マカブル 永遠の血族 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『マカブル 永遠の血族』

 

 

 

 

 

2009年 インドネシア・シンガポール

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 キモ・スタンボエル/ティモ・ジャヤント

 

撮影 ロニー・アーノルド

 

 

 

出演 シャリーファ・ダーニッシュ/アリオ・バーユ/ジュリー・エスティール/シギ・ウィマラ/アリフィン・プトラ/メルダ・セリーヌ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

新しい命が生まれる夜、贖いの謝肉祭が始まる

 

世界中のホラーファンから一躍注目を浴びたインドネシアのモー・ブラザーズが作り上げた長編残酷ゴア・ムービー、チェーンソー、銃、弓矢、ナイフ、日本刀、ハサミ、ヘアピン、手当り次第の凶器、画面のいたるところを染める血飛沫、血糊、転がる首、殺戮の痕

 

絶体絶命の恐怖とパニックがジェットコースター展開で襲ってくるゴア・ムービーの王道を、ねっとりとしたモンスーン風ともいえる独自の気配で染め上げた、世界各国で配給されるアジアン・ホラーの新たな金字塔

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

レストランでウエイトレスとして働くラディアの元へ兄のアジがやってきた、両親が事故で亡くなってからは2人は不仲となり、アジが一緒に暮らそうと言うが兄のせいで両親が事故死しているので受け入れられないラティア

 

 

アジの妻アストリッドは出産を控え、夫婦はオーストラリアでの出産を希望していて今夜インドネシアを発つことに、兄とは確執はあるものの義姉の体が心配のラディアは生まれてくる子にプレゼントを用意

 

 

アジ夫婦を空港まで見送る友人たちと一緒にラディアも車に乗り込むが突然の大雨、走行中に女性に接触しそうになった、その女性はマヤと名乗り、強盗に遭ってずぶ濡れ、気の毒に思ったみんなは彼女を家まで送ることにした

 

 

マヤを家まで届けると母に会ってほしいとせがまれ家の中へ、マヤの母ダラが出迎えてくれたがラディアはその若さと美貌とその雰囲気に違和感を感じる、ダラは妊娠中のアストリッドに興味を持った

 

 

食事を一緒にどうぞと強引にみんなを招待、そしてダラの息子アダムとアルマンも現れ、アジとアストリッドを除いたメンバーで食事

 

 

しかし食事には薬が入っていてみんなは深い眠りに落ち、ダラはアルマンに地下に運ぶように言いつけ、アダムには道具の用意をさせる

 

 

1人残されたアラムはマヤとアダムに襲われ、それを見たアジとアストリッドは2階に逃げようとするがアジは捕まり、アストリッドは部屋に逃げ込み内側から閉じた

 

地下に閉じ込められたラディアたちが目を覚ますとロープで縛られ、ドアの隙間から見た光景は今まさにアラムがチェーンソーで殺され解体されていた

 

 

アストリッドが閉じ籠る部屋の前でアジがダラに拷問され、「あなたのマヤへの親切心がみんなを連れてきてくれた、ありがとう」とダラはアストリッドに言う

 

 

地下ではラディアが解体されようとしていたが反撃をして仲間を救出して脱出、その頃アストリッドが破水してしまい…

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

徹底して残酷描写に徹しています、それが女性であっても妊婦であってもお構いなしです、ハリウッド映画だったら処女と妊婦は助かりそうな感じですがインドネシアではそうはいきません

 

この作品の凄いところはやはりダラを演じたシャリーファ・ダーニッシュでしょうか、その美貌と声に冷たい眼つきとこの世の者かと思うくらい怖い

 

 

このダラが本当に怖い、拷問したりして臓器売買をしてるようですが人肉を食してるようでもありますが不老不死なようでもあります

 

 

このダラと対峙するのがジュリー・エスティール演じるラディアなんですが一応ヒロインなのですが容赦なくボコボコにされます、可愛いのですがね

 

 

それにこのダラの家族もなんか不思議でイケメンの兄に美人の娘と不細工な次男、次男は死体をバラバラにする作業を担当しています、内蔵を小分けして首はゴロンと転がしたりね

 

 

いろんなところでのレビューではインドネシア版の「悪魔のいけにえ 」とか「屋敷女」とか言われていますがまさにその通りです、変態一家の主が女主人なんです

 

 

縛られて身悶えしながら覗き穴から隣の部屋を見るとそこでは友人が今まさに解体されている最中、こんな恐怖のシチュエーションなんてゾクゾクします

 

 

家の中には武器がいっぱいあって警察が来ても動じず、いつでも殺せるような態勢なんです、銃やナイフ類だけではなく日本刀やボウガンまであってバラエティにとんでます、しかもどれにでも精通していて上手なんです

 

 

ラストにはチェーンソーと日本刀の対決も見せてくれて残酷なホラー好きにはたまらない展開です、最初の数分だけがストーリーっぽいんですけど後はずっと血塗れです

 

 

結局ダラは産み落とされたアストリッドの子供を自身で抱き、最初からアストリッドに興味を持っていたのは子供が欲しかったのかもね

 

 

いったい血糊は何リットル使ったのかと思わせるほどのグチャグチャです、それはそれで爽快なのですけどね(笑)

 

 

 

 

 

ゴアホラーの新たな金字塔!インドネシアの鬼才二人組、モー・ブラザーズ監督作 それが『マカブル 永遠の血族』です。

 

 

 

 

 

CGではないここまで徹底したゴア描写はストレス解消してくれます、血の量はハンパないです。