ー スペインで働くということ ー






スペインでの就職活動は、まさにアップダウンの連続でした。




「完全に落ち着いた!」とはまだ言えませんが、ようやく正社員として、専門学校で学んだフロントスタッフの仕事に就くことができました。


今は試用期間の2カ月目。

まだ完璧ではないけれど、朝から夜勤まで、なんとか一人で1ヶ月間のシフトをこなせるようになってきました。


分からないことは毎日のようにありますが、1年以上勤める先輩スタッフに助けてもらいながら、なんとか前に進んでいます。




スペインの「有給休暇」という文化


スペインで働くうえで、みんなが声をそろえて言う一番の魅力が「有給休暇」。

日本では、暗黙の了解で取りづらかったり、退職前にまとめて消化する人が多かったりしますが、スペインはまったく違います。


年間30日の有給休暇は法律で義務化されており、企業は必ず従業員に休暇を取らせなければなりません。.


もし守らなければ、監査が入り、罰金が科せられるほど徹底しています。

もちろん、年の途中から入社した社員にも、ちゃんと有給が発生します。



「休んでいいよ」と言われた日


今年は、インターンシップを数日で辞めてしまったり、不当解雇を経験したり、面接ばかりの時期もありました。

それでも休むことなく勉強を続け、求人に応募し続けてきた結果、今の職場に出会いました。


そんななか、初めて「休んでいいよ。好きなことをしてね」と言ってもらえたとき、胸の奥がじんわりと温かくなりました。

試用期間が終わっていないのに、フロント主任(Jefa de recepción)がわざわざ休みの日に電話をくれて、有給のスケジュールを確定してくれたんです。


忙しい時期はもちろん休めませんが、こうして自分の働きで「有給を取れる立場」になれたことが、何よりの成長だと感じます。


外国で働くということ



まだスペイン語は完璧ではありません。

でも、外国人として少しずつ前に進んでいると実感しています。

文化も言葉も違う場所で、自分の努力が形になっていく瞬間は、何にも代えがたい喜びです。


有給を申請しただけかもしれないけれど、私にとっては「自分の力でここまで来た」ことの証。


これからも焦らず、コツコツと前に進んでいこうと思います。