女性雑誌の取材依頼で企画書に目を通すと、見慣れないNEATという単語。これは、良く知る仕事をしていないニートとは別の、非運動性熱産生を意味するニートのことを言うそうだ。
NEAT(Non-Exercise-Activity Thermogenesis)とは、運動以外で安静時よりも多くのカロリーを消費する活動のこと。通勤やオフィスワーク、家事といった日常生活での活動である。
コロナ禍でリモートワークが増え、小太り気味の女性が急増している。それで、日常生活の活動の質を高めることが、NEATを稼ぎ、小太りの予防になる。これは、健康二次被害の予防の面からも重要だ。
日常生活の活動の質を高めるためには、デスクワークを立位でおこなうとか、部屋の中を歩き回るとか、単に多くのカロリーを消費するために運動量を増やすということではなく、デスクワークをするときの座り姿勢や歩き方を見直すなど、活動をおこなうための良質な姿勢を求めることが大切だ。
例えば、一般的にはデスクワークで座るとき、坐骨結節(お尻の尖った骨)の2点を座面に接触して座る。あまり知られていないが、トライアングルベースという骨盤底の広い面を座面に接触して座る姿勢の方が、安定して座り姿勢を保持することができる。
良質な姿勢を身に付けるのには、正しい知識と正しい感覚の入力-正しい運動出力を繰り返すことが必要だ。
▲指先から身体だを整える(春秋社)著中村考宏P99