北海道の広さはおよそ83400㎢

 

世界の島ランキングでも21位にランクされる大きな島だ

 

(ちなみに本州は第7位)

 

見渡す限りに広がるような気がする森林も

 

割合で云うと他の都府県と大差ない7割程度なのだが

 

実際の面積はやはり途方もなく大きなもので

 

それは関東8都県全体の面積に比べて約1.5倍にも達している

 

北海道のどこを走っても感じることだが

 

スケールの違う自然の豊かさにずーっと包まれて圧倒されて

 

それだけで何とも云えない不思議な幸福感に満たされてしまうのだ

 

自由に広がる深い森

 

ほんとうに何もないただの原野

 

青空のもと広大に広がった牧草地

 

そして延々と続く海岸線

 

荒涼とした寂寥感すら時に感じさせるが

 

それよりも自然の営みの豊かさの方がやはり勝っている

 

道路脇をびっしりと埋め尽くしている野草たちや

 

どこまでも覆いつくす森や林の深さ

 

雪解けの水を集めてとうとうと流れるたくさんの大きな川たち

 

ふとオートバイを停めエンジンを切ると

 

いまの季節だとハルゼミのちょっと低い鳴き声に全身が包まれる

 

都市に感じる違和感から解放されて

 

魂は生まれて初めて真に自然と一体になれたように感じるのだ

 

 

長い旅程の中

 

町も集落もないような原野を走り抜けることも多い北海道

 

日本国内でもなかなかお目にかかれない景色だ

 

世界にはもっと規模の大きな手つかずの自然があるのだろうが

 

町育ちのボクには十分な驚きで

 

それだけでどこか異世界を走っているような気すらしてくる

 

ただ淡々とオートバイを走らせながら

 

たった一人自由への逃走を続けている気分だ

 

 

僅かな慰めはそこら中でグルングルン回る発電用風車たちかな

 

でもなんだかデカすぎてちっとも風景に溶け込まない

 

ドン・キホーテがあいつに突進していった気持ちもちょっとわかる

 

あれはまさに凶暴な巨人

 

でもこの光景は道内のいたるところで見られ

 

すでにありふれたものになりつつあるのも事実だ

 

日本海側がやはり多いかな

 

今回は追分ソーランラインとオロロンラインを繋げて走ったが

 

日本海に面した海岸沿いにはずーッと風車の景色が続いていた

 

 

あのオトンルイの発電所も今ではワンオブゼン(そのうちのひとつ)

 

最近では10000kwhを越えるような風力発電所が

 

日本海側を中心に30カ所以上稼働しているようだ

 

(オトンルイももっと大きな風車5基に置き換わるらしい)

 

風車の景色は自然風景ではもちろんないが

 

自然エネルギーを利用するという点では

 

自然の一部とも云えないだろうか

 

ここにも豊かな北海道の姿が垣間見えている訳だ

 

 

もう一つの慰めは

 

道路が続く限りその路肩を埋め尽くす野草の群生だろう

 

北の大地とは云え多種多様な植物が自生するが

 

道路際に目立つのは「イタドリ」「笹」そして「フキ」だ

 

これらはバラバラに混在して生えているのではなく

 

それぞれはある程度の群れを成している

 

イタドリの列が数十メートル続くと

 

ある所からそれが笹の群生に変わり

 

そしてまたイタドリが続いたかと思うと

 

今度は気付かぬうちに大きな葉のフキの群れが続いている

 

道路の左右でもそれは異なっていて

 

左側はフキでも右側はイタドリだったりするのだ

 

 

この季節特に目立つのはイタドリとフキだ

 

イタドリは葉の大きなオオイタドリがほとんど

 

成長力が強くて放っておくと人の背丈を越える高さまで伸びる

 

本州でもイタドリはよく見かけるけど

 

真夏のイタドリってすごい大きさに成長している

 

フキの葉っぱも驚くほど大きくて

 

太い茎をズーンと伸ばして傘みたいにデカくなっている

 

残念ながらおそらく厄介者だ

 

すっかり雪が解けた今の北海道では

 

待ってました、とばかりに草木が一気に成長をはじめるが

 

ちょうど今頃に除草作業が盛んに行われるみたいだ

 

放っておくとすぐに手が付けられなくなるんだろうね

 

道内のいたるところで十数人規模の作業員が刈払い機のエンジンを唸らせていた

 

これくらいの時に刈っておかないと処分に困るよ、あれは

 

 

一方森林はと云えば

 

最初にも少し触れたけど

 

558万ha(約55800㎢)の面積を有する

 

これは北海道の7割近くが森林におおわれていることになる数字だ

 

天然林(人の手が入っていない森林)はそのうち357万haもあるらしい

 

これがどれほどの規模なのか全くイメージできないが

 

良く例えられる「東京ドーム」で無理矢理例えるとなんと76万個分だ

 

東京ドームじゃあ分らないか?

 

じゃあ最初にも例えた関東全体の面積を

 

東京ドームに換算してみると78万5千個分だ

 

関東に東京ドーム78万5千個建てると全部埋まるんだねって

 

ああ、もうどうでもいいか

 

(つまりは関東8都県と同じ広さの規模で天然林が北海道には広がっている)

 

 

三国峠の展望所から南の方を見やると

 

眼下には果てしなく原生林が広がっている

 

エゾ松、トドマツなど大型の針葉樹と

 

シラカバ、ダケカンバ、ミズナラなどの広葉樹が混じる

 

全体としては広葉樹の林が多くないかな

 

案外深い山の中を走っていても

 

この時期なら木漏れ日に溢れていて

 

清々しくとても気持ちがいいイメージがある

 

少し高度を上げるとダケカンバが増えるね

 

ダケカンバはこの季節ようやく芽吹きが始まったばかりで

 

トドマツの林の中で淡い緑の若葉が森にコントラストを付けている

 

 

この原生林にはモバイルの電波も無ければ(スターリンクは大丈夫か)

 

ガソリンスタンドももちろんコンビニもない

 

十勝三股に山荘があるがいつも開いている訳ではないだろうし

 

幌加には除雪ステーションがあるけど人が常駐しているのかしら

 

人より獣の方が確実に多い地域だ

 

こんな場所でクロ介が急に止まったりしたらどうなるんだろう

 

夜中だったら遭難するかもしれない

 

21世紀の日本にまだこんなエリアがあって

 

リアルに冒険気分を味わえる

 

それが北海道だ

 

 

それにしても5月末の北海道は生命力にあふれていた

 

木々は芽吹き茂り

 

草はずんずんその背丈を延ばす

 

まだちょっと空気はひんやりしてるけど

 

始まったばかりの初夏のこの時期

 

北海道は本当に気持ちがよかったね

 

 

にほんブログ村 バイクブログ ソロツーリング(バイク)へ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 何気ない暮らしへ
にほんブログ村

 

このブログを始めた頃のボクは相当な「雨男」だった

 

雨にまつわる悲惨な体験は数多い

 

東北地方へ3泊4日で出かけた時には毎日雨に降られた

 

行きは深夜の高速道路だった

 

深夜の雨の高速ってどんなにポジティブにかまえても消化試合にしか思えない

 

果てしなく強弱を繰り返す雨に30分も気力は持たず

 

牧之原SAですでに途方に暮れていた

 

東京に着いても雨

 

その後福島あたりで一瞬止んだだけで

 

その日の宿をとった岩手の田老までずーっと雨に降られた

 

翌日は八甲田から十和田湖に向かって雨と霧

 

竜飛岬では豪雨の中カッパを着たまま「津軽海峡冬景色」を熱唱してやった

 

(歌碑の赤いボタンを押すと大音量でかの名曲が流れる仕組みになっている)

 

 

帰りは日本海側を一気に南下したが

 

新潟から高速に乗ると西から台風が迫ってきた

 

聖高原を越える辺りで豪雨と霧

 

どうにかしてるぜ、と自身の定めを呪いながら

 

恵那山トンネルを抜けると台風も突っ切っていて雨は上がり星空が広がった

 

極めつけは帰り着いた翌日が洗車日和の良い天気だったことだ

 

 

オートバイ乗りにとって「雨男」である事実はあまり喜べた話ではない

 

ただ自然相手の楽しみである以上

 

照るか曇るか、はたまた降られるかは

 

想定こそできても絶対に何ともならないものだともいえる

 

何ともならないことはそもそも考えても仕方がない

 

出来ることはそれに備えることだけ

 

予備の上着を持って行ったり

 

カイロやネックウォーマーをパニアに忍ばせたり

 

もちろんカッパ様はいつもシートカウルの中に入れっぱなしだ

 

ツーリングに出るときは防水仕様のブーツを履くし

 

ヘルメットもできるだけピンロックシートを取り付けるようにはしている

 

それでも久しぶりのロングツーリングだった去年の北海道では雨に嵌まった

 

雨を試したことのなかった防水ブーツは30分で浸水ズブズブ

 

新調したレイングローブはゴミのような製品だった

 

おまけに気温が10℃以下

 

その時の指のしびれがそのあと半月位取れなかった

 

軽い凍傷だったのかもしれない

 

雨や気温の変化はツーリングにつきものだから

 

本当にあまり気にしたことはない

 

雨の中でも結構楽しく走れる自信はある

 

ただどうもこのロートルの身体は確実に劣化しているみたいで

 

外界に適応する能力が相当落ちている節がある

 

考えても仕方がないのでこれにも少し備えが必要だろう

 

 

天気予報と云えば今は数値予報のためにスパコンまで導入されている

 

時間的地域的な精密さは確かに上がっているよう見えるが

 

肝心な正確性はそれほど変わっていないように感じる

 

もちろんボクは気象の専門家ではない

 

けれど物心がついてこの世界で繰り広げられるアレコレに興味を持ち始めた時

 

いちばん最初にボクが興味を持ったのは「天気予報」だった

 

見よう見まねで書いた日本列島の地図の上にグルグルと渦巻きを書き

 

「高」とか「低」とかいったマークを張り付け

 

(ちなみに低いという字は幼稚園児には理解不明だった)

 

明日は晴れるだの雨が降るだの印をつけていくのだ

 

小学2年生の頃にはすでに「前線」の意味を理解していたくらいだから

 

天気予報に一家言持つのは当たり前だ

 

そんなボクの印象だからあながち間違いとも云えないと思う

 

天気予報の精度はさほど上がっていない(断言!)

 

 

では天候の変化にどう備えるか

 

まあ、晴れて暑くなるのならさして問題はないのだ

 

上着を脱いで水分補給していれば良い

 

やっぱり雨とか雪とか異常な低温が問題だ

 

去年の北海道での経験はきっとこの時期の最悪のシナリオだった訳だから

 

あれをなんとか乗り切れれば良いということだ

 

ということで

 

今年は使い捨てカイロを一束用意

 

ウルトラライトダウンのジャケット(コンパクトにたたむことが出来る)

 

ダウンのベストにネックウォーマーを準備した

 

レイングローブはもう究極の形態をということで

 

裏起毛の防水ゴム手袋「テムレス」を2足

 

ヘルメットも普段のふざけたジェットではなく

 

アライのVZ-RAMにピンロックシートを取り付けた

 

今年は結果的にはダウンもカイロも一切使わなかったが

 

それはそれで何よりだった

 

 

けれど今回の日程を決める時に本当に天気なんかどうでもいいと

 

そんな風に考えていた訳ではない

 

フェリーの予約の都合(2か月前だと3割引き設定がある)で

 

2か月前に日程を決めなくてはいけなかったが

 

去年のこともあったのでなるべく雨の少ない時期を選びたかった

 

 

真偽のほどは定かではないけれど

 

「晴れの特異日」というのがあるらしい

 

なぜか晴れてしまう日だとさ

 

以前の体育の日「10月10日」がその特異日だとよく知られている

 

1964年の東京オリンピック開会式の日

 

前日までの激しい雨がウソのように上がり

 

開会式の時にはスタジアムの上空に快晴の空が広がった

 

その紺碧の空を5機のブルーインパルスが五輪を描いて飛んだのだ

 

あれほど「晴れの特異日」を印象付け納得させるエピソードはないだろう

 

実は10月の特異日の1番は15日だったらしいが

 

それが木曜日であったため日曜日だった2番目の10日が選ばれた

 

が、10月はそもそも雨の少ない時期なので本来はそれを特異日とは云わないそうだ

 

とは云えあのブルーインパルスの強い印象が

 

この「晴れの特異日」の逸話を語り継がせているのだろう

 

 

北海道の「晴れ」の日を検索してみたら

 

天気出現率 - 30年間の気象データを基にした全国各地の天気統計【みんなの知識 ちょっと便利帳】

 

というページがヒットした

 

道内14都市の天気出現率を個別に集計してある

 

データは過去30年の統計ということでかなり興味深い

 

あくまで天気なので0%とか100%なんて云うことはほぼないだろうし

 

統計期間が長くなればなるほどデータは平滑化するような気もする

 

そこはまあ統計数値ということで参考程度ではある

 

ざっと眺めてみると北海道はやはり5月が降雨率が低いみたいだ

 

予想に反して結構バイアスがある

 

そもそも日本全体の降雨日の確率は約34%(365日中124日)

 

北海道は全国7位で144日(約40%)

 

でもこの数字は北海道の面積の広さだったり

 

日本海、オホーツク海、太平洋と条件の異なる海に

 

ぐるりと囲まれている地理的な条件だったりと

 

他の都府県と単純に比べられないだろうが

 

雨の日の確率が40%を超える日は雨になる可能性が高いと考えてもいいだろう

 

各地点の細かい数字はご自分で確認いただくことにして

 

今回の行程に沿った各地域の天気出現率と実際の天候を照らし合わせて検証してみる

 

             天気出現率           2025年当日の天気

5月26日 胆振地方 晴43.3% 曇30.0% 雨26.7%     曇り 一瞬小雨

      渡島地方 晴63.3% 曇13.3% 雨23.3%     晴れ

 

5月27日 渡島地方 晴60.0% 曇13.3% 雨33.3%     曇り

      檜山地方 晴36.7% 曇23.3% 雨40.0%     晴れ時々曇

      後志地方 晴50.0% 曇20.0% 雨30.0%     晴れ

 

5月28日 後志地方 晴66.7% 曇13.3% 雨20.0%     晴れ

      石狩地方 晴66.7% 曇13.3% 雨20.0%     晴れ

      留萌地方 晴63.3% 曇10.0% 雨26.7%     晴れ

      宗谷地方 晴43.3% 曇30.0% 雨26.7%     晴れ

 

5月29日 宗谷地方 晴43.3% 曇26.7% 雨26.7% 雪3.3    曇り

      上川地方 晴60.0% 曇30.0% 雨10.0%     晴れ

      十勝地方 晴56.7% 曇26.7% 雨16.7%     晴れ

 

5月30日 十勝地方 晴50.0% 曇26.7% 雨23.3%               晴れ

      日高地方 晴60.0% 曇13.3% 雨26.7%     晴れ

      胆振地方 晴53.3% 曇26.7% 雨20.0%     晴れ

 

結果だけ見れば相当な精度にも見えるが

 

たまたまの偶然なのかな、という見方が妥当と感じる

 

けれどやっぱり晴れに勝るものはないよね

 

これは本音

 

雨には雨の良さがあるとはいえ

 

晴れていると何とも気持ちがいいもんだ

 

三国峠はいままで景色を見られたことがなかったけど

 

今回は原生林に浮かぶ「松見大橋」を望めたし

 

(この写真だれがとってもこう写るね)

 

前回雨だったオロロンラインからは

 

霞んではいたけど利尻富士を眺められて溜息が漏れた

 

何度か走ったことのあるルートでもやはり晴れていると

 

すべてが輝いていて最高だ

 

だから「曇り上等」と呪文のように唱えていたボクだが

 

最後には「やっぱ晴じゃなくちゃね」とニヤニヤしていたよ

 

 

追記

 

因みに天気出現率の元のデータは過去30年ということでしたけど

 

1971年から2000年までの30年のようです とほほ……

 

参考までに

 

にほんブログ村 バイクブログ ソロツーリング(バイク)へ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 何気ない暮らしへ
にほんブログ村

今年もまた北海道を走ってきた

 

名古屋でフェリーに乗るまでこそ雨に降られたが

 

あちらに着いてからは連日晴天に恵まれ

 

おまけに季節外れの高温状態

 

去年の教訓から用意したダウンジャケットやウィンターグローブ

 

ネックウォーマー、それから使い捨てカイロ

 

これら全部まったく使わずに過ごすことが出来た

 

今年の相棒はクロ介(BMW R100トラッドRSカウル仕様)

 

実はちょっとしたトラブルがあって

 

冷や冷やしながら走ったところもあったが

 

エンジンは終始快調で平均燃費も22km/l

 

距離を延ばせば伸ばす程

 

日程をこなせばこなす程

 

BMWモトの本領を発揮してくれる

 

35年前に製造されたロートルでも真のツーリングマシンなのだ

 

左右のパニアケースにはすべての荷物が収まり

 

外見からはいつもの散歩に出たような出で立ちのまま

 

あの広大な北の大地を1週間走り回れる

 

楽しかった

 

ほんとうにただただそれだけだった

 

 

 

今年も北海道を走っている間に感じたあれこれを

 

少し続けて書いていこうと思う

 

 

名古屋のフェリーターミナルで乗船を待っている時

 

隣にオートバイを停めていた人が声をかけてきた

 

古いBMWはかっこいいね、というくらいの話だったんだけど

 

彼のナンバーを見ると「北見」だったので

 

どこを走ってきたのかと話を向けると

 

九州から四国を回ってきたのだそうだ

 

九州がすごく気に入ったらしくしきりによかったと繰り返す

 

ボクが、でもやっぱりオートバイで走るのは北海道の方があっていないか、と問うと

 

「真っ直ぐな道にはもう飽きたよ」と返してきた

 

もちろんボクは「真っ直ぐな道」=「北海道の道」とは思っていないし

 

「真っ直ぐな道」だからオートバイで走って楽しいとも思っていない

 

本州の人間から、北海道の人である自分にその良さを問われたとき

 

「真っ直ぐな道」というステレオタイプこそがベストアンサー

 

と彼は考えたのかもしれない

 

いずれにしろ「北海道の道=真っ直ぐな道」という方程式は

 

印象としては間違っていないだろう

 

 

実際に北海道を走っていると様々な場所で

 

この「真っ直ぐな道」に出くわす

 

あまり経験がないからか、そのインパクトの強さに胸がざわつくが

 

所詮それは「インパクト」にすぎないのかとも思う

 

ではあるが

 

それを10回20回と数を重ねても

 

案外胸に迫る「なにか」を感じるのよ、ボクはね

 

みんなはそうでもないのかな?

 

 

「道」が「真っ直ぐ」って多分ヒトの脳が大好きだ

 

非線形なモノより、線形なモノの方が

 

掴みどころのない頼りなさより、まとまりのある分かりやすさの方が断然好きなのだ

 

それを心理学ではグッドゲシュタルトと云ったりする

 

ゲシュタルトとは「まとまりがある」とか「価値のある全体像」みたいな

 

「良い形」であることを指す

 

つまりヒトは感覚情報を精密に部分部分を認識しながら

 

実はその総和である全体像として捉えているため

 

まとまりとしての収まりの良さを求める傾向があるらしいのだ

 

「真っ直ぐ」が単に良い形だからということでなく

 

比較的単純な地形が広大に広がる北海道で

 

その中を単純に真っ直ぐ伸びる道はまさに「グッドゲシュタルト」

 

 

だからオートバイで走るからとか

 

他の場所ではほとんどお目にかかれないから

 

といった理由よりもヒトの心理学的な事象なのではないかとボクは思う

 

何かを食べて「旨いな」と思うことは

 

何となくわかる

 

旨いな、と身体が喜ぶ

 

食べることは生きることだから

 

けれど山や渓谷や草原を見て胸が熱くなる理由がわからなかった

 

風景に感動する、とはいったいどういうことなのかと

 

長い間考えてきたけど

 

この真っ直ぐな道を毎日眺め続けて

 

なんとなく答えを得たような気がした

 

「真っ直ぐな道」に飽きることなんて多分ない

 

それは好きとか嫌いといった感情ではなくて

 

きっとヒトの性(さが)なのだ

 

 

にほんブログ村 バイクブログ ソロツーリング(バイク)へ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 何気ない暮らしへ
にほんブログ村

 

ボクだけじゃあないと思うけど

 

オートバイを走らせることって本当に楽しいんだよね

 

風を切って進むだけでいつでも自然に楽しくなってくる

 

でもそれを作っている人たちはそうでもないらしいよ

 

オートバイのユーザーが減り続けていることに

 

ものすごく焦りと恐怖を感じているみたいなんだ

 

こんなに楽しいのになー、とボクは思うが

 

実際はそうでもないのかな

 

販売台数は40年くらい前の隆盛期に比べればその1割くらいしかないらしい

 

でもこれは台数だからね

 

10万円前後の原付がバンバン売れたって売り上げも利益も高がしれてる

 

だからメーカーは一生懸命知恵を絞って

 

新しいなにかを生み出そうとしているはずなのだ

 

なのにそんなメーカーが生み出す近頃のオートバイに

 

興味が持てなくなっているのはなぜなんだろう

 

 

新しい価値観が次々生まれてくる昨今

 

そのほとんどすべて経済論理で生まれてくると分かってます?

 

全部金儲けだ

 

仕事してるとそんな話ばっかりでしょ?

 

あんなのもう古いと斬り捨てることで

 

そこに留まる事への不安を生じさせ

 

そんなに代わり映えのしないモノに新たな価値を塗りたくる

 

これがいいかな?こっちがいいんじゃない?

 

くらいのきっかけで始まったことも

 

そのうちすぐに

 

こうでなければ、こうすべきだ、に変わっていく

 

そして最後に奴らはこうウソブく

 

まだそんなこと云っているの?

 

まだそんなことやっているの?

 

そっちに乗っかっていくことが前向きで柔軟な「デキる」ひとたち

 

上手くなじめず留まることは田舎臭い頑固な「ワカッテない」ひとたち

 

はいはい

 

あなたたちのようにカネを使っているだけの人生になにか疑問は?

 

いや、あなたのカネを毟り取ろうとする輩に翻弄されるだけの人生になにか疑問は?

 

だからどんなに貰っても金が足らないと下品なことばかり云うひとばかりが目に付く

 

こんなに暮らしやすい社会にあっても税金が高いと文句ばかり

 

それは他人のためには金を使いたくないという意味にしか聞こえない

 

どんな考えを持つことも自由だと云いながら

 

共通理解へ収束しようと強要する世間

 

昨日の常識は今日の非常識

 

そこに留まる事への恐怖心は日に日に強まるばかりの世の中だ

 

 

一方でこんな現象も増えている

 

情報が日常生活に溢れる世界への変化

 

IT革命

 

まさにその革命のような世界の変化は人間の成長や成熟にも

 

大きな変化を生み出してきた

 

それはあまりに一瞬で急激であったために

 

未成熟の若い脳に与える影響は大きかったと想像できる

 

その証拠に子供や若い世代が周囲を見ずにスマホを見て歩いている

 

自分の周囲にある現実世界ではなく

 

スマホをとおしてみる情報世界に生きているようだ

 

そしてそのネット情報はすでに完全に市民権を得てしまっている

 

しかもそれは地球規模だ

 

物事を知らない人や物事を質問してくる人へ

 

「ググれ!」と返す

 

つまりすべてスマホのいうとおりなのだから

 

 

ネットの情報の難しさの問題のひとつに

 

その情報レベルが様々だということがあると思う

 

ボクは写真が好きなのでカメラメーカーのサイトやそれについての動画も見るが

 

カメラのスペックだけで

 

エントリーユーザー用とかプロフェッショナル用と語られることがよくある

 

いまのカメラで重視されているのは実はスチールではなくてムービーだ

 

それとなぜか高速連写性能にこだわる

 

その部分のスペックが低いだけでエントリーユーザー向けの

 

ライトなプロダクトだとレッテルを張られてしまう

 

けれど

 

静止画しか撮らず自然風景がほとんどだというユーザーには

 

すべてのカメラが満足いくスペックだと思う

 

秒間20コマの撮影なんてしたことがないしする気もない

 

秒3コマでもマニュアルフォーカスで鳥ぐらいは撮れる

 

自慢じゃなくて事実だってだけの話

 

それでいて価格はそれ以上に高すぎる

 

ニコンのハイスペック機「Z9」は772,200円

 

いわゆるエントリー機「Z5Ⅱ」は258,500円

 

これはボディだけの価格

 

写真を撮るにはさらにレンズが数本必要になる

 

ボクなら間違いなく「Z5Ⅱ」を買う

 

フルサイズフォーマットで2450万画素

 

実際にボクが使っているのはその前の「Z5」なんだけど

 

2432万画素で連写は秒4.5コマしかできない

 

価格は182,500円(ニコンダイレクト価格)

 

実売価格でキットレンズが付いて18万くらいだったと思う

 

正直まったく後悔もしていないどころかむしろかなり満足している

 

つまり

 

カメラ(あえて写真とは云わない)にのめり込んでいるヤカラは

 

安いカメラを「いい」というだけの価値観を持っていないだけでなく

 

工業製品の世界ではありがちなスペック主義に陥っている

 

これって矛盾するようだけど時代が変わっても全く変わっていない

 

だからこれはさっきあえて写真にのめり込んでいると云わなかったが

 

自分で写真撮ってないからスペックでしかカメラの良し悪しを語れないのだ

 

カメラは写真を撮る道具だ

 

中華料理を作りたい人には鋳物のごっついコンロと鉄の中華鍋が要るけど

 

スイーツを作りたい人にはあたりまえだが不要だ

 

それと一緒で鉄道の写真が撮りたい人には高速連写機能は命だし

 

ハイスペックな動画を作る人には8.3K60Pは魅力的だ

 

 

けれどそれは単にスペックが高いとか低いとかの問題ではない

 

自分の好みや技術に道具を合わせるということこそが大切なのだ

 

未経験の初心者だから、とか

 

もう何年も続けているベテランだからは関係ない

 

価格なんて絶対に関係ない

 

(いや価格が高いには意味があるのでそれが必要な場合ももちろんある)

 

自分のニーズに合うこと

 

つまり他人の情報を頼りにしてもいいけど

 

それはあくまで自分のため

 

もう何年も写真を撮っているのに「安い」というだけで

 

そのカメラを選択肢に出来ないのはおかしいとボクは思う

 

 

オートバイの世界で最近自動変速機や変速補助機が盛んにもてはやされる

 

無くてもいいけどあれば便利、という声もあれば

 

小排気量車やクルーザーには設定必須だとの声も聞く

 

どうもあの辺の装備は付加価値の創造という狙いもあろうが

 

オートバイを操作する敷居を低くするみたいな意図もあるようだ

 

ホンダがDCTを搭載したのは2010年のVFR1200が最初だが

 

のちにリリースされDCTが搭載された

 

NC700という大型車にはとても違和感があった

 

 

670ccの2気筒270度クランクで馬力は50ps「しか」無い

 

「しか」ないんじゃなくてリミッター付けて出せないようにしている

 

タンクの部分がトランクで手荷物を積めるのだ

 

中途半端な排気量でトランク付きの変なヤツ

 

4気筒でもなければV型でもない

 

ただのツインエンジン

 

馬力も無くてクラッチもない

 

いくら大型二輪免許が教習所で取られるようになったとはいえ

 

いくら二輪車にもAT免許が出来たとはいえ

 

コレ、誰が買うの?

 

と思ったもんだ

 

メーカーのシンパたるオートバイ雑誌の記事もみんなおんなじだった

 

「こういうオートバイが売れて欲しいよね」

 

「こういう健全な進化こそ21世紀には必要なのだよ」

 

「スペックとかじゃなく間違いなくこれもオートバイで気持ちいい」

 

きっと本当は戸惑っていたんだと思う

 

でもね

 

このころからかな、新型車が迷走するようになったのは

 

メーカーは日本を見限って東南アジアやインドをメインターゲットに据え

 

大型車についてはヨーロッパメーカーのカテゴリーをなぞり続けた

 

より性能の高いものを安く作ることに長けている日本のメーカー

 

そんな構図はいつまでも払拭できていない

 

昨今流行るヘリテージなモデルでも

 

日本メーカーは個性を出せていない

 

フューエルポンプなど補器類の増加で

 

デザイン的に伸びやかさを欠く不細工さが目に付く

 

もうここに及んで「よくできている」なんて評価軸は不要なのだ

 

いやいや免許を取ることにすでに高いハードルがあるのに

 

まずは乗ってその楽しさを知ってもらわないと、という意見もある

 

いやむしろそんなことばかり云う

 

けれど2輪車の面白さ楽しさは原付スクーターでもカブでも感じることが出来る

 

むしろ原付の経験がその奥に続く魅力へグイーッと人を引き込むのだ

 

原付(2種も含めて)にクオリティなんていらない

 

通学に通勤に買い物に使い倒しながら

 

うずうずと湧き上がるオートバイへの思いが真のニーズへとつながると思う

 

だから街のバイク屋を失くしてしまったことが一番痛い

 

ぼろぼろの原付を2万でいいと云われて購入することから

 

2輪車の世界は広がるのだ

 

輸入車みたいな新車ディーラーばっか作って

 

中古車で儲けようみたいな貧乏くさい商売がのさばって

 

そうやって若者から2輪車の体験を奪っていった結果がこれなんだ

 

こどものころから自転車買ってきた同じ店で原付買う

 

コミュニケーションが苦手過ぎてバイク屋の大将とも話せない

 

もうこれじゃあオートバイが売れないってだけの話じゃないけどね

 

 

情報過多の今の社会で

 

身体感覚をとおして物事を理解する重要さは増々重視されている

 

マーケティングばかりに頼らず

 

また人の体験や感想ばかりに飲み込まれずに

 

言葉にならない体験をとおして世界を見る方が絶対に良い

 

2輪はコケるからね、とか

 

今どきクラッチって何よ、とか

 

本質はそこじゃない

 

わかっているよね?

 

わかってないか

 

 

にほんブログ村 バイクブログ ソロツーリング(バイク)へ
にほんブログ村 クリックして応援お願いします

 

 

山に青葉が燃え出して

 

清々しい青空に風が吹き抜ける

 

春から初夏へ

 

衣替えも進んで

 

ストーブにも火の入らないこの頃

 

タンクの灯油を抜いて芯を掃除すれば

 

もう納戸の扇風機と入れ替わりだ

 

 

北海道へ旅立つ日がゆっくり近づいている

 

ルートの目星を付けたり良さそうな宿を探ったり

 

いちばん楽しい時期かもしれない

 

それと同時に今年はロートルのクロ介と行くので

 

オイルを換えたりフィルターを換えたり

 

いろいろ不安なところはあるのだけれど

 

どんなに用意してもすべてはなるようにしかならない

 

何も起きない時は何も起きないし

 

何か起きるときは何か起きるのだ

 

いつも自分に云い聞かせている

 

曰く「人間万事塞翁が馬」

 

幸運に歓喜し、不運を楽しめ

 

 

クロ介

 

BMWバイク R100TRAD 1990年西ドイツ製

 

BMWのフラットツイン商品群は一度生産を中止したあと

 

車体(主にリアサス)をアップデートし

 

ラインナップを大幅に縮小したうえで市場に帰ってきた

 

その後の展開はおそらく当初BMWが考えていたものとは大きく異なり

 

ボクサーツインは予想外の「再ブレイク」とも云える堅調な推移だ

 

 

 

ボクがBMWのオートバイに乗ったのは

 

その後に開発された新世代のフラットツインエンジンが最初だが

 

4バルブヘッドの新生ボクサーはOHV2バルブに比べるまでもなく

 

とてもスムースでパワフルでそしてワイルドなフィーリングだった

 

というのも

 

BMWと云えばクルマの6気筒エンジンが一般には有名で

 

「シルキー6」と呼ばれるほどの繊細で優雅なイメージを勝手に持っていたのだが

 

空油冷の4バルブボクサーに初めて乗った時

 

その意外な程のワイルドさに一瞬で虜になったことを覚えている

 

思い返せばクルマやオートバイのエンジンフィーリングの違いを

 

おもしろいと感じたのはそれが初めてで

 

そしてその興味が後にそれ以前のOHVボクサーに向いていくのだけれども

 

それはその時に運命づけられていたのだと今は感じている

 

 

 

4バルブボクサーエンジンはとても洗練されていたが

 

ワザとなのか、と感じるくらいブッキラボウで粗野なフィーリングだった

 

それは単に雑なエンジンという意味では全くなくて

 

それこそがBMWのフィロソフィーなのだと感じさせる

 

どんなに進化しても魂は決して変わらないという信念のようだ

 

逆に云えばキャラがやや弱い国内4メーカーのオートバイに

 

良くも悪くも日本人のどこか鬱屈した島国根性が透けて見えているという点で

 

どこか似ているのかもしれない

 

そんな国産オートバイたちとの大きな違いは

 

「間合い」

 

ではないかとボクは思う

 

クラッチを繋ぐ

 

スロットルを開ける

 

シフトペダルを蹴り上げる

 

そのすべての間合いが本当に微妙に異なっている

 

それを「上質」と云うのは簡単だが

 

その感覚はOHV時代のオートバイにも共通してあったものなのだ

 

今ではさすがに小排気量の車種もラインナップするが

 

BMWはプレミアムオートバイのメーカーだ

 

だからプライスゾーンが国産車と違うというのは理解できる

 

だがボクとしては価格が高いというだけではなく

 

他では得られぬ価値がそこにあると思っている

 

発進するためにローギアへペダルを踏みこんだ時

 

このオートバイの異質な「間合い」に心を鷲掴みにされるのだ

 

 

 

R75から始まる新生OHVボクサーは

 

多くのラインナップを揃えながら長い期間生産されたので

 

似たようでありながら実に多くの仕様変更がされている

 

クロ介に及んではその出自が独特でネット検索しても

 

1000ccにもかかわらず「R80」として出てくる異形車種

 

車検証の型式欄には「R80-100」と不思議な表記だ

 

実はこのR100TRADという車種は正式なものではなく

 

BMWジャパンがディーラーからの要望で特注された特装車だった

 

エジプト警察用の特装車と同じ出自という話で

 

R80用やR100用の(共通)フレームに(つまり適当に抜き取って)

 

R100用の1000ccエンジンを積んでいる

 

当時1000ccのラインナップはRSとRTしかなく

 

ノンカウルのスタンダード車はR80しか設定されていなかった

 

つまり1000cc版のノンカウルが欲しい層があると考えたのだろう

 

日本人用に河名シートにローダウンシートが特注され装着されている

 

ボクの車両は前のオーナーがカフェレーサーへの改造目的で購入したらしく

 

購入してすぐに大規模な改造がされた

 

それをボクが購入する時にほぼノーマルに戻してもらっているが

 

その間に30年くらいの時間が流れていて

 

何をどう改造したのかが正直詳しく分かっていない

 

救いはこの改造をしたメカニックと同じ人に見てもらっているということだろう

 

そもそも仕様変更で本当に細かい部分での部品の入れ替わりがあったり

 

その上で改造のために現物合わせされたり、とっぱわられたりと

 

それはもうやりたい放題やられたい放題

 

購入して4年経つ今メンテするたびにその苦労を痛感しているところだ

 

たとえばフロントブレーキのランプ用のスイッチが死んだ時だ

 

パーツリストを頼りに取り寄せたスイッチの径が10φだった

 

なのになぜかスイッチボックスが前世代のものに変わっていて

 

それ用のスイッチはなんと径が8φ

 

こんなのはまだ序の口でサイドカバーの取り付けステーが無くなってるとか

 

ブレーキラインの取り回しが異なっているとか

 

まあ、支障なく走っているのだから万事OKだろうが…

 

 

 

でも無くなってしまっているものとか

 

代替処理されている箇所は本当は何が正解なのかがわかりづらいのは確か

 

「R」シリーズってロッドによって部品がいくつも変わったりしてるので

 

そうそう、もちろん生産終了、在庫終了も多い

 

そこはリプロ品やヤフオクがある今かなり助かっているが

 

効率の悪さはそれなりにあって

 

さっきのブレーキスイッチみたいに自己責任が伴う出費や

 

パーツリスト確認間違い

 

単なるそそっかしさから来る凡ミス

 

いやこの凡ミスが多いかもしれない

 

ボクは特にね

 

 

クロ介のバッテリーが5年目に突入していて

 

この冬にエンジンの始動不良なんかもあってバッテリーが弱っていたし

 

セルモーターの動きも少し怪しいので北海道へ行く前に交換した

 

ついでにバッテリーを固定する金具やベルトも無くなっているので

 

この際にしっかりとレストアする

 

 

そのために取り寄せたのが上の図面の「15,18,19,20」の部品

 

バッテリーは付いていたものはひと回り小さいものだったが

 

冬の始動にやや不安があったので規定通りのモノを買った

 

固定もベルトが1本

 

 

これ実は2本ついていたけどどこかで落とした

 

後でわかったけど下部でベルトを止める引っかかりが相当浅い

 

因みについていた小さなバッテリーは4バルブボクサーでは標準

 

バッテリーケースの大きさを見ると実はこっちの方がしっくりくる大きさ

 

既定のバッテリーはかなりでかくてすごく重い

 

底がだいぶはみ出してしまう

 

バッテリーを入れ替え固定にかかるが

 

今回揃えたパーツで正直どう固定するのが正解なのかよくわかっていない

 

そもそも留め金具を止めるスポークが斜めに突き出る意味が不明

 

成り行きどおりバッテリーの角を留めてみる

 

 

これネットで画像を探すがあまり出てこない

 

出てきてもそれこそ細かい仕様の違いで様々だ

 

「BMWバイクス アーカイブvol.3」のフルメンテ記事の中に

 

バッテリーの角に金具をかけた写真があったので良しとしておいた

 

が、せっかく買ったベルトが掛からない

 

そもそもケース下部にベルトをひっかける取り回しが無理っぽい

 

小さなバッテリーならベルトを真上に引けるので掛けられるが

 

ケースから大きくはみ出す標準バッテリーではベルトが止まってくれないのだ

 

このベルト、デッドストック入りになりそうだ

 

 

 

そしてここからのお話が今回のメイン

 

バッテリーの留め金具を固定する「ネジ」

 

部品番号は「6213 1459 257」

 

コレ、廃番

 

固定金具やスポーク、固定ベルトを購入したネットサイトに

 

スポークにはご丁寧に「要6213 1459 257」とあったが

 

M4ネジなら何でも良かろうと無視して発注した

 

しかし帰ってきた見積もりにはしっかりとネジが記載されていたため

 

まあいいや、とそのまま発注した

 

けれどよく考えたら「廃番」なのにどうして発注できるのだ

 

その時は良くも考えず云われるまま流されたが

 

送られてきたのはコレだった

 

 

調べてみたら「6121 1233 457」の2本サス時代用のナットだった

 

え?と思って納品書見たらそのとおりで

 

見積書を見返してみたらその部品番号が記載されていた

 

このネジ多分「M5」

 

必要なのは「M4」

 

返品しようかとも思ったけど見積りの時ちょっとした行き違いがあって

 

ごたごた(そこまでではないけど)したので泣くことにして

 

近くのホームセンターへネジを物色に行った

 

買ってきたのはコレ

 

 

「貫通化粧ナットM4」

 

手回しできる化粧ナット、M4

 

頭の中はこれで一杯

 

実は「脚」がないと金具に埋まって最後まで回せないのだ

 

取り付けのためカウルを外しカバーを外し

 

ネジを袋から取り出してようやく気付く

 

「脚がないじゃん、これ」

 

トホホ、とまだ笑いが出る

 

部屋の戻ってネットからネジを物色

 

「脚付きM4ナット」と云い聞かせ慎重に探す

 

ステンレス製で5個入り510円をすぐに見つける

 

が「送料」が200円もかかる

 

せっかくのAMAZONプライム会員が無駄になるので

 

もう少し探してみると

 

ステンレス製で4個入り699円を見つけた

 

正直さっきのモノと総額で11円しか変わらない

 

いやここはあくまで送料無料で、とこちらを発注

 

来たのがコレ

 

 

今度もカウルをひん剥いて仮止めのネジを外してばらしてから

 

おもむろにネジを取り出して気付いた

 

「アタマ貫通してないやん」

 

貫通してないと留め金具に届かない

 

死ねや、クソがーーーと自分をののしる

 

 

そして泣きの4回目がコレ

 

ようやく金具は留まりましたとさ

 

めでたしめでたし

 

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 何気ない暮らしへ
にほんブログ村  クリックで応援お願いします!