明けましておめでとうございます。

 旧年中は、私のブログにお付き合い頂き、ありがとうございました。ご由緒など個人で調べた内容ですので、誤記や、ご迷惑をおかけした方がいましたら大変申し訳ございません。

 令和二年が始まった時は、まさか新型コロナウィルスであんな一年になるとは思いませんでした。オリンピックも延期になり(中止かなぁ)、県外への一宮巡拝もほとんどできず、新潟県内の普段は無人の旧村社を中心に参拝しました。いろいろな発見や出会いがあり、こうして健康に新年を迎えることができることに感謝です。

 一時は、県内の御朱印ネタもなくなり、県外の記事も書きますと宣言しましたが、その後、他のブロガーさんとのご縁により県内の新たな御朱印を戴いたりと、結局、県外の記事は未だにUPしていません(一之宮のまとめは除く)。まだUPしていない県内神社がありますので、今年もマイペースで記事にしていきます。令和三年もお付き合い頂ければ幸いです。

 この年末年始の大寒波は、初詣での密を避けるための神様の御配慮かなと思っておとなしくしています。

 皆様にとって良い年となることをお祈り申し上げます。

 

 新年最初は、鳥居について、少し記したいと思います。

  神域の入口を示す門として知られる鳥居。その起源は諸説あり、木と木を縄で結んだことが発端とする説、天照大神を天岩戸から誘い出すために鳴かせた常世の長鳴鳥(鶏)にちなみ、神前に鳥の止まり木を置いたことが起源とする説、インド仏教のトラナ(門)や中国の華表といった海外の建築物を起源とする説があります。語源についても鶏の止まり木の「鶏居」、「通り入る」、「トラナ」など諸説あります。鳥居は大きく、明神鳥居と神明鳥居に分類されますが、ここでは、新潟県内の神社の鳥居について私が参拝した範囲で少しまとめたいと思います。

 

■彌彦神社大鳥居(西蒲原郡弥彦村)

 昭和57年(1982年)、上越新幹線開通を記念して県道29号線に奉建されました。高さ30.16m、柱間20m、笠木の長さ38.5mの特殊鋼製で鳥居の奥に霊峰弥彦山(標高634m)を望みます。社号額の大きさは畳12畳分で、建立当時は日本一の高さを誇りました。現在は、熊野本宮大社・大斎原の鳥居(高さ33.9m/和歌山県田辺市)、大神神社(高さ32.2m/奈良県桜井市)に次いで3番目の高さ(私の調べた限り30m超はこの3基)ですが、主柱を4本の稚児柱で支える両部鳥居としては日本一です。

 

■明神鳥居

 装飾的な構造で、最上部は笠木と島木から成る二重構造でその両端は笠木、島木ともに襷墨(斜め下に切り落とされる)の形状を成す。笠木の両端は反り上がり(反り増し)、貫は柱を突き出る。束額が入ることが多い。

 

 土生田神社(南蒲原郡田上町)

 

■台輪鳥居

 一見すると明神鳥居と同じだが、島木と柱の接合部に台輪と呼ばれる輪がついている。

 

 八木神社(三条市北五百川)

   柱の根元は雪から守るためか、強固に固定されている。

 

 中山神社(五泉市橋田)

 

■彌彦鳥居

 両部鳥居の形式だが、台輪に屋根が付いている。

 

 彌彦神社(西蒲原郡彌彦村)

 

■山王鳥居

  日吉大社を始めとした日枝神社、日吉神社、山王神社などで見られる笠木の上に山を模した合掌状の独特の装飾が施されています。全ての日吉系神社にある訳ではなく、新潟県内では私が参拝した限りでは以下の3社ですが、他にもあると思います。新潟市西区の2社は両部鳥居となっていますが、日吉社は支柱が浮いており、稚児柱4本で支えられています(老朽化ではなく、意図的なものだと思います)。

 

 日枝神社(五泉市村松甲)

 

 日吉神社(新潟市西区谷内)

 

 日吉社(新潟市西区道河原)

 

 

■神明鳥居

 装飾を排除したシンプルな造り。笠木、柱、貫の全てが円柱形で、貫は柱の中に納まり、外に突き出ない。

 

 居多神社(上越市五智)

 

■靖国鳥居

 名前の通り、靖国神社で見られる鳥居の形式。笠木は円柱だが、貫は角柱(四角)で、柱に納まる。

 

 曽根神社(新潟市西蒲区曽根)

 

 長瀬神社(加茂市八幡) 

    加茂川側南参道

 

■三輪鳥居

 鳥居の両端に脇鳥居を備えている。大神神社(奈良県桜井市)、三峯神社(埼玉県秩父市)が有名。

 

 三社神社(新潟市西蒲区和納)

 

   三輪鳥居で全て両部鳥居となっています。

 

 神明宮(新潟市南区中塩俵)

   中央は神明鳥居で脇鳥居は明神鳥居の珍しい形式と思います。

 

■その他

 

羽黒神社(村上市川端)

 基本形式が神明鳥居で樹皮のついた生木を使用している鳥居を「黒木鳥居」、樹皮をはいだ白木を使用している鳥居を「白木鳥居」と言いますが、こちらは、貫が角柱で、柱の外に突き出ています。他のブロガーさんの記事によれば、現在は石造りの台輪鳥居となっているようです。

 

五十君神社(上越市三和区)

 柱の転びは自然の木の反りを利用し、貫は円柱形で柱の外に突き出ており、両部鳥居となっています。

 

神明社(新潟市西区赤塚)

 

    両部鳥居ですが、笠木に瓦屋根がかかっています。

 

住吉神社(阿賀町津川)

柱の根元が太く特徴的、台石が変化したのか、根巻が変化したのかいずれにしても、積雪による柱の根元を守るためと思われる。笠木、柱は円柱形、貫は角柱で柱の中に納まり、靖国鳥居の特徴をもつが、笠木に屋根が設けられている。

 

 鳥居の分類を始めたら、分類できない鳥居もいくつかありましたので、鳥居については、改めて勉強し、加筆して再アップしたいと思います。

 本年もよろしくお願いしたします。