"clean"と"clear" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は類義語を取り上げます。

"clean"と"clear"です。

どちらも日本語では「きれいにする」という訳語がありますがどのように違いがあるのでしょうか。いつもどおりロングマン英英辞典(Active Study)を見てみましょう。

"clean"
to remove dirt from something

"clear"
to make an area or surface tidy by removing things from it

大意は「何かからほこりをなくすこと」と「ある場所や表面を物を移動させることによってきちんとすること」です。

より理解するために同じくロングマンから例文をあげてみます。

It took me ages to clean the stove.

After meals, I clear the table and dad does the dishes.

一つ目の例文は「ストーブをきれいにするのに手間取った」で、二つ目の例文は「食事の後は、私がテーブルをきれいにし、父が皿を洗います」という意味です。

これで"clean"と"clear"の違いが分かりましたか。

まとめると、"clean"はほこりなどの汚れをとってきれいにする意味で使われます、一方"clear"は机の上などにある邪魔なものを取り除いてきれいにするという意味で使われます。

これが分かれば次の二つの表現の違いも分かるでしょう。

1 clean the table

2 clear the table

1の方はテーブルの拭いたりしてほこりなどをなくしてきれいにする感じです。2の方はテーブルの上にある新聞などをどかしてきれいにする感じです。

日本語の「きれいにする」は英語のでは"clean"と"clear"に分けていることが分かると思います。これは世界の区切り方が違うことを意味しています。

日本語でも上のように分けて考えることもできますが、普段は二つを意識しないと思います。でも英語では普段から二つを分けて世界を見ていると考えられます。