MOOG博士は、なぜドクターと呼ばれるのか? | DIGEQUIPMENT -JR御茶ノ水駅から徒歩2分!クロサワ楽器お茶の水駅前店スタッフブログ-

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Dig into Equipment
筆者の主観と偏見で、機材を掘り下げご紹介します

MOOG博士 近影

「シンセサイザーの父」と呼ばれる、MOOG博士。

 

1970年代に、MOOG博士はsystemシリーズのモジュラーシンセと、キーボードタイプのMINIMOOGを発売します。system-3Cは、systemシリーズのバリエーションのひとつ。

 

これらは、今でいう「アナログシンセサイザー」です。

 

そして、MOOGのシンセサイザーの音に触発されて、数多くのシンセサイザーミュージックがヒットチャートに登場しました。

 

キースエマーソンのELP「タルカス」、ウォルターカルロスの「スイッチト・オン・バッハ」、クラフトワークの「アウトバーン」。日本だと富田功の「惑星」などなど。

 

 

このため、世界中にシンセサイザー市場が生まれ、MOOGシンセサイザーを手本にした「クローン・シンセ」があふれました。

 

これは、バイオリンの「ストラディバリ」と同じで、飛び抜けてすぐれた楽器が世に出た時の「社会現象」と言っていいものでしょう。

 

 

MOOG MINIMOOG

これまでの26年間、ヴィンテージシンセ修理の仕事をしてきて、「出音」と「弾きやすさ」についていろいろな「ノウハウ」を蓄えてきました。

 

ですが、数年前に「MINIMOOG」を改めて見直したら、MOOG博士がすでに、その「ノウハウ」のほとんどをMINIMOOGに「実装」していました。それを見たときは、マジか!?とビックリしたほど。

 

ベンダー

アナログシンセ音源のVCOの音の「強さ」、VCFが持つ「共鳴」の表情、キーボードの弾きやすさ、ベンダーの扱いやすさ、などなど。

 

1970年代に、すでにこれだけのことをMINIMOOGに作りこんでいたMOOG博士にはかなわないと、改めて思いました。

 

 

欧米の人は、優れたものを作り出す人を「ドクター」と呼びますが、MOOG博士がドクターと呼ばれるのは「ダテ」ではありません。

 

当時のMOOGユーザーだった、ビッグネームなミュージシャンの要望に応えているうちに、これだけの「仕事」を積み上げてきたんだろうなと、勝手に想像しています。

 

 

参考:当店MINIMOOGのメンテナンス内容

https://ameblo.jp/eki-kurosawa/entry-12618423338.html?frm=theme

 


ヴィンテージシンセ担当の吉田が、記事にまとめました。

 

GENELEC1032モニターで、ビンテージシンセの「ほとんど」の機種の音を聞いてきましたので、的確に特徴や音の違いをご説明できます。 NEVE1073、1272、3045、API550などのビンテージマイクプリも、同様です。

 

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