【ワシントン21日時事】オバマ米大統領はCBSテレビとのインタビューで、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の高額賞与問題や金融安定化策の遅れを受けて一部で浮上しているガイトナー財務長官の進退問題に触れ、長官が辞意を表明しても「残念だが、まだやることがある」と言って却下すると述べた。一方、巨額の公的支援を受けるウォール街の金融機関幹部は、国民の怒りを理解すべきだと強調した。インタビューは22日夜に放映される。(2009/03/22-09:41)
「お化粧決算」議論
久々の日常ネタで申し訳ないんだけど、本日4月4日は自分の 「誕生記念日」となる。
世間的にオカマの日、なんて言われたりする事もある。
これはもう10代の頃からなんだけど、世間的にいう「誕生日」に祝ってもらうという習慣が、自分には未だにしっくりこない。
自分の「人の概念」からすると、この誕生記念日は祝ってもらうどころか逆に周りに感謝すべき日であり、実際の「誕生日」は人生に1度しか存在しない。そういう意味で、毎年やってくるのは「誕生記念日」となる。
という事で、誕生記念日にさしたる意味なんてないんだけど、意味を加えるとするなら、上記のように「周りに感謝の日」となる。
誕生記念日に意味は無いと思ってる自分は、他人から祝って欲しいと思った事はないし、他人を祝ってあげたいと思った事も無い。そういう意味でこの日にする事があるとすれば亡くなった父親の墓参りのみとなる。
ただ矛盾するようだけど、やはりお祝いされる事は嬉しい。という事でお祝いの言葉を毎年頂いているRio Kisaki(知人)にお礼の言葉を言っておく。「毎年メッセージありがとう。感謝しています。感謝の日だから。」
米時価会計の「緩和」
話はガラリと変わるんだけど、米時価会計の問題について。
米国では3つの選択肢(凍結・緩和・現行維持)が随分と議論されていたらしい。報道では、FASB(米財務会計基準審議会)が議会の圧力に押され、時価会計基準の「緩和」をチョイスした、という事になっている。
企業の隠れ損失を拡大する、所謂「お化粧決算」は世間一般にいわれているように、抜本的解決を先送りする「株価延命政策」となる。
痛みを伴い抜本的解決を図るべく、「ストレステスト」 の実施となった米国なんだけど、それを打ち消すかのような「矛盾の政策」が実際に行われた場合には、先月末に公表された「不良資産買取プログラム」 にも悪影響を及ぼす事になると思われる。
損失に化粧をし「見栄え」を良くする事で、一旦の株価上昇には繋がるこの政策なんだけど、行き着く先はよく分からない。今回の緩和政策の「内容」によっては、ストレステストによる銀行の損失額も大幅に変わるだろうし、それに付随する形で、公的資金枠も変わる事になる。
バーナンキは先月、時価会計や自己資本比率規制に対して、「景気拡大期には」金融機関に多額の自己資本の積み増しを求め、「景気後退期には」資本規制を緩める、所謂「可変的規制」を唱えていた。要するに景気を拡大期と後退期に分け、会計基準を臨機応変に変動させるというやり方になる。
時価会計自体は維持したうえで、MBS等の「問題の有価証券」の時価をどのような形で査定するのか、といったような指針になるものと思われるんだけど、来週の最終指針の発表まではどのような「化粧」となるのかは分からない。
時価会計を単純に緩和するだけでは、金融機関の実態が改善しないという事は米金融当局としても認識しているものと思われる。どちらにしても最終指針の公表が注目される。(本当に来週公表されるのだろうか?最近先送りが目立つ )
続 「不良資産買取プログラム」
前回、不良資産買取り計画に関して、ちょっと勘違いしてました。
今回の構想はローン形態のものを対象とした「不良債権買取プログラム」
とMBS等、証券化商品買取りの「不良債券買取プログラム」の2つの
スキームからなっていた。 まぁ不動産価格の下落が止まらない事には
難しいだろうっていう結論は変わらないんだけど。
今回の構想は 「民間企業がボロ株(不良資産)を政府援助のレバレッジ
で購入する」っていうイメージ。 米政府は、金融危機の戦犯の要素でも
あったヘッジファンドとレバレッジに規制(遅すぎた格付け機関規制) する
とか言ってるのに、それを活用し、民間企業の参加意欲をかきたてようと
している。その辺に面白い矛盾を感じる。
確かでない見通し
「不良債権買取プログラム」は金融機関からの申し入れを前提としている
んだけど、申し入れはどこまであるんだろうか? というのが率直な疑問。
金融機関は簿価より安い価格で損失確定するんだろうか? 買う方は
できるだけ安く買いたいという矛盾が生じる。(損失保証付だが) これが
うまくいかなかった場合は金融機関の資本不足分は、追加的に公的支援
が行われるんじゃーないだろうか?
「不良債券買取プログラム」はRMBSとCMBS等のMBSを中心とした証券
化商品の買取りという事なんだけど、選定されたアセットマネージャーが
個別案件ごとに買取価格を設定するらしい。 資産価値下落の中、やはり
どうやって買取り価格を適正化するんだろうか?未だ不透明。
複数の基金が競争して、最大1兆ドルの不良資産の買い取りを目指すって
事なんだけど、民間企業をどこまで誘い込めるのかが「1つの」成功の鍵と
なるんだけど、仮に誘い込めたとして、価格競争が健全に行われて「納得
の高価格」が見込めるのかどうかもまだ分からない。
受け皿となる「住宅市場対策の効果」
前回も言ったように、(NYの過剰反応) 住宅価格が下落している中、
レバレッジを掛けてまで(借り入れしてまで)民間企業が積極的に参加する
んだろうか?(何社か名乗りを上げていたが)
住宅価格の下落が底入れする兆しを見せない限りは(今のところまだまだ
下がる見込)、落ち着かない買取りスキームとなるようにつくづく思う。
先月にようやく、ネガティブエクイティ状態にある借り手のローンを、返済
可能なものとする住宅市場へのテコ入れ作業が発表された んだけど、
この効果の進行具合と今回の不良資産買取プログラムは、同時進行の
ように思える。
市場の枷
先送りされている官民ファンドの事で頭が一杯のガイトナーに「AIG報酬
問題」の批判が向けられてきた。
高額報酬を知りながら見過ごした、というものなんだけど、AIGの「公的
資金使途」という意味では今後、CDS保証金支払い についても批判が
一層高まりそうな気配となりつつある。 AIGへの「パラシュートマネー」は
世間的に見ると、AIGのギャンブル失敗(CDS保証金)の尻拭いを国民が
しているという事になり、さらにはそのギャンブル失敗のディーラー達に
高額な報酬を国民が支給している、という事になる。
国民の怒りはごもっともなAIG問題なんだけど、数週間以内に官民ファンド
の詳細を発表する(米財務省)というアナウンスが流れて10日経ったところ
での、この公的資金使途問題の拡大は、棚上げ状態が長らく続いている
「不良資産切り離し計画」をまたも頓挫させる可能性は高く、ハッキリ言って
こっちの方が金融市場にとっては問題となる。
簡単に言うと、金融危機解消へ向けて「至上命題」といえる金融機関からの
不良資産切り離し作業なんだけど、その官民ファンド の舵取り役を任されて
いるガイトナーがAIG問題で足を引っ張られる事は、景気回復へ向けて
インターバルを長くする事になる。
シティのパンディット(CEO)がボーナスへの課税に反対の意見を示し(20日)、
一部の金融機関(シティやモルガンスタンレー)が報酬制限に掛からないよう
に賃金自体の引上げを道模し始めた(WSJ)って事で、政府の出資企業に
対して不信の目は益々大きくなっている。 棚上げされている官民ファンド構想
も、ストレステストの結果が出ない事には詳細も詰めきれないように思え、
依然として不透明な部分は大きい。
それに加えての今回のガイトナーへの責任追及の声は、官民ファンド構想
自体が議会で承認を得られにくくなる事を意味し、そうなると市場の霧は依然
として立ち込めたままとなる。法案否決の後、株価が暴落して法案可決という
パターンがまた見られるかも知れない。
東京市場のハードル
東京市場に目を移しても、先週一時8000円をつけた株価なんだけど、売り込
まれた後のリバウンドに、公的年金による意図的な買いが入っており、「一時的
な反発」という見方が主たるものになっていて、上昇トレンドに入る兆しとは到底
思えず、上値は変わらず重いように感じる。
5月には悲惨な決算が相次ぐ見通しで、1‐3月期の年率二桁マイナスGDP値
も待ち構えている。アメリカでは国債増発が進行(墜ちるアメリカ最強の輸出品)
し、ついにはFRBが長期国債の買い手に名乗りを上げた。 その結果、為替
相場も再び円高基調となっているんだけど、これも東京市場には良い材料とは
言い難い。
為替に関しては、米国債が増発されればドルの信用が下がり、日本のGDP値
が発表されれば円は信用ならないって事で、どっちつかずのシーソー相場と
なっているんだけど、FRBまでが買い手となる「供給過多」米国債を見ていると
ドルへの不信は円へのそれと比べて、実質は遥かに大きい。
一旦はNYからの「インディペンデンスデイ」を迎えたかのように見えるNK225
なんだけど、NYと共にL字の道は続く事になる。
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追記 ガイトナーに関して記事が出てたので追記。普通に考えて辞める時
ではない。 ただ、ガイトナーは以前も未納問題や家政婦のビザの
問題があった。その2つは「善意のミス」だったんだけど、今回の給与
問題は善意とは言い難い。脇を締めないと