こんにちは、まどかです。
白い紙に好きな色で塗りたくる幼子の
表現力や個性をいつかどこかに
置いてきてしまったの。
私と私以外のひとの色の違いを
昔は楽しめていたのに
いつの間にか馴染む様に
当たり障りのない色で
違和感のないように
処世術。
異端は弾かれる、という
その世界に身を置くことを選んでしまった日から
自分が何色の自分かさえ忘れてしまったの。
出来ることなら
ひとを包み込むようなコーラルが良かった
癒しを与えるグリーンが良かった
ひとを元気づけるレッドが良かった
理想ばかり一人歩きして
欲しい色を集めたら
何色にでもなれる自分になれるけど
いつまで経っても
他のひとを羨む気持ちは癒えないの。
鮮やかな方がきっと
明るくて、好かれて馴染めるから
出来るだけ真似て、馴染んで
空虚な心でまた満たして
その度ニセモノを極めていって
それでまた、
他のひとの色に溺れて
取り込み中です、と
いつまでも
見て見ぬふりをして。
良いよ、大丈夫と
虚言で埋めていくの。
あの眩しさに
もう一度向き合えたのなら
次は、きっと、
ほんとうで生きていけたら良いと
そうやって願うことも
許してもらえるでしょうか。
【黒】
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