白いドレスの女 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『白いドレスの女』

 

 

 

 

 

1981年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ローレンス・カスダン

 

撮影 リチャード・H・クライン

 

音楽 ジョン・バリー

 

 

 

出演 ウィリアム・ハート/キャスリーン・ターナー/リチャード・クレンナ/テッド・ダンソン/J・A・プレストン/ミッキー・ローク/ミハエル・リャン/キム・ジマー/ラナ・サウンダース

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

激しく熱い情事、それは悪女がしかけた甘い罠!

 

B・ワイルダーの「深夜の告白」を基に、激しい暑さにむせぶフロリダを舞台に、謎めいた女と出会った若い弁護士が遺産相続を背景にした恐ろしい罠にまきこまれてゆく姿を描く

 

監督・脚本は「レイダース 失われたアーク〈聖櫃〉」の脚本家のローレンス・カスダンの監督デビュー作、キャスリーン・ターナもこの作品で官能的な悪女を見事に演じ華やかにデビューを飾っている

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

フロリダに事務所を構える弁護士ネッド・ラシーンは親友で地元の検事であるピーターと刑事のオスカーと共に行き付けのカフェで今年のフロリダの暑さを嘆いていた

 

 

その夜、暑さをまぎらわす為に海岸沿いの野外ステージを歩いていたネッドの前に、白いドレスを着た1人の女性が通り過ぎた、栗色の髪に官能的なボディラインのその女性にネッドは目を奪われた

 

 

タバコを吸う女性にネッドは声を掛けるが、夫がいると言ってネッドのナンパをかわす、飲み物をおごって一緒に飲むが彼女がこぼしてしまい白いドレスが汚れてしまい、ネッドがトイレでハンカチを濡らしに行ってる間に女性は消えた

 

 

彼女がパインウッドに住んでいると聞いていたネッドはパインウッドをドライブして偶然にも彼女を見付けた、そこで改めて自己紹介をして彼女はマティ・ウォーカーと名乗った

 

 

夫は20歳も年上で、家の2階のベランダにはたくさんの風鈴を飾っていると言うマティのボート小屋のある豪邸を訪れたネッドは、一度は帰ろうとするが我慢出来ずに家に入り、マティを半ば無理矢理に抱いた、マティもネッドに応えるように体を開いた

 

 

それから何度と情事でネッドはマティを抱き、マティも激しくネッドを求めて燃えた、マティはセックスの後にはシーツを洗い、タバコもネッドと同じ物にして情事がバレないように警戒している

 

 

ある夜にセックスの後にマティは夫エドモンドが戻って来る、背も低くて意地悪でしかもセックスも弱い、エドモンドの莫大な遺産の相続人になっているマティは夫に殺意を抱く事を告白

 

 

しかし2人の間にエドモンドの殺意が芽生えていく、ネッドは爆弾のプロのテディから特殊爆弾を入手し、マティの手引きでエドモンドの殺害に成功、ほとぼりが冷めるまで2人は接触を断つ事にする

 

 

ある日、ネッドはマティの弁護士ハーディンから呼び出され、遺言状が変更されている事を聞く、当初は遺産の半分はエドモンドの姪ヘザーに渡る事になっていたが、疑問点が生じたのだ

 

フロリダの法律では疑問点がある場合は遺言状が無効となり、その遺産の全てがマティの物になるというものだった、その遺言状にはネッドとマティの親友のメリーアンのサインがあった為にピーターとオスカーも疑惑の目を向け、マティは相当の悪女だから近付くなと忠告

 

 

ネッドもマティの不審な行動が多かったと気付いた、しかもテディからマティが例の爆弾を買ったと情報があり、そしてメリーアンも行方不明、やがてネッドの元にマティから呼び出しの電話が入り、ボート小屋を訪れる

 

そこでマティはネッドを嵌めた事を認め、愛した事が想定外だったと、ネッドは証拠品をボート小屋に取りに行かせるとボート小屋は爆発炎上し、ネッドは逮捕された

 

 

何もかも失って服役中のネッドはマティの卒業アルバムを取り寄せると、マティがメリーアンでメリーアンがマティだったという事実を知ってしまう

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

ウィリアム・ハートが亡くなりました、71歳でした、近年はマーベル・シネマティック・ユニバース作品にも出演していて活動は精力的だと思っていたのですがね

 

 

主人公のネッド・ラシーンを演じていますが、悪い女に目を付けられて翻弄されてしまいます、しかも犯罪の片棒を担がされてしまいます、それも殺人をね

 

暑い夏のフロリダを嘆いていて野外イベントを観賞していると前から白いドレスの女とすれ違うのです、ネッドは色んな女と遊ぶプレイボーイなのでイイ女はほっとけないのかも

 

 

夜風に当たりながらちょっとした会話をするのですが、住んでる街の名前だけを言って消えてしまうんです、ネッドはその街に行って偶然再会するんです

 

 

白いドレスの女のマティ・ウォーカーを演じるのがキャスリーン・ターナで、メチャメチャ官能的な女性というわけではなくて、スレンダーでセクシーなのです

 

 

ここまでネッドとマティの出会いは偶然の偶然でマティが狙って出来る事ではありません、なので最初からネッドを狙っていたのではなくて、ネッドと知り合ったが為に行われた事件だったのかも?

 

と思っていたら実は去年に他の弁護士がマティにネッドを紹介したらしいのです、愛とセックスだけで繋がっていた2人なのですが、段々と綻びが出てきて疑わしくなってくるのです

 

ネッドもマティの家に行って一度は出るのですが、我慢出来ずに鍵が掛かった窓を割って中に入って、まるでマティを襲うような勢いで激しく抱くのです

 

 

もちろんそれはマティも待ってたようで、そのネッドの激しい要求に応えるのです、パンティを脱がすネッドの為に腰を浮かして脚を開いて急かして受け入れるんです

 

 

その情事の最中を姪のヘザーに見られるのです、目撃者がいてピンチかと思われたのですが、幼いヘザーには叔母のマティと男が何をしているのか分からなかったのですがマティは口淫の最中で振り向いた時に黒い棒が光ってた以外は何も憶えてなかったんです

 

 

マティの夫のエドモンドを演じるのがリチャード・クレンナで、爆弾を作るテディを演じるのがミッキー・ローク、メリーアンを演じるのがキム・ジマーです

 

ネッドはエドモンドの殺害を計画してテディに爆弾を作ってもらうのです、マティとの未来の為に殺人を犯すのですが、それは全てマティの手の平に転がされていたのです、それくらいマティは悪女なのです

 

 

監督は「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」「レイダース 失われたアーク〈聖櫃〉」の脚本のローレンス・カスダンの監督デビュー作品です

 

 

 

 

 

おそらく映画史上最も鮮烈な監督デビュー作品、魅惑の官能サスペンス それが『白いドレスの女』です。

 

 

 

 

 

亡くなってしまっても名優たちの姿はいつでも観れますね、でも亡くなって新たな作品が観たくなりました。