グレイマン(2022年) | 勝手に映画紹介!?

グレイマン(2022年)

グレイマン(2022年)


一部の劇場での期間限定先行公開に続き、オイラが今回ネットフリックスに再加入した“真の目的”でもある「グレイマン」、昨日7月22日から配信がスタートしている…本当は配信開始直後、直ぐにでも見たかったんだけど、一応、原作を久しぶりに読み返してからにしようかなと、小説の1作目である「暗殺者グレイマン」を約8年ぶりに再読してた。配信開始日がわかってたんだから、もっと早く読んでおけよって感じだよね(汗)余裕があれば、この機会に…他のシリーズも順番に読み返したいところだったけど、さすがに大変そうなので、今は断念することに。

 

犯罪者として刑務所に収監されていたコートランド・ジェントリーは、CIAからスカウトを受け…工作員になった。それから18年の時が経ち、ジェントリーは“シエラ・シックス”と呼ばれる、CIAの非合法な作戦に携わる腕利きの工作員として活躍していた。ある日、バンコクで国家機密を売り渡そうとしている人物の暗殺命令を実行しようとしていたのだが…ターゲットが元々は同じ組織に属していた“シエラ・フォー”であることが判明。今際の際の彼から、CIA本部長カーマイケルの不正を証明する証拠を託され、ジェントリーはその場から離脱、身を隠す決意をする!

 

冒頭、読み直したばかりの小説1作目とぜんぜん違う展開…ただし、知ってるキャラも出ていて、グレイマンっぽさは感じる。今回の映画のストーリーは、基本的には小説1作目を踏襲しつつも、本来は後のシリーズ、第5作目の「暗殺者の反撃」あたりから明かされる、主人公ジェントリーが、CIAに追われる真の理由、その因縁みたいなものも前倒しで、話の中核に盛り込んでおり、それに合わせて登場キャラも変更、原作と同じキャラでもかなり独自の設定に変更が加えられているという感じだ。オイラは原作ファンだけど至上主義ではないので、まぁ許容範囲。

 

比較的…小説1作目の読みどころであった、続々と現れる刺客との対決、その一連のアクションは大方、拾っていたんじゃないかなという印象。今回、映画を見る前に、小説を読み直そうと思ったのも…“ストーリーとオチは覚えてるけど、物語の中で、どんな刺客と戦ったか”という細かい部分で、だいぶ記憶が曖昧になっていたからなんだけど…飛行中の輸送機内で戦う空中アクションだったり、貯水槽からの脱出など、再現度が高めだったのはよく理解できた。原作中盤で出てきたジャマヒリヤ(リビア)の特殊部隊と雪山で戦う話は完全にオミットされてた。

 

映像化が発表される前、原作シリーズを読みながら、頭の中で描いていたジェントリーは、もう少し厳ついタイプだった。前に「エンド・オブ・ステイツ」を見た時にはジェラルド・バトラーが似合いそうだなと思い、「タイラー・レイク -命の奪還-」を見た時にはクリス・ヘムズワースがいいんじゃないかって思った。そうしたら、まさかのライアン・ゴズリング…ちょっと線が細すぎないかなと。映画を見ると、まぁ、そこまでの違和感はなく…ジャック・リーチャーみたいに、原作知らずに先にトム・クルーズ版を見ちゃったら、何の問題もなかった、ああいう感覚に近いのかもね。

 

ただね…原作のジェントリーはもっと満身創痍で、いつ死んでもおかしくないくらいの重傷を負ってる。それでも戦い続けるところが、なんか熱かったたんだけど、怪我を負っても、全然涼し気なんだよな。あとは…もっと武骨で、堅物な印象…もっと容赦のないキリングマシーンぶりでも良かったんじゃないかなって思うけど、わりと人間臭さもある。原作のジェントリーも、シリーズが進むと、だいぶ印象が異なってくるんだけど。ハンドラーのフィッツとの関係性もかなりアレンジ、フィッツの双子の孫娘も、1人の姪っ子に変わってて、他の家族は既に他界している設定。

 

アナ・デ・アルマス演じるCIAの捜査官なんかは…原作には登場しない(1作目には絶対出てきてないよ)オリキャラだと思うんだけど、ポジション的には、原作シリーズが進むとジェントリーといい雰囲気になるロシア軍将校のゾーヤあたりのポジションに近いのかなと。映画を見る前は、原作1作目の後半に出てきた、獣医助手の役だと思ってたんだけど、その役目もひっくるめた、数少ないジェントリーの協力者として描かれていた。アナ嬢の予想以上の活躍は、同じようなCIA設定だった「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の消化不良を補ってくれる、嬉しい誤算だぞ。

 

全体的に、凝り過ぎのカメラワークと編集が忙しすぎて、もう少しジックリ腰を据えてアクションを拝みたいなと思うこともあったが、ルッソ兄弟らしいド派手な今風アクションはどれも迫力満点だ。クライマックス、敵がアジトに使っている巨大な屋敷へ潜入する、とあるキャラなど…アサルトライフルやロケットランチャーをしこたま背負って全力疾走しながら、ちゃんと攻撃、反撃なんかもしており…まるで北条司の漫画、「シティーハンター」の戦闘シーンで冴羽さんの援護に、助っ人でやって来る海坊主(ファルコン)や香さんみたいなシルエットになっててめっちゃ笑う。

 

原作とだいぶ違ったけど…これはこれで面白かった、原作シリーズのエッセンスをよく一つの作品にまとめてるなって思った。いつかは、原作の展開に忠実な映像も、それこそアマプラの「ジャック・リーチャー」みたいなドラマフォーマットで見てみたい気もする。あと、今回のアレンジなら…未映像化の他の原作に充分に繋げられるので、ぜひ映画版の続編も見たい。洋画は基本、字幕派なんだけど…せっかくなんで、もう1回、吹き替えで見ておくか?わしゃがなファン的には、悪役クリス・エヴァンスの声を中村悠一が担当してるし、何気に内田真礼も出てるのね。

 

原作小説は現段階で10作目まで出ているのかな?オイラは8作目まで読み終わってて、9作目の「暗殺者の悔恨」を…最近になってようやく古本で入手したので、これから読み始めようと思ってるところ。10作目はまだ未入手。昨日、“Gレコ”を見に行った小田原のコロナワールドで、「グレイマン」の上映をやっていた…パンフがあったら買おうかなって思ってたんだけど、やっぱネットフリックス映画の特別な先行上映だと、さすがにパンフは作られないみたいね…売ってなかったよ、残念。その代わり、2種類のチラシが置いてあったので、しっかりGETしてきた。

 

 

監督:アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ

出演:ライアン・ゴズリング クリス・エヴァンス アナ・デ・アルマス ジェシカ・ヘンウィック ビリー・ボブ・ソーントン

 

 

【ホントは順番通り推奨…あえて映画と比べるなら1作目と5作目か?】

暗殺者グレイマン〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV NVク 21-19)

暗殺者の反撃 上 (ハヤカワ文庫NV)

暗殺者の反撃〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)




 

原作ファンとしての布教活動…映画予告編!
 
 
原作1作目(旧版)とチラシ2種類の裏表
 
 
8作目まで読了済み、9作目まで所有…10作目未所有
 







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