Second Lifeの雑誌やWebで国内スポットとして必ず取り上げられるのが
Ikebukuroにある足湯というスポットです。
初心者の方を中心に色々な情報交換をしたり、ワイワイ雑談をしたりして
夕方以降には本当に沢山の人で混雑しています。


そんな名スポットを作られ管理していたのがこの方です。
本日はその足湯のオーナーpan Mizserさんに、お話をお伺いしました!
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emo8889 Xeno: ではSLを始めたきっかけを教えてください。


pan Mizser: 今年2月ごろに電通のニュースを見て、やってきました。
それまでは、信長の野望onlineをやっていたのですが
ちょうどやりつくした感があって、飽きてきた頃だったので登録してみました。


「最初はすごい新鮮で、強烈なインパクトでした」

emo8889 Xeno: 信長の野望からの乗り換えはどうでしたか?


pan Mizser: なんて自由だ!ということですね。
アイテム、建物、服、スキンなど全ての物がユーザー自身で作る事が出来てスクリプトもある。
そしてRMT推奨なので、リアル商売にも出来る。
空も飛べるし、テレポも出来る。
これらは信長に無かったことだったので、すごい新鮮で、強烈なインパクトでした。


emo8889 Xeno: 他には何か感じましたか?


pan Mizser: また、業界人多いなぁとw
僕と同じように電通のニュースで来た、なんかのコンサルの人とか、記者とか、
マグスルの土地でも、足湯の横が4gameの人だったり、
セカンドライフを調査してるなwって人が多かったです。

まぁ自分自身は商売につなげようとは思ってませんでした。
ただ興味自体はあったので、自分もプレーヤー視点で楽しみながら、行く末を見届けようと思いました。


emo8889 Xeno: 興味はあったんですね。


pan Mizser: 私は今商売やってるものがあるので、安易に参入は出来ないってのがあったのと
やるならじっくり見極めたいってのがありました。
それに最初は、土地事業とか、広告モデルとか、参入支援とか、
その辺がきて、競争になると思うので、本気でやらないと出来そうにない。
それで今の仕事の合間ではちょっと無理かなというところです。


mo8889 Xeno: SLはバブリーだけに競争が激しいですもんね。


pan Mizser: ただ、最近は、リアル仕事をセカンドライフにつなげていってます。
数ヶ月いて、その辺が見えてきたので、そろそろいいかなあと。


emo8889 Xeno: それはどんな内容なんですか?


pan Mizser: 元々モヴィエっていう動画配信サービスをやってるんです。



http://mobie.jp/


モヴィエ自体は、パソコン、ケータイ向けのサービスなのですが、
それをセカンドライフでも見れるようにしました。


ここにもプレーヤーがあるんですが、パソコン版モヴィエで動画をアップしてもらって、
MagSL Tokioにある無償プレーヤーを自身の土地に設定すると、
自分の土地で動画を見ることができます。


http://slurl.com/secondlife/Tokio/138/237/22


emo8889 Xeno: ではインワールドでの足湯までの活動の内容を教えてください。


pan Mizser: 足湯ぐらいしか活動をしてないので、活動というのはあまりないです。
具体的に言うと、2/16にpan Mizserが誕生して、それからNAGAYAの温泉に入り浸る
そして友達ができ、日々遊ぶ中、2/18kebukuro足湯建設開始。


「温泉はホスト側も同じ視線で話が出来る」

emo8889 Xeno: では何故足湯を始めようと思ったのですか?


http://slurl.com/secondlife/Ikebukuro/162/113/22

pan Mizser: SL始めた時は右も左もよくわからず、
日本人の友達を作って、色々探検出来ればと思ってNAGAYAの温泉に入り浸っていたんですけど、
次第に自分もこういう場所を作れたらなぁ、と思ったのがキッカケです。


その時はコミュニティースペースと言えば、
「カフェ」が多かったのですが、店員、客というのに完全に別れてしまうので、
ホスト側も同じ視線で話が出来る「温泉」というのは、コミュニティースペースとして良いなぁと。
自分がいてもいなくても、「場」として誰でも楽しめますからね。

温泉の持つ開放的でリラックス出来る雰囲気で話も弾みやすいし
混浴という点も、密かにポイント高いですw


ただ、そういう温泉を作ろうと思って、ikebukuroに土地を借りたはいいんですが
温泉作りは結構大変そうなので、まず温泉建設の足掛かり、物作りの練習として、
とりあえず試しに作った足湯が、意外と人気でwいまに至りますw


温泉だと、服を脱ぐ、バスタオルに着替えるという行為が、女性にとって煩わしいところなのですが
足湯だと、着替える必要がなく、気軽に立ち寄れるというのがよかったと思います。




emo8889 Xeno: と言うことは、今後は本格的な温泉も作るんですか?


pan Mizser: 今いるこの雪国温泉という所が、本格的な温泉予定地で延々と建設中です。
一人で作ってるのでなかなか進まなくて、放置状態です。




emo8889 Xeno: 試しの製作でまさかこんな名スポットになったって凄いですよね。


pan Mizser: 理由は何点かあると思うのですが、1つは場所がよかった。
ikebukuroっていうマグスルでも初期SIMの一つで、古参の人も多くて、
場所も中心の広場に隣接してるので、来てもらいやすかった。


あと向かいにaCafeさんがありましたが、そこは前から人が沢山いて、
窓の外を見ると足湯の湯気が立ち上ってる、それで「何だろう、いってみよう」と。
人がいると、人が集まるので、それの良い連鎖が出来てたというのもあると思いますし、
フラッとよれて、話を立ち聞き出来て興味がなかったらすぐ去れる。
そういう気軽さも良かったのではと思います。


特に初期の頃は、主に僕一人でやってて、今思えば怒られそうな事も良くやってたので、
楽しんでもらえた人が、人を呼んだりとかありました。

emo8889 Xeno:逆に人が集まると、色々エピソードとかありそうですよね。


pan Mizser: 今では考えられないのですが、足湯を始めた頃は、基本僕が一人でやってて、
かなりいい加減な為、銃の話から、銃の試し撃ち、的として巨大怪獣の出現、
B29出動の末、空爆戦と発展してヒヤヒヤしたことはありますw


足湯でゲリラダンスパーティーとか、よくやってましたね。
足湯前のマグスルの土地ではエナジー98のラジオが流れてて
誰かが踊りだしたら、みんなが、ダンスパッドや、照明を出してきて
朝までダンス大会になったり、とかはよくありましたw


少し前だと、足湯カーでマグスル1周とか、結構、突発的イベントは良くやってますw


emo8889 Xeno: 楽しそうですねー。


pan Mizser: SLのブログとかで足湯の話題を見かけると嬉しいですね。
ミーハーなので、雑誌とかに載るのも好きだったりしますw
雑誌は、何冊か掲載して貰えました。
正直雑誌の反響というのはあまり感じないですが、
雑誌にでてたねー、って話のネタにはなりますねぇ。


emo8889 Xeno: なるほど、ではそんなPanさんにとって足湯の存在とは?


pan Mizser: 足湯は、私のSLの中でのライフワークみたいなもんですかね。
最初は個人的に純粋に楽しんでたのが、人も多くなり、
周りからの認知も変わっていくので、そういう変化も楽しみながら、足湯を良くしていきたいです。


正直、何度かSL自体から自然と去ろうかと思った時期もありましたが、
足湯が好きな人がいるかぎり、続けて行きたいです。


emo8889 Xeno: ではSLの存在とは?


pan Mizser: SLは、純粋に一プレーヤーとして、楽しめたらと思ってます。
会社でやりだしてる企画もあるので、仕事でも使うようになりましたが、
面白い所があればいって楽しんだり、足湯で話したり。


SLの中のコミュニケーションも、全く知らない人との出会いだけでなくて
リアルで知ってる人とのコミュニケーションツールにもなってるので、
ある意味日常の一部になってきてるように思います。


「MASTERも含めて楽しめるのが一番です」

emo8889 Xeno: SLは色んな意味で魅力のあるツールですよね。


pan Mizser: うんうん、魅力はやはり可能性だと思います。
人によっては、コミュニケーションであったり、ビジネスであったり。


コミュニケーションも、最近ヴォイスチャットを試して遊んだりしてるんですが
講演会もより簡単に出来たりして、更に漫才が出来たりで、
そういう色んな事が出来る可能性が魅力です。


emo8889 Xeno: 今後はどのような活動を考えていますか?


pan Mizser: 足湯自体の活動は、そもそも、まったりスペースが売りなので、
イベントなどは特に考えてないのですが、常に人がいて、
安心出来る場所にしたいなぁと思っています。


インしたら真っ先に行く場所、ちょっと人寂しいときに、気軽にこれる場所、
個人的には足湯はSL日本人コミュニティースペースとして、
一つの良いモデルができればと考えてます。


それと確かに、足湯を創立したのは僕ですが、
ここまで発展出来たのは、MASTERの尽力が大きく
MASTERも含めて楽しめるのが一番です。


emo8889 Xeno: では最後に読者の方にメッセージをお願いします。


pan Mizser: 人並みですが、SLにはビジネスユースも含め、様々な可能性があるので、
それぞれの考えで、SLを楽しんでもらえればと思います!


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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Panさんの周りにはいつも人が沢山いますし、
足湯スポットにはマスターと呼ばれる人が、初心者のお世話をしていたりして
色んな仕組みを見ると、Panさんの人望は本当に厚いんだな、と伺い知る事ができます。


ただその裏で足湯がヒットした理由もしっかり分析されており、
SLのコミュニティースポットのあり方に対して一石を投じたと言っても良いでしょう。


SLの醍醐味はコミュニティーです、これからSLを始める方、そして初心者の方は
そのコミュニティー参加の第一歩として足湯に訪れてみてはどうでしょうか!

リアル模型の世界で帆船模型はめちゃくちゃ難しいと聞いた事がありますが、
SLの世界で物作りをしない私には実はよくわかりません。


が、ただわかっている事は、この方が作った帆船は素晴らしい、
そして物凄くレベルの高いクリエイターであるという事で、
SLの世界でここまで迫力ある、そして芸術度の高い作品を作る方は、
それほど多くはないのではないでしょうか。


本日は中世をイメージした帆船、海賊船を手がけるKyomKyom Yaseotokoさんに
お話をお伺いしました。
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emo8889 Xeno: SLを始めたきっかけを教えてください。


KyomKyom Yaseotoko: 4gamer というゲーム情報サイトに、
記事が載っていたのを偶然見かけたのがキッカケですね。
それまでは漠然と噂を聞いたのみで、SecondLifeというタイトルすら知りませんでした。
それで記事を見たと同時に公式サイトを探していたって感じになります(笑


「物を作っている時間を他の人と共有できるのが、

楽しくてたまりませんでした」

emo8889 Xeno: 最初は何をして遊んでたんですか?


KyomKyom Yaseotoko: 始めたのはRLの友人と2人で始めたんですが、
誰もいない土地に二人で山小屋を建てて遊んでいました。
ゲーム上で物が作れるっていうのは凄い衝撃で、
その物を作っている時間を他の人と共有できるのが、楽しくてたまりませんでしたね。


…後で知ったんですが、その土地はJPGといって本来クローズされた場所だったんです(笑
その後Makiko Lindenに怒られてます(笑


emo8889 Xeno: JPGの時からいきなり船を作ってたんですか?


KyomKyom Yaseotoko: JPG時代は3日ぐらいで、
建物や体につけるアクセサリなどをメインで作ってましたね。
そこへmakiko lindenが現れて、あんたら何をしてるのと(笑


emo8889 Xeno: 追い出されて辿り着いた先は?w


KyomKyom Yaseotoko: JPGを追い出されてからは(笑)
桃源郷という当時日本人が集まる場所で活動してました。
その頃はとりあえず物さえ作ってれば楽しかったので、ほぼ毎日スタジアムで物を作ってましたね。
今でも交友が深いのは、やはりその時に知り合った方ばかりです。


それにその頃はスタジアムで物を作る人がほぼ皆無で、
誰にも邪魔されず我が物顔で作れていたのが大きいです。


emo8889 Xeno: 当時は今ほど人が多くなかったんですよね。


KyomKyom Yaseotoko: ただ当時の桃源郷は村社会だったので噂が広まるのも早く(笑
同じ日本人で船職人のShun Kukulcanさんと意気投合して、
作った帆船をお店に置かせて貰うようになりました。


この方が海の男らしく気前の良い人で、土地代も払わずお店を置かせてもらってました。
最初はただ単に数点の船を置かせてもらってる、ゲスト的な存在だったんですが、
次第に独立した店舗になり、今ではSIM半分の土地を自由に使わせてもらってます。




emo8889 Xeno: では改めてお店の紹介をお願いします。


KyomKyom Yaseotoko: お店の名前はAhoy!と申しまして、
主にうちとKyomuKyomu LipoというRL友人の作った帆船を扱っています。
以前は個人的な趣味で、甲冑やモビルスーツアバターを作っていたりしたんですが、
Ahoyに関しては、船に限らず海賊関連の総合的なお店に出来ればいいなと妄想してます!





http://slurl.com/secondlife/Sea%20breeze/66/174/28


お店はここと、それからここのオーナーの旧土地に1個、
それからメタバのモールに1個あるぐらいです。


emo8889 Xeno: 海賊関連って聞くとなぜかウキウキしますねw


KyomKyom Yaseotoko: 具体的には、帽子や服、それに部屋に飾る小物…
この帆船の時代に合う様な物全般を取り扱えればいいな~と思ってます。
色々と見所のある方に声をかけたりしてるんですが、あまり仲間が出来ず悲しい感じですが!(笑


emo8889 Xeno: ちなみに元々船が好きなんですか?


KyomKyom Yaseotoko: よく誤解されるんですが、船に関してはド素人ですし、
元々そこまで好きっていう訳でもなかったです(笑
友人がじゃあ船を作ろうぜって言ったのが始めで、模型写真を観ながら似せようと作っていました。
それから段々と船体の持つ曲線の再現の難しさに魅せられたり、
再現できた時の迫力に感動したりしてると、いつのまにか船好きになってたんです。


emo8889 Xeno: では多種多様な船の中で何故帆船を?


KyomKyom Yaseotoko: まず自分が好きな時代というのが、中世ヨーロッパだった事が大きいです。




それに根っからのゲーム好きなので、やはり帆船の持つ魅力は誰でも、
わかってもらえるだろうという気持ちでしたね。


「船の場合は出来上がった時の達成感が違います」

emo8889 Xeno: それにしても凄い精密で、凄いプリム量ですよね。


KyomKyom Yaseotoko: 自分の中でプリム量が多いのは、そこまで気になるところじゃなかったんですね。
というのも砂場だとプリム数なんて気にせずに作れるんで、どんどんあれもこれもと細かく作ってしまう。
それで自然にプリム数が多くなってしまいがちになります。

プリムが多いのは路線として選んだわけじゃなく、
理想はやっぱり少ないプリムで仕上げる職人技が理想だと思っています(笑


emo8889 Xeno: ただ少ないプリムですと、妥協が増えてきたりしませんか?


KyomKyom Yaseotoko: そうですね。ただやっぱり許せるラインと許せないラインというのはあるので、
そこをカバーするのが腕の見せ所だと思います。
SLはどうしてもプリム数っていう呪縛みたいなものがあるんで、少ないに越した事がありません。


emo8889 Xeno: 許せるラインと許せないラインって?


KyomKyom Yaseotoko: 例えば船には3つ目滑車という、ロープを縛っておくものがあるんですが、
それをプリムで表現してる船って、俺が作る前は全てテクスチャ1枚の表現だったんですね。
でもそこはプリムじゃないと見栄えがだいぶ違う部分なので、

敢えてプリムで表現するという選択をとりました。


具体的な所と言われると難しいですけど、

こうゆう事って感性で決めちゃう部分かもしれないですね(笑


emo8889 Xeno: では船作りのポリシーとコダワリを教えてください。


KyomKyom Yaseotoko: こだわりは、あくまで一つ上のレベルを目指す所にあります。
それまでの帆船モデルがおもちゃ過ぎたって所もありますけど、
どうせなら、観た人が これはSLじゃないみたい、って思えるような物を作るのがポリシーですね。


emo8889 Xeno: それはリアリティという意味で?


KyomKyom Yaseotoko: いえ、それもありますが、今のSLのグラフィックじゃ無理そうなので、
別のゲームみたい、ぐらいが嬉しい褒め言葉になります(笑


emo8889 Xeno: kyomkyomさんは船作り凄く楽しんでらっしゃる感じがしますね。


KyomKyom Yaseotoko: 船に限ったことではなく、物を作る事そのものが楽しいですが、
船の場合は出来上がった時の達成感が違います。


船というのは直線の部分なんてどこにもなくて、ほとんど曲線だし、
それを自分なりでも表現出来た時の喜びというのは、
本当に帆船模型を作ったみたいで、そこが楽しみですね(笑


emo8889 Xeno: そう聞くと船製作は難しそうにも感じます。


KyomKyom Yaseotoko: 難しいところは、まず作る場所がないというところです(笑
それから、やはり大きな物になってしまうので大雑把になりがちです。
そしてやはり一番の問題は、最初から用意されているプリミティブでは
完全に再現は不可能だってところでしょうか。


船体の話ですが、みかけによらず本当に複雑な曲線になっているんで、
膨大なプリム数を使わない限りは単純なプリムの形で再現できないんですね
でも完全に再現出来ないからこそ やり甲斐はあります(笑


emo8889 Xeno: 具体的にはどんな製作工程で進められるですか?


KyomKyom Yaseotoko: 船は下から作っていくのが鉄則なので、まず竜骨といって船の背骨を作り、
そこからhullといって外板を作っていきます。
その後マストを立て、帆を張り、ロープを張る。実際の船作りとかわらないですね(笑


デザインはなんといっても、それまで帆船の構造すら知らなかったんで、
やっぱり模型や実際の写真を参考にしながら作ってます。
実在した帆船を作ろうともしてますよ:D


emo8889 Xeno: ちなみに今まで作った中で一番の大作はどれですか?


KyomKyom Yaseotoko: 今まで作った中で大作は…うーん。やはり今見えている この大きな船ですね。



ちなみに製作期間は1日3時間程度かけて1週間で完成しました、プリム数は850程度になります。
プリム数と大きさはもう決まっていたので、さくさくと進みました。

ただ毎度作るときは満足して作っているので、一番新しい物が自分の中での大作になります(笑

emo8889 Xeno: なるほど、では今思うSLの印象を教えてください。


KyomKyom Yaseotoko: 昔は誰も彼もが物を作るスキルを持っていて、
そのスキルを見せ合う場だった感じがします。
MODコミュニティに近い感じでしょうか。
今はある程度日本人にも整った場所が提供されて、階段がエスカレーターになったというか、
物を作るにはいい環境になった…と思います(笑


emo8889 Xeno: 今後はどのような活動を予定していますか?


KyomKyom Yaseotoko: 積極的に活動できる時間が無いというのが本音なんですが、
自分の好きな分野の物を作っていきます。


前々からゴリアンをターゲットにした服と、アイテムを作りたいと思っていたんで、
実現できればいいなと思います。それにこの海賊島は、また作り直ししたいですね(笑


emo8889 Xeno: 作り直しってどんな感じに?


KyomKyom Yaseotoko: 実はこの島はとあるゲームのデザインを元にして作ったところがあって、
作り終えてから手直ししたい部分が沢山出てきました。
それで今度は完全に自分でしたい様に作ってしまえ、という気持ちです(笑



「出会いは一期一会で、大事にして下さい:D」

emo8889 Xeno: では最後に読者の方にメッセージをお願いします。


KyomKyom Yaseotoko: SLでは色んな人と知り合えるチャンスがあります。
自分がSL内でどういった方向に進むかは、正直知り合った方に左右されると思います。
一期一会で、大事にして下さい:D


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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KyomKyomさんの帆船作りに対するコダワリや愛情が物凄く伝わってくる内容になりました。
お伺いするとやはり、SLにおいても船作りは非常にレベルの高い製作で
これほどの作品を製作する技術力には舌を巻く思いです。


また海に停泊している作品を見ると、SLの世界ではこのような素晴らしい物が
再現できるという事を、改めて認識する機会になり、

また、SLの芸術性について、今までで一番考えさせられた取材になりました。


みなさんもそのSLの世界で再現された、帆船を是非ごらんくださいませ、
その圧倒的な迫力と、細部の表現力にきっと驚く事でしょう!


SLでインタビュー活動をやっていると、色んなSIMを探検する時間がとれません。
最近の国内SIMの発展も素晴らしいですが、SLが先行して広がった海外のSIMには
驚くくらい素晴らしい場所があります。


そういった場所の情報収集で私がチェックしてるブログの1つが「セカンドな日常」です。
ここでエントリーされた記事は、本当に面白く、紹介されている場所に行ってみるだけでも
結構な観光気分に浸れたりします。


本日はその「セカンドな日常」の作者、Nock Foragerさんにお話をお伺いしました。



http://blog.livedoor.jp/nockme/
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emo8889 Xeno: SLを始めたきっかけを教えてください。


Nock Forager: どこのサイトだったかは忘れてしまったんですが
「CopyBot」の記事を読んだのがきっかけです。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20318207,00.htm


ゲーム?の中なのに、そういった著作権などを守るシステムが存在していて、
かつそれを破るものが出てきた時に、ユーザー達が集会まで開いて抗議をしたり運動をしたりしてる。
え、それってどういうことなの?という興味を持ちました。


emo8889 Xeno: 確かに今までのゲーム感覚では考えにくい。


Nock Forager: 基本的に色々調べるのは得意なので、
Second Lifeに関係するあちこちのサイトを調べているうちに、
どうも色々面白い場所なんかもあるし、色々出来たりするみたいだというところに惹かれて、
実際にやってみようとなったわけです。


「最初はカジノとアダルトばっかりだなぁという印象」

emo8889 Xeno: 始めてみてどうでしたか?


Nock Forager: 典型的ですけどカジノとアダルトばっかりだなぁという印象でした(笑。
ただ、事前に色々調べていたので、いわゆる有名な観光ポイントや 、
FreeDoveや NCIなどといった場所は知っていたので、途方にくれるということはありませんでした。


emo8889 Xeno: それからも観光がメイン?


Nock Forager: 2006/11~12 初ログイン - ひたすら観光。
2007/01~ ブログを始める。だらだらすごす。。。


http://blog.livedoor.jp/nockme/


活動と言う活動をしてるわけではないです。
ブログの流れを見てみてもらっても分かりますが
毎日の生活が続いてるだけという気がします。
個人的には見返してみると服の趣味の遍歴が自分でもオモシロカッタリ。


emo8889 Xeno: エントリーの数凄いですもんね。


Nock Forager: 実は昨日、自分のブログを改めて見直したりして
ああ、こんなこともあったなぁって自分でも思うことがいくつかあって、
書き始めてたった8ヶ月なんですけど、けっこう忘れてるんですね。


あえて古いことを思い出すとすると…、最初は土地を買ったことでしょうか。
多分、他の人も土地を始めて買ったとき、所有したときは良く憶えてるんじゃないかと思います。
「ああ、ここは自分でいろいろ好きなようにいじったりできるんだ!」って感じで。
まぁ、実際は大した事するわけでもなかったんですが、
私の場合は、できることがずいぶん増えたように感じたかなぁ。


emo8889 Xeno: SLの土地弄りは面白いですからね。


Nock Forager: あと、スクリプトで「Natural Smile」というのを作ったんです。
これは野良サンドボックスでコモって作ったんですけど、
仕組みは単純で、アバターがときどき笑う、というもの。




あるお店で同じようなものはフリーで配っていたんですが、
3秒ごとくらいに笑うのを繰り返すので、それは笑いすぎでしょ!って

友達が言ってたのを聞いて作ってみたものです。
それまでも習作な感じのスクリプトはやってましたけど、
ちゃんと使えるものを作ったのはこれが最初だったと思います。


emo8889 Xeno: 今使ってるやつがそうですね。


Nock Forager: 土地を買ったら そこは定番で「近所づきあい」ができて、
境目の高さを相談してあわせてみたり、島と島の間は橋をかけてみたり、
SIMの動作でわからない事をお互いに相談しあったり、
今はその当時の人たちもだいぶ引越してしまいましたけど、
やっぱり人付き合いというのは面白いなぁと感じたのは、あの段階かな。


そのあとは、大なり小なりイベント的なものはあるけど
さっきの2つのステップのように、段階を超えた!と感じるようなのはないかな。


emo8889 Xeno: でもあのブログの面白さが今回の取材のきっかけに繋がったわけで。
凄く深い読み物ですよ。


Nock Forager: 深いのかどうかよくわかりませんが、さっき一番初めのエントリーを見てみたら
「日記&メモ代わりにブログを作ってみました。紹介系の記事はあちこちにいっぱいあるので省略。
個人的なことばかり書いてみようかなーと思っています。」と書いてありますね(笑


よく初めてあった人と話しをしていると「どこか面白いところない?」とか聞かれる事が多かったので、
だったらブログにしておけば自分でも検索できるし、
日本人相手ならURL渡せばいいしラクチンだ~と思ったのが始まりだったように思います。


emo8889 Xeno: 4:4とかのエントリーとかは、知って良かったと思いました。


Nock Forager: 4:4は、友達の Juria Yoshikawaさん(http://memespelunk.org/blog/

がやっているアート展示ですね。
普段リアルではそういった関係はあまり興味がない、というか、
見ようと思っても、たとえば美術館に行こう!って思うまでではない程度なんですが、
彼女の作品は、たまたま買い物に行ったモールの隣で展示会をしていて、
そこで興味を持って、作者を調べて展示を見て回ったのがきっかけです。



http://slurl.com/secondlife/IBM%201/220/9/36


emo8889 Xeno: 今でもIBM SIMで期間限定でやってますが、ほんとに綺麗ですよね。


Nock Forager: たまたま行った先の展示の一箇所に彼女が居て、話しをしてお友達になって、
以来、新しいことをすると「こんなのやるよー」ってお知らせをくれるようになった感じです。

多分リアルであまりアート?という人でも、SLの体感・自分参加・自由視点な動的アート?は
楽しめるんじゃないかなぁと思いますね。
SLだとアバターが飛べるだけに「浮遊感」を使った空間表現は、SLならではじゃないかなと思います。


emo8889 Xeno: SLの中で、他には凄いと思った場所ありますか?


Nock Forager: ESC(Electric Sheep Company )の建築関係は凄いといつも思います。

http://www.electricsheepcompany.com/


建物そのものだけでなくてSIM運営も含めての話しですが、
例えば今朝も STA TravelというSIMに行ってたんですけど、


http://slurl.com/secondlife/STA%20Travel/128/128/0


企業SIMなのに、比較的小さなクイズイベントやライブを催したり、
それを greeterの方がこまめに対応していて、
なおかつファンを作って、ファンが協力したりプランに参加したりするように
気を使って運営しているあたりが凄い。


もちろん造形的にも影テクスチャの使い方とか、アバターの動線の考慮とか
その辺りもおそらく SLでトップレベルじゃないかと思いますが。


emo8889 Xeno: なるほど。


Nock Forager: 他に素直に「うわ、すごい!」って思ったのはSvargaかな。


http://slurl.com/secondlife/Svarga/128/128/0


定番スポットなんで 皆さん同じような感想だとは思いますが、
ジャングル系のシム内レイアウトや、ambipotなどの体感系 プラネタリウムのような施設とか
一言で言えば「没入できて体感できて参加できる」ところが凄い。


emo8889 Xeno: 僕も始めていった時はビックリしました。


Nock Forager: 最近の人はあまりそういう所、行ったことがないかもしれないですけど、
1回覗いてみて損はないというか、テーマで作りこまれた素晴らしいSIMが、
いくつもあることは知ってほしいかなぁ。
まぁ、でも自分で発見するのが楽しいんですけど。


emo8889 Xeno: Nockさんは色々なイベント情報とかどこで手に入れてるんですか?


Nock Forager: でも、まだ 826シム程度ですよ。訪問数w
情報は色んなニュース系のブログとかですね。
国内だと定番の SL Watch !さん、
海外では Second Life Insider とか New World Notes あたり。


あと、サイドバーで flickrの「Second Life」タグを表示するようにしているので、
面白い画像が目に止まったら、チェックするようにしてます。
海外系は英語なんで みなさんあまり見ないというだけだと思いますよ。


「キッカケになったり軽く楽しんだりするには、十分すぎる体験ができる」

emo8889 Xeno: 色々見てきて今のSLの感想は?


Nock Forager: 基本的にはRLと同じ、ですが、
何をするにしても障害というかハードルが低いように思います。


実際にそれで生活をしよう!とかそういうレベルはもちろん別の話になりますが、
例えばお店を開いてみよう!ブラジルに行ってみよう!
フラメンコギターのライブが聴きたい!とか
リアルであれば恐ろしく時間やお金がかかったり、
調整が必要だったりする事が、SLでは比較的容易に出来てしまう。


emo8889 Xeno: それはほんとに大きな魅力ですよね。


Nock Forager: それはもちろんリアルでする体験には及ばないのかもしれないんですが、
キッカケになったり軽く楽しんだりするには、十分すぎる体験ができる。
そこでした体験が今度はリアルにフィードバックされたりもする。
結局はその人の生活が広がったり、違う形で表現されたりするだけなのかなぁと思ったりもします。


emo8889 Xeno: そんなNockさんが予想するSLの未来像は?


Nock Forager: 未来…きっともっともっと広くなって、まぁ、今でも十分広いですけど、
とてもどこで何をしているかなんて、分からなくなるんでしょうね。
「以前は、in-worldの詳しいやつに聞けば、いま何がホットかわかったけど、今はもうムリ」って、
とあるリンデンさんも言ってました。
色々な所でさまざまなことが起きる。リアルっぽさが増えるということでしょうか。


emo8889 Xeno: リアルっぽさが増えるって?


Nock Forager: うん。例えば今リアルの世界では、雑誌を買ってくるとかしないと
どこで何をやってるとか把握以前に調べようもないとか、
人によってホントに違う世界を持ってるわけで。


SLは黎明期では 1つのイベントに集中だったのが、色々な場所や時間に分散してってますよね。
まぁ、簡単に言うと、週末イベント多すぎて全部行けなくて選ぶの大変みたいなw
実際、日本人街のイベントは私はホトンド行けていません。
色々行っているように見えるのは、単に行っている場所がズレてるだけかもしれませんね。


emo8889 Xeno: 逆にNockさんが感じるSLの問題点をありますか?


Nock Forager: やっぱりダウンタイムと安定性かなぁ。
以前、ブログにも全訳を載せた、オープンレタープロジェクトというのがあったんです。
http://blog.livedoor.jp/nockme/archives/54058656.html
内容的にはVoiceとか Windlightとか sculptiesとかやる前に、
SL自体のお金取引の精度向上、ダウンタイムの最小化、クライアントの安定性向上、
この辺をやらないとビジネスとして、レジデンツとして信頼をもった生活ができない!って
意見書をまとめて署名運動があったんですね。


emo8889 Xeno: 本当に大きな問題点ですよね。


Nock Forager: 実際みなさん慣れちゃってますけど、持ち物が消えるとか、
買い物ができないとか、TPできないとか、
そういう基本的なところをちゃんとしないと、
基盤として信頼できないよねっていう、そういう署名です。


emo8889 Xeno: 結果としてはどうなったんですか?


Nock Forager: で、この署名を受けて 4SIM境界上のホールで、
タウンホールミーティングが行われて、
それぞれの項目について対応が発表されたんですが、
未だに改善されたとは言いがたいという、そんな状況です。


emo8889 Xeno: でも冷静に考えると企業参入の動きも、実は結構怖いですよね。


Nock Forager: ああ、でも今の参入企業さんたちは、
そんなにクリティカルなことをしてないから、
せいぜい 100m走を計ってもタイムがオカシイよ!くらい?ではないかと(笑


emo8889 Xeno: それ結構重要な話じゃないですか?w


Nock Forager: むしろ、お店をやってる人には
「買ったのに品物がこない!」とか恐怖だと思いますよ。
結構あるそうですが、それが自分のミスなのかシステムの問題なのかわからない。
安心できないところでトラブルに巻き込まれたりしたら、
やってらんないって感じにもなりますよね。


そういう意味で、きちっと生活をしてる人達にとってこそ
このオープンレターの内容は大事な項目なんですよ。
多分パビリオン的な施設を作っている企業さんには、あまり関係がないと思います。


emo8889 Xeno: ちなみに今後はどのような活動をしていきたいですか?


Nock Forager: SLを初めて買い物ばっかりしていた頃に初めてあった人と、
服の話しをしていて、こんなお店があるよとあちこち案内をしてもらったことがあるんですが、
そのときに記念にといって shiny thingsのベルトをプレゼントしてもらったことがあるんですね。


当時はまだカード登録も迷ってたころだったのでお金もあまりなかったし
そんな親切な人が!ってすごく感動したんです。実は SLって凄く親切な人が多くて、
迷ってる人を案内したり操作を根気強く教えている風景を良く見かけるんです。
そんなインプリンティング体験をしたせいか そういうのを恩返しできるようなことができれば
いいなぁと思ったりしています。


emo8889 Xeno: それは良い話じゃないですか。


Nock Forager: あとは短期的ですが最近 Lindenさんのbug triageや
office hour meetingに出席するようにしています。


これはリンデンさん達と SLのクライアントの不具合や仕様について、
こうしたらいいんじゃないかとか、それよりもこっちのほうが重要だね、等の話しをしたり、
特定のテーマ「SLでのビジネスとそのあるべき指標」などについて、
雑談したりするんですが、ほとんどが英語での開催なので、
なかなか日本人には敷居が高い。


「リアルとの境目がシームレスになっているような気がします」

emo8889 Xeno: 英語力が結構必要?


Nock Forager: 私も正直に言って、口語でかつ話題がポンポン飛ぶような複数人の会話には
付いていくのがイッパイイッパイなんですが
そこから日本語圏の方にも知っておくべき情報がでてきたり、
逆にリンデン側に伝えるべき話があったりするのではないかと思っています。


まぁ、個人的に興味があって聞いてて楽しいから行ってるだけなんですけど(笑。

ちなみに Chiyo Lindenさんのミーティングは
水・金、日本時間で 20:30-21:30、日本語化で行われています。
興味がある方は一度参加してみると面白いかもしれません。


http://slurl.com/secondlife/Hawkshead/70/224/22

emo8889 Xeno: そんなNockさんにとってSLとは何ですか?


Nock Forager: 生活の一部。ですね。
どんどんリアルとの境目がシームレスになっているような気がします。
SLプレイするぞ!今日は何するぞ!って感じじゃなくて、
もう普通の生活の中でログインして、だらだらしてるというか。
伝わりにくいけど「生活」してます、という感じです。。
このフツウの生活感ってやってない人にはわかんないんですよね~。


emo8889 Xeno: では読者の方にメッセージをお願いします。


Nock Forager: よく言われることですが Second Lifeは人の数だけ楽しみ方があります。
チャットばっかりするのもいいし、買い物しまくるのもいいし、
ひきこもって物作りに没頭するのもアリ。


少し不親切かもしれないですが何でも色々試してみて自分で楽しい!と思える事を見つけてみましょう。
そのうち色々な人との交流が出来たりして、普通の生活の一部になっている事に気がつくと思います。


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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Nockさんのおっしゃるように、今のSLは色んな所で週末イベントが開催され、
全部回るのは絶対不可能なくらい人が溢れ、コミュニティーが形成されています。


そんな中でNockさんがブログに書き綴るイベントや情報は
海外を中心にSL世界の流れを非常に映し出しているものばかり。


SLの世界はとてつもなく広い世界です。本当に色々な出来事が起きています。
その広い世界を少しでも体験する為に、是非Nockさんのブログ、
セカンドな日常をご覧ください!