『アンダーワールド』
2003年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 レン・ワイズマン
原作 ケビン・グレビオー
脚本 ダニー・マクブライド
撮影 トニー・ピアース・ロバーツ
音楽 ポール・ハスリンジャー
出演 ケイト・ベッキンセール/スコット・スピードマン/マイケル・シーン/シェーン・ブローリー/エルウィン・レーダー/ビル・ナイ/ソフィア・マイルズ/ロビー・ギー/ケビン・グレビオー
《解説》
この闘い、本能か、愛か
人知を超えた世界“アンダーワールド”を舞台に、何百年にわたって続く吸血鬼〈ヴァンパイア〉と狼男族〈ライカン〉の壮絶な闘いを軸に、ヴァンパイアのヒロインと人間の青年との禁断の恋を描いたゴシック・サイバー・アクション
ヴィジュアル・ウィザードと呼ばれるMTV界出身の鬼才、レン・ワイズマン監督のデビュー作、主演は「パール・ハーバー」のケイト・ベッキンセール
《物語》
戦いは突然休戦同然となった、ライカンの恐るべきリーダーのルシアンがついに殺されたのだ、ライカンは憤怒と復讐を胸に一夜にして四散、我らヴァンパイアの勝利は目前、これは当然の帰結だ
あの夜からはや6世紀、古からの確執もルシアンの死で終わる、数では劣るもののライカンは手強い、月から解放され自分の意志で変身できる、処刑人にとってそれは一つの時代の終わり
処刑人のセリーンは仲間たちとライカンの二人組を追跡し、地下鉄のホームで激しい銃撃戦の後、地下鉄の奥から無数のライカンの咆哮を聞く
セリーンはアジトに戻りリーダー代行のクレイブンに報告、しかし復活式の忙しさを理由に却下、セリーンが現場映像を調べるとライカンは一人の人間を追っていたことを突き止める
セリーンはクレイブンの命令を無視してその人間・マイケルのアパートに向かう、そこにライカンの部隊が現れてマイケルはライカンに噛まれてしまう、セリーンはマイケルを助けてアジトへと連れ帰るが逃げ出してしまう
その頃、クレイブンはライカンの男と密会、実はその男こそ死んだと思われていたルシアンだった、ルシアンとクレイブンは密約を交わしていたのだ、セリーンはクレイブンの企みに気付き、復活式の前に長老ビクターを復活させる
自分の体の異変に怯えるマイケルはセリーンに助けを求めて隠れ家に匿ってもらう、セリーンはビクターに説明するがビクターはクレイブンを信頼しており、掟を破って自分を復活させた罰としてセリーンは監禁される
ルシアンの計画は動き出し、長老の一人アメリアがライカンの襲撃で殺され、セリーンはエリカの手引きで脱出するが既にマイケルはライカンによって拉致されていた
ルシアンは打倒ビクターの為にヴァンパイアとライカンの混血種を造り、それを可能とするのがコルヴィナスの末裔であるマイケルだった
《感想》
今までのゴシックなヴァンパイアをスタイリッシュにした本作です、黒の革のロングコートを着たヴァンパイアの処刑人のセリーンは華奢な体付きですがとにかく強い
セリーンを演じるのがケイト・ベッキンセールでその凛とした表情はまさにそれ、彼女はイギリス人なのですが父方の曾祖父はミャンマー人で、デビュー時からイギリス系とアジア系の血の混じった美貌は絶世の美女と呼ばれて注目されていました
端正な容姿と細身で9頭身のスタイルは人気で、最もセクシーな女性にも選ばれています、しかし常に容姿が注目されるてしまうことは快く思っていないようです
ヴァンパイアの宿敵のライカンのルシアンを演じるのがマイケル・シーン、ライカンのリーダーでありながらヴァンパイアのリーダー代行のルシアンと結託して長老ビクターの命を狙うんです
私生活ではケイト・ベッキンセールとマイケル・シーンは長らく交際していて長女を出産、しかし本作で共演して数カ月後に破局、しばらくしてケイト・ベッキンセールは本作の監督のレン・ワイズマンと結婚
クレイブンを演じるのがシェーン・ブローリーでヴァンパイアを裏切ってルシアンと結託するは土壇場でルシアンを裏切るわでどうしようもないリーダー代行です
マイケルを演じるのがスコット・スピードマン、アレクサンデル・コルヴィナスがウイルスに感染して人類初の不老不死となったんです、その末裔がマイケルなんです
クレイブンに付き従う女ヴァンパイアのエリカを演じるのがソフィア・マイルズで、クレイブンに忠実ですが何かとクレイブンとトラブルになるセリーンに協力的だったりします
最強のヴァンパイアのビクターを演じるのがビル・ナイ、本作はその世界観を出す為にイギリス人俳優のみでキャスティングされています、彼はその俳優の中でも重鎮です
元々は一作で構想されていたのですが新しいアイデアが出て、前半のエピソードを膨らませて本作が完成しました、本作のヒットによって続編の「アンダーワールド:エボリューション」の製作がすぐにスタート
原作者のケビン・グレビオーは遺伝子工学を学んでいた頃にヒントを得て、吸血鬼と狼男は特別な一つの血統から生み出されたウイルスによって誕生した設定になっています、全て同じ血統なのは面白い設定ですね
夜と闇が交錯する世界で、吸血鬼と狼男族との死闘が繰り広げられる それが『アンダーワールド』です。
とにかくケイト・ベッキンセールが魅力的な作品です、この作品のイメージが強いですね