日本で絶対に役立たない実用書 | ザッハークの暇つぶし

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 ~ワニとヤモリとヘビとタランチュラとサソリ、そして總統についての雑文~

管理数の上限に達しつつあり、
最近は生体を増やすこともなく設備の向上や情報の収集に励んでおります。
…もっと場所と資金があればねぇ…

さて、日本では爬虫類とか奇虫についての書籍はまだマイナーな分野で
場合によっては海外の書籍を利用したりすることもあります。
最近調べているアメリカドクトカゲ(Heloderma suspectum)なんかも
国内の書籍が少ないので探していたら
洋書でまさにそのものな書籍を見つけたので購入してみました。

『ドクトカゲの飼育繁殖大図鑑』
(原題:Beaded Lizards & Gila Monsters - Captive Care & Husbandry)
ザッハークの暇つぶし-ドクトカゲ本

洋書の飼育解説書の例に漏れず、生息地の環境から
生態、毒性から飼育・繁殖方法まで
一通り記載されており、
「もう全部これ一冊でいいんじゃないかな」と言わんばかりの内容…
ドクトカゲを飼育する際にはぜひこれをどうぞ!
ちなみにアメリカ原産の動物だからアメリカ発行本だと思っていましたが
出版はドイツのシマイラ(Chimaira:キマイラ?)社とのこと。(英訳本です)
ドイツの爬虫類業界、恐るべし!

『ワニの飼育(23種類写真図鑑)』
(原題:Crocodilians in Captivity)
ザッハークの暇つぶし-ワニ本

せっかくなのでワニの飼育書も…
Amazom.comで星一つ評価だったのが気がかりでしたが…
ペーパーバックでまさに洋書!といった感じ。
(上記のドクトカゲ本はハードカバーで凝った装丁でした)
内容は前半の飼育の概論と後半のワニ図鑑。
以前洋書でワニ本を検索した時は
Alligatorで探したので引っかからなかった模様。
海外ではアリゲーターを含めてCrocodilianで検索した方がいいみたいです。
内容は確かに基本的なものなのですが、
このレベルの飼育書すら国内では出版されていないため、
相対的に必読の書となりえます。

とりあえずアメリカではワニの餌はニワトリとヌートリアが一般的らしいですが、
ヌートリアの単食は歯の欠落など体調不良の原因になるとのこと。
ちなみに日本ではヌートリアは特定外来生物指定されていますので、
エサとしての利用はまず不可能…
(エサ用トカゲとしてのグリーンアノールと同じ扱いですね。)
兵庫県は武庫川あたりで野生化しているとの情報もありますが。

これで物足りない人には
『ワニの大百科図鑑-生態と飼育』
(原題:Crocodilians, Their Natural History & Captive Husbandry)
ザッハークの暇つぶし-ワニ図鑑

先に挙げたドクトカゲ本と同じ出版社の本ですが、
600ページ以上かつ2キロに達しようかという重さ。
十分凶器になりえます。
それだけあって内容も充実しており、
世界のワニの生態、生息地の写真から各種の紹介から飼育方法まで…
さらにはワニの全力疾走(腕立て体勢ではなく脚を直立しての疾走!)の写真や
リクガメ(アカアシガメ)のエサの野菜を盗み食いするワニなど、
信じられない写真まで!
これの日本語版がでたら10万円出しても惜しくない内容です。
やっぱり、「もう全部これ一冊でいいんじゃないかな」レベルの本でごさいました。
というかこのドイツのシマイラ社の本って二冊ともレベルが違いすぎる…
(ちなみにこの本だけ取扱店で売切だったのでAmazom.comから直輸入しました)


おまけ

ザッハークの暇つぶし-デスストーカー本

『デスストーカーの飼育ガイド』!

(原題:Der Fünfstreifenskorpion - Leiurus quinquestriatus)
日本では絶対に役に立たない実用書や!
これも発行はドイツですが英訳本ではなくドイツ語のまま…
まぁ読んでも知識を活かす局面はまずないはずですけどね。