(2020/10/02 記)

 

今年の3月末ごろ、新コロナ禍が無ければ本来、そのあたりに開催されていた

高校の学年同窓会開催連絡のためにやりとりをしていたLINEグループで、

高校2年で関東に転校して行った人物が、今や毎週、「週刊朝日」表紙グラビア
を撮影しているプロカメラマンになったことを知りました。

 

凄い人物が居るものだなあと感心し、その彼の知り合いが京都で写真展をする、

という案内をそのLINEグループに彼が出していたので、個人LINEにアクセスして

みて、その彼の写真道のルーツが天体写真だって話に至り、エキサイティングな

やりとりになりました。

高校時代は全く接点がなく、転校した話も当時は知らなかったものの、彼が中学

のアルバム(私は関東幽閉からの帰還時にあふれた身の回りの物と一緒に

処分してしまった)からの画像を「これですよね。僕はこれです。」とスキャンデータ化

してくれたものを見た後、お風呂入ってて「馬場くん知らんなー。あ、でも1974年の

金星食の写真を交換した別クラスの男子居たよな?」と思い出し、押し入れを

ごそごそやってずっと処分できなかった何枚かの天体写真をスキャンして翌朝、

これどう?ってLINEで送ったところで、双方の欠けていた記憶が甦って、

お互いに「おおおー」となったのが、この彼のFACEBOOK記事でした。
  

 

当時まだ私はFACEBOOKにアカウントがなく、LINEで送って貰ったもので、今回

この記事を書くにあたり、掲載許可を改めて貰ったものです。

 

FACEBOOKにアカウントを持って、彼の記事を拝見すると、物凄い人数の各界の

著名人、企業の上層、クリエイター諸氏のフォロワが居られます。

(この記事だけについても、2020/10/02時点で460件の「いいね」がついています。)

過去に日数で言えば、すれ違っただけのご縁かもしれませんが、その人が

才能と努力でまばゆいばかりの成功を収められていると知って、こちらまで

嬉しくなります。

 

で、その時には当時私から彼に交換で渡した何枚かの天体写真の所在が分からなく

なっていましたが、先日、記憶と全然違う目の前の棚からそれが出て来て、ネガ

だけでなく、後年に白黒プリントしたものも一緒に出て来ました。

それらをスキャンして画像化しました。

 

彼の画像と同じく1974年の金星食です。

 

 

撮影後に結果を見て、金星の単位面積輝度が一番高いのだから、普通に月を

撮ればよかったのに、それまで金星を撮ったことがなかったので、過剰露出に

してしまい、全体が露出オーバーになったのをがっかりしたのを覚えています。

(当時はまず撮影が無事終わった達成感が先にあり、銀塩フィルム撮影の結果が

DPEから戻ってきて、そこでがっかりしたり、期待通りだったりの二週間規模の

悠長な感じがありました。)

が、こうやって画像に残せたので、その想いも含めて当日の情景や感動は
頭の中で補正されて蘇らせることができるのでした。

 

それから3年後、後年1977年に自作曲「Eclipse」の原曲をメモに残しました。

それは1993年になってようやく完成するのでしたが。

 

https://big-up.style/musics/421301

 

 
映像に残すことは天体画像に限らず、とことん今までこだわって来てよかった、と

思うことが多いです。今では画像を見ない限り思い出せなくなっているイベントも

沢山ありますので。
 

その1974年より以前に撮った恐らく同倍率での土星です。

単枚撮影でここまで輪が分離しているのは、今見ても自分で驚きます。

 

 

1974年より前に撮った様々な位相の月全景からのセレクトです。

 

 

  

金星食は1974年でしたが、他の写真は自身のベスト集の一部として、小6ごろ

(1970-1971年ごろ)に撮ったものを、今で言うところのポートフォリオ(本来の

意味での。株式用語でなく)として、それらを彼に渡したのでしょう。

確か秋に連続で20日以上の晴天が続いて、月が細いうちから満月を経過して

下弦に至るまでを同一のネガに収めたものと、その時期に見えた土星をセレクト

したのだと思います。

 

http://ww81.tiki.ne.jp/~yumarin7/oldtelescope.htm

 

(貴重な骨董望遠鏡情報の公開をありがとうございます。)

 

このページの「プリンス光学TM-I」というモデルか、それに近かった60mm口径の

屈折経緯台式望遠鏡(微動装置なし)とオリンパスペンF(ハーフサイズでコマ数

が倍も使えるも、カメラレンズを外して写す間接撮影法だと像の大きさは同じで、

無駄な背景にとられる面積が減り、少ない小遣いに貢献)で撮ったものでした。

 

大阪梅田の阪急三番街に当時はあったカメラ屋か望遠鏡屋かにあった、

他とは一線を引く優美な曲線の鋳物で造られた経緯台(他機種は板金工作)の

立派な印象に2年越しで「先に誰かが買わないか」と不安になりつつ、それを

手にした日の喜びは、それまでの理不尽もあって一生忘れることはありません。

 

(ついでに言及しますと、人の親になり、その一人息子が結婚して既に独立した

今も「子供の才能の芽を親が無理解のまま、無残に摘み捨ててしまうことは一切

しない」との、常に存在全肯定の教育方針を貫いたつもりで居ます。その息子は

この父親の遥かに頭超えの学歴とその後を歩んでくれています。それは私自身

がその真逆の理不尽ばかりを感じながら生き延びて来たことが背景にありました。)

 

二枚玉アクロマート(ノンコート)レンズ機だったものの、F16(焦点距離1000mm)

という長焦点機だったので、色収差もほぼ無く、入手して翌年迎えた1971年の

火星大接近時にまざまざと見える「黄金位相」の見映えには息を飲みました。

(また偶然にも、その初めて火星をそれで見た夜に「黄金位相」だったのでした。)

 

同時代に別の友人が持っていた、Vixenかどこかの100mmニュートン式反射

望遠鏡より火星の模様が良く見えたのを記憶しています。

特に望遠鏡選びの知識もなかった当時、偶然、この良質な製品に巡り合って

いたのが、その後を決める大きな分水嶺でもあったのでしょう。

 

望遠鏡もカメラも母親に何年もかけて泣いて拝み倒して、次のテストで良い点数を

とったら、とかの条件を機嫌の良い時を見計らい納得させて入手したものでした。

親はこの趣味に何の価値も感じず、また達成感とともにこれらの成果を見せても

「それが算数の何点になるのか?」と食って掛かり、「うまく出来たと言っても

軽々しく言うものではなかった」と萎縮したりしたものでした。


おだてられたら木にも登る性格に生まれた私なのに、常に全人格否定、存在否定と

戦いながら、11歳、12歳あたりから今まで半世紀、同じことを続けていた訳です。

 

なので、2003年から始めた「銀次の部屋」で、同じ趣味の人が掲示板に集ってくれた

のは、今振り返ると私の人生では珍しいことで、嬉しいことでもありました。

 

http://sigkam.web.fc2.com/

 

 

ライフワークと信じる作曲創作を棚上げしても、惑星撮影に価値を感じるのは、

そのような長い経緯があってのことでした。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

(2020/09/30 記)

 

https://ameblo.jp/enigmind/entry-12623318960.html

 

  

↑このBOX、邪魔だなー。まだ慣れません。

 

この記事で触れていた通り、当初、アイベルとC8赤道儀化の相談・調整を進めて

いましたが、アリガタプレートが無いので、カスタムで制作いただく話まで出て

コスト高に一旦、検討を棚上げにしました。

まずはNexStar架台の不良原因摘出後の性能改善に期待する方針としました。

 

http://www.eyebell.com/cg4N.htm

 

 

 

この時点ではアイベルにCG-4赤道儀一式の在庫はあることを確認していました。

 

以下、以前の記事と内容が一部重複するところがありますが、C8赤道儀化に

至った経緯と、それが今年の火星撮影シーズンには棚上げになってしまった

事情を纏めます。

 

NexStar架台の追尾性能は復活したものの、夕方からの撮影開始では基準星を

空に見つけられないので、その場合は精度復活は困難、という新たな問題の

発覚と、火星の仰角が充分とれるようになって撮影好機になった時点で、C8鏡筒

が大きく傾くことから、ASI385MCの重量が響いて再度、追尾性能が劣化するという

隠れていた問題も顕在化して、架台のガタの影響を軽減するための重量の前後

バランス策も有効で無かったため、再び、C8をNexStar架台から外して赤道儀化

するか、という希望が出て来ました。

 

鏡筒バンドはニュートン式でないと意味がないようです。

カセグレン系鏡筒は屈折機と同様に、接眼鏡やファインダーがとんでもない方向

を向きませんので。

 

そこでまずはアリガタプレートを探さないと話が始まりません。

 

ようやくそれをスコーピオのサイトで見つけました。

天体機材ショップには珍しくネット通販ページ上でカード決済ができるのも手軽に

思えました。ただ、純粋なC8鏡筒単体と、NexStar仕様が細かいネジ位置などで

差異があると全く使えません。それで事情を伝えて、NexStar8iから外す予定の

C8に使えるものか?と照会しました。

 

返答がなく同じ照会を2度行って、ようやく「問題なくそのC8にも使えます」との回答を

得て、即発注しました。アイベルのカスタム制作よりは3000円程度は安かったです。

C8専用品なら強度などにも不安は出ないでしょう。(特にネジとネジ穴の強度)

 

それが届きました。

到着してすぐにネジ穴の位置を見ると、問題無さそうでした。

 

  

  

これでC8の赤道儀化に道筋が見えました。

これをスコーピオで頼んだことがその後の大きな伏線となりました。

 

火星撮影シーズンも本格開始しており、万一の移行失敗時にNexStar8iへの

逆戻りもきっと難しいとも懸念しました。

そこで先にNexStar架台の精度復活がないかを見極め、そのアリガタプレートは

将来の赤道儀化のための担保というか安心材料とするのもアリかなと考えたの

でした。

 

それとは別途、先の記事でも書いた通り、ASI385MCにIRカットフィルタを装着する

べきだ、との判断をして、元々持っていた筈のそれが関東幽閉からの撤収の後、

収納ベッドの中に埋もれている筈なのが見つけられないため、またあちこちの

天文機材ショップを見ると、どこも欠品・入荷待ちとなっていました。

 

ところがまたスコーピオにはそれがありました。他店で入荷待ちだったことへの

焦りとカード決済の手軽さで、即刻発注しました。

ところが先の記事にも記した通り、その後、そのフィルタが出て来たのでした。

 

大手通販のように発注前の与信確認など棚上げで先にやり取り、後でまとめて

カード会社との実質決済の流れ(発送時など)が資金体力的に難しい小売店では、

発注→与信確認をカード会社で実施→発注確定となるため、その後でのキャンセル

には手間がかかると想像します。

 

が、無理を言ってキャンセル依頼を通して貰いました。

そのお詫びの気持ちもあって、スコーピオのサイトにEQ5赤道儀があるので、

アイベルには無かったACアダプタは存在するか、2軸モータドライブは特別な

配線工作は不要か、をメール確認して、どちらも問題ない回答を得たので

(この時も2回照会が必要でした。少しそれが引っ掛かり始めていました)

ネット上でEQ5赤道儀本体、2軸モータドライブ、ACアダプタをカード決済しました。

そんな経緯だったので、アイベルに不義理も致し方ないかと考えたのでした。

 

http://www.tele-scorpio.jp/shopdetail/000000000377/ct64/page1/order/

 

 

 

お詫びの意味もあって「今回はキャンセルしません(^^)」と調子に乗って通信欄にも

書き添えてしまいました。

NexStar8iを譲渡いただいた時期から、ずっと懸案だった架台のガタ問題(カックン

問題)からこれでついに解放される、という達成感もあったのでしょう。

 

ところが翌日「EQ5赤道儀本体が品切れで、次回入荷は12月です」との一報が

メールで入りました。

なぜネット発注時にそれをガードできないか、加えて、2軸モータードライブと

ACアダプタの照会をした時に本体欠品中のアナウンスをしないか...。

 

「GOTO機能の付いたEQM-35なら即納可能」などとの案内もありました。

Nexstar8iを使い始めて16年が経過する中で、GOTO機能はほとんど使い

ませんでした。大阪平野の光芒で星雲・星団を自動検出する気にはほとんど

ならなかったからです。導入初期の珍しさとテストを兼ねての確認はしましたが。

 

私の興味の対象は火星、木星、土星、月だけでそれは大阪平野の光芒下

でも肉眼とファインダーで簡単に導入できます。

そのGOTO機能のため5万円も高くなる、に納得できるはずもありません。

 

ご常連様のKENさんから、EQ5赤道儀のスカイウオッチャー社の国内総代理店

はシュミットで、そこには在庫があるようだ、と、Yahooショッピングでの出品

ページに「在庫あり」の情報をいただき、スコーピオにメールするも反応が

ないまま定休日に入ってしまい、先方からの「メーカに確認して再度連絡します」

についても、そのまま何日か続報がありません。

 

何度も電話をかけても話中だったのがようやくつながり、シュミットには在庫が

あるが、と話すと「実は当店もシュミットから製品を引いている」とのこと。

「先日そちらから申し出があった、メーカに納期照会しての連絡は?」と聞くと

「ああお待ちください....基本、12月は変わらないんですが....」などと...。

 

Yahooショッピングに在庫アリと出ているので、シュミットに確認して引けるもの

ならそこから引いてくれ、とお願いして、その後電話を待ったものの、

「シュミットも販売ページ更新が遅れていて在庫は無いとのことです」との

話でした。

 

一体、どんな杜撰な業界なのか。

 

在庫があるとみせかけてカード切らせて「部分キャンセルはできません」みたい

なのが是と考えているのなら、商法上問題があるでしょう。

が、訴訟するには低額で、却ってコストがかかり、EQ5赤道儀の納期が早まる

訳でもありません。

 

その一方で、EQ5かCG-4かで悩んで時間を潰すことは無くなった、という安堵も

あるのでした。

 

もし検討初期時点でアイベルに在庫のあったCG-4にしていたら、既にもう赤道儀化

は終わって、カックン問題から解放されていたかもしれません。

(アイベルでもEQ5は欠品、11月末以降入荷予定とのことでした。) 

 

現時点で既に16年使っているC8が将来、劣化などで使えなくなった時でも、EQ5なら

BKP200や銀次200FNなど、8インチ級の鏡筒が搭載重量的にも選び放題です。

その一方、CG-4ならC8を改めて買うという手はあるものの高価で、搭載できる

低コスト高性能の鏡筒は6インチ以下が搭載重量上、制限となって来ます。

 

収納ベッドの中には関東幽閉時代に使っていた5インチ機、BKP130もあります。

BKP130を持っていて、BKP150など150mm口径(6インチ)機を買うだろうか、

8インチ鏡筒とEQ5の重量が老いた将来にも苦にならないのか、など迷いどころは

数えきれないほどあったのでした。

 

しかし今はEQ5との未来に選択が決まってしまいました。

C8がダメになっても、選べる鏡筒は沢山あるよ、という未来を選択したのでした。

 

その重量が設営の都度、苦痛にならないかどうかは別問題です。

そして、重量が苦痛になるなら、BKP130にCG-4で充分だったのでした。

 

さて、12月、東向きベランダから火星も去り、GOTO機能もなく1等星しか見えない

明るい光害の空に何を見ましょうか....。

 

まずはそれに先立ち、NexStar架台から、C8をどう取り外そうか、という問題が

待っています。

ネット上に情報が見つからず、現時点では算段がついていません。

既に何度も架台を替えている達人さんはいらっしゃいましたが、それだけに初めて

架台からC8を外した時の工程は公開されていませんでした。

 

https://hiroshi4572.blog.fc2.com/blog-entry-455.html

 

 

ハンドコントローラを外すと見えるネジは沢山ありますが、脇の2本はまずドライバー

がまっすぐ入りません。

(TX55の24㎜広角端画角での接写で画像隅ほど広がって見えますが)

  

  

鏡筒先頭の特殊な花びらネジは手持ちの六角レンチで動くことを確認しました。

 

  

他にもあちこちにネジがあるものの、手順的な展望が現時点ではついていません。

 

以下の2画像のネジを外すことで、外側の丸みを帯びた筐体外枠が外れてくれれば

良いですが...。
  

 

 

しかも冒頭から2番目の画像のように、肝心となる、直接C8と接続している2つのネジ

は頭がその筐体外枠に半分以上隠れているのでした。

 

これはやはり11月に火星撮影の好機が終わって、来年の木星が戻ってくるまでの

半年以上の期間に気長にじっくり、場合によっては後戻りの効かない手荒な手段

も含めて、C8をNexStar架台から分離させる流れで、ちょうど良かったのか、と

思うことにします。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

(2020/09/27 記)

 

https://ameblo.jp/enigmind/entry-12625604758.html

 

 

この記事の末尾で残念な仕上がりのまま終わった木星像について、ご常連様のKENさん

から、フリーツールで有効なものをお勧めいただきました。

 

先鋭度では他の画像が圧倒的でしたが、この画像の元データはコマ数も多く、大赤班

の色合いも良く出ていて、木星像が画面の左上端から出て行ってしまったために

生じた、スタック処理後のキズ(画面左上端の形状の積み重ね)が惜しまれます。

  

 

PIPP(Planetary Image PreProcessor)というもので、取得した惑星動画データから

不要なコマを自動選別で排除するものです。不要なコマだけを動画として残すこと

もできるようです。(それで排除の判断を確認できるということでしょうか。)

 

日本語解説ページからのプログラムダウンロードは、なぜかGoogleがアクセス拒否

(OSやウイルス駆除ソフトでなく、Chromeがそのような挙動をするのは初めて

見ました)するので驚かされましたが、オリジナルサイトからの入手が可能でした。

 

http://docs.sakuraweb.com/PIPPmanual_JP-web/manual

 

 

https://sites.google.com/site/astropipp/downloads

 

  

(ん...やっぱりこのBOX、邪魔だなー...。↑)

 

早速使ってみましたが、想定していた通常の動画編集ソフトウエアのようなイメージ

(動画表示ウインドウを見ながら取捨選択の範囲指定をする)と違って戸惑います。

 

 

日本語マニュアルを見ても、オリジナルサイトの説明ページを日本語訳しただけの

ようで、個々の機能説明が主体でつかみにくかったですが、他の動画プレイヤーで

一旦木星が写野の上に消えるところまでの時間を計って、おおよそ210lコマ/秒で

取得したデータであることから、先頭から6000コマを切り出してみました。

 

 

出力結果として得た新しい動画データは、Registax6でも入力できる動画サイズとなり、

スタックからの処理を試しました。しかしAS!3での処理のほうが、色相や明度の最適化

が良かったので、いつも通り、AS!3でのスタック→Registax6でのWavelet処理→

DeNoiseAIでのノイズ除去とシャープネス増強の上、Photoshop Elementsで階調と

色相を整える仕上がりにしました。

 

で、いよいよDeNoiseAIのお試し期間が終わったので、購入しないとなあ、と

立ち上げてみると、確かにその旨の表示が出たのですが、ログインボタンが

あり、お試し版入手の際に登録したメールアドレスと、その時に来たメールに

あるパスワードを入れると、なんと「残り1日(0日まで使えたので2日間有効?)」

に戻り、再び使えました。この日はとりあえずそのモードで使うことにしました。

 

ファインダーで木星を粗く導入(そうしないとNexStar架台ガタのために木星が

ファインダー中心に全然戻って来ません)した後、この動画の取得時に、

微動レートを、写野からせめて「↓」「→」「←」方向への逸脱を防ぐために、

小さい値(微細に動く)に変更しなかったようです。

それで水平方向に一気に木星が飛び出してしまったのを追いかけた経過から、

真ん中の長い時間、何も写っていない部分が元の動画データにはありました。

 

その無効部分を排除出来ると、有効な部分を残した小さい動画データを利用・保存

できることになります。

  

先頭6000コマのうち、更に木星が写野から欠けた4コマが自動排除されていました。

 

Wavelet処理の強弱とDeNoiseAIのパラメタの組合せをいろいろ調整して、ベストは

このようになりました。5996コマからの仕上がりです。

 

 

木星が画面左上端にかかった不良コマ由来のキズは消えて、強調処理と階調調整を

何度も追い込めたこともあり、色相や解像感は上がりました。良かったです。

が、輪郭のユルさを見ると、もう少しコマ数があったなら、とは思ってしまいます。

  

そこで動画中心部の不要箇所を排除して両端の有効コマを活かした動画をPIPPで

生成しました。

そうすれば、先頭5996コマに加えて、無効部分の後に再び木星像を写野に捉えた

区間のコマを処理できるようになる筈です。

 

  

 

元のデータが40388コマ、そこから木星の全く無いコマ26731コマ、部分的に木星が

外れたコマ2988コマを自動判別・除去されて残った短縮動画10669コマからの

仕上がりです。

不要部がない筈なので、処理後のデータを100%採用でAS!3処理して仕上げました。

 

しかし、今度は木星の自転のせいでしょうか。無効時間の前後で模様が僅かに動いた

ためか、5996コマからの仕上がりより詳細が流れた感じに不鮮明になったようです。

 

 

AS!3で同時に生成した輪郭強調処理した方のザラザラなTIFFを使って、DeNoiseAIの

ノイズ処理でそのザラザラを強めに消してみると、雰囲気は変わり、大赤班周辺の

詳細感と色相は良く出ましたが、どこか手書きスケッチのように不自然です。

今シーズンより前ならこれでも間違いなく史上最高レベルと感じたでしょうけれど...。

 

  

そこでまた再スタック可能状態で残っていたAS!3で80%採用の処理をして、

Wavelet処理とDeNoiseAIの案配をいろいろ工夫してみました。

自動判別での処理結果、新しい動画データが近似した降順にコマが整理されている

なら、そこから20%を捨てることで、自転での模様ズレの大きいコマを排除できるか、

と期待したのでした。

 

主にRegistax6のWavelet処理の加減による差ですが、2通りの仕上がりを得ました。

 

 

  

強調処理が緩いほうが自然な仕上がりですが、強いほうの詳細感も捨てきれません。

100%採用の結果より、幾分、自転による流れが減ったのか、良くなったように

思えます。

 

95%採用でも同様に試行錯誤して処理してみました。僅かに80%採用より微細な白斑が

解像しているようです。大赤班の周囲に沿って曲がった白溝の構造などもしっかり

出ていて、今回の復旧の意義はあったかと思います。

 

 

しかしやはりコマ数不足なのでしょう。大口径での人工天体近接画像クラス

のビビッドな写実的仕上がりには遠いです。

 

本来、撮影時に充分なコマ数を安定した気流環境で取得することがベストでは

ありますが、今回のようなアクシデントの動画データも諦めることなく、有効に

使えることが確認できて、有意義でした。

 

KENさん、いつもありがとうございます。

 

PIPPは複数の動画データを結合もできるようで、短時間で自転により模様ズレが

目立ってしまう木星と違って、火星や土星では短い動画データしか得られない状況

を補ってくれるでしょう。AS!3がRegistax6のように複数の動画を纏めて処理できない

(バッチ処理のようにそれぞれ独立して処理されてしまいます)ので、このPIPPの

仕様は私のような不満足な追尾撮影環境には絶妙の補強になります。

 

....赤道儀化の判断は不要だったか??

 

まあ赤道儀化に関しては、いずれはカックン問題と肝心な瞬間の追尾精度不良が

ストレス蓄積になるのを、現時点の追加投資で済むなら、きっと悪いことではない

と考えます。(....と思うしかありません。)

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

(2020/09/24 記)

 

前夜の火星撮影の膨大なデータがまだ処理完了しない中、翌日も日中は良い天気

でした。木星の大赤班が夕方に見えない日だったので、21時ごろにC8を外気温順応

開始させて、撮影は火星に専念しました。

 

火星の自転(1日)は25時間(人間の体内時計と同じ)です。なので毎日、同じ模様が

1時間遅れで見えて来ます。今は黄金位相近くの目立った模様が見えていますが

やがては同時刻帯に撮影する中では、その模様が裏側から見えて来なくなるので、

それまでは、毎夜でも集中的に撮影をしたいものです。

(再び黄金位相が東向きベランダから見えるようになるのは1か月後。)

 

 

NexStar架台の追尾は抜群に安定していました。火星が写野から動きません。

他の惑星撮影者さんはこんな環境で撮影されているのでしょうか...。

気流状態にだけ集中して、撮影スタートさせればよいのですね。私もいずれC8を

赤道儀化したら、そうなりたいものです。

 

...と、FireCapture画面の火星が異様に小さいです。

 

  

取得枚コマ数/秒の値が100少しに下がっているのを見て、事態を理解しました。

ROIの設定が800×600pixelsにしているにも関わらず、最大の1936×1096pixelsに

何故か変わっているのでした。ASI385MCのフル画面を使って撮影していることで、

1コマあたりの無駄な背景面積にかかるデータサイズが上がり、転送速度が一定

であることから取得コマ数が落ちるのでした。

そして、広がった全画面を表示させているため、相対的にモニタ上の火星は小さく

なって、追尾ズレも目立たなくなる、という訳でした。しかしなぜ設定が外れたのか...。

  

 

そのまま1AVI取得して、その後、ROI設定を800×600pixelsに再度設定しました。

217コマ/秒の取得コマ数が復活し、それで1AVIを取得しました。

しかし撮影途中で輝度の大きな低下があり、追尾にはまだ余裕があったものの

撮影を途中で止めました。

 

モニタ画面の火星の輝度がどんどん落ちて行きます。

空を見てもそれほど厚い雲も見えませんが、薄雲がどんどん頭上で濃厚化して

来ているようでした。

 

   

様子を見ながら待機していましたが、シャッター速度をかなり遅く調整しても、火星は

暗くなり過ぎて撮影はできなくなりました。

 

 

やがて肉眼でも完全に火星は見えなくなり、撤収しました。

最初から曇ってくれれば...とも思えますし、2AVIでも取得できただけよかったと

思うべきか、複雑です。

 

当夜、無理目でも出撃したのは、週間天気予報でも翌晩以降は当面、良好な天気が

ないという見通しもあったためもあり、実際にその後撮影機会がなかったので、出撃

の甲斐はあった、ということでしょう。

 

その動画2本からの仕上がりです。

ROIが最大だったほうの動画からの仕上がりです。

取得コマ数/秒が低いため7582コマしか撮れていません。そこからの95%採用の

仕上がりです。

 

 

周囲をトリミングして、他の画像と合わせました。(各画像は原画像のまま、拡大・縮小

はしていません。)

 

 

安定した追尾だったと思いますが、思ったほどの先鋭感は無かったです。

 

もう1つの動画データからの仕上がりのほうがしっかりと仕上がりました。

雲による輝度低下があり、途中で取得を中止したので、こちらも6760コマしか

ありません。70%採用からの仕上がりです。

(今回は地名の記入は省略します。前日とそれほど位相が変わっていませんので。)

 

  

DeNoiseAIのLow-light-modeを外した仕上がりです。全ての画像にその2種類を作成

した訳ではありませんでしたが、この画像は外したものがより鮮明に仕上がりました。

 

そのDeNoiseAIも2020/09/18(金)にお試しの30日が終わりました。

値引きキャンペーン案内は来ませんでしたが、次の後処理が必要となるタイミング

で購入を考えます。

 

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

(2020/09/21 記)

 

赤道儀導入のゴタゴタ騒動話はまた以降の記事で。

先に木星撮影の後、同夜遅くの火星撮影の成果を記事にしました。

 

  

NexStar架台の電源を一旦切って、初期設定のやり直しをしました。

年月日を手動入力で補正して、先日同様、フォマルハウトとポラリス(こちらは

見えないので言われるがまま)で基準星設定をして、撮影開始しました。

  

 

実に追尾が安定していて、必要充分なコマ数のバリエーションを得ました。

後処理が大変です。

14のAVIデータに対して、AS!3で4種類のTIFF出力(95%データ採用、70%データ

採用のスタック結果ごとのノーマル出力と輪郭強調出力)にかかる膨大な時間と、

その56画像にRegistax6でのWavelet処理、その後、DeNoiseAIを加減調整しながら、

仕上げたもの、おおよそ80画像を最終的に絞り込み選抜して行きました。

 

というのは、Registax6でのWavelet処理の加減、DeNoiseAIのパラメタの加減で

仕上がり結果に予想外の部分が多いからでした。

 

例えば、この2画像は同じAVIデータからのものですが、それぞれの加減の違いで

これだけ印象が変わって来ます。24140コマからの95%採用の仕上がりです。

 

  

こちらは同じデータからの75%採用の仕上がりです。

Wavelet処理のパラメタは同じ保存定義からの処理で同一ですが、DeNoiseAIには

定義保存機能がないようなので、その時の案配で処理しており、データの採用率と

解像感に傾向があったとしても、他の要素が影響していることも否めません。

 

  

細部を際立たせると、全体の立体感がやや失せる感じは、多くのノイズ除去処理

や輪郭強調処理と同じです。しかし同じAVIデータからどこまで解像し得るか、という

欲求も否定はできず、取捨選択ができなくなるのでした。

 

嬉しい悲鳴という境地ではないのは、大口径機オーナーの「人工天体からの近接

画像」レベルと比較すると、どこか絵画的でリアルな重厚さや質量感には欠ける

ところがあるからです。

 

が、まあ写実より絵画的な火星像の美しさは、かつてからの私の火星像に共通の

資質でもあり、近接画像の大迫力は鑑賞側に徹して、自身はこの水準の火星像を

数多く残そう、と以降割り切りました。2014年、2016年など過去の最高水準と比べても

遥かに水準更新を出来ている(=ASI385MCなどの導入の甲斐があった)ことは

間違いないと思いますので。

 

次の2画像も同様に同じ動画データからの仕上がりです。

23133コマからの95%採用の仕上がりです。

 

  

こちらが75%採用の仕上がりです。

 

  

次の3画像も同様です。

僅か11106コマからの処理ですが、気流が安定していれば充分な仕上がりになる

ようです。95%採用の仕上がりです。

 

  

これは95%採用かつAS!3での輪郭強調処理付のザラザラ気味のTIFF出力から

強めのDeNoiseAIでの整えで仕上げたものです。

 

  

同じ動画データからの70%採用の仕上がりです。

 

   

これは1種類だけの仕上がり。他の仕上がりはバランスが悪かったです。

模様の濃淡と自然な解像のバランスが最も良い印象に感じます。

18535コマからの95%採用の仕上がりです。

 

  

別データからの仕上がりですが、こちらはもう少し解像感もあるものです。

16753コマからの70%採用の仕上がりです。

最終的な階調調整を深くとったので、欠け際がちょっと深く火星がやせました。

ぱっと見た印象ではこちらが当夜の最高値でしょうか。、

 

  

地名を入れました。文字の大きさに何度か困惑していましたが、「南極冠」の文字を

入れた後、その大きさを画像として調整しましたら、最小フォントサイズより小さい

サイズに設定が変更され、その後の地名は全部そのサイズで入力できました。

過去にそのような工夫はしていないのですが、ここ何度かだけ、なぜ急に不自然に

大きな文字になっていたのでしょうか。

  

  

なお、地名は以下の火星図を参考に入れています。

 

https://astrophotoclub.com/mars/kaseitenkaizu.htm

 

 

追尾精度が良好に安定していたので、やや拡大画像も得ました。

  

 

この2画像も同じ動画データからの仕上がりです。

倍率を上げた分、写野に火星を留めておく時間が短くなって、僅か8472コマからの

仕上がりですが、仰角が充分で気流が落ち着いていたのでしょう。

必要充分な質感があります。こちらが70%採用の仕上がりです。

 

  

こちらが95%採用の仕上がりです。他の仕上がり例と異なり、95%採用のほうに詳細感

強調の感じがあり、やはりデータ採用率(不良コマ切り捨て率)だけでなく、DeNoiseAI

の加減が仕上がりに大きいようです。Wavelet処理直後の印象からは予想できず、

最後まで優劣が判別できない感じです。

 

  

今回は過剰倍率にはならず、最低倍率の画像と比肩する詳細が出ていて、

なおかつ質量感も感じられます。

この画像も含めて、全ての画像に北極地方(最下部)のブルーヘイズ(大気の輝き)

も地味ながら見られ、IRカットフィルタの復活効果が確認できます。

 

いずれも過去最高の出来と言えます。まず像の大きさから違います。

非常に満足の仕上がりとなりました。

 

 

ご覧いただきありがとうございます。