年始のお休みも明日まで。月曜から仕事が始まると思うと、憂鬱で仕方ありません・・
そんなときは過去の楽しい思い出にひたりましょ~
年が明けてしまいましたが 昨年8月に行ったスイス旅行記の続きです(過去記事はカテゴリーの「2019年スイスの旅」からご覧ください)。
ヴェンゲンを発つ日になりました。 この日のホテルでの朝食です。
毎朝ホットチョコレート(写真の一番大きいコップ)を別注文(無料)していたら、給仕の女性(小さいホテルなので毎朝同じ人)が覚えててくれて、最終日の朝食時には何も言わなくてもホットチョコレートをテーブルに置いてくれました。
私が、「わぁ、ありがとう!記憶力いいね!」と言うと、「ふふふ、私頭がいいのよ~
」と笑顔で応えてくれました。食事後に「今日(このホテルを)発つからお別れなのよ~
」と言うと、その女性は私と娘に握手してギューッとハグしてくれて、「そうなの?旅を楽しんでね!
」と別れを惜しんでくれました
こじんまりとしたホテルでしたがアットホームでとてもよかったです
ヴェンゲンの街並みを。
「極度乾燥(しなさい)」という訳に笑っちゃいました
この日も雨上がりで雲が重くたれこめていました。
次は最終宿泊地のルツェルンに行くのですが、その途中でマイリンゲンに立ち寄ることにしました。
とりあえずはヴェンゲン駅から今回何度も利用したWAB鉄道に乗ってラウターブルンネン駅まで降ります。
ラウターブルンネン駅で乗り換えてインターラーケン・オスト駅(東駅)まで行きます。
谷間に見えるのがラウターブルンネンの村。その向こうに滝が見えます。
これがその滝。「シュタウプバッハの滝 (Staubbachfälle)」
(写真は車窓から撮りました)
ラウターブルンネンの谷には大小72もの滝があり、中でもこの「シュタウプバッハの滝」は特に美しく、かつて文豪ゲーテはこの滝に感動し、後にシューベルトの歌曲にもなった詩『水の上の精霊の歌 (Gesang der Geister über den Wassern)』(詩は下記を参照)を書いたそうです。
落差287mで、あまりにも崖が高いので麓まで達する前に霧となったり風にあおられたりして滝つぼまで届く水は少ないそうです。
滝の手前にベージュ色をした教会の尖塔が小さく写っていますが、この屋根はこの日の前日に葺き替えが完成したばかりなんだよ、と前日列車で行き合わせた男性が言ってました。(以前の写真を見るとこの屋根はこげ茶色なのです)
Des Menschen Seele
Gleicht dem Wasser:
Vom Himmel kommt es,
Zum Himmel steigt es,
Und wieder nieder
Zur Erde mus es,
Ewig wechselnd.
Stromt von der hohen,
Steilen Felswand
Der reine Strahl,
Dann staubt er lieblich
In Wolkenwellen
Zum glatten Fels,
Und leicht empfangen,
Wallt er verschleiernd,
Leisrauschend
Zur Tiefe nieder.
Ragen Klippen
Dem Sturz entgegen,
Schaumt er unmutig
Stufenweise
Zum Abgrund.
Im flachen Bette
Schleicht er das Wiesental hin,
Und in dem glatten See
Weiden ihr Antlitz
Alle Gestirne.
Wind ist der Welle
Lieblicher Buhler;
Wind mischt vom Grund aus
Schaumende Wogen.
Seele des Menschen,
Wie gleichst du dem Wasser!
Schicksal des Menschen,
Wie gleichst du dem Wind!
人間の魂は
水に似ている・・・
天より来
天に登り
また下っては
地に帰る
永遠に変転しながら
そそり立つ岩壁から
ほとばしっては
清冽な滝となって
美しく
雲と飛沫
滑らかな岩上に降り
軽やかに受け止められては
薄紗を翻しつつ
水音もひそかに
谷深く落ちてゆく
岩々に堰かれては
憤然と泡立ちつつ
段 また段と
流下する
草原に流れ入っては
平らかなる河床を
音もなくうねりゆき
鏡なす湖面となっては
月星の影を映す
風は波の
やさしい恋人
風はまた泡立つ巨濤を
その底より湧き返らせる
人間の魂
それはまことに水に似ている!
人間の運命
それはまことに風に似ている!
(山口四朗訳)
ところでこのインターラーケン・オスト駅までの列車で、通路を挟んで隣の席の男性に「どこまで行くの?」と話しかけられました。男性はアイルランドから来た家族連れで、初めてのスイスで、インターラーケンまで行くと言ってました。
で、「Are you a fireman?(あなたは消防士?)」と尋ねられた気がして、なんで私が消防士に見えるんやろ??と思い、何度も聞き直したところ、実は「Are you a farmer?」と尋ねてました(アイリッシュ英語なので結構聞き取りにくかった
)。 「ううん、違うよ。」 と言うと、その男性はご自分は農業をやっていて(確かにガタイがすごくいい!)が、「いつもは忙しいけど久々にお休みがとれて旅行なんだ~
」ととっても嬉しそうでした。
男性の前に座っていた年ごろの娘さん(ちょうど反抗期ぽく全然喋らなかった)は、お父さんが私にいきなり「Are you a farmer?」と質問したときは失礼と思ったのか、お父さんの足をこらこら、と蹴たくってましたけど
お父さんの人懐っこい満面の笑みはとっても魅力的でした
最後に「旅行をたくさん楽しんでね♪」と言うと、「ありがとー!!」と握手した手を力強くブンブンと振ってました
Interlaken Ost駅に着きました。ここでマイリンゲン (Meiringen)行きに乗り換えます。
所要時間は約35分です。
Interlaken Ost駅からMeiringen駅までは上の地図のようにブリエンツ (Brienz)湖沿いを行きます。
車窓から見たブリエンツ湖は水の色がとても綺麗でした。 クルーズも出来るみたいです。
そうしてマイリンゲン駅に到着。大きなスーツケース2つを駅のコインロッカーに入れようとしましたが入りません 駅の窓口に行き、お願いすると荷物ひとつにつきいくらか払うと(いくらか忘れた)駅の事務室の奥で預かってくれました。窓口の女性は地図もくれて今からいく場所の説明もしてくれてとても親切でした。
次回からはルツェルンへ行く途中で立ち寄ったマイリンゲンでの観光です。
てなわけで、 ~ヴェンゲンからマイリンゲンへ~ の巻
終わり