僕だけがいない街から後悔しない人生ってなんだを語る

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今期はなかなかにアニメが豊作でありがたい。
去年秋に映画で見たポリゴンゴリゴリ作品の亜人もやってるし雲田はるこ先生原作の昭和落語心中もものすごい手が込んでるのと声優さんの仕事っぷりがスゴい、山寺宏一さんの落語話すシーンとかマジ鳥肌立つ。
おそ松さんは相変わらずヒドいし（褒め言葉）、ハイキューは毎週泣かされるというか作画監督の千葉さんもはや怪物だな。
ついでにプリンスオブストライドオルタナティブ超お気に入り、しかし久我先輩が鳳先輩とかぶるよ何かが、諏訪部さんはもうああいう異端児の先輩役って固定枠なのかｗ
あー石膏ボーイスも忘れちゃアカンよね、美術室にあるあの石膏が４人主人公でアイドルやってる妙な作品ｗ
だがしかし、も某元神職の読者様に勧められてみている、おもしろいｗ
ワートリもガンダムもちゃんと見てるよ最近若干つまんなくなってきたけど長井龍雪さんこんなもんじゃないだろうと信じたいｗ

って誰も理解できないであろう雑感を一気に語ってみたが今期のアニメである意味一番心待ちにしているのはノイタミナでやってる「僕だけがいない街」かもしれない。

PV貼るんでまずはどうぞ。

あらすじってほどでもないけどこの作品は主人公がちょっと特殊な能力を持ってて、過去に戻って起こるはずだった事件や事故を未然に防げる、かもしれない、という絶妙な設定が敷かれている。

現代（作品中では２００６年が現代になっている）では２９歳の主人公の男性は１０歳の頃に同級生の女の子が誘拐事件の末殺害されるという経験をしていて、先週の時点までで一度１０歳の頃に戻り彼女を救おうと奔走していた。

同級生だった女の子は親にひどく虐待されていたのだが、彼が本当に１０歳だった頃は自分が子供だったことと周囲の大人がいろいろと隠していたせいでそこまで気づけていない。
２９歳の彼が過去に戻って初めてその事実に気づき、できる範囲で彼女を救おうと必死で動くわけだが・・・・

まぁいろいろと深く考えさせられる作品だ。
原作を読んでいないのでどうなるのか現時点ではわからないが、とにかく過去に戻って救えるものなら救いたいものが山ほど出てくる。

１０歳だった当時、彼は同級生の女の子が親から虐待を受けてアザだらけだったことを知らないし、いつも暗くてクラスで浮いた存在であったこともそこに理由があったことに気づけていないわけだ。
ああ、そうだ、こういうの、みんなにもあるんじゃないか。
少なくとも私にはある。
今思い返せば、あの人があんなに苦しそうだったのは何かあったんじゃないか、みたいなことだ。

主人公の彼は別に１０歳だった頃見て見ぬフリをしたわけでもなんでもない。
本当に知らなかっただけだし子供だった。
でもこういうサインって今生きている周囲でも目を凝らせばいくらでもあるだろう。

もちろん自分を助けられない者に人を助ける資格などない、というのは基本理念としてある。
余力がないのに他人のためにがんばったところで共倒れする危険性大だからね。
でも、気づいた時点でそれはアナタや私の世界の住人となる。
意識されたということはどんなに遠い関係性だったとしても責任の一端を担ったようなものだ。

なんでもバランスが大事なんでそもそも自分のバランスが崩れるほど何かをする必要なんかないわけだが、でも崩れない範囲で手を差し伸べることくらいはしたいものだ。

主人公は１０歳だった過去に戻った時、母親に「彼女の孤独を救いたかった」と告げるシーンがなんとも切ない。
一人の人間にできることなんて限られてるんだから全部を背負うな、と母親はなだめるが、そのとおりだ、できることなんて限られている。

じゃあその限られたできることだけでも全うしてんのかって話だ。
別に誰かを救うとか助けるとか関係なしにだ。

後悔しない人生ってなんだ、って考えるとココはかなり重要なポイントになると思うわけだ。
だって、我々は過去になんて戻れないわけだから。