蓄電池の役割
蓄電池ってなに?
どんな種類があるの?
電気代を節約したいんだけと、どうしたらいい?
こんな疑問をお持ちのあなたへ。
本記事では、
住宅用蓄電池の仕組から種類の比較、最適化の方法をまとめました。
これから蓄電池を購入したい方や、省エネに興味のある方は、
これを機会にしっかり身に着けておきましょう。
こんにちは、成功電気の今井です。
愛知県北名古屋市で住宅の電気設計を20年ほど続けています。
主に住宅の
蓄電池、太陽光発電、V2Hやスマートホームの設計施工を500件以上実施しています。
蓄電池の役割。
蓄電池には3つの役割があります。
1,停電したときのために電気を貯めておく。
蓄電池があることで、万が一の災害(地震や台風など)の停電したときに貯めておいた電気を取り出して使うことで、停電から身を守ることができます。
2,電気代を節約する。
自分で発電した電気を貯めておいて、必要な時に使うことで、電力会社から買う電気を減らして電気代を安くすることができます。
3,環境対策できる。
再生可能エネルギーを貯めて必要な時に取り出して使うことで、火力発電や原子力発電への依存を減らすことができます。
蓄電池の仕組とは
(1)蓄電池に電気を充電する
(2)蓄電池から電気を放電する
(3)効率的に充放電する
(1)蓄電池に電気を充電する
基本的には何もしなくてOK、蓄電池に電源がつながっていれば勝手に必要な分、充電します。
充電方法は大きく2つ
電力会社から買った電気で充電する。例えば、夜間電力などの安い時間帯の電気で充電します。
自宅で発電した電気で充電する。例えば、太陽光で発電した電気を、その時に使い切れなかった分を貯めておきます。
(2)蓄電池から電気を放電する
貯めていた電気を取り出して使います。残量が見えるようになっているので、貯めた分を毎日うまく使い切るようにできるといいですね。
(3)効率的に充放電する
蓄電池は1日1サイクルで運転することが多いです。最近は、夜間に貯めて、朝使い、昼貯めて、夕方使う1日2サイクルするタイプもあります。
蓄電池の種類をまとめました。5つの特徴別に比較しよう。
容量
蓄電池容量は水に例えると、タンクの容量に相当します。例えば蓄電池容量が1KWhなら100wの照明器具を10時間使い続けることができます。
出力
蓄電池出力は水に例えると、水道の蛇口の大きさに相当します。例えば蓄電池出力が2KWなら20Aの電力会社の契約と同じ出力となります。
連系型、その他
住宅に置く蓄電池には、連系型とそれ以外の2種類に分けることができます。
連系型とは、パワーコンディショナーを付けて電力会社の電気と接続し、充電や放電の切り替え時でも停電せずにスムーズにできるシステムが組まれているタイプです。
その他には、スタンドアロンタイプ キャスター付きで持ち運びできるようなタイプもあります。
特定負荷型、全負荷型
この表現にはすこし語弊があるかもしれませんが、停電したときの機能で分けています。
停電していないときの連系型は、家全体に電気を送っています。
特定負荷型は停電したときに、家の中の一部(100Vのみ)にだけ電気を送ります。
全負荷型は停電したときに、家の中の全体(100V200Vどちらも対応している)に電気を送ります(送れる容量には限界もあります)。
単機能型、ハイブリッド型
単機能型は蓄電池単体でパワーコンディショナーが付いています。
ハイブリッド型は基本、蓄電池と太陽光発電の二つの設備を一つのパワーコンディショナーで運転します。
ポイントは、
単機能型は太陽光発電との相性を気にせず繋げます。
ハイブリット型は太陽光で発電した電気をダイレクトで蓄電池に充電できるので5%前後効率が良くなります。
逆に言うと、単機能型は効率が悪く、ハイブリッド型は相性が合わないと付けれません。
蓄電池の最適化ってなに?
実際に住宅で普段どれだけ電気を使っているかを調べて、太陽光発電や電気自動車給電設備、エネファームからの電気量を計算して最適な蓄電池の種類を選ぶことです。
電気代はどうやって決まるのか?
中部電力では、プランの選択と基本料金、使用料金、があります。
その中で基本料金は使用可能アンペア(A)を決めて単価を掛け算します。
使用料金は使った電力量に単価と燃料調整費(市場価格連動型のタイプあり)と再生可能エネルギー賦課金を掛け算します。
基本的には、ほどんどこのパターンかと思います。
燃料調整費:
火力発電や水力発電、原子力発電、再エネの発電した割合から、電力会社が燃料を仕入れた単価です。
公開されている燃料単価は、
火力発電(石炭)
火力発電(天然ガス)
火力発電(石油)
の3つ公開されています。
毎月電力会社からプレスリリースされます。
今は原子力発電が止まっているため割高になっています。(そもそも原子力発電所は建築費用と廃炉費用にコストがかかるのですが、当たり前かもしれませんがここには含まれていません。また、原発燃料の最終処理コストも含まれていません。)
※原子力発電を動かす事になったので単価が安くなったようです。2020年10月1日より
今後燃料調整費を高くする案内が出ました。
電力量の単価:
細かく分けると、小売電力会社の電力調達単価と送電会社の託送料金に分けられます。なので、どこから電気を買おうが送電会社の託送料金は必ずかかってきます(この中に廃炉費用が含まれました)。
再生可能エネルギー賦課金:
太陽光発電や風力発電などの発電所を作った際、発電した電気を固定価格で買い取るように定めた「FIT法」により、調達単価以上にかかったコストを電気代から徴収するようにした税金のようなもの。
年に一回、単価の見直しをして高くなります。
電気の買う先(小売電力会社)を変える。
電気料金プランを見直す。
時間によって電気単価が変わるプランにして、使う時間を変える。
使う電気を減らす。
発電した電気を使う(自家消費する)。
電気代がどうやって決まるのか?でお伝えした通り、小売電力会社を変えても大きく電気代が安くなることはありません。
しっかり電気代を減らすには、使う電気を減らす。か、発電した電気を使う。のいずれか、または両方を実行することです。
別記事でまとめましたが、今後電気代が高くなることが確定しています。なるべく早いタイミングで見直すことをおすすめしています。
こちらの記事で高くなる電気代をまとめました。
以上、蓄電池の仕組みなどをまとめました。電気代は生活とは切っても切り離せない関係なのでしっかり理解しておきましょう。
おわり。
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