ちくしょ~、もっと英語ができれば・・・
「ちくしょ~、もっと英語ができれば・・・」
そんなくやしさを、仕事で何度も味わいました。
当初はほとんどできなかったんです。
そのうえ、自信もなかった。
英語ができる人の後ろにかくれて、
ただその人たちの英会話をニコニコしてきいているだけ、
その無力感たるや・・・
私はそんなに、プライドが高くないと思っていたのに、
なんだかそのまま自尊心が損なわれていくようで、
英語ができない自分に怒りの矛先が向くんです。
でも、怒るって、疲れるんですよ。
「おお!上等じゃんか、英語?やったろうじゃん!!」
と、怒りの感情が、自分を行動力をアップさせて
勉強にはげむのですが、
長続きしませんでした。
怒って、疲れて、少し落ち着くと、
もうエネルギーが残っていなくて、ただの無気力状態に。
そんな空回りが多かった日々。
そのうち英語の勉強のかわりに、
酒を飲む日が多くなってきたりして。
とーぜん、上達なんてしないから、どんどんどつぼにはまって
「負け戦って、こんなものなのかな~」
なんだかヘンに昔の、よかった時代を回顧してみたりして、
・・・末期状態です。
相手の英語が聞き取れなくても、
自分からしゃべれなくてもいいんです。
ほんのちょっとの「ひとかけら」でも
聞き取れたり、相手に返事を返すことができたら、
それを“自信”にかえていいんですよ。
そのかけらを多く集めていけば、
めざすところにたどり着けるんだから。
そのかけらを集めることを、放棄しちゃいけなかったんです。
「怒り」という燃料が注がれてできるオレンジ色の炎は、
どうやら不完全燃焼らしいですが、
それは「かけら集め」には効率が悪い。
静かに青色の完全燃焼の炎を燃やし続けて、
英語上達のカギを自分でさぐり、それを実践する。
英語ができないくやしさを、怒り→行動に変えることが
できたのはよかったけど、
そこからもう一歩、自分でいろいろためし、修正を加えながら、
どこまで行動する炎を燃やし続けるかが大切なんじゃないかと。
何かを続けるって、最初は大変かもしれないけど、
走り出して自分のペースをつかむと、毎日の歯みがきのような
「やらないと気持ち悪い」
ものに変わっていきますから、
英語も毎日の歯みがきのようになればいいですね。
英会話とスピード感
「あ、外国人のお客さんが近づいてくる・・」
まずはこちらも笑顔で対応するんですが、
ドキドキするのは、相手の会話スピードで、
意味が理解できて、しかも的確に短くても返事がかえせるか
というのが問題だったんです。
日本語でもそうだけど、返事をするのにモジモジしていると、
お互いの関係がトーンダウンしてしまう。
しかもこちらは、「英語初心者マーク」つきで、
相手から会話で信用を得られないというのは、
今後のやる気にも影響しちゃうし。
こんな実践の場で得た教訓は、
「英語の簡単な言い回しや単語を、できるだけ
相手と同じスピードでくりだす!」
ということ。
しゃべる量は当然、相手のほうが多い。
私もそれをすべて一語一句、瞬間で理解できているわけでもない。
でもわかることはわかるんです。
返事を返す私はというと、そんなしゃべるわけでもない
(というかできないんですけど)。
的確に相手の質問に答えるだけなんです。
日本語だと実感がわかないでしょうが、
会話では、100%理解よりも、一定の速度で返事を返すのが、
肝要なようです。
その訓練のために、私はよく音読を繰り返していました。
対話のための言い回しでよく使われるという英語の本と、
実際のリスニングを鍛えるための、長文の英語の本をくり返し、
声を出して読み返して(もう必死!)、
その成果があってか、今では余裕を持って受け答えができるようになりました。
音読に使う英語の本は、日本語で意味がわかっていたほうがいいと
思われるでしょうが、確かにそれもいいけど、
自分のレベルに合った難易度の英語の本を買ってきて、
辞書も引かずに、音読とたまに黙読をくり返し10回ぐらい読んで、
“自分の力で意味をさぐる”能力を鍛えることもしました。
くり返し読んでいると、行間からわからない単語の意味を推測する
ことができるようになります。
「理解」することはあとからついてくると思って、まずは、
自分の力で手探り状態からみつけてみましょうよ。
それを繰り返して、読むだけ読んで、
そのあとに辞書で意味を調べたほうが、
吸収も早いってモンです。
「正確に理解する」ことが学校でもとめられましたが、社会では、
「おおざっぱでもすばやく理解する」ことが求められます。
そこに力点を置きながら勉強するのがいいのでは。
たくさん本を読む
ボンヤリしたり、テレビ見たりしている時間があったら、
英語の本を読んでみたらどうですか。
1日10分でも20分でも。
辞書片手に、わからない単語を書き写すノートなんかも
そばにおいて、英語の本を読む。
何冊か読んだからって、すぐに英語がうまくなるとは
限らないですが、文法とか細かいところはこだわらずに、
たくさん本を読むってことは、
語学習得には、すごく大事なことですね。
即効性はないけど、英語を吸収する「下地」をつくる意味で、
地道ですけど、英語の本をコツコツと読んでいきましょうよ。
日本語訳のついた本でもいいですけど、
どうしても日本語訳に甘えてしまうところがありますので、
できれば英語オンリーの本を選んでみて、
「1年で英語の本を10冊は読んでみよう!」
とか、目標を立ててみるのもいいですね。
最初は「ハリーポッター」とか
自分の興味のあるものでいいんじゃないですか。
- Harry Potter and the Sorcerer’s Stone (US) (Pap.../J. K. Rowling
- ¥969
- Amazon.co.jp
(対象が9 - 12歳って書いてありますけど、
むしろ読みやすくていいですよ)
日本語も、生まれてから今日まで、数え切れないほどの
活字を読んできたはず。
だから苦もなく使えるわけで、その日本語に向かっていた比重を
ちょっと英語のほうにも向けてみるんです。
毎日わずかな時間でも英語の本を読むことにあてることができれば、
それが積み重なっていって、
「英語の文章なんか見たくない」も克服できて、
インターネットの英語サイトもストレスなく読むことが
できるようになりますよ。
まずはちょっとずつでいいから、
英語の本を読む習慣を身につけましょう。
英語はわからない単語や言い回しが多くて、読むのも一苦労ですが、
その坂道をコツコツ登っていけば、必ずいいものが見れますって。
日本語の本を読むことは、これまでの延長で、
楽しさや知識を得るためのもの。
英語の本を読むことは、それまでにない
新しいステージへ自分をくり上げるもの。
テレビを見ている時間なんて、ただ時間だけをつぶして
何も得るものがないことがほとんど。
その時間を割いて、静かに本を開いて、自分を研磨する時間へ
かえていったら、きっとおもしろいことがおきますぜ。
サクッと、読んでみる気になりませんか?