(2020/09/18 記)

 

2020/09/14(月)は、毎週、1週間のうちでも特に作業納期時間に追われる激務の

曜日でしたが、追加作業時間も要しての1日がようやく終えました。

ベランダから空を見ると雲も少なく、夕方になる前から、C8の外気温順応を

始めました。

 

 

木星の出現方向に薄雲が出て来たのが多少気にはなりましたが、

前回の火星撮影でNexStar架台の追尾精度が復活したので、東向きベランダから

もうシーズン終了となる木星をしっかり撮っておこうと思いました。

 

  

 

ところがまた想定外の落とし穴です。この先、東向きベランダでは火星もどんどん

出没時刻が早くなり、今の木星のように空の明るいうちから撮影準備に入らねば

ならなくなるでしょう。しかし、空が明るいうちはNexStar架台の初期設定で、基準星

2つによる精度向上をパスしないといけないことに気付きました。

 

恒星が見えないからです。

致し方なしにGPSオプションで北を自動探知の後、年月日を呼び出し手動修正するも

その北方向と日付・時刻の情報以上はNexStar架台に与えられません。

 

そうなるとやはり、年月日修正をして想定の天球と実態がおよそ合っているにせよ

更に精度向上の情報を確定できないため、超高倍率の撮影写野に木星を20秒

留めることができませんでした。

 

217コマ/秒での撮影でも、最大でも3000コマ少しで、木星は写野の上方から外に

出て行きます。

微動修正方向の「↑」キーで追いかけると、架台のガタがカックンと来て、もう派手に

木星は写野を遠くに離れてしまい、再びファインダーを頼りに時間をかけて超高倍率

の写野に再導入してやらねばなりません。

 

撮影開始から90分くらいは時間の余裕があった筈でしたが、結局、空が暗くなり、

木星が東向きベランダのひさしで口径食が始まるまで、追尾性能の復活はあり

ませんでした。まだこの時点でも基準星となる恒星は大阪平野の夜景のために

見えません。

 

  

そんな撮影状況だったので、一旦自室に戻っての後処理で息を飲みました。

恐らく、私の木星像で前回の最高水準を遥かに超えた印象でしたが、コマ数が

不足していて、色情報がかなり乏しいです。

 

3503コマ取得からの90%採用での仕上がりです。

Registax6でのTIFF出力はかなりザラザラした印象で、DeNoiseAIでどうにかモヤモヤ

と曖昧な部分をシャープネス向上できた繕い感は若干否めません。

 

それでも細かな白斑列なども捉えたのは、恐らく初めての体験です。

DeNoiseAIで叩き出した感じがします。

  

  

木星表面に落ちた衛星(カリストかイオ)の影も色濃く、少しは「人工天体からの

近接画像」の雰囲気もありますか...。

(ヴォイジャー時代より前のパイオニアくらいならどうでしょう。)

 

復活した追尾精度がこの瞬間維持できて、20000コマ程度のデータ取得が出来ていた

なら、DeNoiseAIを強めにかけずとも、質感の高い高解像の仕上がりになったことで

しょう。一瞬、撮影場所に不相応なほどの気流安定があったのでしょうか。

 

その同じデータからの輪郭強調付TIFF出力をDeNoiseAIで過剰なザラザラ感を補正

したものも、次善の出来となりました。こちらはDeNoiseAIによる繕いの度合いが

より強く出てしまっていますが、それでも過去と比較して、かなりの解像感はあります。

   

  

他にも、もう1本のAVIに、しっかりとしたデータがあったにはあったのでしたが、

録画ストップをかけるのを忘れたのか、必死の追尾補正でで元に戻そうとしたのか

その動画中に長々と何も写ってない部分があるものがありました。

 

その動画の末尾にも再び写野に木星が入って来るので、その両端を活かしたいの

でしたが、手持ちやネット上のAVI編集ツールで無効部分をカットしたいものの、

ASI385MCが出力するAVIを読み込めないか、読み込んでも動画中に何も写って

いないか、または有効部分を表示して切り出しも出来て別のAVI保存するも、AS!3が

それを読めないか、など、とにかくうまく行きませんでした。

 

なので、AS!3で20%データ採用、40%データ採用など徐々に採用率を上げて行き、

極力、不要部分を取り込まないように工夫しましたが、どうしても画像上端に像が

食い込んだコマの影響で木星像本体に出来たキズを排除できませんでした。

そのキズ部分があるので、強調処理も強めにかけることができません。

 

  

大赤班の色味などは最も自然だったのが、惜しいです。

 

以降は木星だけでなく火星も含めて、SER形式で撮像し、AS!3で処理しTIFF出力

することにします。

今回もご常連様のKENさんにご教示頂いたのですが、SER形式だとSerPlayerと

いうツールで不要部のカット編集が可能だそうです。早速入手しました。

 

またSER形式だとAVI形式のように、ASI385MCで取得した10Bit内部データを

8Bitデータに劣化変換されることもない、とネット情報がありました。

 

なお、この日の撮影から、ASI385MC にIRカットフィルタを入れました。

前回、火星の模様がしっかり黒々写るようになって、逆に他の大口径撮影者諸氏の

像に比べて、火星の大気や雲の色づきが乏しいことに気づいたのでした。

 

 

ちょうど昔のToUCamProIIでの火星撮影でも、当初は解像感優先でIRカットフィルタを

外して高解像を競っていたものの、美しい眼視での印象に比べて、色相に不自然

を感じて、フィルタを復活させ大気を正しく写すようになった経緯をふいに思い出した

のでした。(下記の2005/10/16付記事とその前後の画像の差異を参照ください。)

 

http://sigkam.web.fc2.com/hoops04/html/ginji_35.htm

 

  

(↑なんでしょう。今回からリンクにこのような目立った塊が...。過去の記事も

 勝手に同じ表示になっているのでしょうか。)

 

それでまたご常連様のKENさんにフィルタの必要性を確認すると、やはりそれが正解

だったようで、昔に外したそのフィルタを収納ベッドの中から探すも出て来ません。

どのような事情で外したのかも思い出せないまま、天文ショップのあちこちで品切れ

なのを焦って、在庫のあったスコーピオでネット発注しました。

 

それから落ち着いて、自身の過去ブログ記事を遡ると、探しているケースが想定した

ものと違っていることが分かり、遅まきながらそれが出て来ました。

QHY-5LIIにはIRカットフィルタが固定で入っていて、重複するために外したようでした。

 

https://k201505fc2.blog.fc2.com/blog-entry-597.html

 

 

無理を言って、カード決済後のキャンセルをお願いして、それが翌朝、話が通ったので

そのお詫びもあって、先日来、C8の赤道儀化で選択を迷っていたCG-4赤道儀と

EQ5赤道儀について、スコーピオに後者があったので、発注しました。

カード決済できるのは、他店に比べてありがたいと思ったのでした。

(在宅勤務主体となり、最寄のATMまで片道10分はかかるようになったので。)

 

が、今度はスコーピオから「EQ5赤道儀本体が欠品、次の入荷は12月」との一報

がその翌日にありました。なぜネット発注時に「在庫切れ」を表示しないか...。

 

12月には火星シーズンは少なくとも東向きベランダでは終わっています。

これならATMからの送金しかない他店のほうがよかった。欠品を知って送金前に

キャンセルは自由だったことでしょうし。

その後、入荷時期の確認など、ゴタゴタの日々が始まりました。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

(2020/09/15 記)

 

https://ameblo.jp/enigmind/entry-12623318960.html

 

先の記事でこのところのNexStar架台の急な追尾精度低下に関しての原因を

突き止めたので、対策により改善ができているかを早々に試したく、

2020/09/08(火)の夜、雲が消長して来たのを確認して撮影準備に入りました。

 

今回も設置の水平には慎重を期しました。

加えて、設置後の設定初期化の時に、日付が「01/21/01」に戻っていたのを

手動で訂正しました。

 

  

うお座フォマルハウトなど、実際に空に見えている恒星が基準星候補にきちんと

表示されました。ただこの時期の22時頃、東向きベランダからは目立った明るい

恒星が無く、フォマルハウトに続く2つ目の基準星がどれも実際にはベランダから

見えなかったので、こぐま座ポラリス(北極星)を選んで、おおよそ設定初期に

北を検出していた方向を向くので、それでOKにしました。

 

「Planet」ボタンを押すと「Mars」が候補に正しく出て、それを指定すると完全では

ありませんでしたが、ほぼ近くにC8の向きが導入されました。

ほぼ実際の空と架台が計算する空が合致していて、性能通りの追尾ができる期待

がありました。

 

内蔵電池切れだけでなく、想定している予報データが賞味期限切れを起こしている

(2020年まで想定したデータを内蔵していない)懸念も僅かにありましたが、それは

杞憂に終わってよかったです。

 

写野に火星を5分ほどは留められることが出来ました。

先日までの追尾精度の復活です。安堵しました。

 

20000コマ前後から50000コマ近くの動画データ取得が出来ましたので、今後の

ためにいろいろな時間の長さでデータ取得を心がけました。

最後は1TBの外付けSSDが満杯になり、去年の木星データなどを削除して

撮影を進めました。

 

  

ただ台風10号の影響が残っているのか、ピントの脈動は大きく、先日改善した

合焦スクリューの工夫をもってしても、きちんとその脈動の中心に置けているか

確信はなかなか持てませんでした。

 

今回、全部で32本の動画データを取得しました。

それに対して、AS!3で95%データ採用と60%データ採用の多数枚重ね処理後

出力されるノーマルTIFF静止画と、エンハンス付TIFF静止画の出力の4通り、

全128のTIFFデータを Registax6 で Wavelet処理して、そのTIFF出力を

DeNoiseAI にかけて優劣を比較しました。

 

追尾精度低下の改善確認もあって、仰角が不充分な時間帯から撮影を開始した

こともあるものの、撮影が終わっていわゆる「黄金位相」(ヘラス盆地、大シュルチス、

子午線湾が揃った小望遠鏡でも見映えのある模様の位相を勝手に私が名付けた

ものです)に近かった早めの時間帯の画像から後処理を始めたのでしたが、

その結果はモヤモヤで非常にがっかりしました。

 

これでも24914コマからの95%採用分の仕上がりです。データ量としては充分あるか

と考えます。撮影環境を含めた気流のせいなのか、C8の光学性能が落ちたのか...。

  

 

そのうち、見映えのある仕上がりも出て来ました。18468コマからの95%採用処理分です。

 

  

過去の成果と比べてこれでも最高水準と言えたかもしれません。

しかしそれでは一年前にASI385MCを導入しなくても、QHY-5LIIやToUCamProIIの

ままでもよかったのでした。

 

ようやく最後のデータになって、目を見張る成果に至りました。

17612コマからの60%採用での仕上がりです。

 

火星の自転で既に黄金位相ではなくなってしまっているものの、先鋭度、質感、

全てが私の過去から通して最高水準の出来です。

   

  

地名を書き入れました。

 

  

大口径での素晴らしい成果を収められている「人工天体からの近接画像レベル」の

質感には届きませんが、8インチ口径機でここまで撮れれば満足で、撮影に頑張った

甲斐があります。

 

またこのことで、C8の光学性能が劣化したのではないことを確認できました。

 

同じピント位置、同じ撮影場所、同じ夜、同じ雲のからみ、同じ後処理で、これだけの

仕上がりの差が出るのでした。

結論として言えることは、撮影場所が悪いということなのでした。

調理など生活排熱やエアコンの室外機による上昇気流がマンションを立ち昇って

来る影響が酷いのでしょう。下にあるバスロータリーにバスが来て、また出て行く

だけでその排気の影響も8階にある自宅ベランダに影響します。

 

きっと武庫川河川敷や山の中など生活排熱が無いところに少し出向けば、多くの

身近な乱気流は排除できるのでしょう。その上で手の届かない上空気流の乱れに

悩まされるというのはあるでしょうが、手を打てるところを打ってない、との側面は

否めません。

が、なかなか物騒な世相に自宅を離れての撮影にはなかなか足が向きません。

 

数多く撮影するしかないのでしょう。撮影時に「明らかに気流が落ち着いた」とか

動画モニタで分かればよいのですが、それを識別できる感じでもないのでした。

今回のように沢山撮って、まぐれ当たりで気流の良い瞬間を捉えているかどうか

に賭けるしかないのかもしれません。

 

追尾が安定したことで、ようやく初めて接眼鏡 LV8-24mmZoom の拡大倍率を

上げての撮影をしました。ピントの脈動もあり、24mmから18mmの間に上げた

程度でしたが。露出もやや遅めに調整しましたが、時間当たりの取得コマ数に

影響は出ませんでした。

 

  

DeNoiseAIに救われたところがありますが、詳細はよく出ています。

しかし、輪郭線のダブリでも分かるように、先鋭度は落ちています。

倍率を上げ像が大きくなった分、800×600pixelsのROIで、火星が写野から出て行く

時間が早くなり、取得コマ数が落ちるのでした。

これは12966コマ取得の95%採用のものです。60%採用のものもあまり変わりません

でした。

  

  

LV8-24mmZoom の倍率を18mm位置まで上げて再び露出を調整しました。

取得コマ数はやはり222コマ程度で影響はなかったようです。

 

   

 

やはりこの気流状態では過剰倍率だったようです。

黄金位相がまだ見えていることでも分かる通り、仰角が小さい試運転時間帯での

撮影で、追尾精度の復活もあって、25695コマも何とか写野に収めたものでしたが、

そこからの60%採用でこの仕上がりでした。

 

時間帯が早いうちのテスト撮影がてらのものは、安定して長時間追尾が出来て

いたものの、撮影時刻が24時に近くなり、火星の仰角が充分大きくなるにつれ、

また写野に火星を留めておくのが1分少しに減って来ました。

ファインダーを使って慎重に写野の底辺に火星を誘導したら、もう追尾の加減速は

せず、自然に火星が写野に入って来るのを待つ工夫もしましたが、火星はふらふらと

写野上辺の上に逃げて行きます。

 

これは再び架台の追尾精度に問題が出たのではなく、ASI385MCの重量が重い

ため、C8が架台の意図する追尾に加え、鏡筒の接眼鏡側を想定以上に徐々に

上げてしまい、鏡筒の先の空間が上がって行くのと相対的に火星は下に逃げて

行き、結果、倒立像では火星が写野の上方に逃げてしまうのだ、と理解しました。

 

火星の仰角が大きくなった分、鏡筒が斜めになって行き、その傾向が加速する

のだと考えます。

追尾していない時、例えば日中に重量バランスをテストするなどしている時には

架台は動いてませんので、あまりその重量の影響は受けません。指で鏡筒を

押しても引いても勝手に動くことはありません。

しかし、なまじっか微動で架台が追尾している時には、その重量が追尾加速に

作用するようでした。

 

追尾性能が低下した原因はこの2つが混ざり合っていたのが、内蔵時計の

故障に対処できたことで、仰角による重量バランスの影響も初めて確認できた

ということでした。

 

C8の光学性能に問題は無かったと分かったので、追尾性能もどうにか復活した

とは言え、撮影好機に入った仰角での撮影で充分なコマ数を得られないなら、

やはりここはC8をNexStar架台から別の赤道儀に換装を考えたほうが良い

のでしょうか...。

 

時間帯が遅くなっての生活排熱の減少という要素もあるのでしょうが、仰角が

充分大きくなった最後の動画データから最優秀の画像を得た、時間帯が進む

ごとに撮像コマ数が減っても画質がどんどん良くなって来たという当夜の結果は

軽視できないと考えているのでした。

 

先日、アリガタプレートに関して足踏み状態になったので、一旦、その検討を

棚上げにしたところでしたが、検討を再開させます。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

(2020/09/13 記)

 

先日の火星撮影の夜の話題で残っていた、その前座で撮った月です。

久々にC8とFinepixF31fdでの単枚撮影です。

 

  

少し輝度オーバーだったものを補正して仕上げました。

最終的な輪郭補正はNeatImageとDeNoiseAIはほとんど同格の効果でした

ので、まあ今後は有償購入もするので、DeNoiseAIを使うことにします。

 

   

こちらはやや暗めの原画像から階調を起こしてのDeNoiseAIでの仕上がりです。

 

  

FinepixF31fdのズーム最大での拡大撮影です。

C8は焦点距離が長いので、接眼鏡はPL40mmを使って全景を撮りました。

接眼鏡をLV8-24mmに替えれば、もっと拡大率を上げることも出来ましたが、

この夜はいろいろ確認することが多かったので、この4画像しか撮れていません。

 

   

  

昔はミニボーグ45EDとCoolpix5000でお手軽にこのレベルの画像を得ていたようにも

思えます。Coolpix5000よりFinepixF31fdのほうがややローノイズで階調豊かなので

最近ではずっと後者を使って来ましたが、満足のハードルが上がってしまったのか...。

 

先鋭度に不満が否めませんで、腕が落ちただけなのか、不満が残ります。

 

火星撮影に入る前に、接眼鏡をLV8-24mmとASI385MCに替えて、そのまま月面を

使ってピント出しをして、ついでに動画データを2本ほど撮りました。

「真・月面散歩」シリーズ記事なども、単身赴任時代のブログではやっていましたが

この夜の画像はまるで冬の乱気流下での撮影のように締まりません。

 

撮像中、像面は確かに脈動していてピントの追い込みは容易ではなかったの

でしたが、先日の恒星でのピント追い込みの時にも感じたのと同様、撮影環境だけ

の問題でなく、C8の光学性能が落ちてはいないか?という疑心暗鬼も芽生えます。

 

 

 

全景撮影などに合わせて正立像にしましたが、どこを撮っているのか高倍率過ぎて

分かりません。撮影時もマグネットゴムでの重量バランス調整が失敗に終わり、

狙った場所を全く定めることが出来ていませんでした。

 

超高倍率で気流の乱れが際立ち、先鋭度が落ちているというのはあるでしょう。

しかしその気流条件と同じ倍率で、この後火星を撮っているのでした。

火星像ももっと先鋭度が上がっても良い筈と思っても、同倍率での月面画像が

これほど緩いと、相応の結果としか思えません。

 

https://k201505fc2.blog.fc2.com/blog-entry-591.html

 

以前の「真・月面散歩」とは撮像カメラが違います。

 

https://k201505fc2.blog.fc2.com/blog-entry-608.html

 

大昔に作った自作カメラアダプタによる光路長が長すぎて、QHY-5LIIで撮った

「真・月面散歩」画像より過剰な倍率になっているということでしょうか。

 

http://sigkam.web.fc2.com/hoops04/html/ginji_21.htm

 

ああ...以前の「真・月面散歩」記事をよく読むと直焦点撮影のようです。

QHY-5LIIは接眼鏡と同じ31.5mm径のスリーブが形状の基本になっていたので

接眼鏡の代わりに気楽に直接装着していたのでしょう。

(ブログ記事に残していないと、もう過去のノウハウが全く頭に残っていません)

 

では今回は過剰倍率過ぎただけなのでしょうか....。

 

火星像はこの同じ拡大率で撮影するのですが、もっと大きくても望ましいくらいです。

やはり生活排熱が過剰な自宅ベランダからの撮影に無理があるということ

でしょうか。

 

作曲制作が足踏みしていての、逃げ道としての月・惑星撮影の筈が、予測外の

NexStar架台のトラブルもあり、悩ましい状態が尽きません。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

(2020/09/11 記)

 

NexStar架台が最近急に追尾精度が悪くなった理由が分かりました。

これが全ての原因かどうか他にもあるのかは分かりません。

理由のうちの大きな1つではあるかと考えます。


このNexStar8i(C8)一式には、高価なGPSで初期設定を省略するオプションが

ついている(全て譲渡頂いたものです)のですが、北方向の検出と時刻表示が

常に正解なので、正しく機能していると思っていました。


しかし最近、追尾性能が落ちて、前回きっちり水平設置と初期設定を試みるも、

この季節に基準星が冬の恒星しか出て来ず、「Planet」ボタンを押しても

空に見えている火星も月も出ない、というところから、何かがおかしいことに

気付き、別の日中に設定をじっくり見ましたら、内蔵時計がダメになっている

ようでした。

 

いつも初期設定の最初の段階で、北の確定直後に表示される時刻は手元の

時計といつも合致しています。それでいつもは基準星選定のステップに入ります。

 

 

しかしこの日中はテストで設定を見て行こうとして、「9」ボタンで次画面に送った

ところ、年月日表示が出て来て、それが「01/21/01」表示になります。

つまり、2001年1月21日になっていました。
 

 

GPS信号の中に年月日情報が含まれないのかどうか(時刻だけ?)は不明ながら、

どうやらこのGPSオプションの仕様では、年月日はGPSからでなく、内蔵時計で

取得する仕様のようで、それがダメになっているようです。内蔵電池切れでしょうか。

 

それを確信できるのは、手動で年月日を修正しても、電源を切って初期設置を再度

行った時点で、値は「01/21/01」表示に戻ってしまうことでした。

 

 

全然想定している空と違うものを追尾しているなら、高倍率での外れも
分からなくないです。どの年月日時刻の空でも、北が確定して架台が水平

なら、おおよそ天球の動きを追尾はするでしょうが、基準星2つを使って、

更に追尾精度を上げるところは全く追い込めないことになります。


今までは粗く設置しても、数分の追尾は可能でした。

それが可能だった間は内蔵電池が生きていて、実際の空に近い追尾をして

いたのだ、という解釈はご都合主義かもしれませんが。

 

一度、それらをきちんと手順を踏んで、追尾精度の復活がないか期待します。

GPSオプションを持たないオーナーの初期設定では年月日に加えて時刻まで

毎回入力するのですから、追尾性能が復活するなら、現状はそれよりはまだ

簡便だと考えます。

その一方、ASI385MCの重量で架台のガタの分、カックンと下方に動いてしまう、

追尾補正不能の問題もあり、上述の問題を含めて一気解決するために、

Celestron CG-4赤道儀一式をアイベルに手配しようと何度か照会を繰り返して

ますが、C8に径の合う鏡筒バンドが無いようです。

 

http://www.eyebell.com/cg4N.htm


過去には、VixenにC8のOEM機があったように思ったので、Vixenには互換パーツ

があるだろう、と楽観して検討を開始したのですが、予想外に話が迷走したため、

検討を一旦保留にしました。

C8鏡筒にアリガタレールを直付する案も、何度かやりとり往復する間に、

40cm規模のレールに穴開け加工をアイベルから提案頂きましたが、税抜き

12800円もするので、総額出費が同社のC8N・CG4SPセットと価格差が無くなり、

更に躊躇しました。

C8Nには鏡筒バンドやアリガタレールも付属していますが、今回のレール単品は

その半額にも至るのでしたから。

http://www.eyebell.com/c8n.htm

そもそも8インチニュートン鏡筒を普段保管する場所が自室にありません。

 

それにアリガタレール用のネジ穴をアイベルに工作して頂くのに、そのネジ穴

間隔を測定するために、NexStar架台からC8を外すと、もうCG-4一式を入手して

再組み上げするまで火星撮影ができません。
その間を旧関東宅のように、BKP130+スカイパトロールIIでしのぐという手も

ありますが、そういうことはもっと前にやっておくべきで、火星撮影シーズンに

本格的に入ってからやることではありません。

しかも、ネット上での情報を集めてみても、C8Nの鏡筒末端に光軸修正装置が

無いようにも見えるため、BKP200とEQ5赤道儀での構成も考えましたが、

ますます話が迷走して行きます。

(旧関東宅幽閉時代にBKP130を保有したので、光学性能や光軸調整機能は

満足していた一方、BKP200の重量がCG-4では対応できず、更にコストアップに

なります。)

 

http://www.eyebell.com/skywatcher.htm

http://www.eyebell.com/EQ5SS2.htm

 
所詮はこの9月、10月、せいぜい11月までの火星シーズン(人生最後の好機か)

のためだけの出費で、それらが妥当かどうか考えている間に、その期間も

大半が過ぎてしまうのかもしれません。

 

アリガタレールの片側が固定ネジ位置、もう片側がある程度調整可能な溝を

切ってあって、ネジで固定するなどの加工提案であったなら、今頃CG-4一式を

発注していたかもしれません。一式が到着してからC8をNexStar架台から分離

すればよかったのですから。

 

作曲制作もそうですが、いつまでも出費がかさむ趣味のようです。

機材を一度揃えたら一生大した出費もない趣味かと思っていましたが、今までを

振り返ると、到底そんな感じではありません(^^;)。
 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

(2020/09/08 記)

  

続きです。

 

2020/09/05(土)は、夕方の空の荒れようから、木星、土星は全く機会なしでしたが、

夜遅くなり火星と月は撮影の機会があり、21時過ぎからC8を外気温順応させて、

23時前に撮影開始しました。

 

設置の際、かなり入念に架台の水平調整はしました。

単に三脚を設置した段階では、かなり水平がズレた状態でしたので、これで追尾精度

が以前のように復活すれば、追尾精度の悪化の原因を設置の甘さに帰すると判断

できます。

 

    

マグネットゴム巻き付けによるC8の重量バランス調整の確認と、火星の仰角が

充分になるまでの待機を兼ねて、FinePixF31fdを使って、月の単枚撮影や

ASI385MCを使っての月の超強拡大撮影などをしました。

 

   

月に関しての成果は別記事にします。

 

マグネットゴムでの重量バランス調整に関しては期待した効果はありませんでした。

火星導入でも念入りにその効果の有無を見ましたが、全くダメと言ってもよい状態

でした。このあたりは最後に纏めます。

 

いよいよ火星撮影の段になって、月と火星の周囲だけ雲が取れません。

何度も待機しながら、好機を待って動画取得しました。

 

   

途中で設定パネルの何かを触ってしまい、FireCaptureの撮像モニタ輝度が

変わってしまったので、また裏で自身のブログ記事を見つつ、設定を戻して、

更に当夜の輝度に合わせて最終的にこの設定に追い込みました。

しかしすぐに雲がからんで像は暗くなり、なかなか順調には作業が進みません。

  

 

やはり追尾精度が悪く、写野内に火星を1分留めることができません。

 

ROI(ASI385MC内の素子面積のどの範囲を使うか)を800×600pixelsから

1200×800pixelsに広げてみると、写野が広くなる訳ですから、写野内に火星を

留める時間は長くなるものの、コマ面積が広がることで、データ量は増え、

1秒あたりの取得コマ数が217から166に落ちてしまい、結局、火星が写野から

出て行ってしまうまでに10000コマ程度しか取得できないことには変わりがないこと

が分かりました。

 

  

そうして試行錯誤しつつ、8本ほどの動画データを取得したところで、火星は全く

動かない雲に隠れてしまいました。

月と火星の周囲だけにしか雲がありません。腹立たしいです。

 

   

待機していましたが、流れて来る雲ではなく、どうも居住しているこの一帯から

上空に湧き上がる水蒸気が大量にあるのか、みるみる小さかった雲が

動かないまま、どんどん周囲に拡大して来て、ここで断念し撤収しました。

 

  

撤収が終わって空を見上げると、雲はかき消されていました。

二重に腹立たしいです。既に0時も回っていたので、後処理優先で再出撃はしません

でした。ただ、結果を見極めるのに03時くらいまでかかったので、この時点の撤収は

悪くありませんでした。

 

  

メモリ増強したX230で、8本の動画データに対して、AS!3を使い60%採用と95%採用の

データ選別をしてのスタック(多数枚重ね合わせ合成)、それで生成したノーマルTIFF

と輪郭エンハンス化のTIFFの2種類、合計32のAS!3からのTIFF静止画出力に対して、

Registax6での同一保存済設定でのWavelet処理したものをDeNoiseAIにかけました。

 

それらからの当夜のベストは同じ動画データからの60%を採用したものと95%を採用

したものの双方です。優劣をつけられませんでした。

 

こちらが60%採用からの仕上がりです。色彩、階調はこちらが美しいですし、

過去の火星像に比べても最高水準の仕上がりと言えなくもないですが、

コマ数不足の粗さをDeNoiseAIで繕った感じもどこか否めません。

 

  

こちらが95%採用での処理結果です。模様の濃淡は淡いですが、濃淡の変化は大きく、

細部はより分離しているようにも見えます。DeNoiseAIでの繕いが少ないとも感じます。

同じ動画データからの仕上がりで、彩度はいじってませんが、なぜ色合いがこれだけ

違うのでしょう。

 

  

今回は画像を縮小しないでも、解像感があるので、そのまま地名をつけました。

なぜいつもより文字(最小サイズ)が大きく見えるのかも不可解です。

(いつもは画像縮小して、記事にも更に縮小して貼り込んでいるから?)

 

  

別の動画データからの仕上がりと比較すると、同一倍率とピント、ほぼ同じ時間帯での

撮影と後処理で、ここまで解像感が変わって来るのでした。

上空気流の安定次第で像質は大きく変わってしまうのでした。まるでピント位置が

外れたかのようです。

 

 

欠け際も南極冠の大きさも小さくなって、地球が火星の内周に追いつきつつある

ことが分かります。最接近まで1か月です。この良条件で撮影を試せるのは9月と

10月一杯でしょう。正念場かつきっと人生最後の好機なのでした。

 

しかし冒頭の通り、水準器での架台の水平調整も入念に行いましたが、つい先日

までの数分追尾可能な精度は戻って来ませんでした。

今回ピントはかなり追い込めた筈で、コマ数が充分であればもっと高精細な

仕上がりになっただろうと考えると残念です。

 

NexStar架台の不可解は他にもあることに気付きました。

常々、あまり基準星に厳密に合わせての初期設定をしてこなかったこともあって、

(GPS装置が真北を確認して、GPSが取得した時刻の表示が正しいので)

2つの恒星の候補に対して位置決めをする過程は適当に「OK」としていたのでした。

そして「Planet」ボタンによる対象の自動導入ではなく(超高倍率写野に納めるか

どうかレベルで言えば、どうせ外れるので)、手動とファインダーで対象を導入して

いました。

 

が、最近、その基準星に今の季節の恒星でないものばかりが挙がってきて

「Undo」ボタンで次の候補を探すものの、全く候補にできないものばかりで終わる

(なので無視して2つの候補に「OK」)ことや、「Planet」ボタンで出て来る候補に、

実際に空に見えている火星も月もない、ということにこの夜気づいたのでした。

 

北の検出も時刻も合っています。しかしまるで想定している夜空が違うようです。

何か大問題が起こっているのでした。

 

マグネットゴムでの重量前後バランス調整も効果はありませんでした。

前後に重量がかかることでの駆動系への負担が大きいのか、以前のように

「カックン」と大きく動いてしまう写野上方への修正ボタン操作の後、下方ボタン

とファインダーを使って戻すのですが、修正してまた若干揺り戻しをするのを

含めて余分に戻し操作をしていたのが、その揺り戻しが加速して、長年慣れた

調整位置を遥かに過ぎて動き過ぎてしまいます。

 

これは月面の強拡大撮影の時点でもう制御不能を痛感しました。

月面の端のあたりに狙いをつけてクレーターを際立させようとするのですが

高倍率での広大な月面なのに思ったところに全く狙うことができませんでした。

腕に重りをつけて、細かい箸捌きをしているような状態で、とても細かい導入

修正ができません。

このバランス調整策は過負荷のために効果なしと判断しました。

 

ボタンでの手動操作で追尾精度を補完できないなら、追尾精度自体を先日まで

のように戻せない限り、1分以上の動画取得はもうできないことになります。

木星のリベンジ撮影機会はもう無さそうで、いよいよ火星撮影シーズン突入の今、

突如、これまで無かったレベルのトラブルで困惑させられようとは....。

 

 

 

ご覧いただきありがとうございます。