「県森連」の債務に係る特定調停のスキーム:
- 総債務 ≈ 9億270万円
- 県が債権放棄 ≈ 6億3千万円
- 県森連が売却益などで返済 ≈ 2億7千万円
「県森連」(会長:谷公一 副会長:石川憲幸)の主な資産である県林業会館の土地は売却(建物は無償譲渡)され、谷氏が会長を務める「一般社団法人兵庫県治山林道協会」が81%所有。
売却元(県森連)と買主(兵庫県治山林道協会)の代表が同一人物(谷公一氏)のため、県債権者(兵庫県)の利益に反する可能性(高く売りたい vs 安く買いたい=同一人物)。
利益相反が指摘されている。
「ひょうご農林機構」は、「旧みどり公社」由来の分収造林事業の巨額債務問題を抱えている。
分収造林事業は、森林所有者と戦後(主に1950-60年代)に開始。森林所有者と機構(旧みどり公社)が森林を共同整備し、木材収穫時の収益を分収する仕組み。機構が借入金で植林・管理を担うスキーム。旧みどり公社時代から続く事業で、輸入材増加、木材価格低下など事業計画の甘さから赤字が蓄積し、実質破綻。
債務額は、700億円超(2025年夏時点の内訳:兵庫県に対する負債452億1千万円、日本政策金融公庫に対する負債271億3千万円)。(毎日新聞25年12月18日)
2025年12月12日に機構が大阪地裁へ特定調停を申し立て、債務整理を進めている。
調停成立目標は2025年度中(2026年3月末頃)で、機構の資産・返済能力を確定後、県が返済不能部分を債権放棄・肩代わりする見込み。(朝日新聞25年12月16日)
この「旧みどり公社」の債務問題は、竹内県議が議会で取り上げた。(令和 5年 令和 4年度決算特別委員会(第3日10月4日)
金額で言えば、700億超の「旧みどり公社」の債務問題の方が、9億の「県森連」よりはるかに巨額だ。しかし、竹内県議はブログで「金額以上により責任の重い」のが9億問題だと記している。
メディアも、谷議員の利益相反の疑いを報じていた。(神戸新聞2024/6/11)
” 私が過日担当した先日の農林水産部の部局審査の際には30分という限られた時間で、約700億円の借入金をもつ旧みどり公社問題を取り上げたが、
一方で金額以上により責任の重い9億円を取り上げるべきという意見があったのは事実。複合的に刑事事件的な要素をはらんでいるという側面があるからだろう。
今日も県関係者からその言葉をよく聞いた。
というより債権債務の構図を知っている人の多くが異口同音でその言葉を言った。
そちらの方が内容としては重いという意見は適切でよくわかる。”
・2012年10月頃
兵庫県森林組合連合会(県森連)、公益社団法人兵庫みどり公社、
関西電力(株)、兵庫県(オブザーバー)による勉強会が設置され官民連携の事業の検討が始まる。
・2013年4月
検討会が設置(県森連、公社、兵庫県、関電)。
・2013年12月9日
「兵庫県、朝来市、県森連、兵庫みどり公社、関西電力」の5者協定を締結。
「木質バイオマス事業計画の推進に関する協定書」により、「兵庫モデル」としてスタートした。
この時点で兵庫県が主体となり、未利用木材の搬出・チップ加工・発電までを一貫して官民協働で
進める ”地産地消” のスキームが構築された。
〜〜〜
竹内県議のブログ内検索:「県森連」
https://ameblo.jp/takesan110/entry-12825071723.html 2023-10-17
決算資料。これは全県議がタブレットで見ることのできる資料。ここに収入未済と記されている。
朝日新聞 23年10月17日
神戸新聞 2023年10月19日
兵庫県が県森林組合連合会(県森連、神戸市中央区)に貸し付けた9億円が期限までに返済されず、回収困難となっていることが19日までに分かった。県森連は関西電力子会社などと取り組んでいた木質バイオマス発電が行き詰まり、収支が悪化していた。県林務課は「貸し付けは事業計画書などに基づいて判断しており、妥当だったという認識。引き続き債権回収に努める」としている。
県森連は1941年に設立。森林組合法に基づき、県内17森林組合の経営指導をしているほか、苗木の調達や病害虫の防除、山林の地籍調査などの事業を担っている。現在の会長は谷公一衆院議員(兵庫5区)、副会長は石川憲幸県議。
県は70年から県森連への貸し付けを開始。2019年度は約7億円と前年度から約3億円増え、その後も20年度約8億円、21年度約8億5千万円と増えていた。県森連は21年度までは年度末に返済していたが、22年度の9億円は今も返されていない。
経営悪化の要因となったバイオマス発電は16年に運転を開始。県森連が県産木材をチップに加工し、関電子会社が運営する「朝来バイオマス発電所」(朝来市)に供給していた。しかし、新型コロナウイルス禍に伴い木材価格が高騰する「ウッドショック」で木材調達が困難になり、赤字が拡大。県森連は昨年11月に事業撤退を決め、同発電所も翌月に稼働を停止した。
県森連は関電側から損害賠償を請求される可能性を想定し、昨年11月、大阪地裁に特定調停を申し立て、現在も調整が続く。
県は今後、第三者で構成する公社等運営評価委員会で検証する方針。斎藤元彦知事は19日の会見で「バイオマス発電事業の見通しが十分だったかどうか分析、検証し県民に説明する」と説明した。
一方、県がこれまで県森連に委託していた事業は、新団体「ひょうご森林林業協同組合連合会」(神戸市兵庫区)が継承。この団体の会長と副会長も谷氏と石川氏がそれぞれ務めており、斎藤知事は18日の県会決算特別委員会で「県民の理解を得られるものではない。代わっていただく方向で申し入れていく」と述べている。(三宅晃貴)
神戸新聞 2024年6月12日
週刊現代 2024.10.23
”始まりは「自民党の内部抗争」
「ぜひ次の兵庫県知事選に立候補してください」
2020年11月、大阪市内の某会議室。県知事選を翌年7月に控えたベテラン自民党県議数人が、当時、大阪府財政課長だった齋藤氏に直談判した。
自民党兵庫県議団は分裂していた。井戸元知事の後継候補である、金沢和夫副知事の擁立をめぐって割れていたのだ。この県議らは、井戸路線との決別を唱える「改革派」だった。
「井戸さんが自ら『金沢でまとめてくれ』と自民党県議団に指示し、多数決で強引に決めようとした。これに反発した党内の有志が、水面下で齋藤擁立に動いた」(ベテラン自民党県議)”
”齋藤氏は県知事選で金沢氏に25万票あまりの大差をつけて当選した。しかし、就任早々に「井戸路線との決別」を推し進めたために、県庁職員や県関係者の反感を次々と買うことになった。
まず着手したのが、地域整備事業と分収造林事業による、合計約1500億円規模の「井戸時代の隠れ負債」の返済だ。”
しんぶん赤旗 2024年11月15日(金)
政治とカネの問題を追及してきた上脇博之・神戸学院大学教授が、パワハラなど数々の疑惑で失職した斎藤元彦・前兵庫県知事に多額の資金を提供していたのが自民党だと解明し、今回知事選(17日投開票)で自民党が支援する3候補では県政は変わらないと指摘しています。上脇さんは、おおさわ芳清さん(医師、日本共産党推薦)への投票を呼びかける動画に登場し「私は、おおさわさん一択」と語っています。
自民党は今回の県知事選で三つにわかれて斎藤氏と元尼崎市長の稲村和美氏、前維新・国会議員の清水貴之氏を支援しています。
上脇さんが注目したのは、斎藤県政をつくったのは誰かということです。「“維新の斎藤”という見方があるが、それ以上に自民党が支援していた」
斎藤氏が知事になった21年、自民党から斎藤氏とその後援会に流れた選挙資金・政治資金は計4440万円にのぼります(表)。知事選の選挙運動費用収支報告書や「さいとう元彦後援会」の政治資金収支報告書を上脇さんが分析しました。
―自民党本部から斎藤氏個人への選挙資金の寄付200万円。
―自民党兵庫県支部連合会から後援会への寄付2000万円。
―国会議員や県議などが代表の自民党支部や議員個人から後援会への寄付2040万円。
―自民県議の党支部から後援会への貸し付け200万円。
斎藤氏の後援会には、兵庫維新の会も同年の知事選後に302万7437円を寄付しています。自民党はその14倍超の資金をすべて選挙前に提供し、斎藤氏の政治資金の約8割を占めました。
「知事の顔を替えるのではなくて県政全体を変えるなら、自民党の支援を受けた候補者ではない、おおさわさんしかありえない」(上脇さん)
兵庫県職員が自殺図る 遺書とみられる文書も 2021/03/16
16日午前、兵庫県庁で50代の男性職員が首から血を流してぐったりしているのが見つかりました。 遺書とみられる文書が近くにあり警察は自殺を図ったとみて調べています。 16日午前7時すぎ、兵庫県庁3号館で県庁に勤務する50代の男性職員が首から血を流してぐったりしているのを、出勤してきた別の職員が見つけました。 男性の首には包丁で切り付けたような5センチ程度の傷があり、病院に搬送されましたが命に別条はなく、軽傷とみられています。 近くには遺書とみられる文書と刃物があったということです。 男性が見つかったのは3号館9階の「監査室」で、庁内の行政事務全般や会計業務、決算内容が妥当かどうかを審査する部署だということです。 警察は男性が自殺を図ったとみて詳しい状況を調べています。
ラジトピ 2021/03/16
16日午前7時過ぎ、兵庫県庁3号館(神戸市中央区下山手通)で、県監査室に勤務する50代の男性職員が首から血を流してぐったりしているのを、出勤した別の男性職員が発見、119番通報した。男性職員は病院に搬送された。神戸市消防局などによると、職員は命に別条はなく、その日のうちに退院する見込み。関係者によると、近くには、「忖度を強いられた。パワハラではないか」などと記された、遺書とみられる封筒に入った文書と包丁があったことから、兵庫県警は職員が自殺を図ったとみて経緯を調べる。
男性職員は県のアーリー勤務制度を利用し、勤務の開始時間を午前8時に早めていたが、自殺を図った16日は午前5時30分頃に入館しており、「午前7時頃に入館することはあったが、明らかに不自然」(県担当者)だったという。男性職員は、県の本庁や地方機関に対する財務監査や、県の決算についての審査などを行う部署で勤務していた。県は今後、事実関係を調査し、結果を公表する。
Hunter 2024/9/12
” 2021年の知事選で自民党は当初、井戸敏三前知事のもとで長く副知事として県政を支えた金沢和夫氏の推薦を決めた。しかし、菅義偉首相(当時)の意向を受けた兵庫9区が地盤の西村康稔元経産相が、斎藤知事を強引に押し込んだという。
「真っ先に賛同したのが内藤県議でした。斎藤知事が就任後、内藤さんの地元によく視察にいっていることでも二人の関係がよくわかる。斎藤知事の首に鈴をつけられるのは内藤さんしかいないと多くの人が思っている。それほど斎藤知事に影響力がある人物だ」(前出の自民党県議)
内藤氏は、斎藤知事とのツーショットをSNS上にアップするなど関係は深いとみられる。一方、石川氏は6月に百条委員会の設置を審議した県議会で、自民党議員としてただ一人「反対票」を投じた人物。そのせいで、党からは「役職停止」の処分を受けた。なぜ石川氏は造反したのか?
2023年春、元国家公安委員長の谷公一衆議院議員が会長を務めていた兵庫県森林組合連合会が兵庫県から借りていた9億円の返済が滞っていることが明らかになった。連合会の副会長を務めていたのが石川氏。連合会は、兵庫県治山林道協会に所有するビルの土地を売却。その売却益など2億7千万円を兵庫県に返済し、残りの6億3千万円については債権放棄するというスキームが特定調停でまとまった。
兵庫県森林組合連合会の「継承」として新たに法人登記されたのは「ひょうご森林林業協同組合連合会」。谷氏と石川氏が会長と副会長が就任していた(現在は辞任)。おまけに、ビルの土地を売却した兵庫県治山林道協会の会長も谷氏。同氏は現在もその職にある。そのあたりのカラクリについて、兵庫県の幹部が声を潜めてこう話す。
「谷と石川は、兵庫県民に6億円を超す巨額の負担をさせた。その二人は会長、副会長時代にそれぞれ報酬を受け取っていました。事件ではないかと県議会でも問題になりましたが、こんな酷い特別調停に同意したのが斎藤知事で、その頃の議長が内藤。ひょうご森林林業協同組合連合会は、今も兵庫県の補助事業を継承しています。石川は、百条委員会に反対した際に『個人として反対』と格好つけてコメントしていましたが、実際は兵庫県から刑事告発などを受けるのが怖くて、斎藤知事へのご機嫌とりで造反したのではないですか」
石川氏のブログには、2021年に斎藤知事を擁立した際、自民党を代表して出馬要請している写真が掲載されている。”
昨年(2023年)3月末に全国森林組合連合会(東京都千代田区)から脱退した兵庫県森林組合連合会(兵庫県神戸市)は、8月26日に開いた通常総会で10月末に解散することを決めた。
兵庫県森連は、県や関西電力(株)などと官民連携の「兵庫モデル」*1を形成し、朝来バイオマス発電所に燃料チップを納入するbe材供給センターを運営してきた。だが、採算性の悪化で事業が行き詰まったため*2、抜本的な改善策を検討し、2022年10月に「ひょうご森林林業協同組合連合会(ひょうご森連)」を設立して、組合員への系統サービスなどに関する事業の承継を進めてきた*3。これにメドがついたため、兵庫県森連としては“店じまい”をして区切りをつけることにした。
(2024年8月26日取材)
《「兵庫モデル」*1》
《事業が行き詰まったため*2》
産経新聞 2023/10/25 20:23
兵庫県内の森林組合でつくる県森林組合連合会(県森連)へ県が貸し付けた9億円が、回収困難になっている。県から県森連への貸し付けは昭和40年代から行われ、平成27年度以降、バイオマス発電事業を支援するために増額。しかし、同事業が行き詰まったため、県森連は昨年11月に大阪地裁に特定調停を申し立てた。
県森連は、県内の各森林組合の指導や広報などを行っている団体。会長には谷公一衆院議員=兵庫5区選出、副会長に石川憲幸県議=丹波市選出=が就いている。県によると、昭和45年度から、県は各地域の森林組合の支援のため、県森連に対して「森林組合機能強化資金貸付金」として、運転資金を貸し付けていた。
平成26年度に3億円だった貸付金は、令和元年度には7億円、3年度には8億5千万円と増加。背景には、県森連が関西電力の子会社などとともに取り組むバイオマス発電事業への支援があった。間伐後の木材を燃料チップに加工し発電燃料として利用する発電方式で、朝来市の発電所が平成28年から運転を開始した。しかし、木材価格が急騰した「ウッドショック」やロシアによるウクライナ侵略などの影響で木材を巡る情勢が厳しさを増したこともあり、昨年12月に発電所は停止した(現在は、大東建託に事業譲渡)。
県森連は昨年11月、大阪地裁に債務の整理を求める特定調停を申し立てた。県は昨年度も9億円を貸し付け、これまでは毎年度末に返済されていたが、昨年度分は今年3月末の返済期限を過ぎても、利子を含めた9億270万円が返ってこないままになっている。
また、県森連が行っていた県委託の事業は昨年10月に設立された「ひょうご森林林業協同組合連合会」が引き継いでいるが、この団体の代表理事にも谷氏、石川氏が就いている。斎藤元彦知事は今月18日の決算特別委員会で、北上哲仁議員(ひょうご県民連合)の質問に「このような事態を招いた中で、旧団体の役員がスライドしたのは、県民の理解を得られるものではない」と答え、交代を申し入れる意向を示した。
一連の問題について、斎藤知事は19日の定例会見で「県民に、ご心配をおかけして申し訳ない」と陳謝。県の期待の事業だったバイオマス発電がウッドショックなどで暗転した経緯を説明したうえで、「致し方ない面もあるが、これから検証、説明をしていかなければならない」と述べた。今後、貸し付けの経緯などを学識経験者など第三者で構成する公社等運営評価委員会で検証する方針。(木津悠介)
神戸経済ニュース 2025/07/24
【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事(写真=資料)は23日、青森市で開催した全国知事会議で多くの自治体で「隠れ借金」になっていることが懸念される林業について、国の森林環境譲与税を投入して公費で運営できるよう林野庁に求めた。加えて、減債管理基金を取り崩して林業公社の債務整理を実施した場合に、実質公債費比率などの財政指標が悪化しないよう特例として扱うことも総務省に要望したいと述べた。
契約に基づいて林業公社などの団体が借り上げた山に、杉などの建材になる樹木を植え、木が成長したら木材を売却して利益を分配するのが「分収造林事業」だ。国内では林業の担い手不足や、割高な国内産の建材に対する需要不足もあって、分収造林事業が機能せず、林業の公社が負債を計上しているケースが増えている。兵庫県は700億円に膨らんだ債務を2025年度に整理し、事業を終了する計画だ。
斎藤知事によると、これは兵庫だけの問題ではなく「26都県で総額8000億円を超える債務が隠れている」と指摘。「おそらく財政課や、林業担当課は問題を深刻に考えている」との見方を示したうえで「当初の計画では高級材として売却できるとしていて、これが実現できないと分かっていながら、債務の処理ができないという状況があると思う」とのべ、各県知事の対応を呼びかけた。
分収造林事業は国が主導し、各自治体が林業公社などを設立し、中山間地で広く展開された経緯がある。このため国が一定程度の責任を取る意味で、分収造林事業を終了した後の森林管理に森林環境譲与税を投入することや、債務整理しても財政指標が悪化しないよう特例を求めた。斎藤氏は「債務は雪だるま式に膨らんでいる」として、急いで債務整理しやすい環境整備を要望した形だ。









