7:30a.m.に来ると言われてたバスは、
9:00a.m.にやって来た。
あたしたちは、そんなバスに乗り込み、
ペトラを出発して3時間後、ヨルダンの首都、アンマンに着いた。
アンマン。
ついこの間まで、
なんだかきな臭い印象しか持ってなかったこの町。
でも、来てみればとってもふつう。
思ったよりも、小さくて素朴な印象を受けた。
そんな町を歩く。
クリフホテルを発見。
何年か前まで、ここからイラク行きのツアーも出てた。
テレビから毎日流れてた、
日本人人質のニュース。
あのときは、あたしにとって、遠い世界での出来事だった。
あたしには、一生関係ないと思ってた場所。
そんな場所へ、ここから簡単に踏み出せた。
そんな場所は、
近づいてみれば意外となんてことなかったりした。
彼もあたしたちと同じようにこの場所を旅してた・・・。
そう思うと、少し複雑な気持ちになる。
あたしたちと、そんなにかけ離れた場所にいた人じゃないのかも、って。
7:00p.m.。
ラマダンのこの時期、
日が沈めば、アンマンの町中のレストランは相当なにぎわいを見せる。
人気のお店は満席で座れないほど。
やっと食事ができるぞ!って、
みんながこの時間を待ちわびてたんだねー。
そして、レストラン以外の場所は、ゴーストタウンのように静まり返る。
みんな、それぞれの場所で家族や友人と食卓を囲む時間。
アザーンが町中に鳴り響くと、
みんなが一斉に食事をはじめた。
ラマダン。
なかなか過酷だけど、
なんだか一体感があっていい・・・。
国民全員がその時間を楽しみに待ち、
いっせいに食事を始めるという一体感。
ひとつの目的をみんなが見つめるこの空気。
そんな時間を共有したら、
レストランの隣の席の知らない人とも、
なんだか仲良くなれそうな気がしてくる。
今日も、お疲れー。
さぁ、食べよーうぜーって。
なんか、みんなが家族みたい。
アンマンで過ごした日々。
基本、あたしたちも夕食はこんなふうにいただきました。
ヨルダン人、って、
未だにどんな顔つきをした人達なのか、
よくわからない。
フィリピン人の出稼ぎお手伝いさん、
ユーゴスラビアとか辺りから逃げてきた人・・。
泊まってたホテルの兄ちゃんは、
イスラエルで銃を密輸?した罪で警察に追われ、
ここヨルダンへ逃げてきたという。
そう、彼はイスラエル人。
家族がいるイスラエルには、
二度と帰れないって、言ってた。
いろんな国の人が、
いろんな事情で、
意外にもたくさん住んでた。
だからあたしたちみたいな、ザ・アジアンみたいなのも、
みんな、そうめずらしそうではなかった。
ヨルダン人・・・。
やっぱり、顔のイメージが思い浮かばない。
ある日、ジェラシュという町に出かけた。
タクシーに乗り、
バスを乗り継ぎ・・・。
バスの中では、
隣に座った軍人のお兄さんが、
全くしゃべれない英語を駆使して?(笑)
ずっとしゃべりかけてきた。
1時間近くずっと。
その中で、理解できたのは、
彼はおそらく10人(くらい)兄弟、ということ。
ただ、それだけ。
言葉が通じないと、
兄弟の人数を伝える、ただそれだけに
これだけの時間がかかることもあります・・・。
言葉の問題だけじゃないとは思うんだけど・・・。
でも、なんだかヨルダン人ってかわいいなぁ、
と思う出来事のひとつだった。
ジェラシュでは、
ペトラに次ぐ大きな遺跡へ。
・・・・・。
そのはずなんだけど、
あまりに閑散としてたからなぁ。
ほんとにここなの?って思ったりもしたんだけど・・。
まぁ、いいやとなり、
とりあえずふらふらと見学することに。
すると、ジュース売りのお兄さんが
あたしたちを見つけて近づいてきた。
”ガイドならいらねーよ。”
と、そんな雰囲気は漂わせておいたけど、
とくに目をギラギラさせてるわけでもない。
フツーのテンションで、
「この柱ね、揺れてるんだよ。」
と、流暢な英語を話しながら、スプーンの柄を柱の隙間にはさんで見せてくれたり、
「そこから顔出して、写真撮るから。早く、カメラ貸してよ。」
・・・・・・・・。
完全彼のペースだ。
(でもね、これがけっこううまく撮るの。)
きれいな景色が見えるポイント、
おもしろポイントを次々と案内し、
高いところに登るときは手助けも忘れない。
不覚にも、
けっこう楽しい・・・と思ってしまった。
こりゃ、ガイド代とか言い出すか?
言い出すな、絶対。
と思いきや、敷地内すべて案内しつくすと、
あたしたちにそれ以上関わろうともしてこない・・・。
役目を終えたかのように、その辺にいた子供とおしゃべりをはじめて、
こちらには目もくれません・・・。
それでも義理堅い日本人。
世話になったし、
ジュースでも買ってあげようかな。
だってあなた、ジュース売りでしょ?
なんて思って近づくも、
売る気なし。
なーんーで?
ただの親切?ひまつぶし?
目的は?
ひょっとして、国に雇われてるとか?
ねぇ、何?
何なのさ?
下心なし?
2人してもう、疑問だらけ。
ここまで無償でされると、
どうしてもその意味を追求してしまう。
ただの親切、とは素直に思えない、あたしたち。
そう思うには難しい体験をこれまでにしすぎた(笑)
それでも彼は、
結局、何も求めてくることなく、
いつの間にか姿を消していた。
その後も、ヨルダン人の奇行は続く。
そろそろ帰ろうかと遺跡内を歩いてるときのこと。
少年がやってきた。
あたしたちの目の前でポストカードを見せる。
「いらんよ。」
と、お断りすると・・・。
「ですよねー。」
といわんばかりに立ち去ってしまった。
えーっ?!
もうちょいがんばるとこじゃないんすか、そこ・・・。
さらに。
トイレに入ると、
お掃除担当と思われる親子。
個室に入る前に、
紙はご入用?ってな感じでトイレットペーパーを差し出してくる。
どうせお金取るんでしょ?と思い、とりあえずシカト。
トイレから出て、手を洗おうとすると、
手のひらにハンドソープを出してくる。
最後は、用を足し終えたあたしたちを笑顔で見送る・・・・。
以上、ここまでが彼らの仕事(と思われる)。
なんじゃ?このすごいサービス・・・。
いったい、1日に何人が訪れるのかといえば2,3人だろうと思われるこのトイレで、
このサービスをするために君たちは日々待ち続けているのか?
100歩譲って、
これが最高のサービスだとしよう。
ここに必要か?
さらに残念なことに、ひとつ出来てないことがありますよね?
「金くれ。」
って言わなきゃだめでしょーーーー!
トイレに来た人には必ず!!!
ね?そうでしょ?
そう言ってくれると思ったから、
だから、紙くれたときシカトとかしちゃったじゃん・・・。
ねぇ?
ほんとごめん・・・・。
「金。」
この一言。
言われればキレるくせに、
言われないと不安になる。
ときには、ペースが狂う。
だって・・・・。
こんな気持ち、アジアを旅したことある人ならわかってくれるでしょ?
この国の未来に不安をおぼえながら、
トイレ担当の子供にクッキーを渡す・・・。
親子そろって笑顔を見せた。
はぁ・・・。
だめだこりゃ。
気を取り直し、
ここから少し先のアルジュンという町へ行ってみることにする。
バスはないと言われ、
どうするべきかとその辺の人に尋ねると、
1台の車へと導かれた。
(タクシーじゃないよ、ふつーのおっさんの車ね。)
えりこ&ともみ : 「あのぉー、カルート・アル・ダバドまで行きたいんですけどぉ・・。」
状況がつかめないまま、思い切って言ってみた。
おやじ : 「1.5JD」(約200円)
即答。
行く気らしい・・・。
それにも驚いたけど、値段にも驚いた。
安すぎるし・・・。
やる気あるのか!?
ここは、値切っても5JD(700円)ってとこじゃね?
と思いつつも車に乗り込み、連れて行かれる。
到着。
2JD払い、おつりはもらわないつもりでいた。
2秒後、
0.5JD返してきた。
ばか・・・・・っ。
おつりは請求されたら出す。
これ、タクシードライバーの常識。
あたしでも知ってるから。
さらに、
人気のなさそうな雰囲気に帰りが不安になり、
「帰りもお願い、乗せてって。もちろんそれなりのお金は払いますよ。」
と、おいしい話を持ちかけてみた。
すると・・・・。
断ってきた!!!!!!
帰りたい、らしい。
結論。
ヨルダン人は、
欲なし、やる気なし。
大好きだよ・・・(泣)。
そんな君たちが。
さて、帰りのあてはなくなった。
とりあえずは、カルート・アル・ダバトのお城を見学。
そしてお城をぐるりとまわるとタクシー(たぶん)発見。
よかった・・・。
アルジュンの町にあるバス停目指す。
ドライバーのおやじはとっても陽気。
「日本人はとてもヘルワ(アラビア語で美人)ねー!」
なかなか話がわかる奴だ。
アルジュンの町に、アンマン行きのバス停があることも彼が教えてくれた。
笑いは国境を超え、ご機嫌で大盛り上がりのままアルジュンの町に着く。
さてと、バスは?
そこらじゅうで尋ねるも、「ない。」の一言。
タクシー(ドライバー)のバカっ!
あるって言ったじゃん・・・。
いまさら責めても仕方ないので、
またまたそこら辺のタクシーと値段交渉・・・。
今日は、ほんとにタクシー交渉ばかりしてる。
あれ?
見渡すと近くに何故か戦車が・・・。
そして警官が・・・・。
とりあえずは気にせず戦車の前で交渉に入る。
アンマンまで10JDと譲らないドライバーたち。
まぁ、相場だとは思うんだけど、
相場では気に入らないあたしたち。
戦車前でしばらくごねる。
乗るしかないという、弱い立場なんだけどね(笑)
他のタクシードライバーまで集まってきて、
あーだこーだと、話はまとまる気配なし。
全員、ヒマ人だからね。
その様子を見た警官が近づいてきた。
いいところにきたので、
警官を見方につけることにする。
すると。
警官とドライバーが一言か二言しゃべったかと思うと、
即効、5JDになった・・・。
えっ、いーーーの?
そして、警官と戦車は何?
知らぬが仏?
ひょっとして、あたしたちをこの場所から即刻移動させようとした?
真相はいまだによくわかりません・・・。
ドライバーは、途中でぶどうやら、プラムやらを買っては食べさせてくれた。
そして、英語は全くだめなのにめげずに話しかけてくる。
どいつもこいつも・・・。
アホだ、全員。
前向きなあたしたちは、
この日も大いに楽しみ、
銃の密売人が切り盛りするホテルで、
疲れた体をゆっくりと休めたのでした。
アンマンの町並み。
奥に見える、ちょっと丘みたいなところに民家が沢山建ってる。
市場にて。
どの国も、市場はほんと楽しい。
その国で生活してる人々の様子が知れる。
レストランにて。
テーブル3つしかないくらいの小さなレストラン。
毎回、お鍋を覗かせてもらってオーダーしてたんだけど、
売れ切れがけっこうあったりして。
ひっそりした場所にあったけど、なかなかの人気店だったみたい!
じゃーーん!
これがそのお料理。
右上が、モロヘイヤスープ。
手前のシチューみたいなのは、モツのスープかな。
けっこう匂いがきつくて、あたしは少し苦手だったけど、ともちゃんは気に入ってた。
再びアンマンの町並み。
ちょっと入り込んだ通り沿いには、おいしいお菓子屋さんがあったりした。
アンマンでは、お気に入りのお店ができて、
けっこう通いつめてた。
店のおじさんともすっかり顔なじみになったくらい。
これが、ジェラシュの遺跡。
写真でみるとなかなかのものにみえてしまったりするんだけど、
このとおり、人っ子ひとりいないでしょ?
ここが不思議なお兄さんの活動拠点。
丘のてっぺんにみえるのが、カルート・アル・ダバド。
こんなところに置いてかれたら、どうやって帰るの?ってそりゃなるでしょ?
しつこいけど(笑)
銃の密売人のホテルです。
そんな場所で、こんなに無防備でいられるようになりました。
成長の証といえる、1枚。
たくさんの人に出会って、なぞばっかりで、
ほんとに疲れたんだよね、この日。
ロールケーキ!
これがおいしかったかのかは良く覚えてないけど、
アンマンにはケーキ屋さんがたくさんあった。
ここもムスリムの国だから、甘いものはおっちゃんたちにも大人気!
そんなおっちゃんにまぎれて、毎日いろんな店で買いまくってた。
あたしには、スイーツ天国、ヨルダン。
でも・・ともちゃんには、お酒が飲めない、天国の要素ゼロの国でした。


















