親睦会は続く…
次はドレファンヒェル。ここは養子の領主候補生が沢山。しばらくアウブの実子の入学はない。
挨拶の後、領主候補生筆頭が声をかけてくる。
「フェルディナンド様ローゼマイン様ご婚約が成立していたのですね。知らずに申し訳ありません。おめでとうございます。今年も共同研究をお願いしたいのですが…」
「今年は他領との共同研究は考えていませんので申し訳ございません。」
「そうですか…それは残念です。私は今年最上級生なのでこれが最後なので…とても残念ですね。」
「それは…申し訳ございません。」
「いえ。仕方ありませんね。また良い魔術具がありましたらお願いします。」
「それはわかりました。では失礼します。」
ドレファンヒェルとは難なく終えて…問題はアーレンスバッハ。
今年はゲオルギーネの第一子アルステーデが入学している。
挨拶の後…
「フェルディナンド様はわたくしの母の異母弟ですわよね。叔父様とお呼びすればよろしいかしら?」
「いえ。フェルディナンドと。」
「ではフェルディナンド様。先程のお話は本当でしょうか?ローゼマイン様とご婚約が王命とは?」
「はい。」
「そうですか…実はアウブの父からも第三夫人の母からもフェルディナンド様と社交をして婚約の打診をと言われていましたので…」
「はっ?そのような話は初耳ですが…」
「アルステーデ様。フェルディナンド様とわたくしの婚約者です。申し訳ございませんが社交は全てお断りさせて下さい。」
「まぁローゼマイン様それではまるでエーヴェリーべのようでございましたよ?」
「ええ。わたくし達はお互いがゲドゥルリーヒでありエーヴェリーべなのです。」
「そうです。私達に横槍は不要ですので。それでは…」
アーレンスバッハとの挨拶が終わるとその他の領地とは無難にやり過ごした。
席に戻ると…
(フェルディナンド様ゲオルギーネは何を考えているのでしょうね。今回はアルステーデですか…)
(ローゼマインが同世代になったことと私が第一夫人のイルムヒルデ様の子となったことで対外的に次期アウブに見られていることから焦ったのではないか?)
(どう言うことですか?)
(私がアウブになってしまうと礎簒奪は難しい。愚か者のジルヴェスターに一旦はアウブになって欲しい。だから私が他領に婿に行くのが望ましい。ダンケルフェルガーにそのまま婿に入るのなら良かったが話がまとまらない事は情報を集めていたのだろう。だから上位の威を借りて娘の婿にとゴリ押しする気だったのだろう。が、第三王子が私達の婚約は王命と言ったからなぁ。)
(もう!本当に嫌です!フェルディナンド様はわたくしのものなのに!)
(君の方もだいぶ狙われていたなぁ。クラッセンブルグはだいぶ本気だったようだな。まぁ今回は育っているからなぁ当然だが。)
(だって!フェルディナンド様の卒業エスコートでは立派な姿で横に立ちたかったのですもの!もう沢山の神にお願いしました!)
(わかっている。だが…私はどんな姿の君でも愛しいし、可愛いと思っている。そして私は君のもので君は私だけのものだ。)
(フェルディナンド様…お耳が赤いですぅ)
(黙りなさい。)
ざわついた親睦会は終了した。
翌日から授業が始まりフェルディナンドとローゼマインは順調に合格を重ねていった。
ローゼマインの眷属たちもハルトムート筆頭にローゼマインと同学年になっており無事合格していった。
そして…第三王子とのお茶会の日がやって来た。
と、ここまで。