Chapter 2,682〜 -27ページ目

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

ロケを見物してた親子連れのお嬢さん(年長さんくらい?)が俺に、

 

「おじいちゃんさぁ」

 

(え。今なんつった?「い」を抜け「い」を)

 

生まれて初めて言われた。

見ず知らずの人に、と言っても子供だけど。

女の人が初めて「おばさん」と言われた時ってこんな感じか。

 

 

撮影終了駐車場からTOCOT出して。

さってっと、

住宅街にちょっとの間、路上駐車ごめんなさい。

ぴこぴこ電話。

 

大変ありがたいお話ではありますが(全然そんなふーに思ってない)

別件で内定を頂いておりまして(嘘。おーうそ)

今回辞退させて頂きたく(そもそも希望してません)

お騒がせして申し訳ございません(これはほんとにそう思うよ)

 

と大人の対応、お断りの電話。

さて帰ろう。

 

 

無職なもんだから入る撮影全部入れちゃって身体ばきばき。

筋トレの『筋肉ばきばき』ではなくて、全身筋肉痛ばき。眠れない。寝てもすぐ起きちゃう。

山行ってもこんなふうにはならないのになぁ・・山は完全装備かつスケジュールきっちりで行くからね。

今週頑張っちゃったもんな無職強迫観念だよな。

この時点で無職なのか?ただの貧乏じゃないの?

右膝悪化(そらそーでしょ)で筋トレも出来ない。

 

なんかね。

腹が出て来た気がするんだよきっと気のせいだと思うんだけど。

うわあ。アイデンティティが崩壊する。

 

 

昼間っから風呂に浸かって膝と身体中の筋肉を緩めた。

 

寝てた。

 

インディアンのテント(三角錐の)の中で赤ずきんさんと鍋つついてた。

豆板醤入れようとしたら睨まれた。ここはやっぱり柚子胡椒か。

 

 

 

さって選挙行ってこよ。

 

あり?

7時過ぎてんのに投票所行列?

 

ジジイさぁ。

おめえ前回『自分の名前書いて』投票箱に入れてなかったか?

今回は「ピンクの投票用紙と緑の投票用紙を逆に入れちゃったから出して入れ直させろ」

投票所一旦投票中止。

 

え、これ鍵開けて入れ直すのありなの?

 

なんで半ボケ老人は一番に投票に来るんだろう?俺も他人のこと言えないけど。

そのうち投票箱にSuicaとか入れちゃいそうな気がする。

 

刈り揃えられた芝生の上を女の人が歩いて来る。

「ずんずん」と一直線に俺に向かって。

三十をちょっと超えたくらいだろうか、どちらかと言えばまぁ美人なんだろな女の人。

確か、前にも一緒に仕事したことある。

俺はと言えば、二日続きの撮影で流石にくたびれて、いや正直膝が「ぴきぴき」痛くて木陰に座り込んで『塩分チャージタブレット』舐めてる。

なんだろう?俺に用かな?あれ俺ひょっとしてまた得意の「俺なんかした?」

立膝で膝を休めてる俺の隣に「ぺたん。」と座って(え。デニム汚れるよ)

 

「kenさんなんでカメラマンになろうと思ったんですか?」

 

顔を覗き込んで言う(ち、近いよ・・)

 

なんでだっけかなぁ。

 

小学校4年の夏休み、盲腸で入院して病室の隣のベッドがカメラを修理するおじさんでカメラを1台くれたこと。

大学3年の夏休み、Canon1台ぶら下げて大陸を横切ってモンゴル国境まで行ったこと。その時撮った写真が某放送局のカレンダーに使われたこと。そこで人生誤ったこと。

などを話した。

けどさ、

今それ聞く?必要?

 

「kenさんの娘さんておいくつなんですか?」

 

(え?なんで?)

 

 

ずーっと昔、

隣に女の人が居て、身体が触れて、話をするのは当たり前だった。

それが無くなって、それでも時たま予期せぬこういうことがある。

うん。前もあった。

何なんだろうね?わざわざ話をすることかな?するほどの相手かな?

 

女の人と初めてそういうことをしてから二度の結婚離婚も含めて『誰も居ない日が一日も無かった』いつも誰かが一緒に居てくれた。恐ろしく恵まれてたと思う。

だけどその運も尽きて、独りが当たり前になって慣れてしまって。

でもこういう意地悪って起きるんだな。

星と楕円軌道の惑星みたいなもんかな?

 

 

 

いくら何でもそろそろ季節が変わるだろう。

玄関のシルクスクリーンのJohnny Winterを、Duane Allmanに模様替え。

デュアンが1971年10月にハーレーで事故死してから53年も経ったのか。

 

Loan me a dime. =(彼女に電話を掛けるから)10セント貸してくれ。

 

 

 

 

なんか。

毎日トイレットペーパーを補充してる気がする。

 

前の彼女に(今欠番)

「たくさんトイレットペーパー使っちゃってごめんなさい」

言われたことがある。

 

なんというか、

返す言葉がなかった。

聞こえなかったふりをした。

 

そんなこと言うなよ。

そんなこと気にするんだ。

そんなこと気にしなくていいよ俺そんなにセコい?

しょうがないじゃん使う量が違うんだから。

 

一度も思い出したことの無いやり取りをトイレでしゃがんで思い出した。

 

ふむ。

 

だがまぁ今は親子で住んでるからね。ニュアンスが違うけどね。

まぁ、

ね。

親子と言えどもこれだけ歳が離れてたら考え方が違って当たり前。

だけどさ、

とは言ってもさ、

ロサンゼルスで6年近く一人で暮らしてたんだよね?

うーん。

たまに「親の顔が見たい」

 

じっと鏡を見る我が暮らし楽にざりがに。

 

母親のせいにはしない。娘は俺の上位コピーだ。ほとんどは俺のせい。

 

 

 

働くことでまたちょっとやらかした。

「(誰も応募者が居ないなら)kenさんならやってくれるよ」

話しが一人歩きした。

やです。

kenさんでもその仕事をその金額で8時間拘束されません。

だめです。

なんで俺の個人情報教えちゃったんだよー

めんどくせえな。俺今日明日撮影なんだよ。しゃーない、向こうから掛かってくる前にどっかで電話して断ろう。

こういう場合何て言ったらいんだろね?どちらにしても、もうここの目はなくなるわけだけど(普段はもっといい条件で募集出してる)

 

なんか、

ゆっくり動いちゃいるんだろうけど本筋じゃない。と言うか・・

 

 

 

撮影終了。

「kenさん」

「近くに美味しい中華があるんで食べて行きませんか?」

(意訳すると「次の仕事の打ち合わせも兼ねて飯食おうよご馳走するから」)

 

ごめんなさいすみません今日はちょっと。洗濯物干して出て来てるんで取り込まないと雲行き怪しいし。

 

 

ほんとはね、

今日ね、

オードリー届くの。

だから早く帰らないと。

さっきゆうパックから電話掛かって来ちゃった。

「ご不在のようなので」と。

いや娘はご在宅なんだけど門扉閉まってるからね。

たまたま買えちゃったオードリー

差し上げる先もない。

こういうのは寂しいねぇ。

娘に「はっぴーはろいん」