今日は秋晴れの過ごしやすい気候だった。夜は、仕事帰りの男性が来院した。股割り歴は10年の男性、コロナ禍も毎日の股割りは欠かしたことがない。股割りをはじめる以前は、長時間の立ち仕事や家族とディズニーランドに行って帰ってくると、腰や背中、膝などが、痛くなってしかたがなかったが、股割りのコツがわかるようになってからは、長時間の立ち仕事も長距離を歩いても、へっちゃらになったという。仕事場でも、若い人から、動けるおっさん、といわれるのが、嬉しいそうだ。
趣味の合気道歴は数十年になるが、本部の80代の先生から肩の力が抜けて身体つきが変わった、と褒められて、益々、股割りに磨きをかけようと意気込んでいる。男性は、身体つきというのが、骨格位置だと解釈している。最近は、合気道の技も大切だが、骨格位置を求めることにより、強く、安定し、すぐさま次の動作へ移ることができる姿勢で技を出すことにより、格段に技の精度が上がるのだという。
股割りは、シンプルな基本動作だ。何かを追及している人の中には、基本動作の中にある、原理原則に気づいている人がいる。しかし、
シンプルな基本動作は奥深い、出来ないもどかしさを越えていきたいそうだ。
ある程度、股割りらしくなってきたが、足の使い方、腕の使い方、胸の運動方向など、修正ポイントはたくさんある。身体をやわらかくすることで、動けるようになると、誤解している人が多い。動けるようになるためには、身体を動ける状態にすることが必要で、決して身体をやわらかくすればよい、ということではない。身体を動ける状態するというのは、股割りのようなシンプルな基本動作を、あたりまえに出来る状態にするということだ。
基本動作の原理原則を辿っていく過程で起こる、様々な変化は、自分にとって良い気づきをもたらす。これを積み重ねていける人を私は尊敬する。