電磁砲44です。
先ほど、各所にメールが来ていたのですが、CVケーブルの受注が一時停止されるという事案が発生しているようです。
CVケーブルとは
CVケーブルは屋内で使用されるVVケーブルに比べ絶縁性能、耐熱性能、耐候性能が高いため、屋外部分に多く使用される電線の種類です(屋内でも使用します)。名称は架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(Cross-linked polyethylene insulated Vinyl sheath cable)。
このケーブルは使い勝手が良く高圧電圧から低圧電圧までカバーできる優秀なケーブルです。
水トリー現象
CVケーブルは屋外のみならず屋内でも使用される万能性がありますが、欠点もあります。それが水トリー現象です。CVケーブルが水分の多い環境で長時間使用されると、製造過程で侵入した異物等の核に水分が集まり、ケーブルの絶縁層に木枝状の亀裂を作って、地絡事故に至ってしまう現象です。
実は水トリー劣化の原因は正確にはわかっていません。そのために電気材料業界では水トリー対策が大変重要視されています。
なぜ品薄に?
CVケーブルは内部に半導電性テープを使用しています。このテープは半導体工場で作られるためCVケーブルも半導体工場で生産されているようです。その結果、半導体不足の影響を受けて半導体ばかりでなく、CVケーブルも品薄になっているようです。
この品薄ですが2021年にも発生しており、この影響が3ヶ月ほど続いたようです。
そして今回の品薄がいつまで続くのか見通しがありません。現在、再エネ設備の増設が続いており、こちらに多くの資材が流れているようですね。
また、CVケーブルの水トリー劣化現象については産業保安監督部から注意喚起が2021年に発出されています。
更新推奨時期に満たない高圧ケーブルにおける水トリー現象に係る注意喚起
さて、この業界、ほんとに大丈夫なんでしょうかね?
以上です。いいねしてもらえると励みになります。
関連記事