『悪夢のエレベーター』
2009年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 堀部圭亮
原作 木下半太
脚本 鈴木謙一
撮影 北信康
音楽 渡邊崇
出演 内野聖陽/佐津川愛美/モト冬樹/斎藤工/大堀こういち/芦名星/本上まなみ
《解説》
このウソ、ホントにキリがない
シリーズ累計40万部を突破した木下半太の人気小説「悪夢シリーズ」3部作の第1弾を映画化したサスペンス・コメディ、俳優・構成作家として活躍する堀部圭亮が長編初監督に挑む
急停止したエレベーターに閉じ込められた男女4人が繰り広げる笑いと恐怖の人間模様を描いく、ウソや本音、そして虚構と真実が入り乱れる予測不可能な展開から目が離せない
《物語》
人生を野球のペナントレースに例えるならどれだけの人の人生がまだ優勝争いに残っているのだろう、どれだけの人の人生がまだ消化試合じゃないのか?たいして意味のない人生、ただ生きているだけの人生、無意味に時間だけが過ぎていく人生
消化試合でも一軍にいる奴はまだいい、二軍の試合でベンチの隅に座りただじっと待っている、こんなはずじゃない、今にきっと起死回生の逆転ホームランを夢を見て、そもそも消化試合には起死回生なんかない
エレベーターの中で目を覚ました順、偶然居合わせた人たちが心配そうに覗き込んでいる、順は見知らぬ3人の男女と共にエレベーターの中に閉じ込められてしまっていた
順は妻の麻奈美からもうすぐ子供が産まれると連絡を受けて向かうところだった、みんな心配してくれるが妻のところに向かうならここのマンションの住民ではない、ここで何をしてたのかと問われる順
まさか愛人と会っていたとは言えない順、マンションの住民でジョギングに出掛けようとしていた牧原はやましい事があるのかと聞くと、チンピラ風の富永は誰にでもやましい事はあると納得
するとゴスロリ少女のカオルが私は何もやましい事はない、このマンションがこの辺で一番高いので飛び降りるために来たと告白、富永はやましい事があるので偽名を使っている
順は必死でカオルの自殺を止めようとするが無理、牧原はカオルの気持ちがわかる、そのせいでバケモノ扱いされてきた、牧原は人の体に触れると心が見えるのだ
カオルがこのまま餓死したらと言うのでカオルの持っていたICレコーダーに遺言を録音することにする、しかし順は違和感を感じてしまう
《感想》
女優の芦名星さんが自宅で死亡しているのが発見されました、自殺を図ったようです、死後しばらく経っていたようです、個人的には印象の強い女優ってわけではないですが名バイプレーヤーの印象があります
家のハードディスクやブルーレイや配信ですぐに観れたのは本作でした、最初は「シルク」にしようかと思ったのですがちょっとトラブルがありまして本作となりました、芦名星の追悼レビューです
最初はタイトルもそうですけどきっとコメディなんだと思って観てました、斎藤工が主役なのに何で最初に名前が出ないのだろうと思って観ていたんです
斎藤工が演じる順は愛人の部屋に居たところに妻の麻奈美から子供が産まれると電話があって愛人を置いて帰るんです、そこでエレベーターの中で閉じ込められてしまうんです
でも順はその時の事をまったく憶えていないんです、3人の男女と一緒に救助を待つことになるんです、その間に3人は各々の境遇を話し始めたりするんです
チンピラ風の富永を演じるのは内野聖陽でこの人が主人公なんです、ジョギングに出掛ける牧原を演じるのはモト冬樹、この2人のエレベーターの中での押し問答が面白いです
ゴスロリ娘のカオルを演じるのは佐津川愛美で彼女はこんな特殊な役が多いような気がします、でもリストカットをする自殺願望の少女だと思ったら普通の女の子だと思ったらサイコだった(汗)
順の妻の麻奈美を演じるのは本上まなみ、出番は少ないですが彼女がいてこの物語が始まる感じなんです、それにオープニングの内野聖陽の人生の消化試合は胸に沁みます
そして愛人を演じるのが芦名星なんです、こちらも出番は多くないですがそういう役回りなので幸薄いです、奥さんが産まれると電話をしてきて出て行ってしまう順を愛しているんです、離婚すると言われていたようです
でもこのエレベーターの中だけで話は終わりません、その後はコメディからミステリーに代わりそしてホラーとなります、えらい展開やと思いましたよ、監督は元芸人で俳優で構成作家の堀部圭亮
怒涛のどんでん返しがあなたを翻弄する!究極の人間不信エンタテインメント! それが『悪夢のエレベーター』です。
まさかの展開で目が離せませんでした、エレベーター内でのシチュエーションコメディかと思ったら全然違う感じになってしまった、芦名星さん、名バイプレーヤーだと思っていたのに残念です、合掌













