SLのクリエティブ分野は本当にレベルが上がってきていまして、
RLでもプロのグラフィックデザイナーが、そのままSLで実力を発揮しつつあります。
そうなってくると、本当にデザイン性に優れた物がどんどん広がっていくのはもちろん、
各クリエイターの個性的でハイレベルな物を手にする事ができます。

さて、そんなクリエイターの中でも最近注目の方がこの方で、
各有名ファッションブログを始め色々な記事などでも、その実力は注目されていて
実際この方のお店に伺うと、素晴らしいセンスが鏤められている事がわかります。

本日はShop minajunkのオーナーで先鋭クリエイターとして有名な
mina Junさんにお話をお伺いしました。
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emo8889 Xeno: まずSL始めたきっかけを教えてください。

mina Jun: みなさんと同じように、メディアで取り上げられていたの見て興味を持ちました。
SNSやブログなどに飽きてきていた頃だったので、ちょうどハマった感じです。
他のゲームからの移動ではありません。

emo8889 Xeno: 最初のSLの印象を教えてください。

mina Jun: バタくさくて、あまり好きな世界観ではないな、と最初は思いました。
そのうち色々なSIMを知るようになって、だんだん自分の好みの世界を作っているところもある、
とわかって、好きになって行きました。
友達もほとんどいなかったので、一人で色々作ってましたが、
簡単にものが作れるのは良い世界だなあ、という印象が一番最初に持ったものかもしれません。

「販売経験などは一切無かった」
emo8889 Xeno: 最初からデザイン活動を開始されたのですか?

mina Jun: 最初は簡単なTシャツなどを作って、ある団体にデザインの提供をしていました。
それから上野に土地を借りて、よくわからないままにガタガタな家を置いてみたり、
どこからか貰ってきた椅子なんかを置いて、ヤバめのスペースを作っていました。
それからどんどん洋服のクオリティーを上げるようになり、タトゥーなども作るようになって。

emo8889 Xeno: なるほど、すでにこのセンスは出来ていた感じですね。

mina Jun: ある日偶然、koreshan SIMのbake saleに行った時、



オーナーのChicanery Turnbull氏が
私のプロフィールから制作日記を見ていただいたようで、


http://minajunk.com/

お店を出さないか?という話になり、販売経験などは一切無かったのですが、
店舗の作りから始めて、同時に商品も作り、50プリムの中で何ができるかと戦いながら
1ヶ月もウジウジ制作してオープンさせた、とそんな制作人生です。

emo8889 Xeno: そもそもSLでクリエイターの道に進もうとした理由は?

mina Jun: フォトショやイラレは10年以上前から使っているので、
テクスチャを作る事に抵抗が無かったのと、リアルでも服が好きだという事でしょうか。
SLで服を買い始めたら、リアルで買わなくなったと言う話を良く聞くのですが、
私の場合はまったくもってリアルの散財に影響が無いみたいです。。。

それから、グラフィックが得意なので、その点ではプリムで何かを作るよりも
シャツや服のデザインの方が向いているみたいです。

emo8889 Xeno: ではここでminaさんのお店の紹介をしてください。

mina Jun: お店の名前はminajunkといってkoreshan SIMにあります。


http://slurl.com/secondlife/Koreshan/79/220/30

コンセプトは今のところ東京vintageみたいなところで、
東京の要素はなるべく入れたいと思っています。
例えば黒いシャンデリアには藤の花がモチーフで使われていますし、
全体の世界観を作っているドローイングは日本のマンガです。



emo8889 Xeno: マンガというのはどういう表現なのでしょうか?


mina Jun: お店をご覧いただけるとわかるかと思いますが、
ウィンドウに描かれた絵や、商品の入っているボックスには、
鉛筆で描かれたマンガのようなタッチのドローイングを使っています。



emo8889 Xeno: 独特の雰囲気がありますよね。


mina Jun: ジャンクといっても、他の人にはゴミのように思われるけど、
自分にとっては大事な物、という感じを出したいので、
下品にならないようにトーンには気をつけています。

emo8889 Xeno: 具体的にはどういった感じで?

mina Jun: koreshanに関しては、忘れ去られた遊園地というコンセプトがSIM自体にあり、
そのトーンに合わせた店舗デザインが必要になってくるのですが、
下手に汚して行くと、ただの廃墟になってしまうんです。
そのようなものはSLに沢山見受けられたので。

愛情もって作ったお店で、そこに行くとなんだか可愛い気持ちになる、とか、
でもある程度狂気が感じられて、その辺のギリギリの感情で世間と向き合っている
感じを出せたらいいな、と思って作りました。
ですから上手に言えないのですが、ただのパンクなお店にはしたくなかったのです。。

いつも違った見せ方で攻めてくるな、というものにしたい」
emo8889 Xeno: 他にminajunkならではの商品のコダワリや特徴などはありますでしょうか?

mina Jun: 商品と言うよりも、minajunkというブランドは、
いつも何か違った見せ方で攻めてくるな、というものにしたいと自戒を込め思っています。

emo8889 Xeno: 次にminajunk一押し商品を教えてください。

mina Jun: 藤の花のシャンデリアは、プリム削減対策で苦し紛れに作ったのですが、
ブログに載せたら反響が大きく、売り出しました。そしてけっこう売れています。
プリムも少ないので一家に一台、おすすめです。



売れているのであればスロッピーシャツが一番売れてます。
透けてるのでセクシーです。




emo8889 Xeno: minajunkの今後の展開等はあるんですか?

mina Jun: もうすぐkoreshan SIMの店舗を拡大します。
今度はかなり広いので、色々新しい試みを考えています。
場所はkoreshan、入り口の近く、グリッティーの隣です。

emo8889 Xeno: 新しい試みが気になりますね。

mina Jun: 例えばやってみたいのは、ディスプレー自体にメッセージ性のあるもの、
それから、買い物に来る方々が、この店にいるのって気持ち良いって、
もらえる空間を作りたいです。単に買い物だけでなく、
そこにはラウンジやサブカル的なギャラリーがあって音楽も作って流したいです。

商品、あるにはあるし、アップデートもしてるけど、
やっぱりこの店でぼーっとして音楽聞いてるだけでいいなあ、とか、
そうゆうのができたら嬉しいですね。。妄想ですが。

emo8889 Xeno: オープンの見通しは出来てるんですか?

mina Jun: 8月までには何とかしたいですが、 50プリムで1ヶ月悩んだくらいなので先は長そうです。
あとスキンも売り出したいと思っていまして、これはちょっと時間がかかります。

emo8889 Xeno: 話が切り替わりますが、minaさんはTOKYO ART主宰なんですよね。

mina Jun: 上野に土地を借りた時、私の出身が上野の美術の大学だったので
上野でアートファクトリーのようなものができればいいな、と思い作りました。
海外の美術館SIMなどから細々と声をかけていただいておりますが、
今の所、自分の作品作りでいっぱいいっぱいなので、集団での活動はしていません。
いつか何か出来ればとは思いますが。。。

emo8889 Xeno: 色々なデザインや造型をSLで表現する難しさを感じてらっしゃる?

mina Jun: 服は簡単に作れますが、SLの仕様上再現できない部分は沢山あります。
テクスチャもフォトショで見ているのと、インワールドで見るのとあまりに違うので
質感や色見などで苦労します。
ほとんどブログなどで作り方を研究してきたのでもっと良い手があるのかもしれませんが。。。

「SLは様々なメッセージや、コミュニケーションを広げられる」
emo8889 Xeno: そんなminaさんにとってのSLの存在を教えてください。

mina Jun: 思想が表現物とともに伝えられるありがたい場だと思っています。
たとえば店舗を作るのなんて、リアルではありえませんよね。
でも1から1人の好きな世界観で作る事ができ、
むしろ、1人の思い入れの強いものほど、面白いものになると思っています。

それからブログの存在も大きいです。



http://minajunk.vox.com/


店舗を作った際には、
初めての店舗デザインということだったので、ブログにその日々の進展状況を書き、
koreshan SIMのオーナーにチェックしてもらうツールとしてブログを使用していました。
今、この辺まで出来ています、世界観はこんな感じですというのを、
ブログを通じて共有する事で、言葉では通じないコミュニケーションをとる事ができたと思っています。

そのような面でSLは使い方によって様々なメッセージや、
コミュニケーションを広げられるツールだと思っています。

emo8889 Xeno: 最後に読者の方にメッセージをお願いします!

mina Jun: SLの可能性や経済効果などということはよくわかりませんが、
作品をつくることで、この世界の片隅のはじっこの誰にも知られていないような場所から
ずっとメッセージを発信していければな、と願っています。

emo8889 Xeno: ありがとうございました!
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minaさんは非常に忙しい方で、今回の取材も深夜に無理矢理時間を作ってもらいました。
ちなみにどれだけ忙しいかというと。

じつは今、リアル円山町のとあるクラブの野良電波を使ってインしています。ウーム

これが深夜3時の会話です。ありがとうざいます。
そんな中のインタビューでしたが、minaさんの非常にプロらしいこだわりが、
随所にみられる内容となり、minajunk Shopの次なる展開が楽しみで仕方ありません。

ぜひ皆さんもその実力とアートワークの世界観を体験しに、koreshan SIMの
minajunk Shopに遊びに行ってみてはいかがでしょうか!