脳がバグる?

人間は日常生活に於いて実に様々なことで精神的ストレスを感じます。

人間関係、仕事、将来のこと、家族のこと、マインドフルネスの記事にも書いてありますが、人間は『今に留まる』ということがなかなか出来ない生き物のようです。

過去のことでクヨクヨし、未来のことを不安に感じます。

『今に留まる』作業こそがまさにマインドフルネス瞑想なわけですが、皆さんが囲まれているありとあらゆる状況に対し、それらを不安や悩みをそう捉え、ストレスと決めているのは何だと思いますか?

これはストレスに関する本や記事にもよく書かれていますが、『それ』を決めているのは他でもない、皆さんの『脳』なのです。心模様を決めているのは紛れもなく我々の脳。

つまり、ストレスをストレスと判断し、皆さんの心をザワザワさせているのは、目の前の事象や体験した物事ではなく、それを脳がストレスだと判断しているからです。

スポーツなどでもよく言われていますが、適度な緊張感やストレスは必要な局面もあるでしょう。
しかし、胸がザワザワする、クヨクヨといつまでも悩んでしまう、そんな状況は本来必要ではないのです。行き過ぎると心の病気になります。

脳がバグる?

そう、脳だってバグるのです。胃腸だっていつも調子がいいわけではありません。それと同じで脳だってコンディションがあります。時として脳はバグを起こし、正常に動作しなくなるものです。

ちょうど良い例えとして、コンピューターの不調時には再起動したりディスククリーンアップをしたりしますよね。マインドフルネス瞑想とは正にその作業なのです。脳という複雑なコンピューターのメンテナンスです。

それをやらずして、悩みや不安に真正面から対峙し、バグったままの脳でいくらポジティブに転換しようとしてもうまくいくはずありません。まずはマインドフルネス瞑想という外的な措置によって、とにかくそのバグった脳を正常な状態に戻すことです。逆に脳が正常な状態になれば、わざわざストレスに対処しなければ!!なんてことを意識する必要はありません。脳はハイスペックなのでコンディションさえ整えば勝手にちゃんとやってくれます。

なので、何かしらにクヨクヨしたり、ストレスを感じた時にはまず深呼吸して冷静に、

『あぁ、今、脳がちょっとバグってるなぁ。』

と考えてみましょう。実際にバグってるのですから。







マインドフルネスの方法論は各種書籍やネット上に様々な情報が載っているのでそれを参考にしてほしい。

自分なりの理解としてマインドフルネスとは読んで時の如く、マインドフルな状態、つまり意識している状態のこと。瞑想や禅のようなものから宗教的概念を取り除いたものという説明もある。


呼吸に意識を集中させる方法が有名だが、対象は何であっても良いのだということ。つまりWalking、Eating、Listening、に限らず炊事洗濯だってよいことになる。マントラを唱えるというのも見方によっては同じ仕組みだ。

そしてマインドフルネスが心の筋トレと称されるのもまた特徴的。つまり雑念が浮かぶことを否定しない。そのこと自体を認め、観察し、また元の対象に集中を戻す。この繰り返しが筋トレと類似しているというのだ。何度も何度も雑念→自覚→集中のサイクルを繰り返すことで心の筋トレは進んでいく。

雑念の受け流し方は人によって合ったものが良いが、よくあるのは、雑念にラベルをつけて川の流れに乗せて流す、波打ち際に雑念を印し、波がこれをかき消す、あるいは『雑念、雑念、雑念。戻ります』と唱える等々だ。

暗いところで座禅をしながら姿勢を但し、ただひたすら上記のサイクルを繰り返す。

自分の場合はアイマスクをし、イヤホンでタイマー機能のみのシンプルな瞑想アプリで時間を刻む鐘の音を聴く、BGMは無し。

平日毎朝20分、休日はやらず、休み明けには朝20分ではなく30分。


私がマインドフルネスを始めたのは2018年の正月。

それは偶然見つけたものだった。

社会人になり、数々のストレスに囲まれた私は、ありとあらゆるストレス対策を試してみた。

結局この手の話は自分に合っているかどうかなので、それが合っていて効果が出ている人も大勢いるのだろう。

睡眠改善
紙に書く
考え方を変える
半身浴
食事に気をつける
運動をする(筋トレ)
ヨガ(アプリ)
etc.....

どれも全く効果がなかったわけではない。
実際健康管理の上で重要なものもあるのでそれを否定するつもりは全くない。

しかしどれもこれもハッキリとストレスに対処出来たという実感が持てるような効果がなかったのだ。

ストレスに関する本を読み漁り、ストレッサー、レセプターの仕組みも頭では理解できていた。

しかしそこには『ストレスを感じないようにしよう』という強い意志が働きすぎていたのだ。

結局そういうアプローチでは駄目なのだ。今ならそれがよくわかるが、当時の自分はその考えに至らなかった。

この試行錯誤に実に15年の歳月を費やした(勿論空いた時間に色々とやっていただけで修行で山に籠もっていたわけではないが、、、)。