【北東アジアの戦後史】

 

‐新シリーズ・朝鮮統一と日本を考える 最終章(日本自主化のプロセスと東アジアの平和樹立)‐

 

‐韓国に進出した日本の独占企業の話 最終回(日米独占資本の「相違」と平和国家の欺瞞)‐

 

‐シリーズ『日米同盟』の正体 最終回(米日韓の断ち切れぬ軛)‐

 

‐シリーズ こうして「在日」は生まれた その10(リアルにおける差別)‐

 

 

 

18紙中一番読み応え 『国際政治学者 畑田重夫さん』記事より

 

https://www.jcp.or.jp/akahata/html/senden/2010_miryoku/02.html

 

畑田重夫【プロフィール】 (Wikiより)

 

畑田 重夫(はただ しげお、1923年9月5日 - )は、日本の国際政治学者、政治評論家、平和運動家。平和・民主・革新の日本をめざす全国の会代表世話人。1980年代から1990年代にかけて東京都知事選挙に出馬したことでも知られる。

 

京都府生まれ。東京帝国大学卒業。帝大在学中20歳で学徒出陣となるが、その際学友の乗っていた船が撃沈され全員が死亡した[1]。大学卒業後、内務省を経て1962年まで名古屋大学助教授を務め、以後は労働者教育協会会長や勤労者通信大学学長などを歴任。

 

1987年、1991年の各東京都知事選挙に無所属(日本共産党推薦)で出馬するも落選。1987年には都政問題研究所を立ち上げ所長となる。現在も平和及び労働運動に関する講演を全国各地で行っている。『しんぶん赤旗』紙上にてエッセイ「憲法と生きる」を連載中。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%91%E7%94%B0%E9%87%8D%E5%A4%AB

 

 

今回は『日韓会談』の歴史です。

 

巷では、慰安婦や徴用工だとか、アメリカに奉仕する偽物右翼たちの意図的なアジア分断工作で、韓国に対する攻撃が激しさを増す中、この「基本となった出来事」をもう一度見つめ返し、当時の雰囲気や北東アジア全体を見まわして、それまでの日韓の立ち位置や、両者を活用するアメリカの思惑、その現代にいたるまでの政治構造を、再び長期のシリーズとして連載していこうと思います。

 

参考図書は、『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第三巻(勁草書房)畑田重夫教授の連続コラムより。

 

 

1960年を頂点とする安保闘争以前には、国民運動としての日韓会談反対運動は存在しませんでした。

 

運動史的にみれば、この時期は朝鮮に特殊な関心をもつ団体や個人のみが、ある程度の反応を示すにとどまっていた時期です。そして、その動機もさまざまでした。

 

 

・日韓会談の歴史

 

GHQシーボルトの仲介で、日韓双方の「予備会談」がはじまったのが、朝鮮戦争のさなかの1951年10月20日でした。

 

 

ウィリアム・ジョセフ・シーボルド (同)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%83%89

 

第一次正式会談が開催されたのは、1952年2月15日であり、第二次会談の開始は1953年4月15日です。

 

第一次会談は、会談開始直前の李承晩による『海洋主権宣言』(いわゆる李ライン)により決裂。

 

‐李承晩ライン・漁業問題(独島‐竹島問題の考察)その1‐

 

そして第二次会談の見通しもつかぬまま、1952年7月23日をもって休会となりました。アメリカとしては、朝鮮戦争を遂行するうえで、日韓両国が「外交上団結すること」を望み、なんとか両者を「折衷させよう」と、ああでもないこうでもないと模索しましたが、特殊な歴史関係にあった日本と朝鮮との矛盾があまりにも深刻であり複雑であったため、アメリカの思う通りには交渉がまとまらなかったのが、事の成り行きの真相です。

 

 

・アメリカによる「対日政策」とは何だったのか

 

戦後、アメリカは軍事的には非武装化、政治的・経済的・社会的には「アメリカ化」という一定の対日政策をもって臨んでいましたが、基本的には中国革命の推移により、副次的には『二・一ストライキ』(1947年)を頂点とする、日本の労働者を先頭にした民衆の精神的エネルギーの高揚などを契機とし、「反動的性格」をもつ政策へと方向を変えていった。

 

1948年1月6日のロイヤル陸軍長官の言葉が思い出される。

 

 

「日本を全体主義(共産主義)の防壁に・・・」

 

ケネス・クレイボーン・ロイヤル (同)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%AB

 

まさに、この演説はそのメルクマール(目印)でした。

 

 

・アジア地域の「軍事化」と日米安全保障条約の淵源

 

主に外交的、軍事的にアメリカがその「アジア政策」を行うにおいて、日本を「どう位置付け、どう利用しようとしていたか」はあまりにも明白でした。

 

 

ロバート・アイケルバーガー将軍 (同)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%BC

 

1948年12月14日には、前第八軍司令官アイケルバーガー中将(当時)により、日本に15万の武装警察軍創設が提唱され、朝鮮戦争勃発と同時に、1950年7月8日GHQトップのマッカーサー元帥国内の警察力増強に関する書簡を発表し、事実上の『日本再武装』を強制させた。

 

脱力の「ひまわりJAPAN」、被害者面を始めた歴史修正主義者たち

 

もちろん、その中で政治的にも「軍国化」を推し進めるために、大日本帝国時代の「戦犯たち」を表舞台に復帰させたことも、忘れてはならない事実です。

 

無論、現代の安倍政権も「この系譜上」にある。大日本帝国を創設し運営してきた薩長閥の人間たちや官僚組織、そのトップである天皇まで含め、彼らを根絶やしにしてしまっては、日本を植民地として「活用」するには難しいから、逆に彼らを「生かすこと」によって、その弱みを握り、とことん『対米従属』に舵を切らせるのが目的でした。

 

さらに、アメリカは朝鮮戦争をきっかけとして、アジアに続々と軍事同盟条約を締結しました。

 

1951年8月30日には『米比相互防衛条約』同年9月1日には『アンザス条約』(オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ)、そして9月8日には『対日講和条約』(四十九ヵ国)と同時に、『日米安全保障条約』へと続いていきました。

 

そして日韓交渉というのは、これら一連の措置と並んで進められていたことであり、そこにあるのは「弱者救済」だとか、本来的な「日韓双方の和解」に基づくよりも、アメリカや日本の支配層の「思惑」が滲んだ結果なのでした。

 

しかし当時や今もそうですが、多くの日本人は、こうした日韓会談の『本質』を十分に見抜くことができず、マスコミもまったく報じないわけですから、当然といえば当然の結果なのかもしれません。

 

国会中継を見るたびに思い出す単語がある。proconsul 古代ローマの属州総督、現代の植民地総督。そう考えると、彼らの行動、理解できる気がする。自由な民意で選ばれた独立国の国民代表と思うから腹が立つのだ。それは全く誤解で、植民地からできるだけ搾取するのがお仕事の植民地総督が、丁寧に、しっかり職務を遂行しているにすぎない。

辺野古に対するしうちは、彼らが植民地総督であることを示している。小学校同級生数人しか、投票しそうな顔は思い浮かばないのに、なぜ25%もの植民地住民が、嬉々として、彼らに投票しているのかが、素人の素朴な疑問。

 

マスコミに載らない海外記事 『タカ派をなだめるため北朝鮮とのサミットを駄目にしたトランプ』より

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-48c7.html

 

 

英語ブロガーのMichikoさんとのお話の中で、沖縄の問題は日米関係のおける「縮図の一部」です。日本という『巨大な植民地』のトップに君臨する安倍首相は、文字通り「植民地総督」として、その仕事を忠実にこなしているに過ぎない。さらに、日本国内の「言語的な情報統制」も相まって、アメリカの『売女マスコミ』経由の偏った情報しか報道しない国内メディアにしろ、そもそもこんな状態で人々に「正しい選択」が出来る状態ではないのは明らかで、過去の歴史や、英語力を駆使した自立したメディア姿勢など、集めるものは山ほどあり、私自身も、まったくそのレベルに到達してもいませんが、こうした状況に多くの人々が認識しなければいけないことを、過去何度も述べてきました。

 

 

<参考資料>

 

・18紙中一番読み応え 『国際政治学者 畑田重夫さん』記事

 

https://www.jcp.or.jp/akahata/html/senden/2010_miryoku/02.html

 

・『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第三巻 勁草書房

 

・Cluttered talk blab blab blab 『脱力の「ひまわりJAPAN」、被害者面を始めた歴史修正主義者たち』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12410753383.html

 

・マスコミに載らない海外記事 『タカ派をなだめるため北朝鮮とのサミットを駄目にしたトランプ』

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-48c7.html

 

 

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