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SP600への「サッカーラリー」

「崩壊本」の売れ行きが良いらしい。


果てしないカオス


思えば自分も、最近この手の本が気になる。「世界経済がなぜこうなった

のか、Twilightシリーズを持つ事より随分スマートだ」(Business Insider)

との言葉に励まされる。自分も崩壊本を書こうと思ったら書けるかもしれ

ない。2,3冊くらいは。


しかし崩壊とは裏腹に、今日の(米15日)NYは反発の勢いが増した模様。


「Tech Stocks Fuel Broad Rally」 (july15 1:08 WSJ)

The Dow Jones Industrial Average jumped 188 points,
or 2.3%, to 8548.27, helped by a 7% gain in component Intel.

Strong reports by GoldmanSachs Group and Intel have buoyed

those hopes. (以上抜粋)


「IT株は幅広い反発を煽る」との見出し。DJ30はその構成銘柄・インテル

の7%アップに助けられ188ドル、2.3%アップの8548ドルまでジャンプ。

(最終的に8616ドル)  記事の趣旨としては、銀行・ITの両セクターが

景気回復を助ける事を期待され、ゴールドマンとインテルの強い決算発表

がこの望みを支える、との事だった。 さらにインテルがQ3に高い収益を

確保する、と宣言した事に市場は好感を持ったらしい。



「SP600」までのサッカーラリー

そんな3日間のラリーに水を差すようなゲイリーシリング氏の意見を

「Business Insider」から。 アメリカの消費者が節約して、「Sucker Rally」

(赤ん坊ラリー)が続き、SP500は600ポイントまで下落するとの事。

以下 「アメリカの消費者が節約して市場崩壊」(ゲーリーシリング)。


Gary Shilling: Stock Market Will Crash As US

Consumers Retrench    (july15 11:40AM)


果てしないカオス

・The US consumer rules the world...and the US consumer is

 cutting back fast

・Consumer spending will drop from 70% of GDP to 60% as

 consumers pay down debt and go on a saving spree.

The S&P will plunge 35% to 600 by the end of the year.


・アメリカの消費者は世界経済の物差しとなっている。そしてその

アメリカの消費者が素早く節約している。

・消費者が負債を支払い、さらに無駄遣いを抑え続け、個人消費支出は

GDPの70%から60%まで落ち込む。

・年末までにSP500は35%落ち込み、600ポイントへ。


その証明チャートを見よ、との事なので(Business Insider)、以下チャート

(クリック拡大可)。 

仕事がないときに出費を保つのは難しい(あたり前)、という事でまずは


①「解雇チャート」

果てしないカオス


②次に繋がらない「新しい就職口激減チャート」
果てしないカオス


③結果的に週の労働時間は減少する「労働時間減少チャート」

果てしないカオス


④にも関わらず莫大な借金がある「家庭の債務チャート」

果てしないカオス


⑤そして消費をしなくなる「貯蓄率チャート」(2008年から急上昇)

果てしないカオス


⑥そういう流れで、「小売業者ガックリチャート」

果てしないカオス


⑦ケジメとしての「小売業者閉店(小売空き率)チャート」

果てしないカオス


⑧立ちはだかる「今後の計画された財政赤字チャート」 (ちとジャンプ)
果てしないカオス


⑨結果、シリング氏はSP500が600ポイントまで下落するとの事。
果てしないカオス


Gary thinks the S&P 500 companies will collectively earn

about $40/share this year. Applying a 15X PE multiple to

that (average) gets Gary to 600 on the S&P 500. He thinks

we'll hit that later this year.That's a 35% drop from today's

level.


チャートを掲載してる途中で良心が痛んできたんだけど(一応ある)、

SP500が600まで落ちるらしいゲーリーシリング氏の意見なので、念の為。


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後退する現状 (Update)

麻生首相が来週(7月第4週)にも衆院を解散するって事らしい。

この1年間漢字を読み間違え続けた末、首相はどうやら政権交代を

覚悟したらしい。(トンデモ発言前夜)


そんな中、「次期内閣」財務相候補は、早速「外貨準備のビジョン」を

語っていた。

「民主・中川氏:外貨準備の運用多様化を-IMF債も選択肢」


一言でいうと「米国債」への集中投資はハイリスクなので、どのように

外貨準備を分散するか、という事になる。 「ドル依存」からの脱却を

どのように実現するか、という事なんだけどIMF債への投資やアメリカ

に対するサムライ債発行等、意気込みを語っている。


記事にもあるように、先日キアッソイタリアで「米国債に対する信認は

いささかも揺らいでいない」と語った与謝野大臣に比べ、随分マトモな

事を言っているんだけど、自民はかすむ一方のように思える。


実質弱気なホイットニー


今週は米大手金融機関の決算発表が続く。米14日にはゴールドマン

(ついでにインテル)、16日にJPモルガン、17日はシティ・バンカメ・

モルガンスタンレーという具合。


そんな大手金融機関の決算発表を前にして、ホイットニー氏がGS株

を「中立」から「買い」へ引き上げたらしい。

「米ゴールドマンの投資判断バイに引き上げ=銀行アナリスト」


果てしないカオス


さらに彼女が、「米銀行株が15%の上昇余地がある」と発言したことが

市場では注目されたらしいんだけど、気になってWSJをチェックしてみた。


Analyst Meredith Whitney Bullish on Goldman

                           (july13 4:26pm WSJ)

Ms. Whitney predicted Goldman Sachs would post

second-quarter results Tuesday above Wall Street estimates.

She expects earnings of $4.65 a share, compared with the

average analyst estimate of $3.48, according to estimates

provided by Thomson Reuters. She set her 12-month price

target on Goldman shares to $186.


トムソンロイターによるとアナリスト平均はEPS3.48。ホイットニー氏は

4.65ドルを予想していて、1年以内のゴールドマン(GS) の目標株価を

186ドルとしているとの事。 この発言によって5.34%アップ、との事なん

だけど、ゴールドマンのみならず米銀行株全体を「持ち上げた」らしい

彼女なんだけど、政府からオイシイ話でも持ち掛けられたのだろうか?

(PPIPも不発だろうし)


果てしないカオス


「アメリカの7000以上ある地銀の貸し出しの平均3分の2は不動産向け」

という事で、米地銀はゾンビどころかバタバタ倒れている。

「年初来の米銀破たんは53行に」

そんな中、彼女の米金融機関に対する見通しがガラリと変わったのは

気持ち悪い、と思っていたら「Business Insider」から「私はとても弱気」

の見出し。


Meredith Whitney: Wait, I'm Still Uber-Bearish !

                           (july13 9:04)

After initially talking up the banks on CNBC, going as far as

saying good things about Bank of America (BAC) and Citigroup

(C), Meredith then reversed course and started sounding

the alarm about economic trouble: more real estate crash,

unemployment between 13%-15% (whoah!) and a failure to

address what's really wrong with the banking system.


驚く事に彼女がバンカメとシティについても、何と「良い見通し」を語った

らしいんだけど(女性アナリストの影響力) 、その後軌道修正して

不動産崩壊、13-15%に及ぶ失業率、銀行システムに何が起こっている

のかについて語らない事など様々な経済のトラブルについて警告を発した

らしい(ここで本領発揮)。 

一貫性のない事を記事は指摘してたんだけど、それでも影響力があるの

はキャラ的にも人気があるのだろう。


オマケチャート。 ホイットニー氏は13-15%の失業率の可能性に触れた

って事なんだけど、「農業以外の雇用率」からも雇用の消失は明白らしい。

果てしないカオス


「バーナンキ米FRB議長、雇用なき回復の可能性を示唆」

と、FRBの役割を放棄したような事をバーナンキが言ってるんだけど

内容もよく分からない。 結局のところ失業率の拡大は誰もが認めるところ

で、米株価は当面頭打ち(失業率との歴史もあるし)。  


果てしないカオス



「ブル」が目覚めるのは難しい。


Update>

ゴールドマンのQ2は最終益が四半期ベースで過去最高水準だったとの事。

「米ゴールドマン・サックスの第2四半期は33%増益」
EPSはホイットニー氏の予想4.65も上回る「4.93」で、そう考えると株価150ドル

は妥当なレベルといったところになる。


昨年のQ2がEPS4.58・Q3は1.81・Q4がマイナス・今年のQ1が3.39だった事、

さらには今回の公的資金の返済分を考えると確かに回復基調といえる。

ただ、ライバル会社の減速が優位性をもたらした事や、「問題のデリバティブ」

収益の拡大も利益貢献している。 これを考えると、前回言ったように

(変奏しないウォール街) フィナンシャルセクターの足を引っ張るような厳格

なデリバティブ規制は、やはり実現しないように思える。


ちなみにホイットニー・レーティングから分かるように(ずっと上)、上から

ゴールドマン・モルガンスタンレー・バンカメ・JPモルガンは、ホイットニー氏

がコンセンサス予想を上回っている(Whitney vs Consensusの箇所)。


彼女の力量がどんなものか、今週はこの辺にも注目。


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変奏しない街

痛みと共に起床。 昨日は、縫合した箇所を半分抜糸した。(10/20針)


感覚は鈍く、痺れもゼンゼン残ってるんだけど、リハビリ次第で

感覚はかなり戻るとの事。 痺れは残る可能性はやはり高いらしい。

まぁそのうち指は動くようになるって事で、少々安心していたところで

昨日またもカオス発生。  今度はPCの「Enter Key」が壊れてしまった。


記事が書けなくなったのでキーを捲ってみたところ、接触が悪かった

だけなんだけど、キーは戻らず悲惨な状態に。 最近ツキが無い。


果てしないカオス



いつもの掛け声倒れ


リミット間近だったガイトナーのPPIP開始(官民投資プログラム)なんだ

けど、先日言った通りやはり先延ばしとなった。

「米不良資産買い取り、400億ドル規模で開始」


要するに今度は、計画実行までに12週間加算された事になる。記事では

さらに 「100社以上応募があった中から」となっているが、これも以前指摘

したとおり嘘くさい。(期待薄の官民ファンド)  


民間ファンドマネージャーの参加申請期限を延期・参加条件も緩和し、

「1兆ドルからさらに拡大」を高らかに宣言していた米財務省なんだけど、

尻すぼみというか全く違ったものになった。(400億ドルスタートだし)


昨年TARPが可決された時もそうだったんだけど、威勢の良いアナウンス

の後、行動が伴わないこのパターン(空振りしたパフォーマンス法案)

は度々繰り返されている(他の法案も含めて)。

今までの事を考えると、資金投入を小出しにしながら市場の様子を伺う事

は十分予見できたんだけど、ここまで「こじんまりしたもの」になるとは思わ

なかった。「ストレステスト(インチキ)で一息ついてるから取り敢えずいいか」

(財務省)って感じになってるのかも知れない。(ストレステスト完全な報道)



変奏しないウォール街


そういえば先日

「米ゴールドマン:CMBS再パッケージした「リリミック」販売へ」

というものや

「米モルガンS:格下げされたCDO基に「AAA」証券を組成へ」

というものがあった。


記事に書いてある通り、金融危機発生から2年が経ち、再び米金融機関は

ジャンク証券をミックスさせ、最高格付けの新しい金融商品を創り出そうと

している。(CMBS危機なんて今からだろう)


目を疑う事態なんだけど、繰り返すように米政府はフィナンシャル・セクター

のGDPへの影響から、規制強化を宣言するだけしておいて「形だけの規制

強化」となるんじゃーないだろうか?(欧州も懸念)

政府が資金難であり、さらには上記のPPIP(官民投資プログラム)で資金

を集まらない事を考えると、「金融商品をドカドカ売って期間利益で独自に

損失カバーして下さい」って感じのように思えて仕方がない。


さらには最近、シティやゴールドマンの報酬がまた問題視されていた。

「シティ、基本給50%引き上げへ」

ゴールドマンを見ても分かるように、公的資金を返済し報酬アップを目論む

金融機関は今後も続く。 当然、金融機関全てを一くくりに考えるのは行き

過ぎかも知れないが、大まかには同じような傾向となる。

政府からしても上述のように、期間利益で自力で回復してくれるのであれば

それに越したことはない、というもので多額の報酬にしても以前のように問題

にはしないんじゃーないだろうか。


果てしないカオス


要するに、ビジネスモデルにしても報酬にしても米金融機関は何も変わ

らないように思える。 金融危機以前の体質に戻ろうとしているとしている、

という事になる。 そんな中、またもブルームバーグからライリー氏の記事。

「ウォール街の最新商品:否認の物語-D・ライリー」


記事内容としては、「金融機関は空売りに責任を押し付け、危機以前の

状態に戻ろうとしている。規制強化を牽制し、議会と政府とハグを望む」と

いうものになっている。 さらに 「議会と政府が、危機の原因を空売りとし、

無謀な投資によるバランスシート上の穴ではない、とした場合には危険」と

警告している。


今現在、金融業界はロビー活動を展開し、規制案の一部 (特に報酬や

デリバティブ規制) を排除する事に意欲を燃やしているようなんだけど、

議会もそれに呼応するように思えてならない。

繰り返すように米政府は表向き「反ウォール街」を掲げ、実質は黙認する

ような動きになるのではないだろうか。 (規制手続きは秋まで掛かるらしい)


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