『クロエ』
2001年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 利重剛
脚本 萩生田宏治
撮影 篠田昇
音楽 今野登茂子
出演 永瀬正敏/ともさかりえ/塚本晋也/松田美由紀/鈴木卓爾/福崎和広/西島秀俊/小西真奈美/アーサー・ホーランド/岸田今日子/青山真治/山口美也子/尾藤イサオ/大高力也
《解説》
胸に宿った睡蓮の蕾、蕾の成長とともにふたりの運命も変わっていく…
奇病に侵された妻と、彼女を支える夫の愛を描いたドラマ、監督は「BeRLin」以来6年ぶりの利重剛、ポリス・ヴィアンの「日々の泡」「うたかたの日々」をモチーフに、利重剛と萩生田宏治が共同で脚本を執筆
主演は「自殺サークル」の永瀬正敏と「センチメンタルシティマラソン」のともさかりえ、運命的に出会った男女と、彼らを取り巻く人々の姿を通してピュアな愛を描き出すラブ・ストーリー
《物語》
プラネタリウムの職員の高太郎はある日、叔母の主催する画廊で1人で佇む女性に気になった、普段はしないのにその女性に声を掛けた、2人は意気投合し、彼女はクロエと名乗った、話は弾みまた会う約束をして別れた
再会した2人は高太郎の行き付けのバーへと行き、そこで親友カップルの英助と日出美に紹介、夜の街を歩き高太郎が好きだと告白、するとクロエも私もと返事をして、それに驚いた高太郎、2人はお互いに惹かれ合っていた
2人は間もなく行き付けのバーで結婚式を挙げた、クロエには両親がおらずずっと独りだった、高太郎は幸せのおすそ分けとして英助に借金の返済にと200万円を渡す
高太郎は自分の好きな人たちには幸せになってもらいたい、日出美と落ち着いた生活をしてほしいと願う、真面目に生きていくと高太郎と約束した英助
2人でいる時にふとクロエの意識がなくなる事があった、クロエは幸せ過ぎるからと言うが病院に行ってみると右の肺は機能が停止していると判明し、手術で摘出、それは睡蓮の蕾だった
しばらくは順調だったがもう一方の肺にも蕾が発生し、自宅での闘病生活に入る、日出美が見舞いに持ってきた花束を摘出した蕾に近付けると成長が止まる事に気付いた高太郎は部屋を花でいっぱいにした、するとクロエの肺も正常に機能し出した
しかし以前にトラブルのあった教師が抗議したことで高太郎はプラネタリウムを解雇されてしまう、高太郎は英助に金を一度戻してほしいと頼むが、その金は英助が熱狂的に尊敬するアーティストのキタノの作品に注ぎ込まれてなくなっていた
高太郎は必死に働くが皮肉にもクロエとの時間は失われていく…
《感想》
約20年ぶりに観た作品です、もう一度観たい、もう一度観たいと思いつつこんなに年月が経ちました、当時は永瀬正敏という俳優に光る物を感じて彼の出演作品をよく観ていました
主人公の高太郎を演じるのが「自殺サークル」の永瀬正敏で、偶然の出会いから妻となった女性にその人生を捧げて献身的に生きる愛の物語、ですがこの奇病はどうしようもなくて悩むんです
肺に睡蓮の蕾が発生する奇病なんです、それが肺の機能を止めてしまって呼吸が辛くなって水もあまり飲めなくなってしまうんです、でもなぜか花を近付けると蕾の成長が止まるんです
それによって高太郎は部屋を花でいっぱいにして蕾の成長を止めてクロエの肺の機能は元に戻るまでに回復するのですがその蕾も徐々に花に慣れてくるんです、花も効果がなくなってくるんです
クロエを演じるのがともさかりえで色々彼女の出演作を観ましたが本作のともさかりえが一番綺麗だと思います、最初の登場ではなんだか摩訶不思議な女性なのかと思いましたけどね
この2人が恋人同士となって結婚するのですがその様子が本当に幸せそうなんです、それを綺麗な映像で綴っています、砂浜でのシーンが綺麗なんですがそこでクロエが倒れるんです
高太郎の親友の英助を演じるのが「完全なる飼育」 の塚本晋也で「鉄男」では監督としても活躍する人ですが、本作での英助は本当に自分の世界で熱狂的に尊敬するアーティストのキタノの作品にお金を注ぎ込んでるんです
それで借金までして高太郎から借金返済のお金もキタノ作品購入費用にしてしまうんです、まあその価値は熱狂的なファンにしかわからない物なんです、まあ分からないでもないですけど行き過ぎてしまうと崩壊してしまいます
英助の恋人の日出美を演じるのが松田美由紀で最初の登場からめちゃセクシーでした、常に胸の谷間が露出しているのです、英助が借金で姿を消してしまってからは英助のキタノコレクションを借金取りに持って行かれて、遂にはキタノを訪ねて殺してしまいます
日出子にとって英助の元凶はキタノだと思ってしまったんですね、戻ってこない英助を如何に愛していたかとね、ニュースでは日出子が熱狂的なファンと報道されますが、その時には英助は借金していた男に殺されているんです
監督は役者としても活躍する利重剛で6年ぶりの監督作品、それに音楽はプリンセスプリンセスの今野登茂子で監督の奥さまだったんですね
死に至る妻を見守る男の美しくも哀しいラブ・ストーリー それが『クロエ』です。
やはり美しい映像で綺麗な作品でした、それに切なかったです











