる

 

その証拠に子供や若い世代が周囲を見ずにスマホを見て歩いている

 

自分の周囲にある現実世界ではなく

 

スマホをとおしてみる情報世界に生きているようだ

 

そしてそのネット情報はすでに完全に市民権を得てしまっている

 

しかもそれは地球規模だ

 

物事を知らない人や物事を質問してくる人へ

 

「ググれ!」と返す

 

つまりすべてスマホのいうとおりなのだから

 

 

ネットの情報の難しさの問題のひとつに

 

その情報レベルが様々だということがあると思う

 

ボクは写真が好きなのでカメラメーカーのサイトやそれについての動画も見るが

 

カメラのスペックだけで

 

エントリーユーザー用とかプロフェッショナル用と語られることがよくある

 

いまのカメラで重視されているのは実はスチールではなくてムービーだ

 

それとなぜか高速連写性能にこだわる

 

その部分のスペックが低いだけでエントリーユーザー向けの

 

ライトなプロダクトだとレッテルを張られてしまう

 

けれど

 

静止画しか撮らず自然風景がほとんどだというユーザーには

 

すべてのカメラが満足いくスペックだと思う

 

秒間20コマの撮影なんてしたことがないしする気もない

 

秒3コマでもマニュアルフォーカスで鳥ぐらいは撮れる

 

自慢じゃなくて事実だってだけの話

 

それでいて価格はそれ以上に高すぎる

 

ニコンのハイスペック機「Z9」は772,200円

 

いわゆるエントリー機「Z5Ⅱ」は258,500円

 

これはボディだけの価格

 

写真を撮るにはさらにレンズが数本必要になる

 

ボクなら間違いなく「Z5Ⅱ」を買う

 

フルサイズフォーマットで2450万画素

 

実際にボクが使っているのはその前の「Z5」なんだけど

 

2432万画素で連写は秒4.5コマしかできない

 

価格は182,500円(ニコンダイレクト価格)

 

実売価格でキットレンズが付いて18万くらいだったと思う

 

正直まったく後悔もしていないどころかむしろかなり満足している

 

つまり

 

カメラ(あえて写真とは云わない)にのめり込んでいるヤカラは

 

安いカメラを「いい」というだけの価値観を持っていないだけでなく

 

工業製品の世界ではありがちなスペック主義に陥っている

 

これって矛盾するようだけど時代が変わっても全く変わっていない

 

だからこれはさっきあえて写真にのめり込んでいると云わなかったが

 

自分で写真撮ってないからスペックでしかカメラの良し悪しを語れないのだ

 

カメラは写真を撮る道具だ

 

中華料理を作りたい人には鋳物のごっついコンロと鉄の中華鍋が要るけど

 

スイーツを作りたい人にはあたりまえだが不要だ

 

それと一緒で鉄道の写真が撮りたい人には高速連写機能は命だし

 

ハイスペックな動画を作る人には8.3K60Pは魅力的だ

 

 

けれどそれは単にスペックが高いとか低いとかの問題ではない

 

自分の好みや技術に道具を合わせるということこそが大切なのだ

 

未経験の初心者だから、とか

 

もう何年も続けているベテランだからは関係ない

 

価格なんて絶対に関係ない

 

(いや価格が高いには意味があるのでそれが必要な場合ももちろんある)

 

自分のニーズに合うこと

 

つまり他人の情報を頼りにしてもいいけど

 

それはあくまで自分のため

 

もう何年も写真を撮っているのに「安い」というだけで

 

そのカメラを選択肢に出来ないのはおかしいとボクは思う

 

 

オートバイの世界で最近自動変速機や変速補助機が盛んにもてはやされる

 

無くてもいいけどあれば便利、という声もあれば

 

小排気量車やクルーザーには設定必須だとの声も聞く

 

どうもあの辺の装備は付加価値の創造という狙いもあろうが

 

オートバイを操作する敷居を低くするみたいな意図もあるようだ

 

ホンダがDCTを搭載したのは2010年のVFR1200が最初だが

 

のちにリリースされDCTが搭載された

 

NC700という大型車にはとても違和感があった

 

 

670ccの2気筒270度クランクで馬力は50ps「しか」無い

 

「しか」ないんじゃなくてリミッター付けて出せないようにしている

 

タンクの部分がトランクで手荷物を積めるのだ

 

中途半端な排気量でトランク付きの変なヤツ

 

4気筒でもなければV型でもない

 

ただのツインエンジン

 

馬力も無くてクラッチもない

 

いくら大型二輪免許が教習所で取られるようになったとはいえ

 

いくら二輪車にもAT免許が出来たとはいえ

 

コレ、誰が買うの?

 

と思ったもんだ

 

メーカーのシンパたるオートバイ雑誌の記事もみんなおんなじだった

 

「こういうオートバイが売れて欲しいよね」

 

「こういう健全な進化こそ21世紀には必要なのだよ」

 

「スペックとかじゃなく間違いなくこれもオートバイで気持ちいい」

 

きっと本当は戸惑っていたんだと思う

 

でもね

 

このころからかな、新型車が迷走するようになったのは

 

メーカーは日本を見限って東南アジアやインドをメインターゲットに据え

 

大型車についてはヨーロッパメーカーのカテゴリーをなぞり続けた

 

より性能の高いものを安く作ることに長けている日本のメーカー

 

そんな構図はいつまでも払拭できていない

 

昨今流行るヘリテージなモデルでも

 

日本メーカーは個性を出せていない

 

フューエルポンプなど補器類の増加で

 

デザイン的に伸びやかさを欠く不細工さが目に付く

 

もうここに及んで「よくできている」なんて評価軸は不要なのだ

 

いやいや免許を取ることにすでに高いハードルがあるのに

 

まずは乗ってその楽しさを知ってもらわないと、という意見もある

 

いやむしろそんなことばかり云う

 

けれど2輪車の面白さ楽しさは原付スクーターでもカブでも感じることが出来る

 

むしろ原付の経験がその奥に続く魅力へグイーッと人を引き込むのだ

 

原付(2種も含めて)にクオリティなんていらない

 

通学に通勤に買い物に使い倒しながら

 

うずうずと湧き上がるオートバイへの思いが真のニーズへとつながると思う

 

だから街のバイク屋を失くしてしまったことが一番痛い

 

ぼろぼろの原付を2万でいいと云われて購入することから

 

2輪車の世界は広がるのだ

 

輸入車みたいな新車ディーラーばっか作って

 

中古車で儲けようみたいな貧乏くさい商売がのさばって

 

そうやって若者から2輪車の体験を奪っていった結果がこれなんだ

 

こどものころから自転車買ってきた同じ店で原付買う

 

コミュニケーションが苦手過ぎてバイク屋の大将とも話せない

 

もうこれじゃあオートバイが売れないってだけの話じゃないけどね

 

 

情報過多の今の社会で

 

身体感覚をとおして物事を理解する重要さは増々重視されている

 

マーケティングばかりに頼らず

 

また人の体験や感想ばかりに飲み込まれずに

 

言葉にならない体験をとおして世界を見る方が絶対に良い

 

2輪はコケるからね、とか

 

今どきクラッチって何よ、とか

 

本質はそこじゃない

 

わかっているよね?

 

わかってないか

 

 

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山に青葉が燃え出して

 

清々しい青空に風が吹き抜ける

 

春から初夏へ

 

衣替えも進んで

 

ストーブにも火の入らないこの頃

 

タンクの灯油を抜いて芯を掃除すれば

 

もう納戸の扇風機と入れ替わりだ

 

 

北海道へ旅立つ日がゆっくり近づいている

 

ルートの目星を付けたり良さそうな宿を探ったり

 

いちばん楽しい時期かもしれない

 

それと同時に今年はロートルのクロ介と行くので

 

オイルを換えたりフィルターを換えたり

 

いろいろ不安なところはあるのだけれど

 

どんなに用意してもすべてはなるようにしかならない

 

何も起きない時は何も起きないし

 

何か起きるときは何か起きるのだ

 

いつも自分に云い聞かせている

 

曰く「人間万事塞翁が馬」

 

幸運に歓喜し、不運を楽しめ

 

 

クロ介

 

BMWバイク R100TRAD 1990年西ドイツ製

 

BMWのフラットツイン商品群は一度生産を中止したあと

 

車体(主にリアサス)をアップデートし

 

ラインナップを大幅に縮小したうえで市場に帰ってきた

 

その後の展開はおそらく当初BMWが考えていたものとは大きく異なり

 

ボクサーツインは予想外の「再ブレイク」とも云える堅調な推移だ

 

 

 

ボクがBMWのオートバイに乗ったのは

 

その後に開発された新世代のフラットツインエンジンが最初だが

 

4バルブヘッドの新生ボクサーはOHV2バルブに比べるまでもなく

 

とてもスムースでパワフルでそしてワイルドなフィーリングだった

 

というのも

 

BMWと云えばクルマの6気筒エンジンが一般には有名で

 

「シルキー6」と呼ばれるほどの繊細で優雅なイメージを勝手に持っていたのだが

 

空油冷の4バルブボクサーに初めて乗った時

 

その意外な程のワイルドさに一瞬で虜になったことを覚えている

 

思い返せばクルマやオートバイのエンジンフィーリングの違いを

 

おもしろいと感じたのはそれが初めてで

 

そしてその興味が後にそれ以前のOHVボクサーに向いていくのだけれども

 

それはその時に運命づけられていたのだと今は感じている

 

 

 

4バルブボクサーエンジンはとても洗練されていたが

 

ワザとなのか、と感じるくらいブッキラボウで粗野なフィーリングだった

 

それは単に雑なエンジンという意味では全くなくて

 

それこそがBMWのフィロソフィーなのだと感じさせる

 

どんなに進化しても魂は決して変わらないという信念のようだ

 

逆に云えばキャラがやや弱い国内4メーカーのオートバイに

 

良くも悪くも日本人のどこか鬱屈した島国根性が透けて見えているという点で

 

どこか似ているのかもしれない

 

そんな国産オートバイたちとの大きな違いは

 

「間合い」

 

ではないかとボクは思う

 

クラッチを繋ぐ

 

スロットルを開ける

 

シフトペダルを蹴り上げる

 

そのすべての間合いが本当に微妙に異なっている

 

それを「上質」と云うのは簡単だが

 

その感覚はOHV時代のオートバイにも共通してあったものなのだ

 

今ではさすがに小排気量の車種もラインナップするが

 

BMWはプレミアムオートバイのメーカーだ

 

だからプライスゾーンが国産車と違うというのは理解できる

 

だがボクとしては価格が高いというだけではなく

 

他では得られぬ価値がそこにあると思っている

 

発進するためにローギアへペダルを踏みこんだ時

 

このオートバイの異質な「間合い」に心を鷲掴みにされるのだ

 

 

 

R75から始まる新生OHVボクサーは

 

多くのラインナップを揃えながら長い期間生産されたので

 

似たようでありながら実に多くの仕様変更がされている

 

クロ介に及んではその出自が独特でネット検索しても

 

1000ccにもかかわらず「R80」として出てくる異形車種

 

車検証の型式欄には「R80-100」と不思議な表記だ

 

実はこのR100TRADという車種は正式なものではなく

 

BMWジャパンがディーラーからの要望で特注された特装車だった

 

エジプト警察用の特装車と同じ出自という話で

 

R80用やR100用の(共通)フレームに(つまり適当に抜き取って)

 

R100用の1000ccエンジンを積んでいる

 

当時1000ccのラインナップはRSとRTしかなく

 

ノンカウルのスタンダード車はR80しか設定されていなかった

 

つまり1000cc版のノンカウルが欲しい層があると考えたのだろう

 

日本人用に河名シートにローダウンシートが特注され装着されている

 

ボクの車両は前のオーナーがカフェレーサーへの改造目的で購入したらしく

 

購入してすぐに大規模な改造がされた

 

それをボクが購入する時にほぼノーマルに戻してもらっているが

 

その間に30年くらいの時間が流れていて

 

何をどう改造したのかが正直詳しく分かっていない

 

救いはこの改造をしたメカニックと同じ人に見てもらっているということだろう

 

そもそも仕様変更で本当に細かい部分での部品の入れ替わりがあったり

 

その上で改造のために現物合わせされたり、とっぱわられたりと

 

それはもうやりたい放題やられたい放題

 

購入して4年経つ今メンテするたびにその苦労を痛感しているところだ

 

たとえばフロントブレーキのランプ用のスイッチが死んだ時だ

 

パーツリストを頼りに取り寄せたスイッチの径が10φだった

 

なのになぜかスイッチボックスが前世代のものに変わっていて

 

それ用のスイッチはなんと径が8φ

 

こんなのはまだ序の口でサイドカバーの取り付けステーが無くなってるとか

 

ブレーキラインの取り回しが異なっているとか

 

まあ、支障なく走っているのだから万事OKだろうが…

 

 

 

でも無くなってしまっているものとか

 

代替処理されている箇所は本当は何が正解なのかがわかりづらいのは確か

 

「R」シリーズってロッドによって部品がいくつも変わったりしてるので

 

そうそう、もちろん生産終了、在庫終了も多い

 

そこはリプロ品やヤフオクがある今かなり助かっているが

 

効率の悪さはそれなりにあって

 

さっきのブレーキスイッチみたいに自己責任が伴う出費や

 

パーツリスト確認間違い

 

単なるそそっかしさから来る凡ミス

 

いやこの凡ミスが多いかもしれない

 

ボクは特にね

 

 

クロ介のバッテリーが5年目に突入していて

 

この冬にエンジンの始動不良なんかもあってバッテリーが弱っていたし

 

セルモーターの動きも少し怪しいので北海道へ行く前に交換した

 

ついでにバッテリーを固定する金具やベルトも無くなっているので

 

この際にしっかりとレストアする

 

 

そのために取り寄せたのが上の図面の「15,18,19,20」の部品

 

バッテリーは付いていたものはひと回り小さいものだったが

 

冬の始動にやや不安があったので規定通りのモノを買った

 

固定もベルトが1本

 

 

これ実は2本ついていたけどどこかで落とした

 

後でわかったけど下部でベルトを止める引っかかりが相当浅い

 

因みについていた小さなバッテリーは4バルブボクサーでは標準

 

バッテリーケースの大きさを見ると実はこっちの方がしっくりくる大きさ

 

既定のバッテリーはかなりでかくてすごく重い

 

底がだいぶはみ出してしまう

 

バッテリーを入れ替え固定にかかるが

 

今回揃えたパーツで正直どう固定するのが正解なのかよくわかっていない

 

そもそも留め金具を止めるスポークが斜めに突き出る意味が不明

 

成り行きどおりバッテリーの角を留めてみる

 

 

これネットで画像を探すがあまり出てこない

 

出てきてもそれこそ細かい仕様の違いで様々だ

 

「BMWバイクス アーカイブvol.3」のフルメンテ記事の中に

 

バッテリーの角に金具をかけた写真があったので良しとしておいた

 

が、せっかく買ったベルトが掛からない

 

そもそもケース下部にベルトをひっかける取り回しが無理っぽい

 

小さなバッテリーならベルトを真上に引けるので掛けられるが

 

ケースから大きくはみ出す標準バッテリーではベルトが止まってくれないのだ

 

このベルト、デッドストック入りになりそうだ

 

 

 

そしてここからのお話が今回のメイン

 

バッテリーの留め金具を固定する「ネジ」

 

部品番号は「6213 1459 257」

 

コレ、廃番

 

固定金具やスポーク、固定ベルトを購入したネットサイトに

 

スポークにはご丁寧に「要6213 1459 257」とあったが

 

M4ネジなら何でも良かろうと無視して発注した

 

しかし帰ってきた見積もりにはしっかりとネジが記載されていたため

 

まあいいや、とそのまま発注した

 

けれどよく考えたら「廃番」なのにどうして発注できるのだ

 

その時は良くも考えず云われるまま流されたが

 

送られてきたのはコレだった

 

 

調べてみたら「6121 1233 457」の2本サス時代用のナットだった

 

え?と思って納品書見たらそのとおりで

 

見積書を見返してみたらその部品番号が記載されていた

 

このネジ多分「M5」

 

必要なのは「M4」

 

返品しようかとも思ったけど見積りの時ちょっとした行き違いがあって

 

ごたごた(そこまでではないけど)したので泣くことにして

 

近くのホームセンターへネジを物色に行った

 

買ってきたのはコレ

 

 

「貫通化粧ナットM4」

 

手回しできる化粧ナット、M4

 

頭の中はこれで一杯

 

実は「脚」がないと金具に埋まって最後まで回せないのだ

 

取り付けのためカウルを外しカバーを外し

 

ネジを袋から取り出してようやく気付く

 

「脚がないじゃん、これ」

 

トホホ、とまだ笑いが出る

 

部屋の戻ってネットからネジを物色

 

「脚付きM4ナット」と云い聞かせ慎重に探す

 

ステンレス製で5個入り510円をすぐに見つける

 

が「送料」が200円もかかる

 

せっかくのAMAZONプライム会員が無駄になるので

 

もう少し探してみると

 

ステンレス製で4個入り699円を見つけた

 

正直さっきのモノと総額で11円しか変わらない

 

いやここはあくまで送料無料で、とこちらを発注

 

来たのがコレ

 

 

今度もカウルをひん剥いて仮止めのネジを外してばらしてから

 

おもむろにネジを取り出して気付いた

 

「アタマ貫通してないやん」

 

貫通してないと留め金具に届かない

 

死ねや、クソがーーーと自分をののしる

 

 

そして泣きの4回目がコレ

 

ようやく金具は留まりましたとさ

 

めでたしめでたし

 

 

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何となくずるずると続けているこのブログ(と云うか雑記帳)

最初、その時のプロバイダーだったOCNのおまけサービスの中にあった

「ブログ人」というブログサービスをみて軽い気持ちで始めたのだ

数年後にブログ人のサービスはやめると云われて

促されるまま「gooブログ」へまるっと移行させ

それからかれこれ10年位にはなるんではなかろうか

かねがね存続に怪しさを感じていたが果たして予感は的中

今年の秋に閉鎖すると通知があった

 

もうやめてもいいのかな

潮時というやつかとも思ったが

何かを書きたい気持ちは正直まだあるように感じるので

もうちょっと続けてみようと思う

 

gooブログにはさっきも書いたけど

このまま長く続くサービスだと感じさせるものがなく

出来ればもうちょっと安心なサービスに移った方がいいと考えていたが

移行させるためにはデータをダウンロードする必要があるが

実はそれ有料サービスに設定されていた

止めるために有料サイトへ登録するのもなんだか抵抗があって

結局今日まで来てしまった

移行先としては「アメブロ」がいいんじゃないかと

IDだけは登録してあったがそんなこんなでひとつも手が付かないまま

正直積極的に移行するような感じではなかったね

 

そこへ今回のgooブログ閉鎖のお知らせ

データのダウンロードを無償でしてくれるという

積もり積もった記事が525件もあるので大変そうだ

全部移行させなくてもとは思うが

まだ半年猶予があるのでゆっくり進めていこうと思う

 

記事はしばらくgooブログとアメブロ両方にアップしていくつもり

よろしければこの機会にアメーバブログ(ソロツーリストの旅ログ)の方もブックマークしていただけると嬉しいです

天邪鬼というニッチな皆さまをくすぐるような妄想をこれからも発信していきますので

もうしばらくどうぞよろしくお願いします

 

2025 419追記

などとグダグダ書きましたけど

案外しっかりしてるのね

あっさりデータ移行は済んでなんとリダイレクトもがっつり設定されてます

これからもアメブロでよろしく

 

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春の嵐に里のサクラが終わる頃

山にはようやく春が訪れる

涼風の里にあるサクラも開花が始まった

詳しい品種はわからないが赤みの強い緋桜のように見える

ピンクの色合いが華やかでとてもかわいい

今年も北海道へ行けそうだ

と云ってもとどのつまり自分が決断するかどうかという話なので

足掛け3日の船旅で島に上陸

そのあと4、5日つづけて宿に泊まる

というそんな「面倒」を受け入れられれば可能になる訳だ

好きで行くのに何をそんなに乗り越える面倒があるのかと云えば

そりゃあ贅沢な話だが

実際、面倒なことが多くて案外気持ち的に疲弊するものだ

料理をすることは好きでもなければ嫌いでもないが

作っているうちになんだか疲弊して

お腹が空いていることなどどうでも良くなるような性格なのだ

フェリーの予約を2か月も前にとって

オートバイの整備や荷物のことなど考えるうちに

正直かなり面倒な気分になってくる

もちろん行ってしまえば楽しくて楽しくて毎日ウキウキなのはわかっている

だからこの期間をうまく乗り越えて着々と準備を進め

いよいよその当日にフェリーの搭乗手続きさえしてしまえば

あとはすべてがうまく回っていく

雨の問題も案外大きいのかもしれない

去年の経験からなのだと思う

でも雨は実際どうしようもないファクターなので

考えても仕方のないことだ

去年久しぶりのロングツーリングだった北海道で2日間雨に降られたが

本当に雨はそんなに気にはしない方だ

カッパを着て粛々と走るだけなのだ

けれど装備の「浸水」に限っては話が別だ

あれには耐えられない

ましてや去年の北海道の気温は10℃以下だったのだ

グローブとブーツに浸水

しかもズブズブ

その状態で気温7℃の三国峠を越えた

手足は痛いをとおり越して痺れ本当につらかった

だから今年はその辺は万全を期したい

とは云えそういうのも含めて後から思い返すと

なぜだか楽しい思い出に変わっている体験は幾度となくある

これは謎に不思議だ

だから理想を云えばそんな厳しい状況下でも

「コレ実はきっと楽しいんだー」

と考えられればいいのだと思う

話は逸れるけど

先日テレビで「出川哲郎の充電させてもらえませんか」という番組を見た

スペシャルな回で台湾を走ってた

いつもどおりひとりゲストが加わるんだけど

その日はタレントの佐藤栞里ちゃんがゲストだった

実際はもちろん知らないけどあの子って内輪受けの良い子らしい

仲間のタレントやスタッフから愛されてるんだよね

確かに気取ったところがなくて媚びない笑顔が素敵だ

それでその日のロケはすごい雨の日だった

台湾だから日本の真冬みたいなことはないだろうけど

相当冷えたんじゃあないだろうか

しかもあの番組のアイコンである「スイカヘルメット」は半帽

剥き出しの顔に激しい雨が容赦なく打ち付けていた

「いたい、いたい」「(顔にあたる雨が)剣山みたい」と笑いながら云っていたけど

あの痛さはボクたちライダーがいちばんよく知っている

出川さんやディレクターが辛そうにしているのとは対照的に

栞里ちゃんは本当にずっと笑顔で楽しそうに走っていた

番組の最後に感想を求められて答えた言葉が秀逸

 

「この天気のおかげで一生の思い出になりました、絶対忘れない」

そして極めつけの一言「雨でよかった」

 

すごくない?こんなひと愛されるに決まってる

いやー勉強になりました

というか忘れていたね

本当にそうだ

辛くなればなるほどその体験は心に強く刻み込まれるものなのだ

だからそれを経験している時からそんな気持ちで楽しめばいいんだ

忘れてた

ボクの大好きなアン・シャーリーの言葉

「楽しもうと決心すれば、たいていいつでも楽しくできるものよ」

好きで走りに出かけて行ってるのに雨ごときにそれをスポイルされるはずが無い

辛い経験はいい思い出になるけど

辛い状況を楽しんで乗り越えられればそれはもう宝物の記憶だ

製造されてから35年を迎えるクロ介(BMW R100)

今年はこいつで行く

去年から電気系統の故障が出始めてちょっと心配だけど

機関の調子自体はすごくいい

もともとエンジンオイルの消費が激しい個体なので

2リットルくらいはオイルを持参しなくてはいけない

荷物は普段付けている左右のパニアケースで十分収まってしまう点は

さすがツーリングマシンだ

北海道の速い流れもクロ介の方が合うだろうし

あのでかいカウリングのおかげで寒さも凌げるだろう

それにしても400ccのSR400と1000ccのR100

フェリーの料金に8000円くらいの違いがある

一般的なWeb予約割引でも21900円もかかる

排気量750ccで分ける必要がないと思うがどうよ

原付、51~400cc、401~750cc、751cc以上

区分がおかしい

見直して欲しい

250ccを境に2区分でいいんじゃない

しかも軽自動車が35300円でこれは基本の旅客運賃込み(約11000円)

ということは実質24300円ですよ

重量も容積も半分以下のリッターバイクが高すぎ

足元見られてるのかな

参考までに調べてみたら日本海を走る新日本海フェリーはその点かなり良心的

750ccで料金は分けられるけど両者の差はたった1800円

しかも1000ccでも9500円とかなりやすい

がしかし新潟までの自走はこの料金差を微妙に埋めてしまう

愛知から新潟までは距離約500km

ガソリン代だけでも5000円

高速を使えばさらに約6000円

しかも午前11時までにチェックインしなくてはいけないので夜明け前に出るか

前乗りして新潟に一泊なんてことになれば

わざわざ新日本海フェリーを使う理由を失う

ああやっぱ北海道って外国感覚だ

パスポートが要らないだけでも良かったと考えよう

ことしはまだ行けていない函館、渡島・檜山を回る予定

2,3日あれば回れそうなのでそのあと最北端アタックするかもしれない

追分ソーランラインからオロロン街道を続けて北上しようかな

雨とか寒さとか故障とかトラブルの想定はやめて

能天気に構えて旅立ちの日を待つことにしよう

わくわく♫