ベルファストと膝小僧 | That's where we are

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the Church of Broken Pieces
(アメリカ救急医の独り言と二人言)

北アイルランド・ベルファストの

タクシー・ドライバーによるツアー

 

カトリック教徒とプロテスタント教徒の

居住地区を分断し建っているピース・ウォール

その周辺の壁画を色々見たものの

今だ良く地形が頭に入らない

 

なので、夫の足の調子が良くなった日

カトリック側のメイン・ロードである

フォールス通りに建っているカルチャー・センターへ

出掛ける際、その辺りを歩き回ってみました

義父が住んでいた家は、センターから数分

一石二鳥だわ

 

 

ですが

 

ベルファスト滞在中、毎日降水確率は

ゼロではなかったけれど

小雨に短時間降られるほど

 

.....この、フォールス通りを歩き回った日以外は

 

この日だけ土砂降りで、ホテルで借りた傘なんて

全く役に立たず、ずぶ濡れ状態(;^_^A

(そして、午後は快晴)

雨雨雨雨雨

 

フォールズ通りにあるロイヤル・ビクトリア病院

 

名前からしてそうなのですが

周りのフェンスがブルーに塗られていたり

近くに建っている郵便ポストもブルーだったり

やけに「英国」を強調しているような...

 

夫「ニーキャッピングって知ってる?」

 

Kneecap、膝小僧でしょうか?

膝蓋骨(patella)のこと

 

「ここの病院は、ニーキャッピングされた患者が

沢山運ばれてきて、関節再建術を

発展させたことで知られているんだよ」

北アイルランドのアイルランド共和国への

融合を目指す武装組織IRA

(IRA:アイルランド共和国軍)

組織から裏切者が出た際、見せしめのため

銃で膝を撃ち抜いたそうです

 

膝は4つの骨で出来ていて、いくつもの

血管、神経、靭帯が絡まっている複雑な関節

それを銃で砕いてしまう

難しい手術、長期のリハビリが要り

その後も恒久的な障害が残る可能性がある

即死させる傷を負わせるよりも、生かしておいて

裏切者はこうなるんだと、世間に知らしめる

方法として使われたのがニーキャッピング

 

そんな患者の多くが、ロイヤル・ビクトリア病院で

手術を受け、膝再建手術が多く行われたため

その道のエキスパートになった...

 

悲しいかな

外傷医学の歴史は、多くが何らかの

「戦闘」に関わっている

 

 

 

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