ライド・オン(2023年) | 勝手に映画紹介!?

ライド・オン(2023年)

ライド・オン(2023年)

 

【鑑賞日:2024年6月3日】

 

本来なら、公開初日に「マッドマックス:フュリオサ」とハシゴ鑑賞したかったジャッキーの新作「ライド・オン」…生憎ハシゴできる時間帯がなく、「マッドマックス:フュリオサ」を先に鑑賞。「ライド・オン」の鑑賞は今日まで先延ばしにしていた。普段は字幕派のオイラも…石丸さんの吹替えのジャッキー映画なら、吹き替え版を劇場で見るのもアリだなって思ったりもしたのだが、地元シネプレックスでは1日3回の上映で、吹替え版は夕方とレイトショーの2回。朝イチは1日1回のみの字幕版での上映であった…仕方がない、吹替え版は将来のテレビ放送まで待とう。

 

かつては香港映画界最高のスタントマンと言われたルオ・ジーロン…今は一線を退き、愛馬・チートゥと共に、エキストラの仕事や、観光客相手のサービスで細々と食いつないでいる。ある日、チートゥの元の持ち主である知人の債務トラブルに巻き込まれ、チートゥが競売にかけられることに。チートゥを手放したくないルオは、大学の法学部に籍を置く絶縁状態の娘シャオバオに助けを求めることに。最初はシャオバオにも拒絶されてしまうも、老いた父を哀れんだシャオバオは、恋人である新米弁護士ナイホァを紹介。次第に今までの溝も埋まり始めるのだが…。

 

ジャッキー本人を投影したかのような老いたベテランスタントマンを主人公に、撮影内幕を描きつつ…並行して、絶縁状態だった娘との関係修復を描く親子のドラマを見せ、ついでに愛馬との絆で、感動系動物映画にも昇華させるなかなか太っ腹な作品。全盛期のジャッキー映画のようなアクションを期待して見てしまうと、こんなもんかと思わざるを得ないんだけど、近作でも頻繁に取り入れている演技派路線の集大成と考えれば…これはこれで充分に満足できる。過去のジャッキー映画を、劇中主人公の出演作として作品に取り込んでるのが意外と効果的だ。

 

冒頭から「プロジェクトA」の小ネタもありニヤリ…それこそ別のスタントマンの動きではないだろうかと思えるようなアクションを編集で見せているのだが、たまに本人の動きをしっかりインサートして、まだまだ動けるジャッキーをこれでもかと序盤からスクリーンに映し出す。娘との確執を描くドラマなんかも、言っちゃえば“ベタ”なんだけれども…娘役の女優さんが、若い頃のチャン・ツィイーを彷彿とさせる可憐さで、いい歳こいて独身のオジサンは、彼女を見ているだけで癒された。彼氏を紹介する場面は、ジャッキーに同化して、思わず拳をプルプルさせたくなる。

 

嫁さんなんてもう要らねぇ…だけど、ああいう可憐な娘に甘えられて、デレ~っとはしてみたいなと、叶わぬ願望を抱くのだった。そういえば、「男はつらいよ お帰り 寅さん」を見た時にも、満男の娘役、桜田ひよりを見て、同じような感想を抱いてたよ(笑)それにしても、娘役の女優さんがマジで可愛かったなぁ。名前はリウ・ハオツン…ネットで調べるとチャン・イーモウの「崖上のスパイ」が代表作となっていた、やべぇ、前にWOWOWで録ったけど、見ないまま放置してる。どこかにあるはずのエアチェックディスクを探して、近いうちに必ず鑑賞しようと思ったのでした。

 

スタントマンが主人公の映画業界内幕ものということで、10年くらい前に見た、唐沢寿明が特撮のスーツアクターを演じる「イン・ザ・ヒーロー」という邦画を思い出す。あの映画の中でも、昔気質、職人気質の映画人たちが、“今風技術”を否定し、“本物”を追求する姿が描かれており…そのくせ、クライマックスの見せ場アクションがCGとワイヤー多用で、思わずツッコミを入れたくなったんだけど、本作でもそれに近いことをやっていた。ただ、“ロートル主人公の今・現実と向き合った時の答え”に関しては…「イン・ザ・ヒーロー」とは別のものが示されていたかな?

 

スタントマンである劇中の主人公が今まで出演した作品という設定で…数々のジャッキー映画の名シーンが流れて、懐かしく思う。どの作品もシーンを見ただけで、瞬時にタイトルが思い出せる。主人公が新たに挑む撮影で繰り広げるアクションなんかも…あの作品に似てる、この作品に似ていると。エンディングのNG、メイキングを見ると…相変わらず“本人が高い所にちゃんと登っている”のも確認でき、トム・クルーズと同じやっぱアクション馬鹿だなと思った。本編にはなかった「サンダーアーム/龍兄虎弟」のようなガムの投げ食い披露が一番の感動ポイントだ!

 

 

監督:ラリー・ヤン

出演:ジャッキー・チェン リウ・ハオツン グオ・チーリン ユー・ロングァン アンディ・オン レイ・ロイ ウー・ジン

 

 

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Ride On






 

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