「歌割りブログ」でお馴染み、オカピとのコラボ第5弾!!

第一弾の「Miles away」

第二弾の「夏の名前」

第三弾の「曇りのち、快晴」

第四弾の「抱擁」

 

2018/11/11公開したのは…「After the rain」!虹

動画はこちら!1000再生ありがとうございます^^

 

 

もくじ

第1部 耳コピ採譜・アレンジ編(前々回)

第2部 歌唱編(前回) 

第3部 ミキシング編←イマココ

 

というわけで年をまたいで真冬になっちゃったけど(笑)第3部です!

 

第1部は「採譜とアレンジ」について書きました。

どの音を使って、どの音を使わないか。

そのために音の意図というか、そういうものを汲み取るのもアレンジには必要で、

その一部をピックアップしてみたのと、あとは「シャッフルビート」。

3連符の真ん中の音を抜くことで、推進力のある曲になるということでした。

(「曇りのち、快晴」もシャッフルビートの一部だとこの前気が付きました…)

 

第2部は、歌唱編

単純なことが一番難しいし、ハーモニーでも心地よいハーモニーにするには

もっと細かいレベルであったり、音質を保つことは必要なんだということ。

そして「レコーディングがすべて」だということ。

たとえ音が合っていても、声のニュアンスは付け足せない。

今あるそれぞれの声をどのように活かすかというのは、

ファンが見つけたものではなく

スタッフが最初に見つけてくれたからこそ、受け取れていると。

 

そして、今回の「ミキシング編」です。

 

①「ミキシング」ってなに?

音楽制作の過程で、録音した音の質や音色のバランスを整えたり、

エフェクトをかけたり、音の定位(左右前後上下など)などを調整したりする

作業のことを「ミキシング」と言います。

 

この作業、音楽制作の一連の流れの中でも、

実はリスナーにとって近い存在。

私たちが耳にしてる音を最終的に調整しているのは、

実は作曲家でも編曲家でもなくて、「ミキシングエンジニア」や

「マスタリングエンジニア」だったりするのです。

 

原曲が私たちが聴いている楽曲に至るまでには、

様々な観点から手直しが入ります。

(これには賛否もあるのですが多くがコミュニケーションや信頼関係の問題に感じるので

作り手の想いを汲み取る姿勢を私なら取りたいなぁ、と個人的には思います)

 

コンペで採用されたものを「原曲」とするなら、

多くがレコーディングまでに編曲が行われ、

レコーディング後にミキシングエンジニアによって、

あらゆる角度から音の調整が行われる。

そこで整えられた”響き”のものを、

最終的にCDやデジタル音源に落とす時のノイズチェックや

あらゆる機器で再生しても最善になるような調整をするのが、

マスタリングエンジニア。

そして、私たちの手元に届くと。

 

どのような表現をするかなどを指示するのはあくまでディレクターの役割なのですが、

その意図だったり、楽器や音そのものの性質を理解して、

音としてどう音源に落とすかというのは

ミキシングエンジニアやマスタリングエンジニアの腕にかかっているので、

個人的には、楽曲制作の過程でリスナーからは一番見えにくく

奥深い部分なんじゃないか、と思ってます。

 

②初めて1曲丸ごとのミキシングをしてみて思ったこと

私は楽曲のアレンジをしたことは何度もあるのですが、

音響担当ではなかったので、(個人的に興味はあっても)

機材やソフトでのミキシングを1曲まるごとやるのは初めてで、

とっても試行錯誤して時間が掛かっただけあって、

もうそれはへぇー!!ほぉー!!だらけでした。。。

 

レコーディングが終わり、録音したパートを集めてとりあえず

何もいじらず再生してみましたが、見事にパートごとの

音量バランス、リズム、細かい音程が整っていなくて想像とは程遠い。

ドミソの和音一つとっても「同じ音のはずなのになんか印象が違う…」。

もうこの時点で察しましたよぉ…

日頃接する音楽が、いかにバランスの取れた高品質なものだったのかと…。

(ついでに言うとインディーズバンドがメジャーに出たときに感じる「何かが違う」感は

ミキシングエンジニアが変わったことによるものもあるのかも、とも…)

 

一体感を持つ響きは真ん中の音を弱めにするとか、

音に奥行きを持たせたいからコーラスのボリュームを少し控えめにするとか、

そういうのもあるんでしょうけど、

声や音って分解してみるといろんな周波数の成分が含まれているらしく、

そのバランスや絡み合いによって声質、音質が変わっていくみたいで。

その、どの部分を調整するのか、とか。

 

例えば嵐で言うと、大野さんの声は透き通る高音がより際立つように。

翔さんのラップは、メリハリよく、男性特有の低音のざらつきをより解像度豊かに。

あーばさんのファルセットはより突き抜けるように。

ニノちゃんの持つ豊かなニュアンスがぼやけないように。

潤君の高音はとっても響くのでバランスが取れるように。

そして下ハモは潤君と分かる程度にでも出すぎないように。

 

なんていうさじ加減が、もしかすると絶妙なのかもしれない。

 

その他の楽器や打ち込みの音にしても、

その曲でのその音の立ち位置(そうする理由)をハッキリさせることが

細かいことが分からなくても

「なんかいい…!!照れ

と感じられるところに繋がっているのかも、と。

(嵐さんの曲って「そうする理由」を感じられることが私は多い)

 

音質いじりは私には引き出しがなさ過ぎて、

このコラボをもしプロに聴かれたら「とことんご笑納下さい!!!」

って感じなんですが…(笑)

嵐を聴いていて「なんかいい」っていう心地よさというか感覚というか、

そういうものって勿論本人たちの気持ちの持ちようが

ニュアンスとなって伝わってるのもあるんだけど

それを伝えるのには、マイクに向かって歌えば済む問題ではないのだ、と感じました。

 

ミキシングエンジニア、そしてマスタリングエンジニアは、

素人では到底判別できない(でも感覚として伝わるような)

非常に細かなところまで、緻密な手入れをしてくれているのだなぁ。

 

③リズムが揃う重要性

同じ音源を聴きながら歌ったとしても、

重ねてみて「いいんじゃない?」って思ったものでも、

音の波形を見てみると、

本当に意識しないと耳では分からないくらい

細かーいリズムのズレが出てることがよくわかる。あと、音程も。

それを揃えると、パズルのピースがピタッとはまったように、

急に一体感が出てくる。

これは私もオカピも、目からウロコだった(笑)

 

(って何を指すかにもよるけど)を求めようとすればするほど、

いろんなことができて柔軟性が高いけど時間がかかる。

バラバラでレコーディングするのもそれはそれで色々大変なんじゃないか、、、

と勝手に想像してたら「裏方すげぇな…」って思わず声が漏れました…チーン

 

ミキシングしてたら、耳も同じ音ばっかり慣れすぎちゃって

良くなったのかどうか区別がつかなくなってくるっていう事に何度もぶつかりました。

素人だからかもしれないけど、

私の好きな曲たちって、たった1曲4~5分でも

物凄い工程と時間が掛かっているのだね。

ものすごく愛おしい気持ちになりました。

 

 

 

 

 

と、いうわけで。全3回にわたってお送りしてきました!

このアカペラ動画公開に行きつくまでに私が感じたことをまとめたつもりです。

 

【番外編】ということで

 

(まだやるんかい!)

 

デビューから20年間、嵐を見守って来た(であろう)エンジニアさん

についてまとめます。

次の投稿を近日中に用意しますのでお楽しみに照れ