スイスで妊娠出産 -34ページ目

スイスで妊娠出産

異国の地でイサ夫とアイ子が親(Eltern)になっていく記録

私はドイツ語と悪戦苦闘の毎日を送っていますが、
義母は義母で、
なんと英語の勉強を始めたらしいのです。

出産後にスイスに手伝いに来てもらっても、
「英語をすっかり忘れてしまった!」ってことでは、
色々と困ることがあるかもしれないからですって。

義父は日常会話程度の英語なら話せるし、
義母も必要最低限の英会話はできるはずなのですが、

「生まれてくる孫のために一念発起」

ということのようなので、
義母の英語学習をみんなで応援しています。

義母は、近くの大学の主催するコミュニティカレッジに
週5日、楽しみながら通っているそうです。

コースの期間は、出産予定日直前の来年の3月末まで。
ミニアイちゃんが早く生まれてしまうと、
義母はコースを途中で切り上げてスイスに飛んで来ることになるから、
予定日あたりまで、しっかりお腹の中にいてもらわなくっちゃね。

大学へは毎日、義父が車で送っているので、
義母が英語の授業をとっている間、
義父は義父で、
時間つぶしにフランス語の授業をとりはじめたとか。

「フランス語じゃなくてドイツ語を勉強した方がいいんじゃない」
って思う人もいるでしょうけれど、
義父は若い頃にフランス語を勉強したことはあっても、
ドイツ語とは全く縁の無い人生を送ってきたので、
今さら新しい言語を始めるのはおっくうなんですって。

まあ、私たちの住んでいる街はフランスとの国境に近いから、
お店でもわりと普通にフランス語が通じるからいいのよ。

なにはともあれ、
夫婦、仲睦まじくていいことだわ。

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今月から始まったドイツ語のクラスは、
来年の秋からスイスの大学へ入学を希望している人たちの
集まっているクラスです。

中級クラスの時と同様に、
平日の毎朝8時から始まります。

クラスメートは、
ブラジル人の男の子(お父さんがドイツ系スイス人)、
イタリア人の女の子(お母さんがドイツ系スイス人)、
トルコ人の男の子(お姉さんがスイス人と結婚したのを機に家族と移住してきた)、
そして私のたったの4人。

少人数のクラスなので、授業内容の密度が濃いのはとても良いのですが、
宿題の量も半端でなく、長文読解や要約、文法の問題プリントの他に、
毎日200-250語の作文を書かなくてはなりません。
(この作文の添削をする先生の方も大変だとは思うけど....)

午前中に4時間の授業を終えたら、
まっすぐに家に帰って、夜まで宿題ばかりしている毎日です。

私はスイスの大学で勉強する気は、毛頭ありません。
でも、私のレベルのクラスが他にはなかったので、
このクラスにいます。

来年の秋にスイスの大学に入るためには、来年の4月までに、
最低でもゲーテインスティテュートのC1というレベルの試験を
「gut」以上(80%以上)の成績で合格するか、
希望する学部によってはZOP(die Zentrale Oberstufenprüfung)
という上級レベルのドイツ語試験に合格しなければならないらしく、
みんな勉強熱心で緊張感があります。

担任の先生によると、
B2とC1の差はあまり無いので、
B2を高得点で合格した人は、
すぐにC1のレベルになれるそうです。

でも、C1とZOPの間には、
文章構成に関しても、発音に関しても、
審査の基準が格段に厳しくなるので、
「できるだけ語彙を増やして、
いかに正確に話して、書けるようになるかが大事」
と言われました。

私は最初、そのどちらのドイツ語試験にも全く興味がなかったのですが、
最近は両方とも受けてみてもいいかなあという気になってきました。

そのドイツ語試験に受かれば、
ミニアイちゃんが現地校に通いはじめて、
将来、スイスかドイツの大学に進学を希望したとしても、
何らかの手助けがしてあげられるような気がするから。

お尻に大きな火がついて、
ドイツ語を猛勉強中のアイ子です。

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ドイツ語を勉強するなら今!にも書いたように、
妊娠が判明してから、再びドイツ語学校に通いはじめました。
授業は、月曜日から金曜日まで毎朝8時からあります。

先月まで通っていたクラスは、
ゲーテインスティテュートのB2という
中級のドイツ語試験(ドイツ語圏で就職するのに必要なレベル)に対応しているクラスで、
クラスメートはロシア人、ウクライナ人、トルコ人、ブラジル人、キューバ人、フランス人と
とても国際的でした。

私と、
スイスで職業訓練を希望しているフランス人の男の子をのぞいて、
あとはスイス人もしくはドイツ人と結婚してスイスに移住してきた女性ばかりでした。

そしてこの女性たち全員に就学した子供がいました。

みんな5年以上、長い人は20年近くスイスに住んでいるので、
既に流暢なドイツ語を話せます。
でも、ドイツ語を正確に読んで書くことができないために、
良い仕事につけなくて学校に通いはじめたそうです。

普段からドイツ語で生活をしている人ばかりなので、
クラスの中の会話がドイツ語で統一されているのは嬉しい限り。

「ドイツ語学校に通ったけれど、
クラスメートと英語ばかり話していたから英語しか上達しなかった」
って話、よく耳にしますものね。

彼女たちは、子供には自分の母国語で話しかけるようにしていたようですが、
子供が学校に行き始めると周囲の影響でドイツ語ばかりを話すようになるので、
今では自分の子供とさえ意思疎通を図るのが難しく感じると言っていました。

みんないつも明るく元気にしているのですが、
休み時間におしゃべりをしていると苦労話がよく出てきました。

幼稚園にあがった娘が「お母さんはドイツ語が下手で恥ずかしいから、
学校に迎えにくるときは絶対にお友達や他のお母さんに話しかけないでね」と言うと、
悲しそうに打ち明けてくれた人。

スイス人の義理の両親や夫は「子供がドイツ語を話す方が嬉しい」と言うので、
だんだん家庭内の言語がドイツ語だけになってきて自分の居場所がなくなりつつあると、
肩をすくめながら苦笑いをして話してくれる人もいました。

以前、
「スイス人やドイツ人と結婚してここにやってきた人は、
大変な事態が起こっても言葉の話せるご主人や家族に頼れるから羨ましいなあ」
というようなことを書きましたが、
彼女たちには彼女たちなりの苦悩があることがよく分かりました。

また、彼女たちがB2という就職に必要なドイツ語試験を受けようとしている理由は、
家族ともっと円滑なコミュニケーションをとれるようになりたいという想いの他に、
これまで自分の全世界だった子供が手を離れてきて、
スイスで自立していかなければならないと、
焦りを感じているからなのかもしれません。

苦労しながらも毎日を笑顔で明るく過ごす彼女たちと話しながら、
異国の地に永く住むことについて色々と考えることができました。

このクラスは先月で終わってしまって、
もう同じクラスメートで集まることもないのだけど、
「私も母親になるからには、彼女たちのように頑張らなくっちゃ!」
という気持にしてくれた思い出のクラスです。

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