GAMERA -Rebirth-(2023年) | 勝手に映画紹介!?

GAMERA -Rebirth-(2023年)

 

7日から配信がスタートした「GAMERA -Rebirth-」目当てで、約1年ぶりにネトフリに再加入(前回は「スプリガン」「グレイマン」目当てで1か月間だけ利用した)…やっぱ1年以上放置しておくと、前のアカウントは削除されてるよね。1年前の時も、その前に登録したアカウントが削除されてたっけな?今回も一応は1か月間の限定利用の予定…何か見たい配信があれば、延長する可能性はあるけど。「GAMERA」の他にも、前回利用後1年の間に…いろいろとネトフリ独占配信映画が増えてるので、この機会に見ておくつもりだけど、とりあえず「GAMERA」の感想。

 

1989年夏…小学6年生のボコ、ジョー、ジュンイチは小学生最後の夏休みを過ごしていた。3人は、将来ずっと友達でいるため、離れてもいつでも話ができるよう、小遣いを貯めて高性能の無線機を購入しようとしていた。そして、ようやく目標金額に達したものの…在日米軍基地司令の息子、通称ブロディとその仲間に襲われ、貯めた金を奪われてしまう。なんとか取り返そうと…ブロディたちのたまり場であるゲームセンターに向かうのだが、その直後、大量のギャオスが襲来!あっという間に街は戦場に!さらにカメのような大型の飛行生物まで現れて…。

 

言わずと知れた、「ゴジラ」と双璧をなす怪獣映画「ガメラ」のアニメ版が本作…特に、過去の作品(昭和、平成)との繋がりがあるわけではなく、新しい物語だが…ガメラと戦うライバル怪獣たちは、平成でも復活したギャオスをはじめ、ジャイガー、ギロン、ジグラ、バイラスと、シリーズの人気怪獣が総登場するのも話題になっていた。各45分前後の尺のエピソード×全6話…思いのほか短く、オイラも今日の朝から見始めて、イッキに最後まで消化できた。色々と言いたいところもあるけど、とりあえず、わりと毎回、がっつりと怪獣バトルは拝める感じにはなってた。

 

森の中にある秘密基地でしょっちゅうたむろしている仲良し3人組の小学生たちが主人公…とある理由で、小遣いを寄せ集め、無線機を購入していたところ…年上のアメ公ヤンキーにカツアゲされ、有り金を全部巻き上げられてしまう。しかし、どうしても無線機が欲しい3人組は…金を取り返そうと、アメ公ヤンキーの襲撃計画を立て、実行するんだけど…その際中、突然、街中が戦場と化してしまう。そして…なんと、米軍が戦っていたのは、巨大な飛行生物(ギャオス)であり、しかも劣勢。そして飛行生物は…3人組&アメ公ヤンキーにも牙を向けてきて…。

 

序盤エピソードは…“ガメラは子供の味方”という昭和ガメラのテイストを意識したのか、いわゆるジュブナイル要素が強めでノスタルジーも感じる。ネットフリックスなので、海外セールスも意識してなのか…少年たちのひと夏の冒険譚となっているところは、スティーブン・キング原作映画や、スピルバーグ映画のような雰囲気もちょっとある。第1話、群生ギャオスによる殺戮は…平成ガメラシリーズの影響がもろに出てる感じ。ギャオスの襲来からガメラの降臨あたりまでは…それこそ「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」の渋谷崩壊をどこか彷彿とさせるなって感じだった。

 

少年たちが怪獣バトルに巻き込まれて以降…“胡散臭い財団”が物語に関わってくる。日本政府どころか、在日米軍よりも力を持っているらしい“財団”によって怪獣の調査が行われたり、対怪獣用の装備品がポンポンと出てきたりと…若干、ご都合主義を感じながらも、こういう“財団”を登場させる設定には、レジェゴジ(レジェンダリーピクチャーズの「GODZILLA) 以降の、いわゆる“モンスターバース”あたりの影響も見え隠れする。っていうか、可愛いルックスと、早見沙織の癒しボイスに騙されがちだが、これじゃ、単に“子供”を囮にしてるだけじゃねーかな内容。

 

しかし、序盤で感じた違和感、ツッコミどころが…まさかの“物語の核心”だったのには、ちょっと笑った。早見沙織と合わせ、“女性声優に騙された”が裏テーマでもあるんじゃないか?少年たちが毎回、新しい怪獣に襲われ(ちゃんと物語的に意味はある)、その度にガメラがいいタイミングで助けに現れる…それこそ「ガメラ3」の渋谷崩壊で、一般人の少年が、ガメラを見上げながら“ガメラが僕を護ってくれた”って発するセリフがあるんだけど…そういうお話でしたよね。怪獣の鳴き声も平成三部作から使ってたり、バトルの構図とかも平成ガメラのオマージュは多い。

 

設定とか世界観とかまったく繋がらないんだけど、第1話で東京上空に飛来した複数のギャオスの群れと、ガメラが一戦を交えるあたりは…「ガメラ3」のラスト(大量のギャオスを迎え撃つってところで終わっている)の続きを幾度となく想像したオイラなんかは、けっこうテンションがあがった(本作で怪獣退治に奔走するのは、とりあえず自衛隊ではなく米軍なんだけど…)。だからこそ…こういう映像を、金子修介監督と樋口さんの実写映像で見たかったんだよなとも思っちゃうのよね。どうせなら、シーズン2はアニメじゃなくて、実写にしちゃいましょうよ(笑)

 

怪獣バトルと、おまけで…メカ描写も、まぁ、CGでぜんぜん違和感なく描けてたけど、やっぱキャラクターはな、CGアニメだと、どこか大人には物足りない。監督はCGアニメをよく手掛ける瀬下寛之…この人が関わる作品(静野孔文と共同で監督する作品が多い)って、良くも悪くも、いつも出世作の一つともいえる「シドニアの騎士」みたいな雰囲気になっちゃって興ざめさせられる、それが一番顕著に出てるのがアニゴジ(アニメ版「GODZILLA」3部作)なんだけど…あれと比べれば、キャラデの雰囲気も若干いつもと違うし、我慢できないわけじゃなかったけどね。

 

ストーリー的に、ちゃんと区切りはつけたが、続編を意識した終わり方にはなっている。っていうか、松岡禎丞が演じていた3人組の中の兄貴分的存在ジョーっているじゃん?後半の方のエピソードで、彼の最大の見せ場が用意してあって…あれを見た時に、ジョーって名前は「007/ムーンレイカー」に出てる時のジョーズ(007の宿敵)からインスパイアされたのでは?ってちょっと思っちゃった(劇中ではジョーの本当の由来も描かれてますが)。だからね、“最後の思わせぶりなアレ”もね…ずっと疑ってたから、なんとなく想像してた。続きがあれば、見るかな…?

 

 

監督:瀬下寛之

出演:金元寿子 松岡禎丞 豊崎愛生 木村昴 宮野真守 早見沙織 中井和哉 櫻井孝宏 嶋村侑

 

 

【小説版が出てます!】

小説 GAMERA -Rebirth- (上) (角川文庫)

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