『ナインハーフ』
1986年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 エイドリアン・ライン
脚本 パトリシア・ノップ/ザルマン・キング
撮影 ピーター・ビジウ
音楽 ジャック・ニッチェ
出演 ミッキー・ローク/キム・ベイシンガー/マーガレット・ホイットン/ドワイト・ワイスト/クリスティーン・バランスキー/カレン・ヤング/ロン・ウッド
《解説》
恋に溺れて、カラダで語って、愛を追い求めた9週間半
「フラッシュダンス」でスーパーヒットを放ったエイドリアン・ライン監督の描く、情熱的かつ過激な、エロティック・ラブ・ストーリー
エイドリアン・ライン監督独特の、天然光を効果的に採り入れた陰影豊かな映像が美しく、ヒットチューンの数々と共に、映画をスタイリッシュな傑作に仕立て上げている
主人公の女性がふとしたことで出会ったある一人の男から、様々なエロティックな行為を受けることによって、彼女の内側に潜む潜在的な欲求を開花させていくまでを、文字通り9週間半に渡って追っていく
《物語》
ニューヨークの画廊で働くキャリアウーマンのエリザベスはある日、同僚のモリーとチャイナタウンに行った時にハンサムな男性と目が合った、エリザベスはその身なりの良い素敵な男性に胸をときめかせた
その翌日、ノミの市で見付けたフランス製の高級スカーフを見ていたエリザベス、その後にチャイナタウンで見掛けた男性が声を掛けてきた、彼はジョンと名乗り2人は打ち解けレストランで食事、ジョンはエリザベスが見ていたスカーフをプレゼント
そしてジョンが友人の川べりの静かな家へとエリザベスを誘い、そこでベッドの用意を始めるジョンに不安を感じたエリザベスはその場を去った
数日後、エリザベスの働く画廊にジョンから花束が届けられた、2人は再会してデートをしてキスをしてより親密な関係になった、その後にエリザベスの部屋へ行きジョンはエリザベスに目隠しをして彼女の身体を氷を使って愛撫、エリザベスはジョンにされるがままに興奮した
ジョンは高級腕時計をプレゼント、そして毎日12時に僕との行為を思い出してほしいと、その夜にエリザベスは仕事中にもかかわらずジョンとの行為を思い出し自慰に耽る
エリザベスはジョンの言われるままにジョンを興奮させるためにストリップをしてテラスに出て露出して見せ付けての行為、しかし彼のサディスティックな一面を知る事となり、乱暴に抱かれる夜もあったがそれでもエリザベスの体は悦んだ
ジョンとエリザベスの関係は良好でエリザベスはジョンの部屋での生活が増えたが、エリザベスはジョンの全てが分からない、彼の昼間の姿を見たくなったエリザベスは彼のあとを追い、ウォール街にある彼のオフィスを訪れるとそこには有能なブローカーの姿があった
スーツ姿に憧れるエリザベスにジョンはエリザベスに男装させて食事へ、帰り道でチンピラにからまれるが追い払った後にその場で興奮した2人は野外で行為に及ぶ
画廊ではエリザベスは郊外に引っ越して個展の誘いにOKを出さない芸術家ファンズワースを口説き落とすが、準備が進まず直接彼に会いに行った、ニューヨークの喧騒から離れて暮らすファンズワースの生活に触れて不思議な感覚と感動を覚える
快楽の虜となったエリザベスにジョンのサディスティックな要求はエスカレート、犬のように床を這わせたり、娼婦を部屋に呼び一緒に3Pを強要
そしてファンズワースの個展のオープニングの日、1人孤立しているファンズワースを見てエリザベスは居たたまれなくなりその場を去った、ジョンに電話して部屋に行き、眠っているジョンを見ながら荷物の整理をするエリザベス、そしてジョンに別れを告げて部屋を出て行く
《感想》
この作品は当時センセーショナルでしたよ、この作品でミッキー・ロークを知ったようなものですもん、これまでは「白いドレスの女」などの小さな役だったので印象は弱かったしね
もちろん、キム・ベイシンガーも本作で知ったと思います、綺麗な金髪で最高にセクシーでたまりませんでしたよ、氷を使った愛撫はインパクトもあり、興奮しましたもん
離婚経験のあるキャリアウーマンが偶然出会った男によってこんなに変えられるなんて刺激的でした、出会う男の行為によって人生が変わりますね
最初は嫌われたくないから男の言うままに男の好むようにしただけなんですけど、段々と身体は開発され心は調教されていくのです、性によって人生が変わるんです
当時の大人たちはこの氷愛撫を真似したことでしょう、この映画くらいからライトSMやソフトSMなる言葉が生まれたのではないかな?実際にはハードル高いですよね?
しかしその氷愛撫や目隠しや露出プレイなどの性行為を追求するかのように興奮を求めるかのようにこなしていくのは、新しい扉を開けるようなもんかな
特においらはジョン・テイラーの曲が流れる雨の野外でのシーンが印象深くて好きです、雨が降りしきり体を濡らしての行為は照明の美しさもあって感嘆ものですよ、エリザベスのシャツを破って胸を揉みしだき、その快感にのけ反り震えるキム・ベイシンガーの美しく妖しい魅力全開です
エリザベスは普通の女性だったはずなのにジョンの前でストリップを嬉々として演じます、この辺はエリザベスがジョンに感化されている現れですね、なかなか好きな男の前でもストリップはできないですよね
それにそのストリップのシーンは好きですね~、おそらくジョンと出会ってなかったらこんなに性に開放的ではなかった彼女が胸を揺らしてお尻を振って踊るんです
ジョンに時計をプレゼントされて、時計を見た時に思い出してほしいと言われた事を思い出して、そこでエリザベスは昼間の仕事場で自慰をするんです、脚に力を入れて絶頂を導くようにね、これもエロかった
「フラッシュダンス」の監督のエイドリアン・ラインは音楽も最高に良かったです、おいらはサントラ買ったもん、当時はまだレコードでしたよ、やはり映像もスタイリッシュでカッコ良かった、それでもミッキー・ロークとキム・ベイシンガーでなかったらこんなに好きな映画になったかどうか
キム・ベイシンガーは今でもこの映画の撮影を思い出すと気分が悪くなるとか(爆)、それほど身体を酷使した撮影だったのでしょうね、それでも美しいです
エロばかりフューチャーしてしまいましたが、1980年代のバブル期を象徴するような作品です、キャリアウーマンが虜になった愛欲の日々を描いてます、ものすごく官能的で印象深く思い出深い作品です
仕事仕事の毎日がひとりの男の出現で悦楽の日々を送り、麻薬のようにその快楽に飲み込まれて抜け出せなくなり、更に強い快楽を求めて戻れなくなっていくのでしょうね、エリザベスはギリギリまで求めたようです
目隠し、四つん這い、屋外、娼婦、そして、余りにも有名な、氷を使った愛撫…、衝撃の官能プレイの数々! それが『ナインハーフ』です。
官能的な映画を挙げるとすれば、おいらはやっぱこの作品でしょうか
更に過激な:続・裏237号室の『ナインハーフ』のレビューはこちらです。





















