真実のノート -21ページ目

15話『暴かれる真相』

「休み時間 屋上に来て 話しが あるんだ」

それは 突然 耳元で 好きな男から 囁かれた言葉だった。

胸の高鳴りを 押さえる様に 屋上に向かった 私が 見たのは、私に 気が付く前の 椎葉君の 寂しげな横顔だった。

私に 気が付くと 椎葉君は途端に 微笑みを 見せる
私は 黙ったまま 屋上の、金網を 掴む 椎葉君の横に並ぶと 胸の鼓動が 椎葉君に、ばれてしまわないか!? 心配で 確かめる様に 胸に手を当てた

「あのな 久保田 実は 佐奈の事なんだけど…」

椎葉君は そう 切り出して
うつ向く

(ああ…やっぱり…)

あるはずも無い 想像を 打ち消すと 胸の鼓動も 次第に 穏やかに なってくる
だけど…その裏に 大きな落胆が ある事を 椎葉君は気付く訳も無く 次の言葉を 私に切り出した

「お前 最近 佐奈と仲が いいだろ! あいつ 弱いくせに 妙に 意地っ張りでさぁ~ だから、友達も中々出来にくいと 思うんだ だけど…久保田の事 話す時は あいつ、嬉しそうなんだ… だから つまり、その…」

椎葉君が 掴んだ 金網が 微かに 揺れている様な 気がした。

言葉を 詰まらせる 椎葉君

「椎葉君?」

私は 椎葉君に 声を かけた。

すると 椎葉君が 突然 私を 真っ直ぐに 直視した
そして

「あいつを 深く 見てやって欲しい 不器用だけど あいつは、久保田の事が 大好きだと 思うから それだけ 頼みたかったんだ」

そう言った。

椎葉君の 真剣な表情に
胸が また (トクンッ)と 波を 打つ

こんなにも、佐奈は 愛されてる

正直、私は こんなに 人から 想われた事も 想った事も無い

(佐奈が 羨ましい…)

そう 心で 呟くと 私は

「大丈夫だよ 私も 佐奈が大好きだから…」

と笑顔で 答えた。

それと 同時に この椎葉君への 想いは ずっと 心の中に しまっておこう
そう 決めていた。




翌日の朝 職員室の前を 通ると 綺麗な 髪の長い女性と 椎葉君が 何やら 担任の水谷と 話しているのがチラリと 開けっ放しの ドアの向こうに 見えた


でも それが 重大な 話しを していたのだと 気付いたのは、佐奈が 私の言葉に 青ざめて 教室を 飛び出した後だった。


「椎葉 誠が 急に 転校する事になった」

水谷から そう聞かされた時 回りの女子は 泣いていた。 だけど 私の頭に あるのは 数分前に 飛び出して行った 佐奈の事だった
佐奈は 朝 椎葉君と 連絡が 取れないと 悩んでいたし… 教室を 飛び出して行く前の あの佐奈の青ざめた 表情…

恐らく、椎葉君は 佐奈に 転校の事を 何も 知らせて無いんだ!

そう 思った。


暫く経ってから 佐奈は
ヨロヨロと ふらつきながら 教室に戻って来て
机の上に 朝 投げ捨てた きりの携帯を 手に取ると 耳にあてた

きっと 椎葉君に コールを入れてるんだ
そう思い 佐奈に 駆け寄ると 佐奈の手には 血の後が残っていた。
更に 頬に 涙の後が ある
私は 椎葉君に コールを入れる佐奈を 見て
気が付くと いつの間にか 自分も、泣いていた。





佐奈が 変わったのは その後 暫く経ってからだった


元々 私達は 真面目な方では無かったし…

夜遊びを 覚えると 楽しくて 楽しくて 私達は 夢中になった。

週末には オールで 遊びまくり 寝場所を 求め 時には 色んな 男達と売女の様に、肌を重ねた。

佐奈は 私に対しては 心を開いてくれてたけど
椎葉君の横で 笑っていたあの日の 笑顔は 見せてはくれなかった。


学校の屋上で ふと 椎葉君の事を 佐奈に聞いたのは… 何となく 佐奈に黙って転校してしまった 椎葉君に 事情が ある様に思えたからだ
「捨てられたんだ」
と 佐奈は 言ったけど
転校する前の日 椎葉君が 私に言った言葉に ずっと何となく 疑問を 感じていた。 自分が 飽きて捨てる女の事を あんなに 心配そうに私に 頼むだろうか?
私は 佐奈に 最初の 佐奈しか見ていない頃の椎葉君の話しを した。
そして、あの屋上での 椎葉君の言葉を 伝えようと思った。

もっと 早く 佐奈に 言うべきだったんだろうけど
佐奈が 余りに 辛そうで 椎葉君の名前さえ ずっと口に出来なかった

そして、私は 屋上での事を 切り出そうとした

でも 佐奈の横顔が みるみる青ざめて
まだ 苦しんでる佐奈に
それ 以上の事は 言えなくなってしまった。




そんな 佐奈から メル友の事を 聞いたのは
あの事件の後になる…

財布を盗んだ!! と決めつけられ 私は 朝の教室で 一方的な 女子達の リンチにあった。
訳は? と聞くと 財布を 無くした娘と 席が 隣同士だったせいと 私が シンナーでラリってるのを 夜の街で 見かけたと 証言した女子がいたからだ!

遅れて 教室に 入って来た佐奈は、私を見ながら 回りを取り囲む女子達から 事情を 聞くと

「やってない!!」

私の そんな 叫びを 無視して 教室を 出て行ってしまった。

何を言っても 信じてくれない クラスメイト達 私は 暴行を 受けながら

(佐奈も 一緒か)

そう思うと やけに 悲しくて 涙が 溢れ出た

その時だった!!
気が付くと 佐奈が 私を かばうように 上に 覆いかぶさって来たんだ

佐奈は 女子達に 蹴りを 入れられた
「辞めて!!」
叫ぶ私に 佐奈は
「大丈夫だよ!」
そういって(ニコリ)と 微笑んだ。
そして その後

「美紀は 絶対 やってねーよ!!」

そう 大声で 叫んでくれたんだ!

嬉しかった…
佐奈は 私を 信じてくれたもう それだけで 十分だった。

その後 結局 盗まれた!と大騒ぎした女子の勘違いだったんだけど…

佐奈は その女子に
「謝れ!!」と 言って 掴みかかった!! 私は 慌てて「もういい!」そう叫んで佐奈を止めた。

「何がいいんだよ!!」
と 聞く 佐奈に 私は 言ったんだ
「佐奈が 信じてくれたから…もういい!」ってね 怒りなんて ぶっ飛んでたただ 嬉しくて
嬉し過ぎて どうしようも無かった

あの時 私は 決心したんだ

佐奈… あんたと ずっと 親友やってきたいってね

佐奈から…メル友の事を 聞いた時は 佐奈と私を あの事件で 心から 繋げてくれた 救世主かと 思った


そして…



その後




あの…忌まわしい 事件が

おこったんだ。

15話『暴かれる真相』

私は 何秒も かからず 泣く事が 出来るし
勿論 その直前の瞳を 潤ませて お願いポーズは大の得意技だ!!

私は 告白の全容を 頭の中で イメージすると 潤ませた瞳で 椎葉君を 見上げた。
そして、少し切なそうに 言うの

「貴方が 好きなの…」

・・・・と

(決まった!!)

心の中で ガッツポーズが 決まる!! 完璧だ!!
これで、椎葉君は 私に落ちる!! そのはずだった。
その後

「ごめん…俺 好きな奴、居るから…」

そんな、椎葉君からの 即答の返事を 聞く迄は…

私は 口をあんぐりと開け 椎葉君を 見上げた。

信じられない!! この私が好きだと告白してるのに それを 即答で 断るなんて!!
「聞き違いかしら?」

信じられず 椎葉君に聞くと!?

椎葉君は

「ってか 急いでるから もう…帰っていい!?」

と 言い残し 私の許可も得ず 走り去って行ってしまった。


プライドが 粉々に 砕け散る
ここまで、コケにされたのは 生まれて16年 初めての事だった。

その後だ 椎葉君の視線の先を 追いかける様になったのは…

椎葉君の視線の先


そこには


いつも 白銀の髪色の 少女が居た。


話した事も 名前も 勿論 知らない クラスメイト

私は 次第に彼女を 憎む様になった。
そして、これが 椎葉誠に対する 私の長い 片想い(初恋)の、幕開けに なったのだ!

次第に、白銀のクラスメイトは 椎葉君に 心を開いて行く見たいで、 あんなに 最初の頃 無表情だった顔が
時々、笑顔に、変わる

椎葉君の横で 微笑む 少女(全部 壊してやる!!)

私は ある日 その少女に
声を かけた。
「なんか 最近 明るいね!」
白銀のクラスメイトは ビックリした様に 私を見る
(何で 椎葉君 こんな娘が好きなのかしら!?)
私の方が、数倍 可愛い!!真面目に そう思う

そんな事を 思ってたら

「あの…名前、教えて?」
恥ずかしそうに その娘が私に聞いてきた

私は 「私、久保田 美紀って言うの 友達になろう!宜しくね!」
そう言って その娘に 笑顔を作って見せたけど…

(椎葉君の好きな女!)

心は 憎悪の固まりだった。
「神林 佐奈だよ宜しく!」

そう言いながら 嬉しそうに、手を差し出す佐奈

(あんたのその笑顔も、全部…ぶっ壊してやるから!)

私は 笑顔で 握手をしながら、そう心で 呟いた。


それには、佐奈と仲良くして まず 信じ込ませて
椎葉君に 近ずく
それから 適当な男を 見付けて、そうねぇ~

この女 廻わさせよう
(アハハハ…)

笑いが 止まんない!!

それで、犯られた佐奈を 心配してる様に、泣きながら 椎葉君に報告すれば 作戦 終了!!

誰だって、廻された女 好きな男なんて 居ない!


私は 毎日 佐奈に 声を かけ続けた

佐奈は 私が 声を かけると いつも 嬉しそうに 答える

そんな ある日だった
佐奈の家の事を 佐奈自身の口から 聞いたのは…

佐奈の顔から 笑みが 消える

佐奈は 椎葉君との 出逢いに付いても 教えてくれた
家庭教師に 犯されそうになって 自殺をしようと
屋上に 立った時 偶然に 椎葉君に 会った と 佐奈は 言った。

正直、ショックだった!私は、普通に両親に愛されて育って来たから…
それと 同時に 最初の頃 無表情だった 佐奈が 頭に浮かんで なんか泣けてくる…
佐奈は 「泣くなよ!」
そう言って 私の肩を 抱いてくれたけど 正直
「誰が 泣かしたんだよ!?」そう思った。

佐奈は お昼になると 駆け足で教室を出て行く
そして 「美紀 今日も 勝ち取ったぞ!!」 そう言って 私の手のひらに 一番人気の 焼そばパンを 「ほい!」と言って 置いてくれる…

ヤバい! と思った

だって、今迄 こんな気の合う友達 居なかったし
日を 追う事に 佐奈の事 大切に 思えて来て


気がつくと 椎葉君が 佐奈の事 好きになった気持ちも 何となく 理解出来る 自分に なっていた。


そして、そんな時だった
椎葉君に 突然 私が 屋上に呼び出されたのは…

15話『暴かれる真相』

『椎葉君を 落とす!』

そう心に決めてからの私の行動は 早かった。

情報収集とか、面倒くさい事は 大嫌い!!
彼女が 居るとしたら 奪えばいい!
私に なびかない男なんて、居るはずが無い
自惚れとかじゃなくて、実際に いつも そうだった!私が 見詰めると 男は みんな、とろんとした顔になるし、次の日には 必ず 私に 告白してくる… このクラスの男子の、何人かにも告白されたけど、はっきり言って こんな美少女に 似合う男なんて、そうそう居ない!

端から 断り続けていた そんな矢先の 椎葉誠との 出会いだった。

告白は 駆け引きが 面倒くさいから するだけ…

私に 告られて 嬉しそうに頷く 椎葉誠が、目に浮かぶ

そんな事を 思いながら 私は 椎葉誠を 放課後の屋上に呼び出し 期待に胸を膨らませ 待っていた。

やがて、屋上のドアが 開き 椎葉君が 姿を 見せた 私の姿を 見付けると けだるそうに、私に 歩み寄ってくる…

そして、目の前に 立つとかなり高めの身長から 私を見下ろし
「 何? 話しって!?」
そう 聞いた。

私の計算は、この瞬間から始まる