股関節が“使えない人”の共通点。伸ばすほど悪化します
こんにちは。 えにし治療院の中村です。
今日は、股関節が使えない人がやりがちな “逆効果の習慣” についてお話しします。
■ 股関節が使えない人は、伸ばすと悪化します
「硬いから伸ばす」 「痛いからほぐす」 多くの方がこう考えています。
しかし実際には、 硬いのではなく“筋肉が働いていないだけ” というケースがほとんどです。
ストレッチ ゆるめる ほぐす
これらを続けても変わらないどころか、 腰や膝の痛みが慢性化することもあります。
実際、治療院にもこういう方が多く来られます。
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開脚ストレッチを続けても硬さが変わらない
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鼠径部をボールで押しても痛みが残る
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ほぐすほど付け根が痛くなる
これらはすべて “逆効果のサイン” です。
■ なぜ伸ばすと悪化するのか
私は按摩マッサージ指圧師の国家資格を持っていますが、 股関節の問題に対して 伸ばす・緩める・ほぐす というアプローチは行いません。
理由はシンプルで、 どんな症状にも“原因”があり、そこにアプローチしないと改善しないから。
ぎっくり腰をマッサージして悪化するのと同じで、 股関節も原因を見ずに伸ばすと、かえって使えなくなります。
そもそも按摩マッサージ指圧は、 自力で筋肉を動かせない方のための手技。
健康な人が安易にほぐし続けると、 筋肉はさらに働かなくなり、 一生股関節が使えなくなる可能性すらあります。
■ 股関節が使えない本当の原因
股関節が使えない人の共通点は3つあります。
① 筋肉が働いていない
関節運動は 軸を中心に、主動作筋の収縮で起こる という仕組みがあります。
しかし多くの人は、 腰や膝の代償で動いているだけで、 股関節そのものは動いていません。
使えるようになって初めて 「今まで使えていなかった」と気づくものです。
② 骨盤と大腿骨の“軸のズレ”
軸とは、 骨が最も強度を発揮する位置にある感覚。
しかしこの感覚は非常に曖昧で、 多くの人が「自分のイメージ=軸」と思い込んでいます。
実際には軸が通っていないことがほとんど。
チェックすべきポイントは:
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骨盤が中間位にあるか
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膝蓋骨が上を向いているか
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大腿骨が安定位置にあるか
これらがズレていれば、 股関節は正しく動きません。
③ 深部感覚の低下
深部感覚とは、 身体の奥にある“ナビゲーション”のような感覚。
股関節の運動には欠かせません。
長年使わない生活が続くと、 この感覚が低下し、 股関節の位置すら分からなくなる。
実際に確認してもらうと、 「間違っていた」「わからない」 というケースがほとんどです。
■ 柔軟性の問題ではなく“運動の問題”
筋肉の生理作用は
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運動
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体温の発生
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筋ポンプ
すべて 筋肉の収縮 で起こります。
つまり、 使えない筋肉を伸ばしても使えるようにはならない。
むしろ、もっと使えなくなります。
必要なのは、 股関節の筋肉を収縮させ、運動に作用できる状態に戻すこと。
■ 間違った動きの特徴
股関節が使えていない人には、共通の動きがあります。
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骨盤が後傾している
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膝が内に倒れる
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体幹が潰れている
これらはすべて、 股関節が使えていないサイン。
■ 正しい動きのつくり方(基礎)
股関節を使えるようにするための基礎は次の通りです。
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骨盤を中間位にセットする
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脚の軸をつくる(つま先・膝・足指)
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腕の軸をつくる(鎖骨・肩甲骨・上腕骨)
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脊柱の軸を通す
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深部感覚を再構築する
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外旋六筋を働かせる
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足抜きの正しい流れをつくる
これらが揃うと、 股関節は“本来の動き”を取り戻します。
■ Before / After
実際の例では、
Before:
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骨盤が立たない
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軸が通らない
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付け根が痛い
After:
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軸が通る
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股関節が使える
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足抜きがスムーズ
この変化が、 股関節が“使える状態” です。
■ 今日からできる1つの行動
まずは “背中を伸ばさない前屈” を始めてください。
硬い人ほど、 背中を伸ばして床に伏せる癖があります。
これは股関節の可動域を狭める原因。
脚と腕の筋肉で体幹を安定させ、 背中を伸ばさずに重心を前へ送る。
これだけで、 股関節の可動域は確実に広がります。
■関連リンク
■プロフィール
中村考宏(三重県桑名市・えにし治療院)
著書 『骨盤おこしで身体が目覚める』(春秋社) 『趾でカラダが変わる』(日貿出版社)

