映画とネコと、私の好きなもの。 -166ページ目

「トランボ」




これは久々、私の中では大ホームランだった。

ダルトン・トランボ。

ハリウッドの有名脚本家で、
1950年代当時、あのマッカーシーズム、いわゆる赤狩りの犠牲となった人物だ。
ハリウッドでの赤狩りの歴史は根深い。
当時、時代的にソ連寄りの思想を持っている人たち、
いわゆる共産主義の人たちを排斥する動きが激しくなり、
その排斥の母体となったのが、非米活動委員会だった。
極端なはなし、共産主義の人間はソ連のスパイだという噂がまことしやかに流れたりしたのだった。

そんな中で、共産主義者であったトランボは、公聴会での証言を拒んだために1年間収監され、
その後もブラックリストに載せられて仕事を失う。

ちなみにこのブラックリストは、いわゆる“ハリウッドテン”とも呼ばれていて、有罪判決を受けた主な映画人たち10人の名前が並び、その中にトランボもいる。
またこのテンではないけど、ブラックリストに載った有名どころでは、
「召使い」「恋」などの名匠ジョセフ・ロージー
(イギリスに亡命後、名作を多く発表。私などは、彼はもともとイギリスの監督だと思い込んでいたが、何とウィスコンシン出身のアメリカ人だった!)、
ショーン・ペンの父親レオ・ペン監督、
「ハスラー」の名匠ロバート・ロッセン監督などもいる。

それに対して、当時、転向を余儀なくされたり、
仲間の名前を売った人物もいて、

その一人に、あの有名なエリア・カザンがいる。

カザンの行為は彼のその後に暗い影を落とし、
彼がアカデミー賞名誉賞を受賞した1998年、
多くの映画人がブーイングと反対を唱えて、
授賞式会場が騒然としたことを覚えている方も多いと思う。

また、非米活動委員会の仕事に協力を惜しまなかったと思われる人物に、
ロナルド・レーガン(後の大統領)ジョン・ウエイン、ロバート・テイラー、
そして、ウォルト・ディズニーらがいる。

映画界を締め出されたトランボは
偽名や友人の名前を借りたりして、
さまざまなシナリオを執筆。
そんな中で、特筆すべきが、「ローマの休日」と「黒い牡牛」。
どちらもアカデミー賞脚本(脚色)賞を受賞したけど、
トランボ自身は授賞式には(当時は)臨めなかった。


そんな前触れや逸話を知っている世代には、
格別に面白い映画なのだ。


一体、どのようにして彼が生き残っていったのか、

ハリウッドを閉め出されているときに、
どのようにしてシナリオを書いて、
金を稼いでいたのか、
実に興味深い内幕を、しっかりと描いていて、

どんな弾圧、抑圧にも屈せずに
信念を曲げずに生きる人間の生き様や、
途中で挫折せざるをえなかった、周りの映画人たちの姿も
描きこんでいて、

実に面白い人間ドラマになっている。、

同時に、
そこは、
「オースティンパワーズ」「ミート・ザ・ペアレンツ」の
ジョイ・ローチ監督だからね、

ユーモラスで軽いタッチも失わず、
エンターテイメントとして確実にまとめあげているのが、素晴らしい!


とにかく、オープニングから息つく間のない展開で、

ハリウッドの内幕ばなしがまあ出てくるわ出てくるわ、

ほんとに面白いの!




トランボとヘッダ・ホッパー
ホッパー女史は昔から有名で知っていたが、
こんなに過激思想を持っていたとは知りませなんだ。
演じるのはヘレン・ミレン。
今や全映画界を制した勢いのヘレンの快走が止まらない!

そして、トランボを演じるは、
だ〜い好き〜なブライアン・クランストン!

かつて、「アルゴ」を書いた記事の中でも言及しております(→ココ

当時は、「ブレイキング・バッド」を知らなかったのだが、
最近、この海ドラも見始めたので、
余計にクランストンの凄さを再認識させられた!

このトランボ役では、
緩急自在の演技で、いい味わい。まさに適役!

特にダイアン・レイン扮する妻との絆は、泣かせたよ〜

クランストン、
この映画の中では、
ちょっとピーター・オトゥール的にも見えたり、
たまにマイケル・パークス(この人も私のごひいき!)にも見えたりで、

彼の役者としての実力を今さらながら、思い知った。

当然、オスカー候補になっているんだけど、
今年は「レヴィナント」のレオが断然、強かったからね〜

残念でした〜


それでもって、

エドワード・G・ロビンソン、カーク・ダグラス、オットー・プレミンジャー、
ジョン・ウエイン、といった名優、名匠たちも続々、出てくる。

演じている役者たちがちょいと小粒なのは致し方ないけど、

私は、この映画を観るまで
ロビンソンが赤狩りにあんなかたちで関わっていたなんて知らなかったし、

「スパルタカス」関連のカーク・ダグラスの内輪話は
以前、どこかで読んだ記憶があるが(キューブリックはこの作品では雇われ監督だった)、
そうか、カークのワンマン映画だったのか、ということを改めて確認した次第。


↓本物のエドワード・G・ロビンソン
この苦みばしった味わいが格別で、小柄ながらもカリスマ性抜群だった!


(私は彼のギャング映画はほとんど見てなくて、「シャイアン」、晩年の「ソイレントグリーン」ぐらいしか見てないが)


で、
映画の中のエドワード・G・ロビンソンはこちら。
(頑張ってるけど、ちょっとイメージ違う〜(・_・;))



これは、実際のカーク・ダグラス。カリスマです!


で、
映画の中のカーク。
かなり小粒化で、カークの持つ強烈なアクはまるでなし、ですが。。。(°д°;)



カークは、マイケル・ダグラスのパパで、
この映画の中に出てくる「スパルタカス」のみならず、
「チャンピオン」「海底二万哩」「OK牧場の決闘」「五月の七日間」
「巨大なる戦場」「パリは燃えているか」
などを見てます。

実にゴージャスなオーラを纏っていて、
あの時代のハリウッドスターらしい大物ですね!
まだ、ご存命で、今年100歳になるらしい。


そんなこんなで楽しく見た「トランボ」ですが、

私自身は、

彼が初監督した「ジョニーは戦場へ行った」をリアルタイムで見た人間。

当時、この映画は内容の過激さだけでなく、
トランボ自身のバックストーリーも話題になって、

大ヒット、大絶賛された。

うちにあるスクリーンでは、
批評家選出ベスト10の2位に選出されています。




これは翌年、読者が選んだベストテン。(こちらもスクリーン誌、74年5月号)



実は、この「ジョニーは戦争へ行った」こそ、
トランボの思想が最も象徴的に表現されている映画だと思う。
究極の悲しいドラマを創り上げ、戦争批判、反戦の精神を
強烈なメッセージで伝えている。

2度と観る勇気が出ない、ほどに内容は過酷だけど、

トランボという人を知るには、絶対に必見の作品でもあるのだ。

若い方々には、特におすすめします〜




(↑こちら、本物のトランボ。よくバスルームで執筆してたらしく、映画にも出てきます)


暑い!Y(>_<、)Y

ですね〜。



でも、それにもめげず。(;´▽`A``


昨日は、長女の家で、

天ぷら、煮物、など(私が)作って、

みんなで、夜ご飯を楽しみ、


(ちょっと、天ぷらの色がよろしくないですが)


今日は、

近所の八百屋さんで、

「プラム安くしておくよ」

ていう、おじちゃんの声に抵抗できず、

一山300円で買ってきて、

試しにジャムにしてみたら、

わ〜、面白い、ある瞬間から、真っ赤に変わった〜

見た目、サイコー!
味も、あまずっぱさがクセになりそうな美味しさ!





さて、

今週はお盆ウィークですね。

木曜から、

ちょっとノンビリ?
とは言え、

車をディーラーに持っていく用事だの、
友達との食事、
あと、是非みたい映画もあり、

色々予定が入ってますが。。。。


シーズン5の最終回を是非書いておきたい「HOMELAND」のこととか、

つい最近見た映画「トランボ」(ほんとに面白かった〜!)のことなど、

また、近日中にUPしますね〜!









本の話。




最近、読み終わった本。

なんとまあ、楽しかったことよ〜!

著者は、あの伊藤整氏のご子息で、元日大芸術学部教授。

現在83歳とのことですが、

素晴らしいユーモアのセンスで、

家庭菜園の様子を活写されている。

本書のことは、

偶然、読売新聞で知って、

何故かすご〜く惹かれ、

すぐに書店に買いにいきました。

これから、氏のエッセイを色々と読み進めたいですね!


でも、

その前に、アマゾンに注文しちゃったのが、

サラ・ウォーターズの「荊の城」

ちょっと“遅ればせ”的ではありますが、

これを明日から読みます!

あと、

ジェフリー・アーチャーのクリフトン年代記も新作が出たので、

近々買いにいかなくっちゃね!











ランドセルのはなし。

孫のS王子と長女が順番で風邪を引き、

2週続けて彼女の家でおさんどんしてきました。

大体、私の年になれば、

逆の現象が当たり前だと思うのだが、

どうも、我が家は

長女たちが柔(やわ)にできてますな。。。。

王子もよく風邪を引く。

大体、

ここんところ、

全くといっていいほど、ウチに来てくれない。( ̄^ ̄)

ホテルみたいな都心のマンションに住んでいれば、

どこに行くにも便利だし、

バッグをひょいとかざすだけで、
オートロックでドアが開き、

階段なんぞ、ついぞ存在しないかのような生活してて、

ウチみたいに、
駐車場からだと、
ゆうに6階分はある階段を
えっちらおっちら上らずにすむわけでして。。。。
(余談ながら、私はこの年でも、6階分の階段ぐらい、軽く行けます〜(^o^;)毎日上り下りしてるゆえ(^o^;))

だから、

3月に次女たちが帰ってきたときにここに泊まりに来たけど、

もう、階段を上がるだけで、ふ〜ふ〜言ってましたっけ。Y(>_<、)Y


あ、そんなハナシじゃなくて、

今、ランドセルのことをちょっと書いておきたかったのですよ。

S王子も来年は小学校だというので、

ランドセルを購入しないと、

というわけで、

この前の土曜日は、

一体、どんなランドセルがいいのか、と、

彼女の家でいろいろリサーチしたり、話し合ったり。

大体、ランドセルって
おじいちゃんおばあちゃんがプレゼントするものらしいのだが、

長女は、そんな必要ないと、

きっぱり言ってくれるのは

嬉しさ半分と悲しさ半分ですね(こっちの経済事情も認識済みなんで)

で、

彼女は一昨日、病み上がりなのに、王子を連れて伊勢丹に行ってきたとか。

で、
伊勢丹三越オリジナル、という、

かなり軽量でよさげな品を購入したとのこと。

出来上がってくるのは、11月ですって!


娘たちの頃は、
X夫のの両親がいつの間にか買ってくれて
こちらからランドセルを見にいったこともなかったが、

今は、こういう時代なんですね〜


しかし、

ついこのあいだ生まれたと思っていた王子も、

来年は小学校1年生ですよ〜








「人生の詩 宮城まり子」

BSTBSで日曜日夜にオンエアしている

「関口宏の人生の詩」

昨日のゲストは、宮城まり子さん。

なんと、御年89歳、になったんですって!

彼女が
「ガード下の靴磨き」
を歌っていた頃から、私は知ってます。

そんな彼女がねむの木学園を始めた、

というときも、

少なからず驚いたものだが、

それが、ここまで続いているということ、

その偉業に、

改めて尊敬の気持を抑えられない。

そして、宮城さんと言えば、

やはり、私の中で強烈なのが、

吉行淳之介との恋、である。




私、何を隠そう、吉行淳之介にひと頃、大いにハマった人です。

彼らの恋愛が描かれている

「闇の中の祝祭」から

「驟雨」
「砂の上の植物群」
「技巧的生活」
「星と月は天の穴」
「暗室」
「湿った空乾いた空」
「夕暮れまで」
「面白半分のすすめ」
「不作法のすすめ」

等々を読んだと記憶している。

彼の風貌にも、まり子さんではないけど、惚れたひとりである。

そんな青春の思い出にも浸れたこの番組。

淳之介氏は、亡くなる前に、
全著作の著作権をまり子さんに遺したそうだ。

そして、まり子さんは、

89歳になるというのに、

いまだに少女のような眼差しと語り口で、

全身から純粋な魂が湧き出てくるかのよう。

感動で、涙が出てきた。。。。


ひとが生きることの意味を、

また考えさせられた1時間でした。