エリコのブログ           バックパック2人旅         ~世界をゆるめに横断~     -4ページ目

国境からバスに乗り込み、

エルサレムの旧市街へ。


金曜日の礼拝が終わった直後だったのか、

旧市街はたくさんの人でごった返してた。


とにかく地図1枚すらもっていないあたしたちは、

事前に聞いたとおりのホテルを目指して歩く。


人をかき分け、ともちゃんすら見失いそうななかで、

ホテルなんて見つけられるのか?


それでもひたすら歩き、なんとか到着した、

ゴールデンゲートイン・ホテル。

名前だけは立派だ。


6人のドミトリールーム、1泊50NIS(10ユーロ)。

想定内の物価の高さ。

それでも、他にホテルは知らないので、

おとなしくチェックイン。



早速、旧市街を歩いてみる。

ダマスカス門に近いせいか、

なんだか、今までいたヨルダンと変わらぬ雰囲気。

お店の看板もアラビア語ばかりだし、

売ってるものも、ザ・アラブって感じ。

人も、おバカなままだし・・・。


それでも、しばらく歩いて嘆きの壁に出れば、

見たことのない、不思議な空間が広がってた。


嘆きの壁は、その名の通り、壁。

その大きな壁は、真ん中で区切られ、

男性用、女性用に分かれている。


そして、その壁に頭をつけ、何かを唱えたり、

訴えたりする、ユダヤ人と思われる人々・・・。

なんだか、あたしにはとても異様な光景に移った。


男の人は、真っ黒なタキシードのような洋服に、

もじゃもじゃの髭をたくわえ、頭にはシルクハット。


そんな人が、うじゃうじゃ。


しかも、彼らは全員がスタスタとわき目も振らず歩き、

笑顔を見せることもない。


とても道なんて聞ける雰囲気じゃない。



ユダヤ人と、パレスチナ人。

もっと、くっきりと分かれて生活してるのかと思いきや、

意外と共存?

なんて思いながら、しばらくそんな様子を眺めた。




疲れたね・・・。


ちょっと休憩、のために立ち寄ったお店は、

ピザ、ビール、コーヒーシェーク・・・と西洋の香り。

しかも、うまい。

イスラエル、間違ってないわぁ~。

テンション、急上昇。

久しぶりのビールにともちゃんもご機嫌。


夜は、

ちょっと危険?と思いながらもお散歩へ。


そしたら、金曜だからなのか意外にもにぎやか。

電飾がきれいな広場には、

たくさんの屋台や、それに群がる子供たち。


イスラエル・・・。

なんだか、沢山の顔を持っていそうな、

不思議な国の予感。



翌日はベツレヘムへ。

ここは、イエスキリスト生誕の地。



前夜、同胞日本人仲間に見せてもらったガイドブックをもとに、

ともちゃんがオリジナルガイドブックを編集。


これを頼りに、

まずはキリストの生まれた生誕教会へ。

さすがに、たくさんの人でにぎわってた。


あまりキリスト教のことは知らない・・。

それでも、あのキリストが生まれたんだから、すごいことくらいは予想がつく(笑)

きょろきょろしながら、アンティークな雰囲気の教会の中を見てまわった。




そのあと、ランチしたお店で、

「ダビデの井戸はどこ??」

と尋ねると、お店の人がここからまっすぐに行くだけ、というところまで連れて行ってくれた。

もちろん、アラブ人(笑)


言われたとおり、ひたすらまっすぐ行ったのに井戸は見つからない。

さすが、アラブ人。


仕方ないので、

人目を忍んで仲良くおしゃべりしてたカップル?に接近。


お取り込み中申し訳ないのですが・・。

「ダビデの井戸はどこ?」

ときくと、2人で顔を見合わせ、分からないといった様子。


すると、女の子が携帯を取り出し、

誰かにきいている様子。


そして、

あたしたちを井戸へと案内してくれた。


それでもやっぱり親切なアラブ人。

まさか、こんな親切にイスラエルで出会えるとは・・。



しかし、案内された井戸見てびっくり。

そりゃ、現地民も知らないわって納得のショボさ!!


ほんとにこれ?って思いながらも記念撮影だけ終え、

次の目的、分離の壁を見ること。へ進む。



30分は歩き続けたと思う。

いろんな人に、道をききながら。


そしてたどり着いた、大きくて長い壁。


たくさんののメッセージや絵が壁を埋め尽くしてた。

この壁が、パレスチナ人の生活を圧迫して、

自由を制限してる。

今にも銃撃戦が始まるんじゃないかと思うほど、

平和からはかけ離れた雰囲気で、

冷たくて、理由も分からないまま拒絶されたような悲しい感じがした。



なんとかならないのかね、この壁。



そしてこの壁の向こう側へ。

これがまた、なかなか大変だった。


遊園地にある、ちょと大きなアトラクションのエントランスようなところをぐるぐると歩き、

チケットを見せるかのように、パスポートの提示を求められる。


壁の向こうに住んでいると思われる人は、

証明書のような紙切れを見せ、

ボディーチェックを受けてた・・・。


家に帰る度にこれをやるの・・?



急病人がいるときですら、

これは必ず・・、らしい。


まだまだこの問題について、

知らないことばかり・・・。




”これってどういうこと??”


ってもう少し深く知ってみたくなることに、

イスラエルではけっこう出会う。


あたしって、ほんとに何も知らないなぁ・・・。

と思うことは、この分離の壁をはじめとしていろいろあった。


知ろうとするきっかけが持てたというのは、

ここに来た意味があったということだと思う。



こうして壁の向こう、イスラエル側へと戻った。




イスラエル、3日目。

丸2日滞在して、ずっと気になってた、

あの、タキシードにもじゃもじゃもみあげ。


ついに、彼らが生活する場所を突き止めた。


ユダヤ人街、メア・シェアリーム。


近づくにつれて、ユダヤ人率は上がり、

街に足を踏み入れたら、すごい・・・。


目についたすべての子供から大人まで(男に限り)、

とにかく全員がもみあげを伸ばしてて、

さらにクリクリにカールしてる。

子供のほうは、このもみあげに丸坊主というスタイル。

大人は、嘆きの壁辺りでもよく見かけたタキシードのような服に、

シルクハットや、お皿のような帽子を被った人。


そして、ここですれ違った全員が、

あたしたちのことなんて、まるで目に入っていない様子で通り過ぎてゆく。

完全無視って感じの、超クールな態度。


外国人なんて、1人も歩いてないのに、

子供すら何の興味も示してこない・・。


どんな教育を受けているんだろう。


すれ違う人の中には、

聖書を片手に、歩きながら読んでいる人がけっこういた。

聖書を売る本屋さんにも、真っ黒な人だらけ。

どんだけ熱心なんだ?




ユダヤ教は、大きく3つに分けることができるらしい。


・ 改革派→ふつうのイスラエル人って感じで、宗教による制限はほとんどない人。

・ 正統派→3つの中の中間?お皿みたいな帽子の人がそうみたい。

・ 超正統派→あたしたちが、興味を持ってるタキシード&もじゃもじゃ。



ここに住んでるのは、超正統派または正統派の人たちってこと。

彼らの多くは定職についていないらしく、

国からの援助で生活をしてるんだって。


だから、タキシードからするとちょっと意外なんだけど、

生活水準はあまり高くないみたい。


たしかに、きれいな建物はこの街にはあまりなかったし、

古いアパートが多かった。

新市街にあるようなおしゃれなカフェがあるわけでもなく、

小さなマーケットやパンやさんがあるくらい。



地味で質素。

なんだけど、独特な雰囲気を持ってた。


ここは、今まで見てきたどこにも似ていない。

異様、だった。


アラブの匂いがぷんぷんする国かと思えば、

こんな一面もある。

この2つの共存は、不思議すぎた。


この場所はあたしにとって、

ある意味、異文化びっくり度No.1かもしれない・・・。


久しぶりに、かなりの刺激を受けた・・。


まるでテーマパークのような、現実離れした街。




そんな街で、おとなしくしてればいいのに、

やっぱり何かしてみたくなる。


で。

相手にされてないにもかかわらず、

呼ばれてないにもかかわらず、

パンを買ってみることにした。



え?パンぐらい?

って思うかもしれないけど、

この場所でただのツーリストがパンを買うって、

相当KYな感じだと思うよ(笑)


とにかく行ってみればわかる!


もしかしたら売ってくれないかもね、なんて話しながら入店。

長居は禁物。

あたしは、もう度胸試しくらいにしか思ってないから、

とにかくなんでもいいから、その辺の近くにあるパンを1個か2個適当に買って、

1秒でも早く店を飛び出そう、と思ってたんだけど・・・。


となりの女・・・。

こういうときに、意外と強い。


本気で食べたいパンを真剣に探してる・・・。


正気か?



「エリちゃん、なにがいい?エリちゃんが好きな、甘そうなやつもいっぱいあるよ。」


・・・・・・・。

おい、本気か?


こんなところで、”おい、ちょっと待てや”

なんてはじめたら、さらに長くなる。


あたしも普通にのせられて?本気で食べたいパンを選んでしまった・・・。



そして、ドキドキのお会計。

意外にも普通に口をきいてくれたお兄さん。

しゃべっていいんだ・・・。

と、普通に感動。


外国人と口をきくことや、外国人に物を売ることを、

宗教的に禁じられてるわけではない、ということだけは判明した。



このパン、ほんとうにおいしかった。

まだまだなぞが多い、超正統派の方々。


これも、めちゃ知りたい!と思ったことの1つ。

この国へ来たら、

きっとみんながいろんなことにそう思うはず!





そしてイスラエル滞在も最終日となったある日。

あたしたちは、エリコへ。


エリコ、だよ?

すごいでしょ?


イスラエルには、エリコって町があるの。


もう、これは行くしかないでしょう。


ともちゃんは、

まぁ、あたしも自分の名前の町があったら行くからなぁ・・、と。

仕方なし、か?

(このときはまだ知らないけど、この先の旅で彼女も自分の苗字の町を訪れることになります)


エリコは、エルサレムからバスとタクシーを使って約40分。

なんと、海抜350メートルの場所にある、

世界で最も低いところにある町なのです!

さらには、東洋最古の町。


なんでもいい、エリコが世界一であることはすばらしい。

さすが、エリコ。



エリコ・・・。

タクシーを降りて、町を見渡すと、

やっぱり特別な何かを感じてしまう・・・。


しかし、正直に言うとこの町にさして見所はない。


ガイドブックに載ってたザアカイの木。

ただの木、以上・・・。


ランチにしよう!

となっても、ここはパレスチナ自治区のためラマダン中・・。


少し足を伸ばして、

エリコ郊外のワディ・ケルトへ行ってみることにする。


岩山だらけの茶色い景色の中にある、修道院。

歩いて、岩山の中の坂道を登っていく。


途中、ベドウィンが「ロバにのってかない?」

なんて声をかけてきた。

見渡す限り、あたしたちと彼ら2人とロバしかいない・・。

あたしたちは、何日かに1度来るか来ないかのツーリストなんだろう。

ロバタクはお断りしたが、

結局歩いて修道院まで付いてきた・・・。


疲れません、か?

それ、意味ありますか?


アラブ人は、ほんとにおバカ。



修道院では、ばあさんが中を案内してくれるも、

これといっておもしろいものでもなく、

外へ出るとさっきのベドウィンが待ってた。


また、ベドウィンと話しながら山を下る。

彼らはいつもこんなことをしてるのか・・・。



エリコへ戻り、ビールとソーダ水で休憩。

お店の人は、クリスチャンだと言ってた。

イスラエルの、パレスチナ自治区の、アラブ人が、クリスチャン・・・。

世界には、いろんな人がいる。




エルサレムに着くと、

この日もユダヤ人街へ。


最後に、もう一度行っておきたかった。


最後まで、一度も見られなかったなぁ、この人たちの笑顔。

子供は、友達同士で笑って遊んでたりもしてたような気がするけど、

大人は、あたしたちにはもちろん、

超正統派同士で会話をしているときも、

笑顔を見たことはなかった。


どんなことを考えて、どんな生活をしてるんだろう。

家の中で、家族と話すときも笑わない?

楽しいこと、ある?


そんなもの、生きてく上で必要としてないのかなぁ?


わからない、ほんとに。


でも、ただここにもう一度来れたことに満足し、

イスラエル最後の夜は終わった。







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エルサレムの嘆きの壁。

一番最初に見た、印象的なイスラエルの風景。




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エルサレム、旧市街。

一番、エルサレムっぽい風景。




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岩のドーム。

ターコイズブルーのタイルがとってもきれい。




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嘆きの壁の近くで見た、超正統派の人たち。

子供を連れてる男の人の帽子、めちゃでかい。

帽子は、宗派?によって違うみたい。

ものすごく歩くのが早い。




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嘆きの壁で、嘆く人々。

何の説明にもなってないけど(笑)、実際何してるのかよくわかんない。

泣いているように見えるんだけど、お祈りしてるだけだと思う、たぶん。



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金曜の夜。

イスラム教徒の人々にとって、金曜は特別。

きれいな電飾の下に、たくさんの出店。

子供はお菓子やジュースを買ったり、

大人は水タバコを吸ったり・・・。

とってもにぎやかでした。




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ちょっとドキドキしながら、夜のお散歩。

昼間の賑わいとはうって変わって少し怖かったけど、

夜の静かなこんな路地は、ますます異文化を感じさせる。

日本から、遠くはなれたところにぽつんといる・・感じ。


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ベツレヘム、キリスト生誕教会。

キリスト教のこととか、全然知らない・・。

あのイエスキリストがここで生まれたっていう知識だけで見た。

イメージとしては、もっと木造とかのちっちゃい感じでもよかったかな。

建物自体は結構大きくて、迷うくらいだったから。

この写真みたいな、中の雰囲気は好きだけど。




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これが外から見た、生誕教会。





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ベツレヘムの町。




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何人もの人の協力を得て、やっとたどり着いたダビデの井戸。

これだよ?

これだけのために、どれだけ歩いたか・・・(笑)




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分離の壁。

これもたどり着くのになかなか苦労しました。

でも、実際に行ってみてよかったと思う。

これはどうだかわかんないけど、電流が流れてるフェンスもあるらしい。

一瞬、アートな壁に見えてしまいそうだけど、

実際に行ってみると、ちょっと怖い雰囲気ある。



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こんな感じで、ずーっとつづいてる。

もし自分の住んでる場所に、こんな壁があったら、やっぱりやだ。

テロ防止、って役割らしいけど・・・。

壁作る前に何かできるんじゃ・・?



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出た、エルサレムのユダヤ人街。

新市街とかは、普通に近代的なんだけど、

このユダヤ人街は、ずっとこんな雰囲気が続く。

ちょっと小さいけど、もみあげくるくる兄弟。




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こんな風におしゃべりしてても、笑ってないからね・・・。

これくらい近くで写真撮るのとか、結構緊張する。

(でも撮影ともちゃんだから。)




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お姉さんではなくて、左の少年に注目。

生まれてから一度も切ってないであろうもみあげと、

丸刈りヘア。さらにこの帽子が定番。





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お買い物をする人々。

気楽な感じのマーケットにタキシード。

違和感ありすぎる。




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勇気を出して買ったベーグル。

おいしそうでしょ?

ベーグルって、イスラエル生まれらしいよ。




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エリコの町。

残念だけど、特徴なさすぎて何も説明できない・・。



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エリコの見所。

ザアカイノ木・・・。

これが見所と言われちゃうなんて・・・。

どんだけしょぼいか想像つくと思います(笑)

でも、のんびりしてて、あたしは好きだったよ・・・涙




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エリコ郊外の修道院。



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修道院前。

これが、長い道のりを、ロバを連れてついてきちゃったベドウィン・・。




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エルサレムの教会。
この教会で、イエスキリストが死んだ。

黒魔術でもやってるみたいに見えるんだけど、大丈夫かしら?




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上と同じ教会。

この、石のベッドのようなところに頭をつけて祈り倒す人たち・・。

祈り倒すのは自由なんだけど、嘆きの壁といい、ここといい、

なんか怖い・・。































イスラエルへ行く予定は、

当初全くなかった。

ここ、ヨルダンへ来てから、突然決定!


突然といっても、

ここからイスラエルへ行く旅行者けっこういるし、

何より近い。



でも、とにかく情報がない!



イスラエルは・・・。

まあいろいろと・・・問題が・・ある国だし。

さすがに何も情報を持たずして入国はできない。


パスポートに入国のスタンプが押されてしまったときにゃ、

これは大変、入国できない国ができてしまう。

シリアとか、イランとかさ。

この先の旅のルートが大きく変わってしまう可能性がある。



ネットでも最新情報は得られない。

流動的な中での最新情報は、

体験してきた生身の人間から仕入れる以外に方法はない!
しかも、同条件である日本人でなければ!



そしてたどり着いた答え。

これは、日本人が沢山集う、日本人宿へ足を踏み得れるしかない・・・。




この旅であたしたちは、

”旅先で出会う日本人と一緒に時間を過ごす”

という楽しを知ったんだけど、

このときは、まだ日本人宿と呼ばれる場所を倦厭し、

日本人とコミュニケーションをとるということを苦手としてた。


だから。


泊まってるわけでもない宿へ情報収集へ行くというのは、

なかなか勇気が必要なことだった。


重い気分で、マンスールホテルの扉を開ける。


共同スペースには7、8人の日本人が、

漫画を読んだり、テレビを見たり、おしゃべりしたりしてる。


その空間に入っただけで、

いや過ぎて眩暈がした(笑)


”いや”というのは日本人が嫌なわけじゃない。

ただ、そういう輪の中に飛び込んでいく、ということが。

だってだって、なんかふつうじゃない、

強いられた感じで会話をしなきゃいけないという、

自然じゃない出会いで、

感情は一切無視して、

・・・・とかそういう感じ(笑)?


まぁ、ただ情報が聞きたいだけという、

関わろうとする動機そのものに後ろめたさもあるんだけど。


要は、人見知りなんだと思う。



ともちゃんも、こういうのは得意なタイプじゃない。

2人して、部屋の死角にこっそり隠れて、

息を潜める。


あたしは、

もうどうでもよくなって、

このまま帰ろうとさえ思ってた。


ほんとに、あたしはダメ人間(笑)


そこで、あたしには一切の期待ができないと判断したともちゃんが行った・・・。


「どなたかイスラエル行った人、います?」



ごめん、ともちゃん・・。


そう思いながら、

あたしは、後ろからこっそりと、なんとか保った笑顔でついて行く。





2人でいること。


1人が逃げても、道が続くことがある。

旅の中で、自立や、強くなることを目指してたら、

2人旅は絶対お勧めできない(笑)

完全に、頼る。



ダメダメなあたしが、

いろんな場所へ飛び出していけたのは、

2人でいたから。

ときに切れてしまいそうな何かをつなぎ、

1人じゃ気づかなかった何かに気づく。


”旅は修行じゃないから。”

2人の間でしょっちゅう交わされてた言葉のひとつ。





言い訳が長くなりましたが、

こうして、無事イスラエルの生情報を掴み、

明日にもイスラエルへと旅立つことを決めた。




そうと決まれば、

さっさと準備にとりかからねば。

入国にあたって、多少の現地通貨が必要かな・・。

となり、ホテルの銃密売人に相談。


イスラエルのことはイスラエル人に聞くのが一番。


すると、

アンマンで両替したほうがいいよ、との有力情報。

レートのいい両替商まで連れて行ってもらい、

イスラエルの通貨、シェケルを手に入れる。


数泊の滞在で、

この密売人ともすっかり仲良く言葉を交わすようになった。


銃密売人、なんていうと、

ものすごく悪そうなやつ、って感じだけど、

彼はほんとにもの優しい雰囲気漂う男。


明日、旅立つということもあって、

この日はしばらくロビーでおしゃべり。



前にも少しかいたけど、

彼はイスラエル人。

正確には・・イスラエル人ではないのかもしれないけど、

前はイスラエルに住んでて、

家族は今でもイスラエルにいる。


現在は、銃の密売という罪に問われ、

ヨルダンへ逃げてきた身。

イスラエルへ戻って逮捕されたら、

20年間刑務所に入ることになるだろう、と話してた。


そして、ここヨルダンにも1年しかいられないらしい。

ビザとかの関係かなぁ?


落ち着けない、生活。

先が見えなくて、不安だろうと思う。

家族を持つことも、できないだろうしね。


彼は、あたしたちにとって、

ほんとうにただのいい人だった。


でも、いつもどこか寂しげだった表情の理由が、

なんだか分かった気がした。


1日40本タバコを吸い、気を紛らわす毎日・・。


一見、お気楽にみえても、

人は心にいろんなこと抱えてたりするんだね・・。


うまいこと逃げ切って、

彼がいつかどこかで楽しく暮らせる日々が来る事を祈る・・。





そうして、翌日。


必要最低限の荷物だけ持ち、

残りは密売人に預ける。

「また戻ってくるね!」

と、しばしの別れを告げ、イスラエルへ。




タクシーとバスを乗り継ぎ、キングフセインブリッジまで。

ここでヨルダン出国手続きをする。


ヨルダン、しばらくさよなら。

ラマダン、がんばれよ。



パスポートを預け、待つ。


すると。

パスポートとパスポートにではなくぺらっとした紙に押された、

出国のスタンプが渡された。


イスラエルの入国は、すでに始まっていると感じた。


そして、その別紙はタクシーが走り出す前には回収され、闇へと葬られた。


な、慣れている・・・。

ヨルダン側が何も言わず気を利かせた手続きをしてくれたことにまずは一安心。



少し走ったところで、

いよいよイスラエル入国。


車から荷物を降ろし、預けさせられ、

自分たちは入国審査へ。


たいして混んでもいないのに、やたらと時間がかかる。

うわさどおりだ。



そして、あたしたちの番。


「イスラエルのほかに、この後どこの国へ行くのか?」

「イスラエルに知人はいるか?」

「なぜイスラエルへ来たのか?」

「スタンプは別紙に押して欲しいのか?」

・・・・・etc



かつてないほどの長い入国審査。

所要時間10~15分。



”イスラエルの入国審査官は、ほとんどが女で、

しかもみんなキレイ。

だから、ちょっとくらいいじめられても、

長い入国審査の受け答えもそんな嫌じゃない”


なんていう、

多くの日本人男子のコメントが情報ノートに残されてた。




たしかに、イスラエル人の女の人は人気が高い。

どこかで話をした、なかなかの分析力を持った西洋人も、

「イスラエル人はフレンドリーじゃないから嫌いだけど、

女の人は一番きれいだと思う」、って言ってた。


まぁ・・・、言われてみればたしかに、

ちょっと不思議な魅力があるかもしれない。



でも!女のあたしにとっちゃ、

そんなことはどうでもいい。

つまんない質問してないで、さっさと入国させてくれ。




さらにそこから、パスポートを預け、

書類を記入し、提出して、また15分ほど待つ。


1人づつ名前が呼ばれ、

パスポートを受け取る・・・。



やっと終わった。

入国スタンプも、無事別紙に押してもらえた・・・・。

よかった。




入国、成功。


こんなふうに思ったのは、旅して初めてだった。




あたしたち他、数名の日本人が喜びに浸るその一方で・・・。


一緒にいたはずの、

日本人のカップルが見当たらない。


たしか。

その2人は、イスラエルへ来る前にイランに入国してた。



これは予想通り問題になったとのこと(笑)。

別室に呼ばれ、質問の嵐。

同時にはじめた手続きが終わったのは、

あたしたちに遅れること約40分。


お疲れ様です。



でも、入国できてよかった。

喜びを分かち合う。


この国境で一緒になった何人かの日本人。

無事入国できるまでのこの間は、

なぜか不思議な連帯感があった・・・。




こうして。

ついにはじまった、イスラエルの旅。














アンマンから、絶対に行きたかった場所、死海。



ものすごい塩分濃度の高さで、

浮きたくないのに、体が浮いちゃうってすごくない?


塩分濃度は、30%と海の10倍。

ただ、死海は湖だけど。



ある朝、

ワクワクしながら死海へと向かった。


40分待ってようやく満席になり。

やっと走り出したバスは、

乾いた大地をぐんぐん走っていく。



1時間後。

死海に着いた。



死海は、思っていたよりもずいぶんと整えられていて、

一瞬、ちょっとしたリゾート地にさえ見える。

乾いた茶色の大地や岩山と、

青い水の色がきれい。


それでも、人はまばらだった。


天下の死海なのに・・・。



入場料は12JDとなかなか高めだったけど、

トイレやシャワーも完備で、

きれいなプールまで自由に使える。




早速着替えて、

飛び込んでみることにした。


勢いで口に入った水は、苦いくらいにしょっぱくて、

もう、海水という粋ではない。


そして。


体は、ものすごい浮きっぷりをみせた!!

立っても、座っても、寝ても、

とにかくどんな体勢をとろうとも、浮く。


ふしぎだ。


めちゃたのしい。





死海の泥は、お肌にもいいときいたので、

その辺にいた西洋人をまねて、

腕やお腹や背中に、とにかく泥を塗る。


日焼けばかりして、

お肌に負担ばかりかけてきた。

こんなときにはいたわってあげなきゃ・・・とがんばってみる。


2人でせっせと泥を塗りあい、

しばし待ち、

泥だらけの体でまた死海に飛び込み、

肌を擦る。


水はちょっとぬるぬるして、

でも肌はつるつるになる感じがした。




死海でひとしきりはしゃぎ、プールへ。


プールサイドから、

ちゃぽん、と飛び込む。




と、いきなり死にかけた。


死海の、あの浮いちゃう感覚に体が慣れていたせいか、

真水にはいったとたん、

体がぶくぶくと沈んでいってしまった。


人間の体って、学習能力がほんと高い。

(そういう結論でいいのか?)

あたしは泳げるし、プールで沈んだりなんてしない。


でも、体が勝手に、

浮くという動作の調整機能を変えてしまったかのように、

あっさりと沈んでいった。



ほんとにびっくりした。

死海に行ったら注意してください。

まじで死ぬよ(笑)。


他にも、

水が目に入ったら目がつぶれるくらい痛いと思うし、

怪我なんてしてたら傷口死ぬほどしみるだろーね。


そんな看板が、入口にも立ってた。


死海は、ひとつ間違えると危険(笑)


さて、帰り。


入場料を払ったあたりで、

「バスはいつ来るの?」と尋ねる。


すると、

一言返し。

「ない。」


だって、ここへバスで来たんだよ?

あたしたちが目の前でバスから降りたの見てたでしょ?あんたたち。

ないわけないでしょ?


「タクシーしかない、アンマンまで20JDだ。」

なんていい出す。



ありえねー。



そこで思いついてしまいました。


”ヒッチハイク”というものを。



しばらく2人で親指立てて、

「HEY!」とかやってみる。


まったく車は止まらない・・・・。



そんな様子を見てた、”アンマンまで20JD”のおやじが車であたしたちのところまでやって来て、

諦めたように、「乗れ・・。」と言った。


ここから17キロ先の町からなら、バスが出るという。


なんだかんだ、ほっとけなかったんだね、あたしたちを・・・。

そんなやさしさに、またちょっと心を打たれたりして。




楽しかった死海への小旅行。


もちろん、死海も楽しかったけど、

こんな行き帰りでの人との出会いやトラブルが、

いっそう旅を楽しくする。


何でも自分たちででやってみる。

それが、あたしたちだけの旅を作り出してる。





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これが死海。

死海は塩湖なんだけど、やっぱ海っぽい。

遠くには岩山。

イスラエル側からも死海に入れる。




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ちょっとリゾートっぽいでしょ?




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遠くで浮いてるんだけど・・・。

わかるかなぁ?

両手、両足をあげて、お尻で浮いてる感じ。

水は、底がみえるくらいキレイ。



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これが、入口の看板。

他の遊泳場所ではきっと見られないアドバイス・・。




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ここで、ヒッチハイクに生まれて初めて挑戦。

失敗に終わったけど、人生に一度くらいはあってもいい経験なんじゃないかな?

もう二度とやらないけど。