フラフラとSIM巡りをしていますと、昭和を再現したJPNというSIMを発見。


http://slurl.com/secondlife/JPN/128/128/0


夏祭り的な雰囲気が懐かしく太陽を夕方にして、見学していたら
どうやらテレビ東京主催という事がわかってきました。


そこで思い出したのが「テレビ東京がSecond Life参入、民放初」 という記事。
テレビ局が中心になってSIMイベント運営し、祭りをやるっていうのも
なかなかのチャレンジだな、というのが正直な感想で、
同時にその真意と目的が非常に気になりました。


本日はそのテレビ東京、デジタル事業推進局デジタルコンテンツ制作部の
渡辺豊さんこと、yutakawww Watanabeさんにお話をお伺いしました。
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emo8889 Xeno: 貴社がSLに参入したきっかけと目的を教えてください。


yutakawww Watanabe: きっかけは世間で評判になっていた、ただそれだけです。
大体、昨年末から今年1月にかけて、会社内でセカンドライフの話を進め始めました。

やはり、数百万人が集い、そして更に急増するというのは、何かそこにあるわけで、
それが何か知りたかった事と、テレビ局として、そこにメディア価値、
広告媒体価値があるのかどうかを見極める必要があったのです。


「日本のテレビ局で初というのが充分なインパクト」

emo8889 Xeno: 各メディアから多数紹介されていますしね。


yutakawww Watanabe: また、こうした話題の世界に参入するのには

「日本のテレビ局で初」というのが
充分なインパクトになると分かっていたので、とにかく他社よりも早く、というのがプライオリティでした。


当初は「日本語版リリースにあわせて」と考えていたのですが、
リンデン社の応答はいつも「in a few month」という事だったので、見切り発車したのも事実です。
(もちろんコンテンツはそろえていましたが、「日本語版を待たなかった」という意味で)


emo8889 Xeno: そして、SLの世界に参入してみてどのような感想を持ちましたか?


yutakawww Watanabe: 企業として、その広告媒体価値を確かめるのは、
まだまだこれからだと思いますが、少なくとも、周囲のテレビ東京を見る目は変わりましたし、
取材されることで、更にSLの価値が周知されていき、
そしてまたテレトロ祭りの集客効果も上がっていく等の、良い循環が出来ている。


emo8889 Xeno: 見る目というのは具体的には?


yutakawww Watanabe: やはり、1番に参入したということで、
先進的なイメージで見られるようになりました。


emo8889 Xeno: 一定の成果は見えてきているわけですね。


yutakawww Watanabe: 実際に参入する前は、なぜみんなが集結するのか、
分からなかったんですが、実際参入してみると、自分自身病み付き(笑)

体験型マーケティングが、企業からも求められているのが良く分かりますし、
企業もその点を熟知して、広告を出してきています。


emo8889 Xeno: ではテレトロ祭りのテーマを教えてください。


yutakawww Watanabe: 基本は昭和30年代のレトロな雰囲気と、お祭りがテーマ。
そのテーマの中で、いかに良いコンテンツを届けるかが最も重要です。
遊び、楽しみ、癒し、祈り、などの要素を島の中に並べ、日本人向けの世界を揃えました。




emo8889 Xeno: なぜ昭和30年代?


yutakawww Watanabe: 我々自体が昭和30年代40年代の生まれで、
また、昨今三丁目の夕日など・・・レトロなものがブームになっていますよね?
あの風景が、我々のノスタルジーを誘うと同時に原点でもあるのです。


emo8889 Xeno: その世界がSLユーザーにも適合すると考えられたのですか?


yutakawww Watanabe: はい。ある意味・・・SLとはミスマッチな所が
受け入れてもらえるのではないかと思っています。


emo8889 Xeno: そしてテレトロ祭りを開いた目的は?


yutakawww Watanabe: 目的は「SLの媒体価値の検証」です。
例えば、SLそのものは島に入れる人間もサーバーの容量もあり、40~100人が限界だが、
SL動画を画面キャプチャしてライブでストリーミング配信できるようになれば、
Webでもその動画を見ることが出来るわけです。


実際もっと多くの人にSL内で、テレビ局が提供する「昭和」を見て欲しいです。



emo8889 Xeno: テレトロ祭りの具体的な内容を教えてください。


yutakawww Watanabe: 現在はまだ、盆踊りなどの本格的な祭りは始まっていないですが、
居酒屋と屋台は営業をしています。
特に居酒屋「いせや」は、終日客の途切れることのない人々のたまり場と化していますね。




また、神社前では参拝もできるし、現在は番組宣伝の看板、広告を出してくれた会社の看板だけですが、
これから広告が動画、看板、アバターなど色々な形で出現するでしょう。


emo8889 Xeno: そのテレトロ祭りを実施してみた感想を教えてください。


yutakawww Watanabe: 正直、やってよかった、という感想。
タイミング的にも日本語版が出たし、
何よりも日本のテレビ局で一番に参入したことが、やはり効果があった。
2番では効果は雲泥の差であったと思う。
集客の手応えもあり、これからどうするかが、今後の課題です。


「8月にイベントを体力の限りやるつもりです」

emo8889 Xeno: その今後についてのお考えを教えてください。


yutakawww Watanabe: 他社は人のスペース内で番組宣伝をやっているが、
弊社はSIMを丸ごと買った事により、金も人もかかる。
しかし、それは参入した時から分かっていた事です。

抽象的に言えば「体感型マーケットの効果を活かした宣伝・広告」ということが目的だが、
それについては、まず今後、祭り内でのコンテンツを充実させることが何より先決。


emo8889 Xeno: 具体的には?


yutakawww Watanabe: 7月下旬に「隅田川花火大会」(弊社のローカルで生中継)に合わせた花火大会。
8月にはテレトロ祭りコスプレ大会。また、宝探しゲームによるキャラクターカードの発行。
サンドボックスの設置。広告企業とのコラボ。島の各地にテレビを置いた動画配信。


emo8889 Xeno: 凄い精力的ですね!


yutakawww Watanabe: そして盆踊りなど。あとは思いつくままに、体力の限りやるだけですね。
(現在まったりとやっているだけでも結構な体力を使いますが、
8月にイベントを体力の限りやるつもりです)。
そして最後は島を爆破、炎上・・・?←まだ最後はわかりませんが。。。

いずれにせよ8月いっぱいで閉めます。
コンテンツを更新していくには短時間で良いものを提供するしかないのです。


emo8889 Xeno: 8月で閉めて、SLから離れてしまうのですか?


yutakawww Watanabe: いえ、離れるというわけではありません。8月で閉める理由は、
管理をしっかりして、新しいものを供給し続けるというサービス自体、
期間限定の方がやりやすいからです。


emo8889 Xeno: ではその後にまた新しい企画の可能性がありますね。


yutakawww Watanabe: はい。メディア価値・広告価値の検証を経て、
バリューがあるとの結論が得られれば、更に深入りしそうです(笑)


emo8889 Xeno: そのさまざまな活動の中、課題は見つかりましたか?


yutakawww Watanabe: やはり・・・この店にしても、常時誰かが店のスタッフとして居ることが必要です。
つまりSLの住人は、チャットと更新されたコンテンツを常に求めており、
また、アバターに対して物を与えたりすることは、大きな意義があります。
そうした部分をもっと、充実させていきたいと思います。


emo8889 Xeno: 色々企画をやってみて、SLに対しての感想を教えてください。


yutakawww Watanabe: 色々な人々と触れ合えて、
しかも、こちらは自分の島の中ではホストととして振る舞い、
他の島ではゲストとして振舞うわけですよね。
そんな架空世界の身の置き方が、もしかすると現実より品行方正かもしれない。
その部分が非常に楽しい。


みんなゲストには親切なんですね。聞けば初心者にも丁寧に教えてくれる。
僕は最初入った時は、色んな所で使い方を教えてもらってばかりでした。


emo8889 Xeno: ビジネスとしてはどうですか?


yutakawww Watanabe: ビジネスとしては、過信すればOUT、しかし大いなる可能性を感じる。
やはり企業の探る「体感マーケティング」という位置づけは正しいのではないか。

いわゆる五感がない世界で、衣食住をする、ということは、どういうことなのか?
アバターには感覚が無いにも関わらず、現実と同じように風呂に入ったり、
物を食べ、酒を飲み、Hな空間に行く、というのはどういうことなのか?

それは希望の消費行動の裏返しと見れるのかどうか・・・大きなテーマだと思う。


emo8889 Xeno: yutakawwwさんとしてはどうでしょうか?


yutakawww Watanabe: 自分個人としては・・・単純に面白いです。
アバターとしてカッコつけたいのもありますが、
今はチャットに面白さを感じるから、他の人に近づいていきますと、
アバターがアバターなので、みんな気持ち悪がって逃げていく。
もう少しオシャレしないとチャットすら出来ない(笑)


emo8889 Xeno: 今後はSLでどのような活動が可能だと思いますか?


yutakawww Watanabe: テレビ局として、番組宣伝のツールとして使うことは意義があると思います。
これは、これからの計画なのですが、このSLの世界をストリーミングでWebに流すことを考えています。
そうすると、SLの裾野が広がり、多くの人の目に触れ、
また、SLの参加者も増えると思っています。


emo8889 Xeno: まさに放送の世界ですね。


yutakawww Watanabe: さらに、広告媒体として、
今現在、多くの企業がこのテレトロ祭りに広告を出したいと言ってきており、
新たな広告メディアとしても価値があると思います。




広告から、企業のサイトにも飛べますし、

この「いせや」のカウンタ-の奥にあるテレビもそうした使い方ができます。


emo8889 Xeno: テレビ業界のSLの使い方ですね。


yutakawww Watanabe: 基本的には、番組宣伝ツールとして使われるのが主流だと思います。
しかし、願わくば…多くの人が参加する事により、
広告媒体として、価値を発揮することを望んでいます。


また、もう少しゲーム性のある場所を設けて、
今まで「何が面白いの?」と言っていたゲームユーザーのような人々も取り込んで、
更にSL人口が増えれば、ますます番宣・広告の価値は高まると思います。


「とにかく自分がやり、そして人には見せるのみ!」

emo8889 Xeno: では最後にSecond Lifeをプレイしている方にメッセージをお願いします。


yutakawww Watanabe: プレイしている方々は、もうそれなりに楽しんでいるのだから、
今後も充分自分の好きなようにSL内を歩き、また冒険し、色々とおしゃれしてください。


むしろ、プレイしていない人、出来ない人に、僕は言いたい。
僕も自宅ではコンピュータのスペックが合わなくてSLは出来ません。
その代わり、LANでセキュリティを保っている会社に、
無理矢理「研究のため」「会社のため」と言って、SL専用PCを購入させました。
そういう手段を使ってでもやる価値はあります。
まさに百聞は一見にしかず。


emo8889 Xeno: その素晴らしい世界のコンテンツを担ってくださいね!


yutakawww Watanabe: 今まで無いものだったからこそ、注目を浴びています。
そしてこれは口頭で、静止画で説明しても分からない!
とにかく自分がやり、そして人には見せるのみ!
間もなくテレビ東京のテレトロ祭りは、ライブ映像をHP上


http://www.teretoro.com/ にて、
近日Web上でも見られるようにします!ヨロシクぅ!


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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SLはラジオストリーム等で、すでに音楽でライブ活動が始まっていますが、
映像ストリーム放送は、つい最近、初実施されたくらいです。


そんな世界ですので、TV業界参入はコンテンツレベル向上という意味、
そしてリアルの文化がSLに歩み寄ってきたという意味で、大きな事だと思いました。

その上でテレビ東京は、ユーザー参加型コンテンツも沢山実施してくれていて、
テレビ局という枠を超え、我々に沢山の楽しみも提供してくれそうです。


是非皆さんも昭和レトロな雰囲気を演出した、
テレトロ祭りを見に行って見てはいかがでしょうか!
昔ながらの銭湯に使ってのんびりするのもSLですよ!

SLのクリエティブ分野は本当にレベルが上がってきていまして、
RLでもプロのグラフィックデザイナーが、そのままSLで実力を発揮しつつあります。
そうなってくると、本当にデザイン性に優れた物がどんどん広がっていくのはもちろん、
各クリエイターの個性的でハイレベルな物を手にする事ができます。

さて、そんなクリエイターの中でも最近注目の方がこの方で、
各有名ファッションブログを始め色々な記事などでも、その実力は注目されていて
実際この方のお店に伺うと、素晴らしいセンスが鏤められている事がわかります。

本日はShop minajunkのオーナーで先鋭クリエイターとして有名な
mina Junさんにお話をお伺いしました。
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emo8889 Xeno: まずSL始めたきっかけを教えてください。

mina Jun: みなさんと同じように、メディアで取り上げられていたの見て興味を持ちました。
SNSやブログなどに飽きてきていた頃だったので、ちょうどハマった感じです。
他のゲームからの移動ではありません。

emo8889 Xeno: 最初のSLの印象を教えてください。

mina Jun: バタくさくて、あまり好きな世界観ではないな、と最初は思いました。
そのうち色々なSIMを知るようになって、だんだん自分の好みの世界を作っているところもある、
とわかって、好きになって行きました。
友達もほとんどいなかったので、一人で色々作ってましたが、
簡単にものが作れるのは良い世界だなあ、という印象が一番最初に持ったものかもしれません。

「販売経験などは一切無かった」
emo8889 Xeno: 最初からデザイン活動を開始されたのですか?

mina Jun: 最初は簡単なTシャツなどを作って、ある団体にデザインの提供をしていました。
それから上野に土地を借りて、よくわからないままにガタガタな家を置いてみたり、
どこからか貰ってきた椅子なんかを置いて、ヤバめのスペースを作っていました。
それからどんどん洋服のクオリティーを上げるようになり、タトゥーなども作るようになって。

emo8889 Xeno: なるほど、すでにこのセンスは出来ていた感じですね。

mina Jun: ある日偶然、koreshan SIMのbake saleに行った時、



オーナーのChicanery Turnbull氏が
私のプロフィールから制作日記を見ていただいたようで、


http://minajunk.com/

お店を出さないか?という話になり、販売経験などは一切無かったのですが、
店舗の作りから始めて、同時に商品も作り、50プリムの中で何ができるかと戦いながら
1ヶ月もウジウジ制作してオープンさせた、とそんな制作人生です。

emo8889 Xeno: そもそもSLでクリエイターの道に進もうとした理由は?

mina Jun: フォトショやイラレは10年以上前から使っているので、
テクスチャを作る事に抵抗が無かったのと、リアルでも服が好きだという事でしょうか。
SLで服を買い始めたら、リアルで買わなくなったと言う話を良く聞くのですが、
私の場合はまったくもってリアルの散財に影響が無いみたいです。。。

それから、グラフィックが得意なので、その点ではプリムで何かを作るよりも
シャツや服のデザインの方が向いているみたいです。

emo8889 Xeno: ではここでminaさんのお店の紹介をしてください。

mina Jun: お店の名前はminajunkといってkoreshan SIMにあります。


http://slurl.com/secondlife/Koreshan/79/220/30

コンセプトは今のところ東京vintageみたいなところで、
東京の要素はなるべく入れたいと思っています。
例えば黒いシャンデリアには藤の花がモチーフで使われていますし、
全体の世界観を作っているドローイングは日本のマンガです。



emo8889 Xeno: マンガというのはどういう表現なのでしょうか?


mina Jun: お店をご覧いただけるとわかるかと思いますが、
ウィンドウに描かれた絵や、商品の入っているボックスには、
鉛筆で描かれたマンガのようなタッチのドローイングを使っています。



emo8889 Xeno: 独特の雰囲気がありますよね。


mina Jun: ジャンクといっても、他の人にはゴミのように思われるけど、
自分にとっては大事な物、という感じを出したいので、
下品にならないようにトーンには気をつけています。

emo8889 Xeno: 具体的にはどういった感じで?

mina Jun: koreshanに関しては、忘れ去られた遊園地というコンセプトがSIM自体にあり、
そのトーンに合わせた店舗デザインが必要になってくるのですが、
下手に汚して行くと、ただの廃墟になってしまうんです。
そのようなものはSLに沢山見受けられたので。

愛情もって作ったお店で、そこに行くとなんだか可愛い気持ちになる、とか、
でもある程度狂気が感じられて、その辺のギリギリの感情で世間と向き合っている
感じを出せたらいいな、と思って作りました。
ですから上手に言えないのですが、ただのパンクなお店にはしたくなかったのです。。

いつも違った見せ方で攻めてくるな、というものにしたい」
emo8889 Xeno: 他にminajunkならではの商品のコダワリや特徴などはありますでしょうか?

mina Jun: 商品と言うよりも、minajunkというブランドは、
いつも何か違った見せ方で攻めてくるな、というものにしたいと自戒を込め思っています。

emo8889 Xeno: 次にminajunk一押し商品を教えてください。

mina Jun: 藤の花のシャンデリアは、プリム削減対策で苦し紛れに作ったのですが、
ブログに載せたら反響が大きく、売り出しました。そしてけっこう売れています。
プリムも少ないので一家に一台、おすすめです。



売れているのであればスロッピーシャツが一番売れてます。
透けてるのでセクシーです。




emo8889 Xeno: minajunkの今後の展開等はあるんですか?

mina Jun: もうすぐkoreshan SIMの店舗を拡大します。
今度はかなり広いので、色々新しい試みを考えています。
場所はkoreshan、入り口の近く、グリッティーの隣です。

emo8889 Xeno: 新しい試みが気になりますね。

mina Jun: 例えばやってみたいのは、ディスプレー自体にメッセージ性のあるもの、
それから、買い物に来る方々が、この店にいるのって気持ち良いって、
もらえる空間を作りたいです。単に買い物だけでなく、
そこにはラウンジやサブカル的なギャラリーがあって音楽も作って流したいです。

商品、あるにはあるし、アップデートもしてるけど、
やっぱりこの店でぼーっとして音楽聞いてるだけでいいなあ、とか、
そうゆうのができたら嬉しいですね。。妄想ですが。

emo8889 Xeno: オープンの見通しは出来てるんですか?

mina Jun: 8月までには何とかしたいですが、 50プリムで1ヶ月悩んだくらいなので先は長そうです。
あとスキンも売り出したいと思っていまして、これはちょっと時間がかかります。

emo8889 Xeno: 話が切り替わりますが、minaさんはTOKYO ART主宰なんですよね。

mina Jun: 上野に土地を借りた時、私の出身が上野の美術の大学だったので
上野でアートファクトリーのようなものができればいいな、と思い作りました。
海外の美術館SIMなどから細々と声をかけていただいておりますが、
今の所、自分の作品作りでいっぱいいっぱいなので、集団での活動はしていません。
いつか何か出来ればとは思いますが。。。

emo8889 Xeno: 色々なデザインや造型をSLで表現する難しさを感じてらっしゃる?

mina Jun: 服は簡単に作れますが、SLの仕様上再現できない部分は沢山あります。
テクスチャもフォトショで見ているのと、インワールドで見るのとあまりに違うので
質感や色見などで苦労します。
ほとんどブログなどで作り方を研究してきたのでもっと良い手があるのかもしれませんが。。。

「SLは様々なメッセージや、コミュニケーションを広げられる」
emo8889 Xeno: そんなminaさんにとってのSLの存在を教えてください。

mina Jun: 思想が表現物とともに伝えられるありがたい場だと思っています。
たとえば店舗を作るのなんて、リアルではありえませんよね。
でも1から1人の好きな世界観で作る事ができ、
むしろ、1人の思い入れの強いものほど、面白いものになると思っています。

それからブログの存在も大きいです。



http://minajunk.vox.com/


店舗を作った際には、
初めての店舗デザインということだったので、ブログにその日々の進展状況を書き、
koreshan SIMのオーナーにチェックしてもらうツールとしてブログを使用していました。
今、この辺まで出来ています、世界観はこんな感じですというのを、
ブログを通じて共有する事で、言葉では通じないコミュニケーションをとる事ができたと思っています。

そのような面でSLは使い方によって様々なメッセージや、
コミュニケーションを広げられるツールだと思っています。

emo8889 Xeno: 最後に読者の方にメッセージをお願いします!

mina Jun: SLの可能性や経済効果などということはよくわかりませんが、
作品をつくることで、この世界の片隅のはじっこの誰にも知られていないような場所から
ずっとメッセージを発信していければな、と願っています。

emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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minaさんは非常に忙しい方で、今回の取材も深夜に無理矢理時間を作ってもらいました。
ちなみにどれだけ忙しいかというと。

じつは今、リアル円山町のとあるクラブの野良電波を使ってインしています。ウーム

これが深夜3時の会話です。ありがとうざいます。
そんな中のインタビューでしたが、minaさんの非常にプロらしいこだわりが、
随所にみられる内容となり、minajunk Shopの次なる展開が楽しみで仕方ありません。

ぜひ皆さんもその実力とアートワークの世界観を体験しに、koreshan SIMの
minajunk Shopに遊びに行ってみてはいかがでしょうか!


「Second Life内で参議院議員が演説」 少し前にこのような記事を見つけまして、
私も選挙区は違いますが有権者としてSL内での政治活動というものに、
政策やシステム的な部分で、非常に興味を持ち参加してみました。


フランス大統領選で候補者が、SL選挙事務所を開設するなど、
欧米ではすでに積極的な政治利用が始まっているのですが、
日本の国会議員がSLに事務所を構え活動するのは初の試みだと思います。


http://slurl.com/secondlife/daifuku/71/165/

本日はその民主党議員、「すずかん」さんこと、
鈴木寛先生(suzukan Boucher)にお話をお伺いしました!

http://suzukan.net/index01.html
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emo8889 Xeno: まずSLで政治活動を始めようと思われた理由は?


suzukan Boucher: 僕は、ナローバンドの時にはEC、ブロードバンドの時にも、
インターネットテレビのプロジェクトを始めてきました。
SLは明らかに第三世代のネット環境なので、その新しいデジタルコミュニケーション環境を、
自ら試してみようと思いました。


「SLでの質疑のクオリティが半端ではありません」

emo8889 Xeno: 具体的なSL内でどのような政治活動されているんですか?


suzukan Boucher: 二回政策演説会を行いましたが、
正直、予想以上の成果にびっくりしています。
演説会の質が大変高い。特に、質疑のクオリティが半端ではありません。


emo8889 Xeno: といいますと?


suzukan Boucher: 普通は最初に話が主で、会場からの質疑はとってつけたようなことが多いですが、
過去2回SLで行った演説会は、完全に最初の導入スピーチが序で、完全に質疑応答が主になっています。
2回とも、最初の話は20分で、質疑が40分以上という感じです。
そして、そのレベルが以上に高い。


多分これはチャットだからという事もあります。
つまり、質疑で素人がしゃべると冗長になりがちですが、
文章をタイピングすると、コンパクトで、リズムとテンポが大変よいので、議論がどんどん進化します。


emo8889 Xeno: 逆にSL内での政治活動に課題はありましたでしょうか?


suzukan Boucher: SL内での政策立案活動に参加できる最低限の資質として、ブラインドタッチが必須です。
その段階で、現在の政治家のほとんどが脱落してしまうことです。


emo8889 Xeno: そうなると活動ができる議員、できない議員がいらっしゃる、
この不公平さに問題が発生しますね。


suzukan Boucher: 問題はあります。もちろん。
ただ、SLの感覚がわからない政治家が携帯メール虐めがはびこる、
今の中学校の教育問題は語れないでしょう。


emo8889 Xeno: 確かに仰る通りです。


suzukan Boucher: 政治家に何を求めるのか?です。国民の皆さんが。能力なのか?それとも???
SLのチャットの世界では、ブラインドタッチもさることながら、
そのテーマについて、人に原稿を書いてもらっている政治家は太刀打ち出来ないですよね。
つまり、リアルタイムで、質問に答えないといけない訳で、
官僚やお付の人に書いて貰っている訳にはいきません。


emo8889 Xeno: たしかに国会とは全然違いますよね。


suzukan Boucher: 今の国会は、前の日に質問がわかっていて、
官僚が全部答弁を書いてくれて、それを読んでいるだけです。
しかし、SLで議論しだすと、本当に、そのテーマについて、完全に頭に入っていないと対応できません。



ネットの新パラダイムの登場は、いつも、その物の本質・本体をあらわにする、
という特徴がありますが、政治家の真髄が露呈します。


emo8889 Xeno: そうなると、SLが政治のプラットフォームになるのは難しそうですね。


suzukan Boucher: しかしSLの議論は、本当に新しいアイデアを創造する、プラットフォームとしては最高です。
ブリリアントな人は忙しい為、そうした素晴らしい人を複数集めて、

ブレストとかパネルディスカッションをしようとすると、いつも、数ヶ月先とかになってしまいます。


でもSL内ですと、そうした忙しい方が、集まれるので、意思形成、知的生産性、
創造性は格段に上がると思います。



「SLはシンクネットのプラットフォームとして最高です」

emo8889 Xeno: では政治活動という視点からSLで今後やって行きたい事は?


suzukan Boucher: もともと僕は、シンクタンクの時代から、
シンクネットの時代に変えていきたいと思っていました。
シンクは人を囲い込む、ネットはオープンにいろんな人材をリンクし、
そうしたネットワークとしていい知恵や政策を出していくという形態です。
そこで、SLはまさに、シンクネットのプラットフォームとして最高です。


emo8889 Xeno: 具体的な政策は構想されてらしゃいますか?


suzukan Boucher: 政治とは少し違いますが、虐められてた子供の駆け込み寺構想、
SL内のセカンドオピニオンクリニックなどの構想があります。
しかし、政策というのは現場から乖離しては成り立たないので、
SL内の心の病のクリニックとか、教育とかはありえると思います。


emo8889 Xeno: 今後はもっとそのような活動や議員活動がSL内で発展しそうでしょうか?


suzukan Boucher: 仲間ももっと募らねばなりませんし、
SLユーザーがどの程度まで拡大するかの速度にも依存します。
クリニックは開いたが、患者さんがこなければ成立しません。


emo8889 Xeno: その構想の実現まで、物凄く時間がかかりそうですね。


suzukan Boucher: 確かに時間かかるでしょね。
だって、普通のネット、ウエブ、ブログですら、選挙活動で未だに使えませんから。
SLをやるにはPCのスペック、知識、時間等、多くの制約があって、
その事にネチズンが怒らないのも残念でした。


emo8889 Xeno: なるほど。


suzukan Boucher: まず専門家が良いアイデアや政策を作るという事の為にSLを使う。
という段階が最初で、有権者へのプロモーションというのには、まだ、時間がかかりますね。
SLがそれに向いているのかどうかもわかりません。


しかし電子掲示版、電子会議室は、明らかにSLの登場で進化します。
SLのコミュニケーションは信頼が増します。
例えば、少なくとも、アバター同士、目を見て話しますから。
電子会議室での討議より、相手との信頼感はかなり増し、
その結果、いい議論ができるのです。


「ネット選挙解禁に尽力します!」

emo8889 Xeno: では最後に読者の方にメッセージをお願いします!


suzukan Boucher: ぜひ、すずかんサイバー事務所におこしください。




そして、SLを使って、面白いプロジェクトのブレストや、ネット選挙解禁を始め、
時々のテーマで、来場者同士がどんどん話すような事務所になればと願っております。


また、私は民主党のインターネット選挙活動調査会の会長で、
すでに、4回ネット選挙解禁法を提出しています。
頑張って、当選して、ネット選挙解禁に尽力します!


emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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参議院選挙で超お忙しい中、快くお時間を作っていただけました。




文中にも出ましたが、国会の世界では用意された原稿ありきな為、
今回もその様に予想していましたが、今回の取材は事前質問もナシで開始となりました。


その状態で素晴らしいお答えをして頂けたという事は、
SLというリアルと密接に関わった仮想空間のパイオニアとして、
しっかりとした政治活動が出来る実力と知識があると、伺い知る事が出来ます。


さらにネットでの政治ビジョンを非常にしっかり持ってらっしゃる印象を持ちましたし、
余談ですがタイピング速度がめちゃくちゃ速かったのにもインパクトがありました。


ただいま公職選挙法の為、Daifuku SIMのずすかんサイバー事務所 は閉鎖中で、

このようなメッセージを頂いています。


私たちとしてはせっかくの新しい可能性であるプラットフォームを
大規模な国政選挙にてどう活かすことができるかという取り組みはもっと
していきたいのですが、残念ながら現在の法律では許されておらず
やむなくの閉鎖となります。




ただ、過去にもSL内で演説会を実施していますので、
是非次の機会はみなさんも参加してみてください!