フィスト・オブ・ファンシー・ピノ・ノワール [2014] / カイル・ダン | 直感ワイン!! 

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Fist of Fancy Pinot Noir 2014
フィスト・オブ・ファンシー

ピノ・ノワール

 

 

カイル・ダンは、南アフリカは
スワートランドに本拠をおく
ヴァン・ナチュールの造り手です。

 

 

元々は、南アの著名な造り手、
バーデンホースト・ファミリーで
栽培や醸造のアシスタントを務めていましたが、
その傍ら自らの手でワイン造りをはじめ、
その後同僚と共に自らのブランド
「スキニー・レッグス」を立ち上げます。
(2014がファースト・ヴィンテージ)

 

「スキニー・レッグス」は
まだビッグ・ネームではないものの、
南アのヴァン・ナチュールの新星として
これからの躍進が期待されていました。

 

 

Fist4

 

ところが今年の春、
彼の突然の訃報が届きます。
現地のワイン専門サイトの情報によると、
3月3日金曜日の早朝に急逝とのことですが、
死因についてはどこにも記載が
ありませんでした。


私自身、このフィスト・オブ・ファンシー
はもちろん、看板ワインである
スキニー・レッグスにも興味を持って
いただけに非常に残念です。

 

 

Fist1

 

一つ救いなのは、彼の親族が、
彼が生前に造った2016ヴィンテージまでの
ワインを引き続き販売する方針とのことで、
いつ日本で販売されるかわかりませんが、
逃さず手に入れようと思います。


テイスティングです。

 

 

 

Fist2

 

 

色は光沢のある淡いルビー色。

 

香りは、チェリーやラズベリー
といった赤果実に加えて、白い花、
それにマッシュルームの香りもあり、
やや複雑味で上品な香り。

 

飲むと、
控えめで滑らかな酸に
心地よいタンニン。
フローラルなニュアンスが中心で
僅かな甘みと渋みがある。

そこに僅かなアルコール感が加わった
余韻が中程度続く。

 

全体的に凝縮度はやや低めで、
コアのはっきりしない造りだが、
14%というやや高めのアルコール
によるものだろうか、
それでも一定の厚みと滑らかさがあり
バランスが取れている。

 

 

Fist3

 


ブルゴーニュのような淡い造りながら、
味わいの骨格をなすような酸の存在はなく、
かといって、カリフォルニアのような
甘さもない。

また、ナチュラルワイン特有の
ビネガーや大豆のようなニュアンスもなく
いい意味で独特なキャラ造りとなっている。

 

こういった個性的なワインを生み出す
造り手を亡くすことは非常に悲しいことです。

 

若くて有能な造り手の早すぎる死に
謹んで哀悼の意を表します。

 

 

 

Fist of Fancy Pinot Noir 2014
フィスト・オブ・ファンシー・ピノ・ノワール

品種:
ピノ・ノワール100%

カテゴリ:
赤 / ミディアムボディ

Alc:
14%

国地域:
南アフリカ / ウエスタン・ケープ
(スワートランド)

生産者:
カイル・ダン(Kyle Dunn)

インポーター:
(株)ラフィネ