『HOUSE ハウス』
1977年 東宝
《スタッフ&キャスト》
監督 大林宣彦
脚本 桂千穂
撮影 阪本善尚
音楽 小林亜星/ミッキー吉野&ゴダイゴ
出演 池上季実子/大場久美子/松原愛/神保美喜/佐藤美恵子/宮子昌代/田中エリ子/尾崎紀世彦/笹沢佐保/小林亜星/石上三登志/鰐淵晴子/南田洋子
《解説》
まあ!美味しそうな娘たち!
CF界の鬼才・大林宣彦が初めて手がける劇場用映画で、7人の少女と奇妙な羽臼屋敷を中心に幻想的ななかにスラプスティックな面とブラックユーモアを織り交ぜて描くオカルト映画
ただただ荒唐無稽な作品だが、当時大林宣彦監督は硬直化する日本映画に風穴を開けるべく、15歳以下の観客たちで映画館をあふれんばかりにすることを目論んでいた
当時の映画業界人たちは、「内容のない映画」とこの映画を否定的に捉えたが、若い観客たちが強く支持、大林宣彦監督のデビュー作は拍手で迎えられた
《物語》
東京郊外のお嬢様学校に通う中学生のオシャレは今日も仲間のファンタ、ガリ、クンフー、マック、スウィート、メロディーたちと夏休みのことを話している今風の女の子

オシャレが学校から帰るとイタリアから父が帰国、父はオシャレに自分の再婚相手だと涼子を紹介する、新しい母など考えていないオシャレはショック
夏休みの予定は軽井沢だったが涼子も一緒なんて行きたくないオシャレは仲間たちに演劇部の合宿先に長年会っていなかった、おばちゃまの家を提案、手紙でおばちゃまにその事を伝え許可をもらう

そして夏休み、オシャレは仲間たちとおばちゃまの羽臼邸へと出発、おばちゃまは7人を歓迎してくれ、都会育ちの7人も田舎の雰囲気と広大な屋敷に大喜び


しかしその後、奇怪な出来事が7人を襲う、井戸に冷やしたスイカを取りに行ったマックが戻ってこない、見に行ったファンタは井戸でマックの生首を見てしまう、マックは行方不明となった

その後もピアノや風呂桶や、時計などに次々と襲われる少女たち、1人また1人とこの家から消えていくのだった


このオシャレのおばちゃまは実は戦争で死んだ恋人のことを思いつつ、数年前に死亡しており、今はその霊で羽臼邸そのものがおばちゃまの体だったのだ

おばちゃまは若い娘を食べた時だけ若返っていくのだった、そしてオシャレを心配した涼子もやってくるが…
《感想》
怖い話のはずなのにコメディタッチで展開していきます、当時としてはかなり斬新な映像ですね、アニメとの合成とか、大林宣彦監督の遊び心が満載です


女の子が7人登場して、それぞれ個性が全開です、名前もなんでかややこしいでしょ(笑)、当時はこんなのが流行ってたのかな?


池上季実子演じるオシャレのおばちゃまの家が化け物って展開です、しかも羽臼(ハウス)邸だって、しかもおばちゃまはとっくに死んでるのに知らないなんて凄いね

最初は車椅子だったおばちゃまですが女の子が消えるたびに元気になっていくんです、精気を吸っているんでしょうか
最初の井戸で生首はよく出来てましたよ、ショックシーンとコメディが上手く融合されてます

それにビックリしたのは池上季実子のヌードシーン、こんな子供なのによく頑張ったね、当時はオーディションで7人を選び、池上季実子以外は全員新人で平均年齢は18歳です

しかも主演の池上季実子は、従来の役柄のイメージを払拭したくてヌードを快諾し、清純派女優から実力派女優への脱皮に成功しています

昔の作品はこんな意外なサプライズがあってビックリしますね、今ならこんな少女のヌードは無理そうですね、本当に綺麗でしたよ
大林宣彦監督は大作洋画に押される日本映画に若い客を呼び戻すために作ってやったらしいです、デビュー作ですがのちに尾道三部作を製作して代表作とします、本作の原案者は大林千茱萸(ちぐみ)は大林宣彦監督の実娘で当時12歳の中学生
CMや自主映画においてその独特のタッチで評価の高かった大林宣彦監督が初めて手がけた劇場用作品 それが『HOUSE ハウス』です。
三浦友和や檀ふみが1分足らずのシーンに出演、ゴダイゴも主人公たちと東京駅で意気投合する(笑)
更に過激な裏237号室の『HOUSE ハウス』のレビューはこちら。





