5.中島章夫/骨盤おこし | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

今朝のTBS「はなまるマーケット」にウッチャンナンチャンの南原清隆がゲストで出て、一本歯下駄を紹介していた。
ナンチャンは一本歯下駄の愛好者だったのだ。

↓これは番組とは関係ないけど一本歯のナンチャン。
「秋元康 ナビゲート 夢中力/南原清隆」
http://www.asahi-mullion.com/column/akimoto/80724index.html

きっかけはやはり甲野先生との出会い。
「姿勢フェチ」だというナンチャンは、一本歯下駄でダンスの姿勢も変わったと言っていた。

問題はその「いい姿勢」の説明。
「日本人は腰を傾け過ぎ(←これは前傾しすぎということ)なので、腰を立てるといい」
と骨盤を後傾させたのだ。
「この腰を立てるのはヤワラちゃんに教わった」と言っていた。

おそらく多くの人が「骨盤をまっすぐに立てる」と言われると、そうしてしまうであろう傾きでこの「腰の立て方」が一般的な「腰を立てる」イメージだろう。
骨盤を「ぶらさげてしまう」形である。

ナンチャンを見ていて、なぜそうしてしまうのかよくわかる。腰椎の余分な反りを取るためなのだ。
腰椎の強すぎる反りは腰痛の原因になるが、骨盤を後傾させると反りが緩和される。腰椎の強い反りは武道やスポーツの動作にも悪い影響を与えるので、それで谷亮子もそういう骨盤の傾斜を使っていたのだろう。

骨盤おこしでは、胸骨を前に出すことで腰椎が強く反ることを防ぐ。早い話が股関節から上を前傾させるということだ。スキージャンプの飛行姿勢をタテにしたみたいだ。もっとも足の幅は腰幅だが。
そして前傾した胴体の前面が広がって背中側が縮まることで、やがて前傾した(これがおきた状態なんだけど)骨盤の上に上体が乗ってくることになる。このあたりはうまくことばにできない。

つまりこの胴体前傾の姿勢は、骨盤おこしトレーニングの過程として表れる。そのためこの時期に一本歯を履くと重心が前にあるため、立つことが難しいのである。
そのため骨盤おこしトレーニングの提唱者である中村考宏さんは、二本歯の高下駄の前歯で歩くことを薦めているのだ。一本歯ではどうしてもナンチャンの言うように骨盤を後傾させて背筋を伸ばすやり方を選ばざるを得ないのである。
もし骨盤がおきている人(前傾した骨盤に胴体がスッと乗っている人)なら、そのまま一本歯を履いて止まることも可能だろうが、そうでない人にとって一本歯はどうしても重心を後ろにもって行きやすいといえる。

ナ ンチャンが「多くの人は腰を入れてしまうので」と言いながら示した姿勢は、腰椎を反った姿勢だった。だから骨盤を後傾させてその反りを無くしたのである が、本来の「腰を入れる」は骨盤を前傾させること(本当はこれが骨盤がおきたということ←しつこい?)で、腰椎を前に入れることではない。
ところでこの場面でナンチャンは骨盤をキュッキュと前後に動かしたのだが、実に柔らかく骨盤が動く。
以前、ある治療家への骨盤おこしの説明で、骨盤を前傾、後傾とくり返し動かしたら、普通の人はそんな風に動けないんですよ、と言われたことがあった。骨盤を動かそうとすると腰椎の反りも伴ってしまうのだという。
それだけ骨盤を動かす筋肉が緊張しっぱなしということだろうが、そういう人が一本歯の下駄を履くとむしろ姿勢が悪くなるってことがないのだろうか。
まず股関節周りの柔軟性を取り戻してから下駄(一本歯でも二本歯でも)のトレーニングをした方がいい人もいると思う。

さて、ナンチャンの一本歯に乗った姿勢の場合、骨盤が後傾しているので股関節の動きが制限されてしまう。
一本歯を脱いで立ったとき、あの姿勢のままで股関節の自由を取り戻すためには、股関節から上を少し前傾させる(軽いお辞儀)か、上体はそのままに膝を少し曲げて腰を落すかである。
もっとも昔「笑っていいとも」で「ナンバラバンバンバン」と腰を振りながら踊っていたころから骨盤はよく動くようなので、いまもダンスのときは必要に応じて骨盤前傾をさせたりしているのかもしれない。