ところでアメリカの電車は、日本に比べてかなり希少だと思います。
もちろん東京近郊の電車は世界有数の普及率と利用者数を誇っておりますので、比べる対象としてはふさわしくないと思いますが、
(※ちなみに山手線の一日当たりの利用者数は225万人だそうです)
世界的に見ても、先進国の中ではアメリカの電車の普及率はかなり低いようです。
アメリカで電車があまり普及しない理由は諸説あるようですが、
最も大きな理由は、国土が広くて各家がある場所が分散していることのようです。
つまり「家から駅までの距離」がどうしても遠くなるため駅まで車で行く必要がある場合が多く、
だったら最初から車だけで目的地まで行った方が早いということ、
さらに車の免許を取るのが日本に比べてはるかに簡単で、車検もなければ「車庫証明書」などという概念もなく、「納車まで〇か月待ち」といったこともまずなく 買いに行った日に乗って帰る例も少なくない状況で、
車の所有が簡単で安価(特に中古車の場合)なため、電車が普及しにくいと言われているようです。
(ちなみに路線バスは大変普及していると思います。関連記事)
したがって当然、うちのあたりにも電車など全くなかったのですが、
通勤時に発生する渋滞の緩和と、車の排気ガスの軽減を目指して、ずいぶん前から電車路線の設置が検討されていたそうです。
そして2008年に、シアトルタコマ国際空港の先から うちの会社のメインキャンパス前まで(もちろん途中主要駅に停まります)を結ぶ新しい電車路線の建設が決定したそうです。
・・それから15年以上にわたる長い工事期間を経て、ついにその電車路線の完成が見えてきました
以下は、うちの会社のメインキャンパス前の駅(将来はさらにその先に延ばしていくそうです)の現在の様子です。
駅自体は完成しており、駅構内の電灯などもついています
うちの会社のシャトルバスのメインの発着場所もすでに、この駅の一階部分に移動しました。
(ちなみに駅ビルとか、駅周辺の商店街などという概念はありません。この駅の周辺には、うちの会社のビル群と路線バスのバス停と、アパート群以外何もありません)
いずれにしても完成しているこの駅、いつ電車が入ってきてもおかしくない状態なのですが、まだ途中の路線が完成していないそうで、
現在の予定では2025年開通ということです。
現状の見積もりでは、43,000 – 52,000 daily riders by 2026 ということで、2026年までには一日当たりの利用者が4.3万 ~ 5.2万人 くらいになる見込みということで、
上記の通り電車の普及率の低いアメリカの電車としては、かなり利用者数の多い路線になることが見込まれていると思います
私としては、この電車の開通を心待ちにしています。
現在は、ほぼその電車と同じルートを走っているバスで通勤していますが、バスは30分に一本くらいでかつ15分以上かかります。
ところが電車が開通すると、ピーク時間帯は8分に一本のペースで運行し、10分以内で会社のメインキャンパス前に到着することになるということです。
当然渋滞に巻き込まれることもなく、時間に正確(アメリカのバスは時間にルーズ)で、
まあ多分 朝の山手線に比べれば混んでいないと思いますので、
通勤がかなり改善されると思います。
もちろん、駅まで徒歩20分の距離を毎日往復で歩かなくてはいけませんが、それは健康のためと考えて、
2年後はアメリカで電車通勤という、あまり聞かないスタイルで通勤できたらと思います。